μ’sと仮面ライダーの物語   作:シーチ

93 / 136
はい、91話です。

まさかのジオウに、檀黎斗神…いや、檀黎斗王が登場するとは…王って何!?けど、ちょー楽しみなシーチです!

前回ヤンキードラマの様な雨の中の殴り合いをして、仲直り?をした秀夜。今回は結構重大な事があるかも…

では91話、スタートです!


91話 財団Xの目的

〜前回のラブライブ!、µ’sと仮面ライダーの物語!〜

 

優「蓮、そして前世での俺の親友、秀夜がダークインフィニティと分かり、俺と蓮はそれぞれが秀夜を止めようと動き出す。そして、俺はオリジンデータボトルを手に入れた。」

 

『仮面ライダー、インフィニティオリジン!俺の強さは…超次元をも超えてやる!』

 

優「新たな姿、仮面ライダーインフィニティオリジンに変身した俺は、秀夜が変身したダークインフィニティを止めるため戦う。俺は新たな力で、秀夜を変身解除まで追い込んだ。」

 

 

ポツッ…ポツポツッ…ザァァーーーーーーー!

 

 

優「突然大雨が降り出したが、俺達の戦いは終わらない。お互い変身もせず、雨が降りかう中殴り合いのような戦いをし、俺は秀夜を止める事に成功。果たして、秀夜は俺達と共に戦う事が出来るのか…どうなる91話!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、俺の家にやって来た。俺と蓮が家に入るが、秀夜が入ろうとしない。あっ、そういう事か…

 

「安心しろ、優奈…美穂ちゃんなら今はいないから。」

 

「べっ、別に美穂に会うのが緊張してるとかじゃねぇからなっ!」

 

「はいはい、分かってる分かってる。」

 

「やっぱ、秀夜は秀夜だな。」

 

「おい、どういう意味だ!」

 

 

 

「で、俺がまず聞きたいのは、優は本当に拓真なのか?」

 

「あぁ。俺の前世は橋本拓真(はしもとたくま)だ。まぁ、まだ全部思い出したわけじゃなないけどな。」

 

蓮の言葉に、嘘偽りなく答えた俺。

 

「どういう事だ?」

 

「思い出したのは、蓮と秀夜、それに悠斗と一緒にいた小学生時代の事だけ。中学生に上がってからの事は、まだ思い出してない。それに、こっちの世界にいた俺の事もな。」

 

「なるほどな。」

 

「やっぱり、優が転生してきた経緯は難しくてよくわからん…お前は分かってんのか、秀夜?」

 

「あぁ。俺はお前と違って、ここが良いからな。」

 

そう言って、秀夜は自分の頭を指差す。

 

「おいっ、それどういう意味だよ!」

 

「そのまんまの意味だ。」

 

「はぁ、やんのかこら!」

 

「おいおい、せっかく3人が揃ったってのに落ち着けよ。ったく、お前らはほんとに変わんねぇな。そうだ、2人に言っとかないといけない事があるんだ。」

 

俺は2人の言い合いを収めて、話を進める。

 

「どうしたんだ?」

 

「実は、絵里に続いてことりにも、転生者って事を話した…」

 

「そっか。」

 

「分かった。」

 

「いや軽っ!?いや、転生者って事を話したんだぞ?」

 

「いや、別に俺は転生者ってバレてもいいし。」

 

「俺も、これまでお前達の命を狙っていたんだ…お前の判断なら、別に良い。」

 

えぇ…そんな軽く解決出来るのか…?

 

「まぁ、2人がいいって言うならいいけど…じゃあ本題に入るけど、優奈…いや、美穂ちゃんの事だ。」

 

「優奈でいい。今の美穂は、お前の妹の優奈なんだから。」

 

「でも、本当の兄は秀夜で…」

 

「いいんだよ。今の優奈を、しっかりと育ててきたのは優、お前なんだ。俺は感謝してる。」

 

「分かった。それで、優奈が重い病気にかかってるってのは…」

 

「今から3年前の事だ。体調を悪そうにしてた優奈を病院に連れていったら、医者に余命が4年ほどだと言われた。俺は優奈を治せる医者を必死に探したが、見つからなかった。優奈の病気は、前例のないケースだったらしい…」

 

「そんな…」

 

「そんな俺の前に、財団Xのトップと、財団Xと手を組んでる女神のトップ的存在が現れた。そいつらに、この世界に来て財団Xに協力したら、優奈を治してくれるって…だから俺は、財団Xに協力してダークインフィニティに…」

 

「でっ、でも、優奈は死んでこの世界に転生して来た。なら、その時に治ってるんじゃ…」

 

「俺もそれは思ったが、違うって言われたよ…」

 

「くそっ…!って事は、優奈の命は後、1年程って事かよ…」

 

優奈が、死ぬ…?信じられない、そんなの…

 

「とにかく、姉ちゃん達ならなんか知ってんじゃないのか?ほら、もうそろそろ帰ってくるんだろ。」

 

「あっ、あぁ…今日の3時頃に帰ってくるって連絡があったから、もうそろそろ帰ってくると思う…」

 

蓮の言った通り、姉ちゃんなら何か知ってるはずだ。

 

 

 

1分程経った時、予想通り姉ちゃんと咲さんが帰ってきた。

 

「ただいま、優くん!結構すごい発見があっ…って、どうしたの?そんな暗い顔して。」

 

「それに、君は?でも、どこかで見た事が…」

 

「あっ、えっと…」

 

咲さんに聞かれ、答え方に戸惑っている秀夜だが、今はそれどころじゃない。

 

「姉ちゃん!優奈が…優奈がもうすぐ死ぬってどういう事なんだ!」

 

「へっ…?優奈が?」

 

「聞いたぞ。優奈が重い病気にかかってて、余命が短いって。姉ちゃんは何か知ってるんだろ?」

 

「あぁ。それ、優奈の前世の頃の話でしょ?」

 

「けど、転生しても治ってないんだろ?」

 

「何言ってるのよ。優奈が転生したのは別の事故だったけど、その時に優奈は一度死んでるのよ。だから、この世界にいる優奈は性格とか容姿とかは転生前の優奈とほとんど変わらないけど、体…特に内部は全く一緒って訳じゃないの。だから、転生時に優奈の病気の原因となるものは消滅してるのよ。」

 

 

・・・

 

 

「「「えぇっ!?」」」

 

「じゃあ、秀夜は…」

 

「ずっと財団Xに騙されてたって事になるんじゃ…?」

 

「俺が、騙されてた…?財団Xは、何の報酬も払う気ないのに、俺を従わせてたのか…ははっ、ははははっ…」

 

「やばっ、秀夜が壊れた…」

 

突然笑い出した秀夜に、蓮がそう言葉を漏らす。

 

「ははははっ!はぁ…財団X、ぜってぇ許さねぇ!お前らは、1人残らずぶっ潰す!」

 

「まぁ、これで優奈が死ぬ事もないんだしいいんじゃねぇか。」

 

「いや、安心できないぞ。」

 

怒りを顕にしていた秀夜は、通常運転に戻ってそう言った。

 

「どういう事だ?」

 

「財団Xに協力したら優奈を助けるかわりに、裏切ったら財団Xは優奈を殺すって言ってきた。だから、これからも優奈が狙われるかもしれない。俺も出来る限りは守るつもりだが、学校に行ってる時の優奈までは、俺も守れないからな…」

 

「なるほど…なら、こいつの出番かもな!」

 

俺はアタックバックルで使える、1枚の召喚カードを取り出した。

 

「それは?」

 

「これは、俺と蓮が持ってるメカアニマルの強化版。その名も……ハイパーメカアニマルだ!!」

 

「「「「……は?」」」」

 

「なんだよその反応!?ってか、姉ちゃんと咲さんは調整してくれって頼んだ時に、名前言ったでしょ!」

 

「なんだその小学生みたいな考えは…」

 

「ハイパー付けたら進化するみたいな発想、なんなんだよ?」

 

「蓮にまで馬鹿にされた…ってか、ハイパーカブトとハイパーガタックに謝りなさいよ!それに、永夢さんの最終フォームに変身するためのアイテムの名前も、『ハイパームテキ』だぞ!ちょーーーー強いんだぞ!」

 

「なーに熱く語ってんだよ…で、そのハイパーメカアニマルってなんだ?」

 

「名前の通り、メカアニマルの進化版だ。元々探索用に俺が作ったメカアニマルだったのを、戦闘、通信など出来るんだ。メカアニマルがわざわざ俺達の所に来るのが、かなりのタイムロスになってたからな。

 

更に、このメカアニマルはカードの状態でも近くに怪人が現れたら、アタックバックル無しでも自動的にメカアニマルになって戦ってくれるんだ。」

 

「凄いな…ん?通信って、何と通信するんだ?」

 

「俺達の場合、インフィニティブレスやネイチャーブレスと通信出来る。秀夜の付けてるその…」

 

「名前は俺も知らん。」

 

「その名前未定のブレスとは、まだ通信出来ないから、設定しとかないとな。あっ、それに、スマホとも通信可能だ。」

 

「よくそんなもん作れたな。」

 

「いや、流石にそういうのは姉ちゃんと咲さんにやってもらった。今のところ、俺たち用に作った3つ以外に、10種類ある。」

 

「多くね?」

 

「いやぁ、なんかいろんな動物のアイデアが出てきて止まらなくなったんだよ。だから、このハイパーメカアニマルの1つを優奈に持たせておけば、俺達が到着するまで守ってくれる。少し戦闘が出来るからな。」

 

「お前、将来は研究者にでもなるつもりか…?」

 

呆れ混じりに聞いてくる秀夜。

 

「いや、別にそんなつもりはないけど、つい作っちまったんだよ。」

 

「ぶっ飛んでんな…」

 

蓮にそんな事言われるのは、心外なんだけど…

 

「とにかく、蓮と秀夜に1つずつ渡しとくよ。」

 

「これは、オオカミか?」

 

「俺のは、コウモリか。」

 

「蓮に渡したのは、ウルフハイパーメカアニマル。秀夜のはバットハイパーメカアニマルだ。ちなみに、俺のはライオンハイパーメカアニマルだ。」

 

「これでまた、財団Xとの戦いに役立つアイテムが増えたな。」

 

「あぁ。未だに財団Xの目的が分からないからな…そういえば、秀夜は何か知らないのか?」

 

「ごめん、その前にちょっといい?」

 

俺が秀夜に聞こうとした時、姉ちゃんがそう言った。

 

「私達、君の事知らないんだけど…」

 

「あっ、俺は黒崎秀夜です。その…ダークインフィニティの変身者です。」

 

「「えっ!?」」

 

「あっ、でも姉ちゃん!秀夜は前世での俺達の親友なんだ!それに、秀夜は騙されて財団Xに協力させられてたんだ。優奈の病気が、まだ治ってないって言われて…」

 

「そう…それは、その…災難だったわね。でも、どこかで見た事がある子だと思ったけど、蓮くんと優くんの前世の資料で見た事があったのね。」

 

咲さんがそう言ったが、姉ちゃんがどこか焦りながら話し出す。

 

「ねっ、ねぇ優くん…」

 

「ん?どうしたんだ、姉ちゃん。」

 

「もしかして、優くんの記憶が戻ったの?」

 

「あぁ。」

 

「じゃっ、じゃあ、あの事も…?」

 

「あの事…?あっ、悪い。言い忘れてたけど、小学生までの事しか思い出してないんだ。」

 

「そう…」

 

「なぁ、姉ちゃん。いつも俺の記憶に関する事を聞いた時、焦ってるよな。何かあるのか?俺がまだ思い出せていない、中学生の頃に何か。」

 

「ううん、思い出していないなら、思い出さなくてもいい事。優くんが知る必要の無い事よ。」

 

「姉ちゃんが、そう言うなら…」

 

姉ちゃん…やっぱり何かを、隠してるのか…?俺は姉ちゃんの言う事に同意しながらも、やっぱり疑念が残っていた。

 

「それで、秀夜は財団Xの目的について何か知らないのか?」

 

「さあな、最終的な目的については俺も知らない。だが、その目的と関係しているかは知らないが、1つ分かっている目的がある。」

 

「「その目的って?」」

 

俺と蓮が、同時に秀夜に聞き返す。

 

「お前ら、気づいてなかったのか?」

 

「「何が?」」

 

「お前ら、これまで財団Xと戦ってきて、本当に気づかないのか…?」

 

「「あぁ。」」

 

俺と蓮は同時に同じ返しをした。しかし、

 

「あっ、でも、何か引っかかる事があるんだよなぁ…µ’sが9人になった、あのオープンキャンパスの時ぐらいから何か…」

 

俺が思い出して、そう言った。

 

「だったら、振り返ってみろ。お前が転生して仮面ライダーインフィニティとして戦ってきた、約1年と半年の戦いを。」

 

「振り返る…?」

 

「ちょうどいいじゃん!俺も転生するよりも前のことをしっかり知っておきたかったし、聞かせてくれよ!」

 

秀夜の言葉に、賛同する蓮。

 

「分かった。じゃあまず、俺が転生した日、初めて仮面ライダーインフィニティに変身して戦った時の事…」

 

 

 

『貴様、まさか仮面ライダーか!?』

 

『正解! と言っても、初変身だ!』

 

 

『俺は仮面ライダーインフィニティ!俺の強さは次元を超えるぜ!!』

 

 

『またしても、仮面ライダーが我々の邪魔を!!』

 

 

 

「確かこの時は、マスカレイド・ドーパントに襲われてた絵里と希を助けたんだ。」

 

「なぁ、前から気になってたんだけどさ、お前の決めゼリフの『俺の強さは次元を超えるぜ!』ってやつ、最初から言ってたんだろ?なんで、この決めゼリフにしたんだ?」

 

「あー…それは、なんか最初に決めゼリフ考えた時、パッと頭に浮かんだんだよな…」

 

突然聞いてきた蓮の言葉に、俺はそう答えた。ほんと、自分でも不思議なんだよなぁ…なんで、『俺の強さは次元を超えるぜ!』なんて厨二臭い決めゼリフにしたんだっけ…?まぁ、仮面ライダーの決めゼリフはそんなのが多いけど…

 

「で、次に戦ったのが、穂乃果とことりと海未の3人を襲っていたロイミュードだったな。そのロイミュードを倒した直後、海未がゲーム病に感染して、初めて俺専用のつなげてツムツムガシャットを使ったんだよな。」

 

「なぁ、咲姉ちゃん。俺にも専用ガシャットねぇのかよ?」

 

「えっ?あぁー…また今度ね。」

 

ははは…蓮、多分これは作られないな。ドンマイ。

 

「その時に永夢さんと出会ったんだよなぁ…」

 

「なぁ、そんな思い出話ばっかしてると、時間なくなるからもっとサクッと進めてくれ。」

 

俺達の話を聞いて、秀夜がそう言ってくる。

 

「了解、じゃあ次。次に戦ったのが、俺が生徒会副会長になった日に音ノ木坂学院の近くに現れたマスカレイド・ドーパント。それからそんな戦いが続いて、12月になった時、初めての強敵アデュサが現れたんだよな…そこで、茜が殺された…」

 

「お前の恋人、なんだよな…?」

 

「あぁ……はいはいっ、今はその話はなしっ!せっかく秀夜が戻ってきたんだ、暗くなるのはごめんだ。」

 

俺は暗くなりかけた雰囲気を戻すため、そう場の空気を切り替えた。

 

「そうだな。」

 

「ほんと、お前は強いよ…」

 

蓮、秀夜がそう言い、俺は話を続ける。

 

「それからも何やかんやあって、2年になって初めて戦ったのが、希が襲われてたのを助けた時。次がオープンキャンパスのライブの後に現れたヤミーだったり、絵里といた時に近くに現れたインベスだったりと、この時から戦う頻度が高くなった。

 

そして、µ’sのみんなと俺がいる時にティーレックス・ドーパントが現れて、俺の正体がみんなに知られた。」

 

俺がそこまで説明した時に、

 

「そのぐらい振り返ったら、そろそろ気づいたろ?」

 

秀夜がそう言ってきた。

 

「うーん…あとちょっとで、分かりそうなんだけど…」

 

俺は集中して考える…なんだ、何か大事な事を見落としてる…

 

現れた怪人…いや、ドーパントにヤミーとか、バラバラだ。

現れた場所…確かにこの周辺がほとんどだけど、それじゃない…けど、それと近い…あっ、そうか!

 

「そうだ!」

 

「優くん、何か分かったの!?」

 

俺と同じく、頭を悩ませてた姉ちゃんが聞いてくる。咲さんも蓮も、早く教えて欲しいというのが見え見えな表情を浮かべている。

 

「あぁ。なんでこんな簡単な事を、見落としてきたんだ…これまで財団Xが襲ってきた人物、そこに手がかりがあったんだ。」

 

「襲ってきた人物…?」

 

「あぁ。例外はあるが、ほとんどに共通点がある。最初は絵里と希。次に穂乃果、ことり、海未。その後も音ノ木坂学院の近くだったり、希だったり、絵里だったり、µ’s全員がいるところだったり…最近だと、蓮がマネージャーになってすぐ、真姫の別荘に行った時にまで現れてる。」

 

「「「あっ!」」」

 

蓮、姉ちゃん、咲さんも気づいたようだ。

 

「そう。ほとんどが、µ’sの誰かを狙ってたり、µ’sの誰かがいる周辺で暴れている…」

 

「けど、なんでみんなが!?」

 

「俺に分かるかよ…秀夜、それについてはなんか知ってんのか?」

 

「いや、なんであの9人を狙っているのかまでは、俺もまだ知らない。けど、あの9人は9つのコピーライダーシステムの資格者にまで選ばれてる。絶対に、何かあるのには間違いないだろうな…」

 

「けど、µ’sのみんなが狙われてるなら、残りの9つのハイパーメカアニマルは穂乃果達に持たせておくか。」

 

「財団Xの目的は、あの9人を殺す事じゃなく、捕獲みたいだ。」

 

「捕獲…?あっ、そういえばにこがファイズに変身した時に…」

 

 

 

『矢澤にこ。悪いが着いてきてもらおうか。』 

 

『誰があんたなんかと!』

 

 

 

「って、クラッシュロイミュードが言ってたな…けど、µ’sのみんなだけじゃなく、他の人達に危害が及ぶのには変わりない。俺達は、これからも人を守るために戦う。秀夜、これからは俺達と一緒に戦ってくれるか?」

 

「改めて聞くけど、本当にいいのか…?俺は、お前達を殺そうとしたんだぞ…」

 

「俺だって、お前の正体を知らない時は、お前を本気で倒そうとしてた。」

 

「それは、俺が蓮を襲ったからで…俺は、本当に許されない事をしたんだ…」

 

蓮の言葉に、歯切れが悪そうに言う秀夜。

 

「確かに、お前は許されない事をした。けど、またやり直せばいい。それに、秀夜は秀夜だ。今も秀夜の中には、強い正義があるって信じてる。」

 

「…俺がした事は、もう許されないと思う…けど、せめてもの罪滅ぼしのために、俺は戦う。俺を、もう1度仲間にしてください!」

 

そう頭を下げて秀夜が言った。

 

「「もちろん!」」

 

「けど、世界って広いようで狭いよな。仮面ライダーに変身することになった3人が、親友なんだもんな…」

 

「俺達の場合は、世界を通り越してパラレルワールドを越えてるからな。」

 

「もしかしたら、悠斗もこの世界に来て仮面ライダーになったりしてな。」

 

俺たちのもう1人の親友、悠斗もこの世界に来て仮面ライダーになったりするんじゃないか、そんなことを言い出した蓮。

 

「変な冗談はやめろ、蓮。あいつには、前の世界で平和に暮らして欲しい。」

 

「そうだな、あいつはまだ若いし。」

 

「いや、お前は2歳しか変わらねぇだろ。俺でも3歳だ。」

 

俺は蓮の言葉に突っ込んだ。

 

「それで、優奈の事は優奈として接していくって決めたけど、お前はどうすればいいんだ?優なのか、拓真なのか。」

 

秀夜の言葉に、俺は少し悩んだが、答えはもう決まっている。

 

「俺は…俺の事は、これからも仮野優として接してくれ。この世界に転生して来てからは、俺はずっと仮野優なんだ。だから、俺はこれからも仮野優だ。」

 

「お前が言うなら、俺達は文句ねぇ。」

 

「あぁ、それがお前らしい答えだよ。」

 

蓮も秀夜も、俺の答えに了承してくれた。

 

「そういえば、姉ちゃんが帰ってきた時、何かすごい発見があるとか言ってたけど、何かあったのか?」

 

「あっ、そうだった。あのね、データボトルについて分かった事があるの。私と咲が、別の並行世界の天界に行った時に見つけたんだけど、まずはこの写真を見て。」

 

姉ちゃんが見せてきた写真には、見た事ない仮面ライダーの姿が…

 

「仮面ライダー、ビルド…?」

 

「そんなライダー、聞いた事ないぞ。」

 

俺と蓮が言ったように、そんなライダー聞いた事も見た事もない。

 

「2人が知らないのは当然よ。これは並行世界に存在する仮面ライダー、ビルド。天才物理学者が変身するライダーよ。」

 

「まだ俺達の知らない仮面ライダーが…こうなって来ると、俺達が知っている仮面ライダー以外にも、まだまだいそうだな。」

 

「で、その仮面ライダービルドがどうかしたんですか?」

 

秀夜が聞くと、今度は咲さんが仮面ライダービルドのベルト部分を指しながら言う。

 

「このベルトに入ってる物、何かに似てない?」

 

「んん…? 」

 

「確かに、言われてみれば何かに…」

 

「これって…」

 

「「「データボトル!?」」」

 

「そう、データボトルに似てる。このボトルは、フルボトル。仮面ライダービルドに変身するためのアイテムみたい。データボトルとは別よ。」

 

「やっぱり、データボトルとは違うよな。けど、それがどうしたんだ?データボトルと似てるからって…」

 

「ここからが本題。インフィニティシステムのライダーは、平成ライダーの色々な所をモチーフにしている。例えば、アタックバックルは言わなくても分かると思うけど、ディケイドライバー。データボトルのデータの部分は、ダブルの地球の記憶が入っているガイアメモリ。こんな風にね。」

 

「確かに、平成ライダーの色んなモチーフが入ってるよな。インフィニティも、ネイチャーもダークインフィニティも。」

 

「そう。なのに肝心のデータボトルの、ボトルの部分が何をモデルにしてるのか分からなかった。ただデータを収めるためにボトルにしただけで、モデルなんてないんじゃないかって考えてたわ。けど、このフルボトルがモデルになってるかもしれないって分かったの。」

 

「私達は、このフルボトルについてもう少し詳しく調べてみるわ。ボトルがモデルってだけなら良いんだけど、もしかしたらインフィニティシステムの手がかりが見つかるかもしれないからね。」

 

姉ちゃんと咲さんがそう言うが、俺はそこに関して引っかかる事がある。

 

「ちょっと、待ってくれ。そのフルボトルってやつ、いつ生まれたんだ?」

 

「その並行世界では、10年ぐらい前よ。」

 

「じゃあ、データボトルのモデルになってたら辻褄が合わない…」

 

「えっ?」

 

「というか、インフィニティシステムが平成ライダーの色んな物をモデルにしてるっての自体、おかしくなる。だって、データボトルは江戸時代からあるらしいぞ。」

 

「どういう事…?」

 

俺は姉ちゃんと咲さんに、理事長から借りた本に書かれていた事と、3つの封印の宝石を使ってオリジンデータボトルと石化したデータボトル、4つ目のインフィニティドライバーを手に入れた事を。

 

「江戸時代に、仮面ライダーが…?そんな、ありえないわ。今の人間の技術でも檀黎斗や、クリム・スタインベルトと蛮野天十郎のような天才でしかライダーシステムは作れないのよ。江戸時代の人間に、ライダーシステムが作れるわけないわ。」

 

「もちろん、江戸時代の人間の技術じゃ作れないだろうな。けど、人間じゃなかったら?」

 

「えっ?」

 

「優くん、それってまさか…」

 

姉ちゃんはまだ気づいてないようだが、咲さんは少し勘づいたようだ。

 

「そう。女神様や神様の技術だったら、江戸時代だとしても作れない事ないだろ?」

 

「それはそうかもしれないけど、江戸時代の人間にライダーシステムを渡したなんて聞いた事ないわ。大体、ライダーシステムだって、財団X側の女神が開発したインフィニティドライバーとダークデータボトルが初めてなのよ?」

 

「それが違うかもしれない。天界の事について、俺は全然分からないけど、江戸時代でインフィニティドライバーとオリジンデータボトル、更に究極の姿に変身するためのデータボトルなんて作れるのは、女神様ぐらいだろ?それだと、辻褄が合う。

 

聞いたことないか?江戸時代で、インフィニティドライバーを作った女神様。」

 

「けど、もしかしたら、神なのかも。」

 

「優香、どういう事?」

 

「いや、ほら。前に何かそれっぽい事言ってた事なかった?」

 

「そう言えば、あったかも。」

 

「神様って、姉ちゃん達女神様のトップだろ?」

 

「うん。私達は、神に探りを入れてみるわ。」

 

「頼んだ。」

 

江戸時代のオリジンデータボトルと石化したデータボトル、インフィニティドライバーの事は姉ちゃんと咲さんに任せる事にした。

 

「あの、このインフィニティドライバーとダークデータボトルも、返さなくていいんですか?財団Xが、天界から盗み出したものなんですよね?」

 

秀夜が姉ちゃんにそう言った。

 

「いいわ。優くんと蓮くんが秀夜くんを信じるなら、私達も秀夜くんを信じるわ。あなたが、この力を正義のために使ってくれるって。けど約束して。この力は、闇のライダーの力を秘めた危険な物。力に飲み込まれないように、気をつけてね。」

 

「分かりました。ありがとうございます。あの、1つお願いがあるんだけど、いいですか?」

 

「何?」

 

「これも、調べて欲しいんです。」

 

そう言って秀夜が取り出したのは、見た事ないベルトとデータボトルを取り出した。

 

「これは?」

 

「まだ使った事ないんですけど、財団Xから貰ったんです。けど、しっかり使えるか怪しいんで、調べて欲しいんです。」

 

「分かった、調べてみるわね。」

 

「ところで、秀夜。お前、泊まるとこあんのか?」

 

「……ない…今まで、財団Xのとこにいたからな。」

 

「そうか…」

 

「そこは私に任せて。明後日までに家を用意するわ。」

 

「えっ、そんな事までいいんですか?」

 

「えぇ。あなたを、こんな事を巻き込んでしまったのも、馬鹿な妹のせいだし、このぐらいさせて。」

 

やっぱり姉ちゃんは、責任を感じてたんだな…

 

「女神様は…」

 

「優香よ。」

 

「優香さんは悪くないのに、本当に何から何まで、ありがとうございます。」

 

「じゃあ秀夜、家が用意出来るまで俺ん家くるか?」

 

家が無いと言う秀夜に、蓮がそう提案する。

 

「じゃあ、お願いする。」

 

「秀夜。俺からもう1つ、提案があるんだ。」

 

「「提案…?」」

 

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜side 秀夜〜

 

蓮の家に泊まらせてもらうことになった日、俺は少しコンビニに行くと言って蓮とは別々に帰っている。コンビニで目的の物を買い、前もって蓮に聞いておいた家の住所まで向かっている。

 

まさか、優があんな提案してくるなんてな…けど、本当に俺が行ってもいいのだろうか…

 

俺は1人、そんな事を考えていると、10体ほどの黒影トルーパー、それと戦っている電王 ソードフォームの姿が見えた。しかし、数が数なだけ電王押され、黒影トルーパーに強制変身解除まで追い込まれてしまった。変身解除してしまった小泉に、黒影トルーパーはトドメを刺そうとする。

 

「変身!」

 

『スペシャル召喚 ダークソード!』

 

俺は咄嗟に変身し、ダークソードを召喚した。そして走り出し、

 

「はぁ!」

 

黒影トルーパーへ斬撃を放つ。

 

『スペシャルアタック ダークストライク!』

 

俺は必殺技のライダーキックである、ダークストライクを放ち残りの黒影トルーパーを倒した。

 

「ふぅ…大丈夫か?」

 

「はっ、はい。また助けていただき、ありがとうございました!」

 

「別に、助けた訳じゃない…黒影トルーパーを倒しただけだ…それじゃあな。」

 

「あっ、待ってください!」

 

俺は小泉に呼び止められるが、逃げるように蓮の家まで向かっていった。

 

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜side 蓮〜

 

優と秀夜、それに優香さんと咲姉ちゃんと話した日の翌日、俺は教室まで向かう道で考えていた。

 

昨日優には、俺は別に転生者である事はバレてもいいって言ったけど、本当にいいのか…?この世界に転生してきた時は、本当にそう思っていた。

けど、μ'sのみんなという大切な存在…それに、凛という好きな人が出来た今、転生者という事がバレたら、みんなにどう思われるのか、そんな不安が俺の中に少し生まれていた。

 

なんか、優がバレないかと心配している理由が、ちょっと分かった気がするな…

 

「おはよっ!凛、花陽、真姫。」

 

俺はさっきまでの考えは一旦忘れ、いつも通り元気に挨拶しながら1年生の教室に入る。

 

「あっ、蓮くんおはよっ!昨日は大丈夫だった?」

 

「あぁ、もう大丈夫だ。元の俺達の関係に戻った…とはまだ言えねぇかもしれないけど、これから元の関係に…いや、それ以上に最高な仲間になるつもりだ!」

 

俺がそう言って、ニカッと笑うと、

 

「凛にはよく分からないけど、蓮くんが嬉しそうに笑ってると、凛も嬉しいにゃ!」

 

そう言った凛、それに花陽もニコッと笑い返してくれた。けど、真姫は心做しか暗い表情を浮かべているように見える。

 

 

キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン

 

 

すると、チャイムが鳴り俺達は席に着く。

 

「皆さん、おはようございます。今日はホームルームの前に、突然ですが転校生を紹介します。」

 

先生の言葉に、ザワつく生徒達。そして、入ってきたのは…

 

 

「黒崎、秀夜です…よろしくお願いします。」

 

短く、少しぶっきらぼうに挨拶した転校生。それは、なんと秀夜だった!




はい、今回は次回予告はおやすみです。

まさかの、秀夜が財団Xにいた理由が騙されてたとは…
そして音ノ木坂学院に転校してきた秀夜。しかし、そう簡単にはいかない事が…

次回もぜひ、ご覧下さい!お気に入り登録、評価、感想なども頂けると嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。