俺と純さんが外野守備練習を始めてから十日程の時間が経った。
純さんは以前に外野へのコンバートを考えていた事もあって、
かなり順応が早いと思う。
俺は外野守備の為に特殊能力を取得してその感覚に慣れているところだな。
今日の練習前のアップをしている時に、俺はステータス画面を開いて能力を確認する。
基礎能力
最高球速:149km(※155km)
制球:S
スタミナ:B
変化球1:カーブ7(※7)
変化球2:チェンジアップ7(※7)
変化球3:高速スライダー4(※7)
投手能力は球速を2km、スタミナとチェンジアップ、そして高速スライダーを
1ランクずつ成長させた。
ポイントはまだまだあるんだけど、球速を成長させる時の身体の負担が以前よりも
大きくなっているんだよね。
まぁ、それだけ150km近い球速のボールを投げるというのは凄いことなんだろうな。
野手能力はまだ成長させていない。
オフシーズンは長いからじっくりと感覚を慣らしながら成長させていくつもりだ。
最後に特殊能力を確認する。
特殊能力
『鉄人』
『鉄腕』
『身長高い』
『リリース〇』
『怪物』
『キレ◎』
『牽制○』
『バント○』
『クイック○』
『サブポジ:外○』
特殊能力は新しく『クイック○』と『サブポジ:外○』を取得した。
能力の詳細はこんな感じだ。
『クイック○』
・クイックが上手くなる特殊能力である。
・クイック○はクイック投法時に球威が落ちにくくなる効果がある。
・上位能力である『クイック◎』はクイック投法時の早さが上がる効果がある。
・金特殊能力として『スーパークイック』が存在する。
『サブポジ:外○』
・サブポジションである外野守備全般が上手くなる特殊能力である。
・フライ及びライナーの打球に対する落下地点を察しやすくなる。
・上位能力である『サブポジ:外◎』は打撃音で打球方向を察知出来る様になる。
といった感じの特殊能力だ。
『クイック○』は感覚に慣れ次第、上位の『クイック◎』に成長させるつもりだ。
これで倉持やカルロスみたいな足が早い奴にも盗塁させないぜ!
『サブポジ:外○』に関しては様子見かな。
俺はあくまで投手である事に拘りたい。
何故なら俺が憧れたのは投手をしていた片岡さんだからだ。
それに、やっぱりマウンドで投げる方が楽しいんだよね。
よし!アップ完了!
さぁ、練習頑張るぜ!
そして全体練習を終えて各ポジション事の練習に移ろうとしていた時に、
俺の所に東さんがやって来たのだった。
◆
「葉輪、ちょっとええか?」
「なんですか、東さん?」
東さんに声を掛けられたので立ち止まって返事をする。
「これから投げ込みするんか?せやったら俺の打撃投手をやってくれへんか?」
「あ~、残念ですけどこれから外野ノックを受けるんですよね。」
秋の選抜地区大会前なら次の練習は投げ込みだったんだけど、外野守備練習をする様に
なってからは投球練習前に外野守備練習をする様になったのだ。
理由は楽しみは後にとっておきたいからである。
「そうか…邪魔してすまんかったな。」
「いえいえ、外野ノックが終わってからでよければ打撃投手をやりますよ。」
「お?せやったら頼むわ。バットを振って待ってるで。」
そう言って東さんは笑顔になった。
「そうだ。東さん、俺が行くまでノリの相手をしてくれませんか?」
「川上の?構へんで。あいつは秋の大会では不甲斐ない姿を見せとったからな。
葉輪が来るまでしっかりとしごいといたるわ。」
「ははは、お手柔らかにお願いしますね。」
東さんが手を振りながら去った後、俺は外野ノックが行われる練習場所に向かうのだった。
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