『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿2話目です。


第152話

鵜久森との練習試合は7ー4で青道が勝利した。

 

俺は5打数1安打1本塁打と2回を投げて6三振の成績だったぜ!

 

打撃成績が少し…いや、かなり不満だな。

 

残りの練習試合4回が終わったら野手能力を成長させる事も考えてみようかな?

 

そんな事を考えていたら鵜久森のリーゼント君が俺の所にやって来た。

 

「葉輪!来年の夏に甲子園でリベンジしてやる!首を洗って待ってやがれ!」

 

リーゼント君は宣戦布告をして車椅子の人の所に戻っていって、彼と一緒に帰っていった。

 

よくわからないけど…また試合をしようぜ、リーゼント君!

 

 

 

 

2試合目の練習試合では先発のマウンドに純さんが上がった。

 

相手は秋季関東大会に出ていない関東の強豪校との事だ。

 

2試合目の練習試合は青道が先攻で、俺はまたレフトでスタメン出場だ。

 

鵜久森との試合と違って2試合目は1回の表から乱打戦となった。

 

1回の表の青道の攻撃で2点を先制すれば、相手の強豪高も負けじと点を返してくる。

 

6回が終わった時には5ー6と負け越していた。

 

7回の裏から俺が投げて相手打線を抑えていったんだけど、青道打線も相手の継投策の前にチャンスは作れても得点には至らず、5ー6で2試合目は負けてしまった。

 

純さんは新変化球のシュートが甘く入ったところを狙われたのが悔しかったのか、練習試合が終わった後に誰よりも居残って走り込みをしていた。

 

3試合目の練習試合は前回に続いて純さんが先発した。

 

この試合は投打が噛み合って6回終了時に5ー1と勝ち越していた。

 

ここで純さんは降板して7回のマウンドにはノリが上がった。

 

ノリは東さんとの練習の経験を活かして右打者にバックドアとなるシンカーと、フロントドアとなるスライダーのコンビネーションで相手打者を抑えていった。

 

時折、甘く入ったシンカーをセンター前に弾き返される場面もあったけど、ノリは3回のロングリリーフを1失点で投げ抜いた。

 

そういうわけで、3試合目は残念ながら俺の投手としての出番は無かったぜ…。

 

4試合目の練習試合の先発は丹波さんだ。

 

丹波さんは1回にソロホームランを打たれたが、その後も慌てずにしっかりとボールを投げ込んでいった。

 

4試合目の丹波さんは7回を投げて2失点の成績だった。

 

試合は2ー2の同点の状況で、8回からは俺が登板した。

 

9回の裏、ツーアウトまで同点だったんだけど、最後のバッターの代打に出た一也がサヨナラホームランを打って3ー2で勝利した。

 

一也って本当に勝負強いよな。

 

そして最後の5試合目の練習試合は予定通りに俺が先発のマウンドに上がったのだった。

 

 

 

 

5試合目の練習試合は9回の表まで進んでいた。

 

青道と対戦している相手チームベンチから何とか一点と声が出ている。

 

そんな声が聞こえているのかいないのか、パワプロはスコアボードに目を向けた。

 

「7回の表のヒット1本が無ければ完全試合も行けたのになぁ…。まぁ、フォーシームとカーブだけしか投げちゃダメって片岡さんに言われたからしょうがないか。」

 

パワプロは完全試合を逃した事を残念がっているが、僅か2球種のみで関東の強豪校をヒット1本に抑えるという凄い事をやっているのだ。

 

「この試合はヒット2本打てたし、後は最後まで投げるのを楽しもうか。」

 

この試合、パワプロは9回を投げて被安打1、奪三振17の投手成績に、5打数2安打、1打点の打撃成績を残し、秋の選抜大会で敗れても怪物の異名に偽り無しと示したのだった。




次の投稿は11:00の予定です。

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