『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿3話目です。


第218話

Uー18硬式野球国際大会の予選リーグが始まる日がやって来た。

 

今大会には日本、台湾、中国、韓国、オーストラリア、プエルトリコ、キューバ、アメリカの全部で8つの国が参加する。

 

予選リーグのグループ分けはAグループが日本、台湾、中国、オーストラリアとなり、Bグループは韓国、プエルトリコ、キューバ、アメリカとなっている。

 

このグループ分けにとある国が異議を申し立てたみたいなんだけど、結局その異議は通ることなくそのままのグループ分けで大会は進行されるみたいだ。

 

さて、この予選リーグなんだけど1つ大きな問題がある。

 

それは…球数制限だ。

 

この球数制限で最大でも75球までしか投げられないので、基本的に継投を強いられる事になる。

 

しかも、25球以上投げた投手は次の試合に登板出来ないというルールもあるのだ。

 

逆に言えば25球未満なら次の試合にも登板出来るので、中継ぎや抑えの使い方が大事になるみたいだな。

 

この球数制限の対策として日本代表チームは20人のベンチ入りメンバーに8人の投手を用意している。

 

それと、球数制限以外にも日本の高校野球とは違う所がある。

 

それは…DH制が採用されている事だ。

 

バッティングもやりたい俺や成宮にとってはあまり嬉しくないDH制なんだけど、他の投手にとってはピッチングに専念出来るとあって歓迎ムードを出している。

 

ただ、DH制は相手打線が全員野手になるので、不慣れな俺達はピッチングのペース配分に影響が出るだろうというのが監督の言葉だ。

 

そういった諸々の事があるからなのか、俺は予選リーグでは基本的にレフトでの出場らしい。

 

それで中継ぎや抑えの場面で1イニングだけ投げる予定のようだ。

 

ちなみに予選リーグでは成宮と天久が先発の予定だ。

 

さぁ、いよいよUー18硬式野球国際大会の予選リーグが始まるぜ!

 

 

 

 

予選リーグの1戦目の相手は中国代表との試合だ。

 

成宮が先発して1回の表は三者凡退に抑えた。

 

スライダーが滑って抜ける事と球数制限を考えて成宮はカットボール主体の打たせて取るピッチングをしていくみたいだ。

 

ちなみにこの試合の捕手は稲城でバッテリーを組んでいた原田さんだ。

 

一也はDHで6番バッターとして出場してるぜ!

 

さぁ、1回の裏になって俺達日本代表チームの攻撃だ。

 

1番バッターのカルロスがセンター前ヒットで出塁すると、続く2番バッターの白河もライト前ヒットで出塁した。

 

カルロスの好走塁もあってノーアウト、1、3塁のチャンスだ。

 

このチャンスの場面で3番バッターに入っている俺に打席が回ってきた。

 

俺は監督のサインを確認する。

 

好きに打て?

 

じゃあ遠慮なくホームランを狙おう。

 

俺が打席に入ると、相手投手はインハイの顔付近にボールを投げ込んできた。

 

そのままだと当たるので身体を反らして避けると、続く2球目もインハイにボールを投げ込んできた。

 

でも、2球目はストライクゾーンにボールがきたのでバットを振り抜く。

 

すると、打球はライトフェンスを超えてスリーランホームランになった。

 

この一発がキッカケになったのか、続く4番バッターの轟もホームランを打つなど1回から日本代表打線は爆発して試合終了時には18ー4の大差で1戦目を勝利したぜ!

 

しかし、大差だったからなのか俺の登板はなかった。

 

う~ん…残念。

 

続く2戦目は台湾代表との試合だ。

 

楊 舜臣が台湾代表に選ばれていたので俺達との試合で投げるかなと思ったんだけど、楊は前回のオーストラリア代表との試合で先発していたので投げられないみたいだ。

 

ちなみにそのオーストラリア代表との試合は4ー3で台湾代表チームが勝ったみたいだ。

 

楊は7回を73球で投げ抜いて無失点の結果だったと、日本代表チームのスコアラーの人が教えてくれた。

 

楊が投げない台湾代表チームとの試合は結果からいうと8ー2で日本代表チームが勝利して、予選リーグ勝ち抜きを決めた。

 

この台湾代表チームとの試合でも俺の登板はなかった。

 

そして予選リーグ最後の試合であるオーストラリア代表チームとの試合。

 

中国代表チームに勝って1勝1敗のオーストラリア代表チームは、予選リーグ突破を賭けて全力で日本代表チームに挑んでくるのだった。




次の投稿は13:00の予定です。

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