『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿3話目です。


第287話★

夏の高校野球選手権西東京地区大会を制した青道高校は、優勝候補の呼び声に恥じない堂々とした姿で夏の高校野球選手権大会の本選に挑んでいった。

 

現2年生の沢村を始めとした投手達が、パワプロの後のエースナンバーを継ぐのは俺だと言わんばかりに活躍して、甲子園に駆け付けた高校野球ファンの目を楽しませた。

 

沢村達のピッチングを見たスカウトの一人が『これから忙しくなりそうだ。』と呟く。

 

もちろん活躍をしているのは沢村達だけではない。

 

御幸を始めとした野手陣やベンチ入りした選手達も甲子園の地で躍動して、全国から集まった強豪を相手に破竹の勢いで勝ち進んでいく。

 

そして夏の高校野球選手権大会の準決勝、大阪桐生高校との試合を制した青道高校は夏の大会三連覇、春夏通じて甲子園五連覇をかけた決勝戦へと進むのだった。

 

 

 

 

「松本監督、少し時間よろしいでしょうか?」

 

甲子園球場に駆け付けた月刊野球王国の記者である峰が、試合を終えて球場を出てきた大阪桐生高校の監督である松本に声を掛ける。

 

「たしか月刊野球王国の記者さんやったな?これ以上敗戦の将をいじめるのは勘弁してやぁ。」

 

おどける様な口調で話す松本に峰は苦笑いをする。

 

「冗談や。さっきまで他の記者さん達に揉みくちゃにされとったんで、ちょいといじわるを言っただけや。」

「それでは?」

「うん、かまへんよ。」

 

峰はメモ帳を片手に、大和田はレコーダーを片手に松本の話を聞く態勢をとる。

 

「青道高校との試合を振り返ってどうでしたか?」

「監督として言ったらあかんのやろうけど、ノーノーで終えられたんやから上出来やろ。なんせプロ野球選手…いや、メジャーリーガーが高校球児の中に紛れ込んでいたんやからな。」

 

「高校球児の中にメジャーリーガーですか…かつて怪物と呼ばれた投手の時は一人だけプロが紛れ込んでいると謳われた事がありますが、それ以上という事ですか?」

「僕にはそう見えただけや。まぁ、僕は葉輪くんのファンやから、贔屓目でそう見えとるだけかもしれへんけどな。あっ、ここはオフレコで頼むで。」

 

茶目っ気を見せてウインクする松本に、峰と大和田は苦笑いをする。

 

峰と大和田は幾つか質問を投げ掛けていくが、松本は真摯に返答をしていく。

 

「それでは最後に…大阪桐生高校の監督としてこれからの意気込みをお願いします。」

「せやなぁ…高校野球ファンの人達も青道高校さんが甲子園を制してばかりで飽きてきとるやろうし、春の大会はうちが制させてもらいますわ。」

 

不敵に宣言した松本は、恰幅の良い身体を揺らしながら去っていった。

 

 

 

 

【怪物】パワプロを応援するスレ334【ラスボス】

 

 

1:このスレはパワプロこと葉輪 風路を応援するスレです

  アンチは別スレに移動をお願いします

  次スレは800を踏んだ奴が建てるように

 

 

212:夏の大会3連覇まで後3人や!

 

 

215:ついでに完全試合まで後3人や!

 

 

219:完全試合がついでな件www

 

 

224:219>ラスボスが息をするように達成するんやからしゃあないやろ

 

 

235:うぉぉおお!?また160kmや!

 

 

241:なんで9回に平然と160kmを投げれんねん!

 

 

246:241>ラスボスやから

 

 

249:246>真理やな

 

 

255:巨摩大藤巻の打者が当ていくバッティングしてんのに

    ボールにバットが当たらんwww

 

 

260:誰や!高校球児の中にメジャーリーガーをまぜたんわ!?

 

 

267:パワプロがメジャーリーガーとかwww

 

 

272:267>アンチは別スレやぞ

 

 

274:272>大阪桐生がラスボスのパーフェクトを阻んで

    ノーノーにしたからテンション上がってるんやろ

 

 

278:ノーノーでも十分凄いのに、それでアンチが歓喜する事に

    違和感を感じない今日この頃www

 

 

312:さぁ後1人や!

 

 

314:やってまえ!

 

 

317:既に伝説やけど更に伝説を作れぇぇぇえええ!

 

 

 

 

高校球児達の夏が終わった。

 

憧れの舞台にたどり着いて感極まる者、夢半ばで敗れて涙を流す者、そして栄冠を掴み喜びの声を上げる者と、高校球児達は様々な姿を見せてくれた。

 

そんな高校野球界に今年、決して色褪せる事のない伝説が刻まれた。

 

夏の高校野球選手権大会3連覇。

 

この偉業を青道高校が達成したのだ。

 

大会後、選手達を率いた青道高校野球部監督の片岡は次の様に語った。

 

『私は選手達に多くの感動を与えてもらい、多くの事を教えてもらいました。この結果に慢心せずに、これからも選手達と共に野球道を歩んでいきたいと思います。』

 

青道黄金時代。

 

ここ数年間の高校野球は、そう遠くない未来からそう語られる事だろう。

 

こうして一つの伝説が終わり、伝説は新たな舞台へ…。




これで本日の投稿は終わりです。

そして今年の投稿も終わらせていただきます。

実は少し迷っている事があります。

拙作執筆開始当初は高校野球編で終わらせるつもりだったのですが、現在はメジャー編まで書いてみたいなぁと思っているのです。

ただ…終わらせ方がまだ妄想出来ていないのですよねぇ…。

メジャー編まで続けるつもりですが、納得いく終わらせ方が妄想出来ない場合は高校野球編で完結するかもしれない事を御了承ください。

また来年お会いしましょう。

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