『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

50 / 291
本日投稿3話目です


第49話

夏の全国大会が終わって直ぐの丸亀シニアの練習日。

 

チームを卒業する3年生の壮行会を兼ねた紅白戦が行われた。

 

そして、その紅白戦が終わった後、俺と一也、そして白河が監督に呼び止められたのだった。

 

 

◆

 

 

「東京選抜ですか?」

「そうだ、東京選抜だ。」

 

監督が言うには、海外の中学生を招いて練習試合をするのだが、秋の大会まで時間が無いから、

チームを卒業する3年生を集めてチームを作るらしい。

 

ちなみに去年、丸亀シニアからはクリスさんが参加したようだ。

 

「来週の土曜日と日曜日に練習試合をするんだが…参加するか?」

「参加します!」

 

俺が元気よく返事をすると、監督が一也と白河に目を向ける。

 

どうやら一也と白河も参加するようだ。

 

「監督、他のチームメンバーは大丈夫なんですか?」

「俺達が全国大会で戦っている間に、メンバーは集めてあるみたいだから心配するな。」

 

一也の疑問に監督がそう答えた。

 

「それじゃ、これに色々と書いてあるから持って帰って確認してくれ。

 当日はしっかりと楽しむんだぞ!」

「「「はい!」」」

 

こうして俺は海外の中学生と試合をする機会を得たのだった。

 

今から楽しみだぜ!

 

 

◆

 

 

海外のチームとの練習試合当日。

 

東京選抜のメンバーは顔見知りが多かった。

 

もっとも、名前を知っているのは成宮とカルロスだけなんだけどな!

 

「はい!こっちに注目してくれ!」

 

今回、東京選抜を率いるのは丸亀シニアの我らが監督である。

 

「今日の相手はアメリカ!明日の相手は台湾の中学生だ!練習試合だから交代制限は無い!」

 

そこまで言うと監督は東京選抜の皆の顔を見渡す。

 

「だから、野手は皆に出てもらうぞ!」

 

監督がそう言うと、野手の皆が歓声を上げた。

 

「でも!投手は連投させるわけにはいかないから、今日か明日のどちらかだけだ!」

 

アメリカを相手に投げるか、台湾を相手に投げるか…悩むなぁ。

 

監督!どっちも投げたいよ!

 

「それじゃ、今日投げたい奴は挙手!」

「「はい!」」

 

監督の言葉に俺と成宮が同時に手を上げた。

 

「練習試合とは言っても、俺はどっちも勝つつもりだからな。だから、パワプロと成宮には

 投げる日をわけてもらうぞ。」

 

なんですと!?

 

俺と成宮の目が合う。

 

「そう言うわけで、パワプロと成宮!ジャンケンだ!」

 

絶対に負けられない戦いがここにある…。

 

俺と成宮は、得点圏にランナーを置いたピッチャーの如く、気合いを入れて

ジャンケンをしたのだった。

 

 

◆

 

 

東京シニア選抜チームとアメリカ中学生選抜チームの練習試合。

 

先発のマウンドには成宮が立っていた。

 

そう、俺はジャンケンに負けてしまったのだ。

 

ちくしょ―――!

 

「パワプロ~。ちゃんと応援しろよ~。」

「はい!」

 

そして、東京シニア選抜チームとアメリカの中学生選抜チームとの練習試合が始まった。

 

先手を取ったのは東京シニア選抜チームだった。

 

一回の表、成宮はアメリカチームを3人で抑える。

 

そして一回の裏、一番バッターのカルロスは四球で出塁すると、盗塁を決めた。

 

二番バッターの白河は、セーフティバントをした。

 

白河はアウトになったものの、カルロスは進塁してワンアウト、三塁のチャンス。

 

三番バッターは、インコースのボールを打ち上げて内野フライ。

 

これでツーアウト、三塁。

 

そして、次は四番バッターの一也だ。

 

一也は右中間へとタイムリーツーベースヒットを放った。

 

俺達、東京選抜チームが先制点を取ったぜ!

 

一回の裏はこの1点で攻撃が終わった。

 

そして、二回、三回と試合が進んでいくが、アメリカチームは成宮を中々攻略出来なかった。

 

だけど、打者二巡目となる四回の裏。

 

ついにアメリカチームが成宮に牙を剥いた。

 

四回の裏の先頭打者が成宮からソロホームランを放つと、試合の流れは

アメリカチームへと渡る。

 

2人目、3人目と成宮は連続でヒットを打たれてしまった。

 

そして、ノーアウト、1、3塁の場面で迎えるのはアメリカチームの四番バッター。

 

成宮は勝負を選択。

 

結果は…スリーランホームランだった。

 

低めのフォークボールを態勢を崩しながら拾い上げる様な形で打ったボールは、

俺達の予想を超えて伸びていったのだ。

 

この結果に、成宮は打球の行方を見たまま呆然としていた。

 

ここで監督が出ていって投手交代。

 

その後、東京選抜チームは継投をしてアメリカチームの打線を抑えていった。

 

試合はなんとか同点に追い付いて七回を終了。

 

練習試合の為、延長戦は無しである。

 

俺達、東京選抜チームとアメリカチームの練習試合は、引き分けの結果に終わったのだった。




次の投稿は13:00の予定です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。