『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿2話目です


第68話

いよいよ春季大会の東京地区予選が始まった。

 

青道高校はシードだったので2回戦からだ。

 

青道高校の初戦となる東京地区予選の2回戦、先発は丹波さんだ。

 

丹波さんが1回の表を3人で抑えると、1回の裏の青道打線が先制点を取った。

 

試合は進んでいき、4回の裏が終わると、5ー0で青道高校が勝ち越している。

 

だけど、5回の表。

 

相手打線の先頭打者が、センター前のヒットで出塁すると、丹波さんは相手打線に

連打を浴びたのだった。

 

 

◆

 

 

カキンッ!

 

金属バットの音が球場に響いて、打球が外野へと飛んでいく。

 

打球は左中間を抜けて、ツーベースヒット。

 

2塁ランナーがホームに帰って1失点。

 

このヒットで、丹波は相手打線に3連打されていた。

 

現在の状況は5回の表、ノーアウト、ランナー2、3塁。

 

丹波の心臓は早鐘の様に鳴り響いていた。

 

汗を冷たく感じている丹波は、マウンドで大きく息を吐きながら、帽子を被り直す。

 

帽子を被り直す際に、丹波は帽子の鍔に目を向ける。

 

そこには『ピンチはチャンス』と書かれていた。

 

去年、パワプロが学校見学の時に言った『ピンチはヒーローになるチャンス』を聞いて、

丹波が帽子に書いた言葉だ。

 

この言葉を聞いてから、丹波は1つ個人的な欲を持つようになった。

 

ヒーローになりたい。

 

単純な思いだが、これが丹波に開き直りに近い心境を与える様になった。

 

もっとも、元々はノミの心臓の丹波である。

 

そう簡単に気持ちを切り替える事は出来ない。

 

だが、丹波は少しずつだが、ピンチの状況で自身をコントロールする経験を

積み上げていっているのだ。

 

帽子を被り直した丹波が、キャッチャーのサインを見る。

 

サインに頷き、丹波は投球モーションに入った。

 

丹波が投じたのはフォーシーム。

 

コースはインハイ。

 

やや甘めのコースのフォーシームを、右打席に立つ相手打者が弾き返す。

 

打球はレフト方向へ。

 

レフトが打球の落下点に入って構える。

 

レフトは打球を捕ると、素早く中継のショートへボールを投げる。

 

3塁ランナーはタッチアップして、相手チームが1点追加。

 

これで5ー2。

 

だが、連打を浴びていた丹波が取ったワンアウトに、ナインが声を上げて盛り上げていく。

 

そのナインの声に、丹波は冷たく感じていた汗を感じなくなるぐらいに、

身体が熱くなるのだった。

 

 

◆

 

 

5回の表に相手チームに連打を浴びた丹波さんだったが、3失点で切り抜けると、

雄叫びを上げながらベンチに戻ってきた。

 

そして5回の裏。

 

丹波さんの雄叫びに答える様に、東さんがホームランを打った。

 

亮さんが塁に出ていたので2点追加だ。

 

あ、亮さんというのは小湊さんの事だ。

 

シートバッティングをした日の練習後に、少し話をして仲良くなったんだよね。

 

ちなみに、その時に結城さんとも話をして、哲さんと呼ぶようになった。

 

2人は俺の事をパワプロって呼んでくれるぞ!

 

さて、東さんがホームランを打った後に、哲さんもツーベースヒットを打ったりして、

青道は3点を追加した。

 

これで8ー3だ。

 

6回の表に、また丹波さんが連打を浴びたが、6回の表は2失点で切り抜けた。

 

8ー5と相手チームに詰め寄られたが、東さんが笑顔で丹波さんの背中を叩いたりして、

青道ベンチの雰囲気は明るい。

 

「よっしゃあ!後は任せろ、丹波!」

 

そう言った純さんが、7回の表から登板。

 

純さんは、7回、8回を1失点で抑えて降板。

 

最終回は3年生の人が登板して、無失点で抑えた。

 

2回戦は10ー6で青道高校の勝利だ!

 

続く3回戦は俺が先発する事になっている。

 

3回戦の相手は稲城実業…白河やカルロス、そして成宮が行った高校だ。

 

試合をするのが楽しみだぜ!




次の投稿は11:00の予定です
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