『パワプロ成長』でダイヤのA   作:ネコガミ

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本日投稿4話目です


第85話

「4ー0で青道高校の勝ちです!礼!」

「「「ありがとうございました!」」」

 

試合後の挨拶も終わって帰り支度をしていると、俺の所に楊がやって来た。

 

「葉輪、今日は俺の完敗だ。」

 

そう言って楊が手を差し出してきたので握手をする。

 

「今日の俺は、そちらの4番にホームランを打たれた後、仲間を気遣う余裕が無かった。

 あの不用意な投球が無ければ、まだ勝負はつかなかったと思うと後悔しかない…。

 4番のホームランよりも、その後のヒットの方が悔しく感じている。」

 

楊は一息ついてから話を続けた。

 

「今日の反省を活かして、ピッチングだけでなく、バッティングも磨いてくる。

 秋の大会で試合をする事になったら、また投げ合いたいな。」

「おう!また投げ合おうぜ!」

 

俺がサムズアップして楊の言葉に応えると、楊は笑みを浮かべてから戻っていった。

 

 

◆

 

 

明川学園に勝って迎えた4回戦。

 

先発した丹波さんは、2回戦とは別人の様な投球を見せた。

 

4回まで1人のランナーも出さずに相手打線を抑える、見事なピッチングを披露した。

 

だけど、5回に高めに抜けたフォークを外野まで運ばれると、

丹波さんのピッチングのリズムが狂ってしまい連打を浴びた。

 

5回だけで3失点した丹波さんだったが、その後は抑えて7回3失点で降板した。

 

その後は9回に登板した純さんが、ソロホームランを浴びたりしたが、

試合は8ー4で青道の勝利だ!

 

そして準決勝で戦うのは成宮がいる稲城実業のようだ。

 

成宮!勝負だ!

 

 

◆

 

 

「パワプロ!」

 

試合をする球場のグランドでアップをしていると、俺と一也の所に成宮がやって来た。

 

「今日は俺が勝って甲子園に行くからな!」

 

成宮が俺を指差して宣言をしてくる。

 

「おう!俺も負けないぜ!」

 

成宮はフンッ!と鼻を鳴らすと、チームメイトの元へ戻っていった。

 

「パワプロ、今日は勝負所でスライダーを使う。」

 

俺は驚いて一也の顔を見ると、楽しみで笑顔になる。

 

「遂に解禁か!?」

「あぁ、片岡監督の許可も取ってある。パワプロ、甲子園に行こうぜ。」

「おう!」

 

俺と一也はハイタッチをすると、アップを終えた皆が待つベンチに戻って行くのだった。

 

 

◆

 

 

「今日の試合、マスクは御幸に被ってもらう。クリス、お前はベンチだ。」

 

今日の試合のスタメン発表で告げられた片岡さんの言葉に、クリスさんが表情を曇らせた。

 

「甲子園を勝ち抜いていくのは長丁場になる。その中で疲労が溜まっていけば

 プレーの質は下がり、怪我にも繋がっていく。」

 

甲子園の言葉に、青道の皆の表情が引き締まった様に見える。

 

「特に、夏の暑い時期に防具を着用してプレーするキャッチャーは、自身が感じる以上に

 疲労が溜まっていく筈だ。甲子園に乗り込む前に、控え選手にも大会の雰囲気を体験させて

 いつでも代われる様にしておく必要がある。これはクリスだけに限った事では無い。」

 

そこまで言うと、片岡さんは皆の顔を見渡した。

 

「たとえ代えられても、レギュラーの者達は気持ちを切らすな!そして、チャンスを

 与えられた者は全力で掴み取って見せろ!」

「「「はい!」」」

 

皆が大きな声で片岡さんに返事をした。

 

うん。曇っていたクリスさんの表情も晴れているな。

 

「葉輪、今日の試合はお前1人で投げきるつもりで行け。」

 

あれ?いいの?

 

「中継ぎや抑えの者を休ませる事が出来るのは大きい。その価値は大会を勝ち進めば、

 より大きくなるだろう。成宮との投げ合いに勝って見せろ!」

「はい!」

 

片岡さんは1つ頷くと、皆の顔を見渡してから話を続けた。

 

「稲城実業に勝てば、おそらく決勝の相手は市大三高だろう。西東京地区を代表する

 強豪と連戦になるが、勝ちきって甲子園に行くぞ!」

「「「はい!」」」

 

片岡さんの檄に皆が応えると、稲城実業との試合が始まるのだった。

 

よっしゃ!やってやるぜ!




次の投稿は午後3:34の予定です
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