ハイスクールD×D 水色の殺人鬼紛い   作:まるきゅー

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6000文字を越えた……だと………!?
正直、書いていた時の記憶がありません。まさに一心不乱。
同じの書け、とか言われても無理ですね。


第九話 呆気なく(悪気なく)

玖賀出月。

くがいづき。

彼は一年前に玖賀となった。

元々フリーの何でも屋を営んでいた(営むとも言えない程に荒んだ暮らしだった)が、ある日突然、気がついたら客を惨殺していた。

客を殺したとなれば、信用は消え去る。しかも不運な事に、殺した客は『裏側』に生きる者だった。しかも、かの有名な改悪業者と交渉人と懇意にしているらしい。

彼は、自らの死を悟った。

まさか『裏側』の中でもとびきりの組織、『七職無色』が二つ、空蝉と九蛹を同時に相手取って生き残るのは不可能だ。此方も仲間がいればまだ希望はあったかもしれないが、フリーは一人故にフリーとしてカウントされる世界だ。誰も助けちゃくれない。

実際、客殺しから三時間後に彼は死にかけた。空蝉の下っ端一人と、九蛹の新人にコテンパンにされたのだ。

彼にとって、重要な意味を持つ満月時だったというのに、まるでノロマで鈍重な蝿となり嬲られた気分だった。

あぁ、俺ちゃんはこんな惨めに死ぬのか。

そんな事を思った。が、彼はそこで死ぬ事は無かった。

今でも思い出せる。黒髪黒眼、白いポロシャツに爽やかな青色のジーンズの、惨殺屋に命を救われた、あの光景を。

出月がまったく敵わなかった敵を、容易くまさしく一刀両断し、『彼』はこう言った。

 

 

 

 

 

ーーーようこそ。殺人狂と多重人格障害と不条理と理不尽の宝庫へ。お前を心から歓迎する。

 

 

 

 

 

それが、玖賀出流と玖賀出月の、邂逅だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出月が玖賀となった時、彼は歓喜した。

『七職無色』の中でも、戦闘特化の惨殺屋。一切の仕事を断り、正確な戦力と実力が測れないが、誰からも恐れおののかれ忌避に畏怖を重ねて蔑される、規模ならば一番小さな殺人狂の集団。

これから自分は、この場所で生きて死ぬと誓った。

だが、彼の期待は裏切られた。

リーダーである出流や、先輩の殆どが、よくいる普通の人間しか惨殺をしないのだ。

あの有名な惨殺屋が、細々と殺す。まるで鼠やハイエナだ。

彼はそんな現状を許容出来なかった。聞いていた玖賀とのギャップが激しかったのもあるだろう。

彼はこう言う。もっと強い者や、異名持ちの者を殺すべきだと。それでこそ玖賀だと。

しかし、初期から玖賀として生きてきたリーダー、出流はこう述べる。

ーーー玖賀ってのは、惨殺して、仲間の危機を殺せばそれで玖賀たり得るんだよ、甘ちゃん?

出月は、恩義以上に、そんな柔らかな気構えの玖賀が許せなかった。

いつしか他の同期や後輩すらも巻き込み、軽い内部の派閥戦争のようになってしまった。しかし、彼は後悔などしていなかった。

この派閥戦争に勝てば、きっと自分の考えは理解される。

決して起こり得ない未来を信じ、出月は今日も出流に噛みつく。が、それも今夜で終わりを迎える。

結末は、どうなったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廻して二つ。崩して一つ。

斬り裂き零に。遊んで三つ。

殺して捨てて九つに。

円を描いて中を断ち、囲んで揺れて嘲笑う。

虚しく死に逝く惨めな貴方に、最上級の惨殺を。

楽しく踊り、宴を謳う。

悲しく動かし、裏を憂う。

水色は迷い悩み、緋色は歩み進む。

漆はひしゃげ、緑は嗤う。

惨めな俺から、哀れな貴女に、楔を打ちたて、救済を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上には、既に全員いた。

どうやら、出月はちゃんと呼んだようだ。というか、出騒はいつまで招集に時間かけてるんだ。まさかカラオケでもしてないだろうな。

屋上は風が吹き荒び、砂埃が舞っていた。この辺りの環境はお世辞にも良いとは言い難い。

砂塵舞う中、俺含めて十人の玖賀が屋上にたむろしている。

見るものが見れば、恐怖しか浮かべないだろう。

が、これから行うのは惨殺では無く、後輩指導なのだがな。

 

「出流先輩。約束忘れないでくださいよ?負けたら俺ちゃんにリーダーの座を譲る事」

 

「安心していいぜ。お前ら程度じゃ、千人束になっても俺には勝てない」

 

軽く挑発する。向けられていた殺意がより濃密に絡みつき、剥けられた殺気を放ってくる。

中々、いい殺意だ、が。やはりまだ甘い。

少し、玖賀の殺意を見せるか。

 

ーーー殺。

 

ーーー殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺。

 

純粋に純然たる、殺意。

俺から漏れ出た(・・・・)それに、出月を含めた後輩九人が、気圧され飲まれた。

甘いなぁ、本当に。実戦じゃ今ので全員首斬りサヨウナラだぜ?

 

「ーーーーーー今宵は、満月っすね」

 

ふいに、出月が話す。

恐らくは、口を動かす事で、飲まれを緩和したのだろう。

 

「見えますよね?あの満月ーーーーーー綺麗な、綺麗な、満月様」

 

ーーーーーー満月様が俺ちゃんに、言うんすよ。

 

「アンタを惨殺しろってなあ!!!」

 

刹那、出月が消えた。

釣られたように、他の玖賀も動く。

まず、頭上から踵を振り下ろした出月を蹴り上げ、足先のみを掛けてグルンと回す。

回転を加え、後ろから三段警棒(当たり前だが普通の警棒では無い)を振り上げた玖賀ーーー出水に蹴り投げる。

 

「ゴメン!」

 

そう言って、投げつけられた出月を踏みつける出水。出月を踏み台にし、速度を上げ、俺の脳天にその警棒を叩き込む。

が、それより早く、俺の掌底が顎に当たる。

ゴッ、と。割と小さな音で沈む出水。まずは一人。

 

「喰らいなぁ!!」

 

出水を気絶させた直後、またもや真上から攻撃が降りかかる。

白衣を着た若者ーーー玖賀出飢。見た目は細いが、単純な力なら初期メンバーを含めた玖賀内でもトップクラスの膂力を誇る………えっと、筋肉馬、いや脳筋野、やっぱなんでもない。

彼は自慢の腕力で力一杯拳を振り下ろしてくる。紙一重で躱すが、筋肉の塊みたいな奴だから、スピードもかなりある。

だが、力なら負けるが、スピードでも負ける気はない。

 

「あ?」

 

疑問の声が出飢から上がる。

瞬間、彼は口から血を吐き出し、まるで体の内側から破壊されているように苦しみ仰け反り、ばたりと倒れた。

すれ違いざま、脇腹へ肘を撃ち込んで、内部破壊をした。格闘は苦手だがな。

すぐにその場を離れる。一つどころに留まるのは集団戦では自殺行為だ。

首筋をギリギリかすめない程の距離を、ナイフが通った。ナイフ使い、玖賀出錐。

さらに追撃でドローイングナイフが数本。これは難なく躱せた。

が、勿論布石である。避けた為崩れた姿勢の俺に、ジャックナイフを振り下ろす。

俺は床にある小石を蹴り上げ、ナイフの持ち手にブチ当てる。痛みと衝撃でナイフを取りこぼした出錐の脛へ足刀を当て動きを封じ、その足で上段掛け蹴りを当てる。後頭部に命中した為、出錐も気絶した。

と、左右から殺意を感じ、とりあえずバク転をする。

右からは巨大な鎚が、左からは剪定鋏が。

一瞬前まで居た場所を、破壊し切り裂いた。

鎚を持つは玖賀出守。剪定鋏は玖賀出身。

彼らは音よりも速く武器を振るい、バク転を決め着地した俺の頭部と首を狙う。

が、その体がピタッと止まる。

 

「「っ!?」」

 

同時に驚愕の表情になる二人。刹那、激痛の表情になった。

ぶしゃあっ!ーーーーーーと。

彼らの体中から激しく吹き出た血飛沫が、その原因である。

グラリと、力無く崩れる二人。

これで五人。

瞬間、立て直した出月が、真後ろから延髄めがけてハイキックを放ってきた。

体を落として躱し、お返しに振り向きざまに出月の軸足を払ってやる。勿論転倒した。

ガラ空きの脇腹へローキックを叩き込み、一旦離れる。

先程いた場所を釘と杭と刀が通った。

釘使い、玖賀出現。

杭使い、玖賀出草。

刀使い、玖賀出灰。

彼らは玖賀の中でも珍しい、常に三人一緒に行動する惨殺屋だ。

刀の近距離。杭の中距離。釘の遠距離。

釘の近距離。刀の中距離。杭の遠距離。

杭の近距離。釘の中距離。刀の遠距離。

武器の制約を無視した三位一体の連携は、中々どうして厄介だ。

正直、この三人が揃えば、玖賀の中堅クラスの実力を発揮出来る。

まあ、連携などさせないが。

 

「まず、一つ」

 

今回は出灰が近距離を、出草が中距離を、出現が遠距離を担うらしい。

とりあえず、出灰の刀を取り上げた。触れもせずに。

何も動いていないが、出灰の刀は宙に飛ばされた。

 

「面妖な………!」

 

いきなりのアクシデントだが、そう毒を吐くだけで焦らない出灰。後輩の中でも出月と単独の力で肩を並べる実力者なだけはある。

俺は取り上げた刀を、これまた触れもせずに宙でへし折り、そこら辺へ投げ飛ばす。

武器を失った出灰は一旦下がる。次は出草が飛び込んでくるだろーーーーーーっと。

 

「読みが外れたな。出現か」

 

出現が、いつの間にか遠距離の間合いから近距離の間合いまで来ていた。

手には複数の釘を持ち、その殺意に満ちた凶器をほぼ零距離で投げ放つ。

一点集中。心臓狙いの十七本の釘が、迫ってくる。

迫ってきて、止まった。

まるで先程の、出守と出身のように。

 

「どんなトリックだっての!最悪だ!」

 

そう言って、バックステップで距離を取ろうとする出現。だがそれよりも速く、宙に浮いたままの釘を出現に返してやる。勿論適度な速さで。あぁ、音速以上が適度な速度だ。

急所には当てず、しかしダメージが大きい箇所に全釘が命中する。

 

「…………っ!!最、悪だ…………」

 

痛みを堪えていた出現だったが、ダメージよりも身体のショックによって動けなくなったらしく、その場で倒れる。いかに玖賀といえど、音速以上の金属が当たれば無視出来ないダメージになる。

 

「参る!」

 

そう叫び声が聞こえ、後ろから二人分の走音が鳴る。

振り向けば、出灰と出草が並んで向かってきていた。

 

「はっはっは!舐められたなぁ俺も!出草はともかく、出灰!武器無しでよく飛び込んでこれるな!!」

 

「笑止!失笑!その言、覆してみせよう!」

 

瞬間、出草の持つ長大な杭から、新たな刀が飛び出てくる。

仕込み刀。珍しくもないが、成る程、出草は武器庫役も引き受けてるのか。

ギュヂィッ!と激しく摩擦音を奏でながら、左側へ急激に、過激に回り込み、遠心力を利用した右腰からの居合を放つ出灰。

殺意を零近くまで薄め、下から伸び上がるように杭を撃ち込んでくる出草。

本来なら、退路を完璧に埋め尽くす程の釘を放つ出現がいるのだが、それは戦闘不能にした。

が、先輩として、空いた退路を取る訳にはいかない。

まず頭部を微塵も無く吹き飛ばす勢いの杭をギリギリで、首を振り躱す。が、その振った首へ刀が迫る。杭がかなり邪魔になるはずだが、彼らの連携に阻害と邪魔と同士討ちは存在しないのだ。

もはや避けられない距離。だが、またもや怪奇な現象が発生する。

刀が、俺の首まであと数mmの距離で、ピタッと止まった。止めたの、俺だけどね。

 

「くっ………また、奇怪な技をーーー」

 

「ーーースキルと呼べよ」

 

瞬間、刀を止めた『何か』が、二人を襲う。

出草、出灰共に戦闘不能にするように、攻撃する、が。

 

「ん、庇う」

 

出草が、その杭で出灰を吹き飛ばし、俺の攻撃を躱させた。

出草は血飛沫を上げるが、出灰は腹へ喰らった杭のダメージのみ。戦闘不能には程遠い。

 

「やれやれ、中々どうして厄介だなぁ」

 

あと、二人か。

そういや、出月は何処に…………あぁ、下か。

ヒョイっと、その場から飛び退くと、まさに紙一重の差で出月が下から床を破壊し飛び出てくる。

が、その姿は先程までの出月ではない。

顔はまさに獣。爪は鋭く伸び、尾が生え、肉体は犬、否。狼のそれへと変貌していた。

銀色の毛並みを持ち、堂々たる獣の、狼がそこにいた。

獣化。

満月時のみ、出月が出来るスキル。

人狼。それが出月の種族だ。

主に人間がメンバーの大半だが、他種族の玖賀もいるのだ。

狼となった出月は、人間時の数倍の力を発揮する。

さらに、単独で中堅クラスの実力を持つ出灰もいる。出灰も、出草、出現以外とは連携出来ないわけではない。

少々危険度が増した、が。それだけだ。

 

「GーーーーーーraaaaaaaruuUUUUaaaaAA!!!!!」

 

まさしく獣声を叫びながら、瞬時に俺の真後ろまで移動する出月。さらには、空中から出灰が、今度は左腰に刀を構えて飛びかかって来る。

 

御首(みしるし)頂戴つかまつる!!」

 

「GYAaaaaaaaraaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!」

 

音など遥かに置いてくる速度で、刀と、両爪を振るう二人。

だが、まだまだ遅い。

 

「ーーーーーー‘‘絃角,,」

 

そう呟き、軽く右指を動かす。

刹那を越え、人間どころか人外の知覚能力を圧倒的に超える程の速度で、彼らの体中に、俺の武器がまとわりつき、動きを封じる。

まとわりついて、からみついたなら、あとは指を引くだけだ。

 

ーーーーーーぶしゅっ!!

 

激しく血飛沫を上げ、崩れ落ちる両者。

中堅クラスの実力者も。

後輩筆頭たる人狼も。

俺には、指先爪先すらもかすらずに、勝負は呆気なく、しかしだからこそ圧倒的に終了した。

結果は、当然ながら俺の勝ちだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

惨殺屋玖賀出月、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出飢、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出現、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出草、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出身、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出水、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出守、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出灰、嘘惨殺終了。

惨殺屋玖賀出錐、嘘惨殺終了。




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