ハイスクールD×D 水色の殺人鬼紛い   作:まるきゅー

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第六話 玖賀(つまりは惨殺屋)

*???*

 

駄目だ。

やっぱり、心配だ。

私が出る幕ではないと自重していたが、何故だか無性に心配だ。

『私達』の「共感覚」が告げている。彼の元に集まれ、と。

 

近い将来、彼の身に危険が迫っているという事ーーー否、『私達』の身に危険が迫っているのだ。

 

ならば、仲間全員で事に当たるべきだろう。全員で行わないと、彼が独りで戦う事になってしまう。

それでは駄目だ。駄目なのだ。

『私達』は、独りでは、生き残れないし、存在出来ないのだ。

しからば、私も参戦しよう。

 

 

 

 

 

 

 

「ターゲットは我々『玖賀』の敵対者全てーーーーーー惨殺を開始する」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*???*

 

全く出殲には困ったモノです。

確かに彼の身に危険が迫っていて、更には『玖賀』全体にまで影響があるなら動かざるを得ませんが、漸く転校手続きが済んだというのに……………。

まあ、いいでしょう。趣味の奉仕活動が行える喫茶店も見つけられましたし、機嫌も悪くありません。

それに、彼には私を助けてくれやがった恩義がありますしね。

では、私も私で、集合の合図を出しますか。

我々『玖賀』に仇為す方々、一族郎党全てに告げますーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーさっさと惨殺(やら)れちゃってくれやがりませ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*???*

 

ったく、面倒くさい。

眠いし暑いし、嫌な時期に集合がかかったもんだなぁ。

いくら日中が平気とはいえ、やっぱり嫌気は指すっつーのによぉ。

まあ、そうも言ってられないか。この集団しか、俺に居場所は無い。

まあ、俺には招集する手段は無いから、集めるのは他の奴らに任せるか。暫くは寝床探しだ。

にしても、『玖賀』と殺り合おう何てする馬鹿がまだいるとは、いやぁ、ハイになりそうだ。さぞかし美味いんだろうなぁ…………待ち切れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあーーーーーー惨殺(食事)の鐘を鳴らそう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*???*

 

sono stanco(疲れる)

やれやれ、全く。イタリアから観光に来てみれば呼び出され、意味も分からず働く事になるとは。これだからニッポンはせかせかしていて良くない。もっと大らかに、緩く動くべきだ。この「???」のように。

だが、まあ、流石に。玖賀がこうも集まると、衝動が刺激されてしまうのは分かる。やはり、我慢出来そうにないなーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーここで惨殺をしよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*玖賀*

 

惨殺屋。

惨めに殺す者達。

惨たらしく、惨めに、惨酷に、殺す。

良識は無い。良心は無い。常識は無い。見識も無い。慈愛も無い。愛情も無い。

されどもけれどもしかれども。

決して、独りぼっちじゃ生きて逝けない。存在出来無い、死にさえし無い。

だから。徒党を組もう、集まろう。群れて集おう、連んで絡もう。

それこそ惨殺屋。孤独が集まるのが玖賀。

では、ここで決め台詞を言わせてもらおうか。

 

一人一人が自由人。

一人一人が殺人鬼。

一人一人が破綻者。

一人一人が惨殺狂。

自由気ままな惨殺屋。だが、ただ一つ。たった一つの鉄則有り。

 

 

 

 

 

 

玖賀の敵対者は、森羅万象天地万物有象無象一切合切例外番外関係無くーーーーーー皆殺しにして惨めに殺す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*詩絃*

 

朝起きて、すぐに異常に気づいた。

懐かしい、身近で、安心する、仲間の気配が漂っている。

多くて四、五人かと思っていたが、常に三十人から三十五人いる仲間のうち、半数近くがこの街に集まっている。東西南北四方八方に、仲間達が群れている。

おかしいな、別に争いが起きた訳でも誰かのピンチになった訳でもないんだが…………。まさか、俺以外の仲間達にだけ、何かがわかっているって事か?

…………考えていても仕方ない。とりあえず学校行って、帰りにそこら辺の事を聞くとするかーーーん?

ふと、懐かしい気配を感じた。かなり近くに。

というか、ほぼ間近に。

……………やれやれ、学生の朝は準備やら忙しいってのに。一体全体誰だ?

ソファから立ち上がり、玄関付近まで行き、外に出ようとするが、そこでピタリと動きを止めた。

気配が、この玄関扉のすぐ向こうから感じるからだ。

流石にこれ程近くに来れば、気配だけで誰だかは分かる。本当に懐かしい仲間だ。

 

「ーーーーーーーーー出騒か?」

 

俺は久しく会っていない仲間の名を呼んだ。

一拍、空々しい空気が流れるが、次の瞬間、騒音が静寂を掻き消す。

 

 

 

 

 

 

 

ぐぎゃり、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

不快な金属音と共に、ボロボロの玄関扉が破壊された音によって。

扉からは、バールの曲がった部分が飛び出ており、さらにグリグリと動くと、一気に床下まで金属扉をひしゃげ曲げながら引き潰す。

形容し難い、黒板を引っ掻いた音をさらに改悪したような、耳障りも耳障りな騒音が鳴り、扉が扉で無くなると同時に、その不快音は止んだ。

朝の陽光が入らない路地裏故に薄暗いが、俺にはハッキリと見える。

グレーの中折れ帽を被り、黒いスーツにダークグレーのコート。白いマフラーを巻きつけずに襟に沿わせて肩で流したマフィアとしか思えない格好。

剃り込んだ金髪、獣地味た金眼。

そして、一番目を引くのが、その右手にある凶器。

L字型のバール。しかし、圧倒的なその長大さは通常のそれでは無い。

全長は2m程もあり、その両端は鋭利に光り、その中点は使い込まれて色褪せている。

誰が見ても、殺人の武器にしか見えない凶器を持つ、厳格な雰囲気を纏わせるこの男ーーーーーー玖賀出騒。

『俺達』の仲間だ。

 

「久方振りだな、出流。一年振りか?」

 

「大体そんな感じだ。相変わらずそんな格好してるのかお前は。奇異な目で見られそうだな」

 

「周りなど気にせん」

 

「だろうな、お前は」

 

容姿に合う、低く渋い重厚な低音。しかし聞く者を何故か和らげる温かさがある声で話す出騒。見た目からは想像しづらいが、割と気配りが出来、優しい性格をしている。

 

「お前以外にも玖賀がかなりこの街に集まっているが、何かあったのか?」

 

「元々この街に居たお前には分からなかっただろうが、実は我等の「共感覚」では、この街で近々危険な事態が、もしくはその原因が起こりうる可能性が高いと感じたのだ。故に、我等のリーダーたるお前と、さらには玖賀そのものを守るために、こうして皆が集まっているというわけだ」

 

……………玖賀そのものを守る、か。

まあ、近々って事は、今すぐってわけじゃない。慌てる必要はまだなさそうだ。

 

「はー。で、だ。という事は、その玖賀全体に及ぶ危険というモノへの対策として、皆が集まった。で、いいのか?」

 

「その通りだ。だが、折角皆が集まっていても、バラバラに単独行動したのでは意味が無い。つまり」

 

「集合場所ーーーーーー今後どうするかを話し合う、会議場所ってトコか」

 

出騒の言葉を遮って、俺は言う。

 

「集合場所なら、ここを使おう。今日中に出るつもりの隠れ家だから、集まって目立とうが関係無い。それに、下手に街中で玖賀が集まると、無用な被害が起こりかねないからな」

 

「分かった。皆にもそう伝えよう」

 

そう言って、L字型バールを担ぎ上げ、出騒はその場で跳躍。路地ビルの屋上まで瞬時に移動する。

やがて気配が遠のき、静寂が戻った部屋で俺は漸くその場から立ち上がった。

やれやれ、酷くあっさりな展開だ。玖賀全体の危険と言われても、一度崩壊直前を経験した俺にとっては、言う程慌てるようには思えないな。

 

「何はともあれ、学校だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あまり特筆すべき出来事は無かったので、さっさと進めよう。

放課後である。

変わらない学校生活を送り、下校準備に入り下駄箱を開けると、そこには猫の絵が描かれた便箋が入っていた。

ここでラブレターと勘違いするのはきっと飢えている男子なのだろう。俺は飢えていないが。

中身を見ながら靴を履き、校門前まで来るが、中身を読み終えた俺はそこでUターンした。

内容を要約すれば、『旧校舎まで来い』だな。

割と丁寧な文章と筆跡から後輩女子だと思うが、生憎クラスとも馴染まず孤立している俺に後輩の知り合いはいない。さらに、最後の文、『リアス・グレモリー様が、玖賀の説明を求めています』。これから鑑みるに、下僕悪魔だろうな。便箋だから様付けなんてしてるのかな?

 

「どうするかな…………時間までは決めてなかったし、先に悪魔連中との話を済ますかな?」

 

まあ、どうせ、本当に説明しかしないんだろうが。

…………そういえば、兵藤一誠はどうなったんだろうか?まさかとは思うが、彼奴もまた、悪魔としての説明がまだって事はないよな?あまり説明に時間が掛かりすぎるのもなぁ……………。

ま、グダグダ言わずにさっさと済ませよう。

さて、旧校舎は何処だったか……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、中々良さげな街じゃねぇか?」

 

「出流が気に入ったんだから、当然だよ!」

 

「そんな事より、何故玖賀じゃないお前が居る?」

「出流クンのピンチに助けにきただけだよ!別にこの機に落とそうなんて考えてないからね?」

 

「泥棒猫のようですね。女性ならばお淑やかに奉仕すべきでは?」

 

「メイド風情が語らないでくれるかな?出流クンはボクが一番知ってるんだから」

 

「Scuri(すまん)。喧嘩はよくないぞ二人共」

 

「私だけでやった方が速く感じてきた………………」

 

「ん、苦労人」

 

「皆、静まれ。我らが同胞を招集するのだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーーーーーーー惨殺の時間を動かそう」

 

 

 




ヒロイン、オリキャラ募集中です!
しかし、今回は特に駄作感が……………。

※感想欄にヒロインを書かないでください。
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