就職したら世界が滅びそう   作:高菜チャハーン

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当報告書は魔眼保持者[藤見練]以下甲とするの提案、協力の下。実験、実証を重ねたものである。
尚、甲に発現した魔眼の性質上、被験者の必要性があることから英霊[レオナルド・ダ・ヴィンチ]以下乙とするに協力を要請。快諾の下研究に移った事をここに記す


17話 [吸魔の魔眼](仮称)の考察

前提として、魔眼とは視覚によって世界を写し脳へ情報を与える、つまり影響することが転じ、視覚によって情報を世界に与える魔術である。

また、人工的に生産したものと自然的に発現したものでは明確な違いがある。後者では魔眼自体に魔術回路が備わっており、保持者の意識とは無関係に術式が発動する恐れがある一方で、扱いに卓越すれば魔眼の持つ魔術回路まで自らの魔術回路として行使することが出来る。

 

実験対象甲からの聴取により、甲の保有する魔眼は後者、自然的に発現したものであり。既に魔眼の魔術回路を行使出来る事が判明した。

 

また、計測器で魔術回路の数を測定したところ甲自身の魔術回路が16、魔眼の保有する魔術回路が左右合わせて12であり、甲は計28本の魔術回路を有している事が判明した。

 

この事から、甲が以前より魔眼を発動した際における副作用と思われる激痛は、吸引口である魔眼と容器である肉体を比べた時、魔力の許容保有量に大きな差分が無いことから。肉体の魔術回路の保有量が許容範囲を越えた事が原因だと推測できる。

 

そこで、甲の肉体の魔術回路の残存魔力量を極限まで使いきった後、乙に対し魔眼を発動したところ、魔術回路に軽度の損傷、肉体疲労が見られたが、それ以上の被害は見受けられなかった。

 

この事から、推測は正しかったと言える。

 

しかし、甲が魔力を蓄積させた魔術鉱石に対し同様の実験をしたところ、一切の損害を出さなかったことから、

 

甲が魔眼を発動したことによって生じる痛みとは。

自らの魔力と異なる性質の魔力を吸収すると拒否反応が起こり、魔術回路に損害を与えること。そして許容量を越えようが、自然には吸収が収まらないことによる供給多過が原因だと思われる。

 

しかし吸収する魔力が自らの保有する魔力と同質だった場合、消費量を補うかのように許容保有量限界で魔眼による吸収が停止した。

 

この事から甲には大規模魔術の行使の際、魔力供給等を目的とする登用で成果が期待できる。

また、甲の戦闘スタイルとの相性も良く。敵性体との接触時のみ強度魔術を施し、必要性が無くなれば武具に送った魔力を吸収する。魔眼を発動することで長時間連戦することが可能であると思われる。

 

 

 

甲の保有する魔眼、吸魔の魔眼(仮称)の発動対象は甲の申告から[実像をとらえることが出来る物体]だということが判明しているが、より細かな発動対象の解明のため、幾つか実験を行った。

 

 

実験対象①魔猪の血液

対象が液体であっても可能であるか、また、流体となっても発動可能であるかの実験。視認できる固体ではないもので、魔力を帯びたものであるため採用

 

実験対象②イフリート

プラズマ体であっても発動可能であるかの実験。火属性の魔力で構成された敵性体であるため、魔眼の発動対象外だった場合の懸念はあったが、乙の指導により甲がガンドを習得したため採用

 

実験対象③乙が射出する魔力弾

実体を持たないが高濃度のため存在を確認することが可能なため採用

 

 

 

 

結果、実体対象①のみに魔眼の発動が確認された。

 

しかし、飛沫や霧状になると発動出来なかった事から、発動には甲が個体として認識する必要性があると考えられる。実際、血液を幾つかのコップに分けたところ、最大で4ヶ所同時に発動が確認された。

また、対象のサイズは約1㎝以上で発動が確認出来た。対象が小さくなると確認は出来てもハッキリと視認することが出来なかったために発動しなかったと思われる。

 

実験対象②については物体を持たないことに加え周囲が高熱による陽炎によって揺らいでいた事が原因により、視認することが出来なかったのだと推測できる。

 

実験対象③では射出された魔力弾は実験対象②同様に視認することが出来なかったため発動しなかった。

しかし、魔力弾を射出する直前の乙の腕部に集積した魔力の吸収に成功した事からサーヴァントに対して魔眼が適用されることが判明した。

 

 

今回の実験により、当カルデアにとって未知数だった、吸魔の魔眼についての貴重な実証データを得ることが出来た。

 

今後も定期的に実験を行い、更なるデータを集める方針ではいるが、このレポートは決して外部に漏れることなく厳重に保管することが重要であると思われる。

 

よってムネーモシュネーにのみ記録し、閲覧権限をAチーム含むグランドオーダーの主要各員にのみ与えることをここに提言する。

 

 

 




当然よ。こんな規格外な性能、時計塔に知られたら代行者が飛んできても可笑しくないわ。それよりも気になるのは、いままでその時計塔の目を掻い潜ってきた存在をなぜ前所長は知っていたのかしら。いえ、あんな子もいるんだもの。そんな事気にしてたらきりがないわ。

さて!次のお茶会はきっと賑やかになるわね!私も気合い入れなくちゃ、死人を出すわけにはいかないものね~
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