就職したら世界が滅びそう   作:高菜チャハーン

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藤見君が魔眼を持っている。とは聞いているけど、いったい、どんなものなんだい?いや、話したくなければそれでもいいんだけど、これでも医療部門のトップだからね。デメリットがあるなら、それようの準備をしとかないといけないんだ


5話 じゃあ、魔眼について

家を出発し、森を抜ける途中。とはいえ俺や妹が学校に通う時に使う道なので獣道のようになっており、雑草や木々が乱立していないのでDrとオルガマリーさんもまだまだ疲れは出ていないようだ。

 

そんな中、Drが魔眼について聞いてきた。それもそうだろう。魔眼といっても種類やその効力によって様々な効果がある。ひと括りにするほど、一貫性があるわけではないのだ。

 

まぁ、風邪みたいな括りかただと思ってもらえばいいだろうか。熱が出て、鼻水が止まらなくて、咳をすれば風邪、みたいな。その原因はともかく症状によって風邪と呼ばれるように。

 

魔眼は目の光彩が発動時に変色し、魔力によって神秘を起こす。その効果に限らず、その独特な現象によって魔眼とひと括りにされているだけで、停止とか操作とか、いろいろジャンルがあるらしい。詳しく調べた訳じゃないし、そこら辺はDrの方が詳しいんじゃないだろうか。

 

まぁ、俺の場合はそのどれにも属していないわけだが。

 

 

「そうですね…まず、この魔眼の効果は魔力の吸収です。対象は人、物に関わらず。任意のモノに対して発動できます。対象レンジは俺がはっきりと実像を結んで視認出来る範囲で、威力の調節も出来ます。ここまでで質問はありますか?」

 

「吸収か、つまり、対象の魔力を自分の中に取り込む。ってことかな?そのためのプロセスは判明しているのかい?」

 

 

魔眼をただの神秘ではなく、強力な魔術であると仮定してくるあたり、医療部門といっても魔術に関わる人間なんだな。

 

 

「はい、魔眼とはいえ、理屈がない訳じゃないですし。段階としては三段階で行程は終了します。対象の魔力を空気中に溶出するのが一段階。その魔力を目を通して体内に取り込むのが二段階。そして魔術回路に組み込んで終了です」

 

 

うん、言葉にすればするほどチート。でも、あの激痛は使用を躊躇するには十分過ぎる。どこぞの大佐みたいに転がり続けたからなぁ

 

 

「そ、それは………痛くないかい?しかも、最悪の場合、魔術回路が焼き切れるんじゃ」

 

「あ、何度も経験してます。松葉杖は俺の親友」

 

「いやいや!もっと使用を躊躇うとかしようよ!体は大事!健康な体は魔術の基本だよ!?良好なバイタルでこそ安全に魔力を扱えるんだから!」

 

 

おおぅ、DrがDoctorやってる。マギマリ大好きお兄さんってだけじゃないのか。突然の医療部門トップでちょっとビックリ。

 

 

「まぁ、そうも言ってられないんですよ。この森って人里から離れすぎてて、その存在自体が軽く神秘でして、たまにですけど、魔獣とかゴーストとか、森から湧くんですよね」

 

 

そう、時間が経ったものは神秘が宿ると云われている。人の解析などによってその実態が明らかになっていないものは、そこに宿る年代や未知によって神秘を宿す。

 

つまり、人が踏み込んでいないこの森は、十分過ぎるほど神秘を宿す資格を持っている。実際、そこへ溜め込まれた生命力。つまり魔力は獣を魔獣に変え、ゴーストを引き寄せる。

 

 

「その撃退、あるいは消滅のために魔眼を使ったってことか。でも、自分の魔眼を理解するほどになるまで、いったいどれ程の戦闘をしたんだい?」

 

「そうですね…………週に2回は遭遇してますし。途中から魔術道具で応戦してたりしたんであまり覚えてないですけど。………松葉杖が親友になるくらい?」

 

「うん。結構な数をこなしたんだね」

 




ゴーストの下りからオルガマリーさんが辺りをキョロキョロしていた。Drのリュックの端を摘まんでいた姿が可愛いかったです(小並感)
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