そこには7歳くらいの一人の少女が住んでいた。
少女は吸血鬼と人間のハーフであるため左右の目の色が異なるオッドアイだった。
少女はオッドアイではあるものの吸血鬼としての力は何も持たずに生まれた。
そのため近所の子供たちは目を見た瞬間、泣き出して怖がる子もいれば、石を投げたりしていじめるよう子もいた。
やがてそのことがきっかけとなり、このような場所で一人で過ごすようになってしまったのだった。
ある日、少女はいつものように部屋で一人で読書をしていた。
読書をしていた時のこと、少女はある異変に気づいた。
一人のはずなのに足音が聞こえるのだ。
少女は最初怖がっていたが、なんだろう、と年相応の好奇心が出てきたのか部屋から出て調べてみることにした。
ドアを開けるとそこには同じ年くらいの泣きぼくろがある男の子がいた。
「(この目を見られるとまた怖がられちゃう…!)」
と思った少女は、バッ!とっさに部屋の中へと隠れてしまった。
すると男の子も、部屋の中へ入ってきて、少女へ近づいてくる。
男の子は、
「どうしたの?」
と、少女へ顔を近づける。
少女が振り向くと、男の子とぱっと目が合ってしまった。
少女は目を手で覆いながら
「見ないで!!」
と叫んだ。
しかし男の子は驚いたり怖がったりせず、少女を不思議そうに見つめていた。
少女は恐る恐る、
「なんで?私の目が怖くないの?ほかの子はみんなこの目を見た瞬間怖がって逃げちゃうのに。なんであなたは平気なの?」
少女は震える声で男の子に向かって問いかけた。
すると男の子は一瞬きょとんとした顔をした後に、
「そんなことないよ。ぼくはその目きれいだとおもうしすきだよ!」
と、太陽のようなまぶしい笑顔でこう答えた。
その答えを聞いた瞬間、少女の目に涙が浮かんだ。
それを見た男の子は
「どうしたの?どこか痛いの?」
と慌てた様子で聞いた。
少女は泣きながら首を横に振る。
少女は自分の目が大嫌いだった。
みんなに怖がられてしまうくらいならこんな目いらない、と。
しかしこの男の子は違った。
この目を見ても怖がるどころかきれいだと言ってくれたのだ。
それが少女にとって救いともいえる言葉だった。
「それでそのつづきは?」
目の下に父親そっくりの泣きぼくろがある女の子は母親の膝の上で問いかけた。
「その女の子はそのあと、男の子とずっと幸せに暮らしたの」
女の子の母親が絵本を読むように答える。
「その女の子はどうしてるの?」
女の子が首をかしげて聞く。
「そうね。きっと今も幸せに暮らしていると思うわ」
先ほどよりもさらに優しい口調で母親が答える。
「そういえばおかーさんの目もお話の女の子と同じでめのいろがちがうね!」
と女の子が母親の目を見ながら言う。
そして、
「おかーさんのめ、きれいでわたしもすき!!」
と笑顔で言う。
母親は、その笑顔を見た途端少し驚いた後、
「そう。おかあさんとっても嬉しいわ」
微笑みながら女の子の髪をなでる。
えへへーとちょっぴり照れながらも嬉しそうに笑う女の子。
そして母親になった少女は思い出す。
あの時、嫌いだったこの目を見て、きれいだと言ってくれたあの男の子の事を—————————
サッと書いたのでなにやらプロットっぽくなってそうな気がする最強の無能力者です。
こういう話が好きなので足りない頭をフル回転させて書いてみました。