「ただいま」
放課後、教室から桜の勧誘を断り自宅に帰ると玄関に穂群原学園指定の靴が二足。一方はイリヤのだとして、もう一足は・・・・・
「リズやセラの靴がないってことは、客が来ているのに茶菓子を用意していないってことだな」
リビングから聞こえるアニメのオープニング。この前、イリヤが買った『魔法少女』のDVDか。
『ソノ音に混じッテガサごそ何かやってルナ』
オグドモンの言葉通り、俺が玄関のドアを開けると急いで何かを隠す音が聞こえてきた。きっとカレイドステッキを隠す音だろう。
「とりあえずお茶とお客様用のお菓子はっと」
『ソコの棚にけーきガあるぜ』
普段は入らない自宅の台所に入り探しているとオグドモンが茶菓子の場所を教えてくれる。棚を見ると本当にケーキが置いてあった。
オグドモンに感謝しつつ、沸かした湯を使い紅茶を淹れる。
茶菓子を出しに行くとイリヤと『衛宮美遊』が座ってアニメを見ていた。
「お帰りイリヤ、それといらっしゃい・・・クラスメイトの美遊ちゃんだっけ?お茶菓子持ってきたけど食べるかい?」
最近会ったばかりの人を装いつつ、自身が持つお客様への茶菓子を出す。
「ありがとうございます、士郎さん」
「お帰り、お兄ちゃん・・・・・そうだ!」
するとイリヤは美遊を連れて内緒話を始める。少したつと、意見がまとまったようだったが、美遊はなぜかそわそわし始めイリヤは期待を込めた目で俺を見てくる。
「お兄ちゃんは、もしこの『アニメ』みたいに
「へっ?」
イリヤの発言の内容の突拍子のなさに驚く。
「イリヤスフィール、やっぱり・・・!?」
美遊は顔を赤らめ、そのとっさにその言葉を止めようとした。
「ぷっククク、ハハハハハハハ!!!」
「お兄ちゃん!!!」
その笑いからイリヤはさっきの質問をバカにされたと思い、不満げに言う。
「いや、いきなり笑って悪かった。この歳になっても、イリヤ達はそんなこと考えるんだなって思っただけだよ」
「士郎さんは何か考えがあるんですか?」
美遊も聞いてくると言うことは、きっとカード回収に関することだろう。
「そうだな・・・・・」
まず思い浮かぶのが、『デーモン』や『デュークモンクリムゾンモード』など人体に近いデジモンの『羽』。しかし、それはもともとデジモンとして進化したかたちなので却下。
次に思い浮かぶのが、『オメガモン』などの『羽』がないのに
最後に思い浮かぶのが『
これを擬似的に作り出すのが一番わかりやすいな。
「『足場』を作ることかな」
「『足場』ですか?」
美遊は小首を傾げる。
「そう、足場。結局のところ
美遊はそれに頷き、イリヤはどこか不満そうに顔を膨らませる。
「まあ、魔法なんてなくても先人たちが試行錯誤して作り上げた『飛行機』があるから別に問題はないんだが・・・・・
もし、
出来ること、出来ないこと。たとえ、すぐに飛べるような人間はそれほど想像力がある者でなくてはならない。
まあ、『EDEN』が完成すればそんなことはなくなるんだが・・・・・
「それでも魔法とかで肉体を強化したあと、ウサギやバッタのように『
それなら、その先を予測して空気状に含まれる水蒸気を集め、凍らせて
まあ、空間内に一時的に足場を作り出すなんて離れ業、『某師匠』やら、どこかの『バンチョー』ぐらいしかできないと思うが。
イリヤはともかく、美遊はその言葉の中から答えを見つけ出したようだ。
『経ケんシャは語ルってカ?』
(別に問題はないはずだが)
かつて対策として考える必要があっただけだ。
「ありがとうございます。士郎さん」
空になったカップと、皿を音を立てないように器用に置いた彼女は感謝の言葉を述べる。
「これで何かわかったのならいいよ。ゆっくりしていってくれ」
現在、午前0時。
昨日、敗北したキャスターとの戦いが始まった。
「士郎さんが言った通り・・・『
イメージを形にして作戦通り、
「散弾!!」
イリヤスフィールの魔弾はキャスターの行動を止め、隙を作り出した。
「『ランサー』
「消え・・・ガっ!!!」
瞬間、目の前からキャスターは消え、背後から重い一撃を喰らう。
「美遊様、申し訳ございません!物理保護の強化が間に合わず・・・」
「大丈夫大したこと・・・っッ!?」
立ち上がろうとすると、足に痛みが走るのです。どうやら足をやられたようだ。
「美遊は足を・・・!?」
「このくらい・・・
痛みを無視して立ち上がろうとするが、キャスターはそれを待ってくれはしない。大量の魔術で狙われたようだ。
「逃げなさい美遊!
そんな集中砲火を受けたら障壁ごと・・・・・!」
もうだめだ・・・そう思った瞬間、イリヤスフィールによって助けられる。その後、有効範囲外まで連れてこられた。
「転移魔術を使えるなんて反則ですよ」
カレイドステッキのルビーでも考えつかないようだ。
「まだ・・・手はある」
作戦を伝え、イリヤスフィールとともに行動へと移す。
背後からルヴィアさんたちの叫び声が聞こえるが、作戦通り
「散弾!!!」
イリヤスフィールの散弾と反射平面によって動けなくなった敵を・・・・・
「断続最大・・・
わたしの一撃で打ち貫く!!!
しかし、キャスターはまだ倒れていなかった。
そこへルヴィアさんたちの『宝石魔術』が炸裂した。
攻撃陣が消えて言った。
「美遊様、お疲れ様です。見事な策でした」
そんなことはない、そう言おうとしたときだった。
キャスターは特大の魔術陣を展開して攻撃をしようとしている。
急いで、倒さないと!!!
もう・・・間に合わない!!!
いくら速く跳んでも距離は遠く、相手の魔術の発動のほうが確実にはやかった。
「
背後からのイリヤスフィールの声とともに、打ち出された魔弾に士郎さんの言葉を思い出す。
『水蒸気を集め、凍らせて
氷ではなくとも、
「『
あれほど遠かった距離は一瞬で近づき、魔術の発動前に一撃でキャスターを貫き倒した。
キャスターのカードを回収した。
「回収完了です」
こんどこそ終わり・・・と思った瞬間、
『黒い巨躯』
『無骨な斧剣』
『一度死んでも蘇る身体』
ルヴィアさんたちは倒れ、イリヤスフィールとわたしはステッキが使えなくなり倒れふす。
意識は朦朧とし、なんとか立ち上がろうとしたときだった。
そんなとき、目の前に誰かが立っていた。
『赤いローブ』
『黒と白のゴーグル』
『銀の二丁拳銃』
決して、その姿は似ていなかったが・・・
わたしを守る『
期末テスト前最後の投稿です。
それでは逝ってきます。
番外編に関するアンケート
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1.間桐雁夜に召喚されるZERO編
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2.岸波白野に召喚されるEXTRA編
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3.FGO二部を暴走して終わらせる編
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4.始まらないヘブンズフィール編