Fate/ fallen brade   作:阿後回

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大変遅れてしまい申し訳ありません。
1.5部の四章やハッカーズメモリーのおかげで設定変更が多々発生しましたのが遅れる原因となりました。


※ハッカーズメモリーのネタバレを含みます。
ネタバレが大丈夫な方、もしくは既プレイ以外の方は気をつけて下さい。


第八話 疑念とカードと電脳世界

「なんですって!!!

見知らぬ()()使()()にカードを奪われた!!!」

 

「いや〜、すみません凛さん」

 

夜の校舎内に響く凛様の声。

先程、バーサーカーのカードに敗北し、気絶してしまった。そのときに、わたしたちを()()()()()がバーサーカーを倒して、カードを取って行ってしまったらしい。

 

それを見過ごした姉さんを凛様が怒っているところだ。

 

「『すみません』じゃないわよ!!!

だいたい、この土地のセカンドオーナーたる遠坂に挨拶も無い上、さらに私達が大師父から依頼されたカード回収において最も重要なカードを奪われたですって!!!

あんたそれでも大師父の礼装としての自覚あるのーーーー」

 

そこから凛様はここぞとばかりに、今まで私たちにされてきた行動に対して、ガミガミと説教をしていたが、さすがの姉さんも堪忍袋の尾が切れた。

 

「バーサーカーに完膚なきまでに敗北したのに、私に怒ってどうするんですか?私たちがボロ負けしたバーサーカーを倒した相手に勝てるはずもありませんし、第一に彼らは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って言っていました〜」

 

姉さんは()()()()()()()()()()()()ちゃんと交渉はしていたらしい。

 

「そんなもん、ホントかどうかわからないじゃない!!!」

 

しかし、相手は魔術使い。凛様のいう通り本当に約束を守るかどうかなんてわかりません。イリヤ様と美遊様、そしてルヴィア様はいまだ気絶しているなか、言い争いが続いています。

 

しかし、なんでしょう・・・姉さんのあの自信。

まるで返ってくることがわかっているような口調で喋っているような気がしたのは間違いではないかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

「カードの設置が終了しました。タクミさん、お願いします。」

 

午前九時。カミシロ・エンタープライズ社。

ここはEDENを開発する為に作られた特殊な施設で、今日は特別にEDEN内で起きると想定される『バグ』の最終テストだと()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

実態は電脳世界『EDEN』におけるデジタル情報の流れ、通称『デジタルウェイブ』が『現実空間』にどのような影響を与えるのかという実験の最終テストであった。

しかし、かつてあの世界で起きたデジタルウェイブの収束による現実空間がデジタル化する現象、通称『デジタルシフト』は既に確認済み。

 

今後の当面の目的は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()の第一実験がこれである。

 

カードの『複写(コピー)』と『貼り付け(ペースト)』によるカードの複製が目的であった。私達はカードを完全に再現することによって、新たなカードを作り出したかったのだ。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と仮定したからである。

 

デジタルシフトした空間にバーサーカーのカードが置かれている。

赤毛の青年、相羽タクミがカードに近づいて、手をかざす。

 

「こっちはOKです」

 

管制室へタクミさんの声が伝わる。

 

「『複写(コピー)』」

 

バーサーカーのカードからデジタル情報が写し出される。

それはかつて、タクミさんが使ったそれは『半電脳体』として手に入れたハッカー技術を現実で行使に成功した瞬間であった。

 

「やったーーー!!!私達成功したんだ!!!」

 

「末堂が入った領域に一歩近づいたんだ!!!」

 

「これで、残業続きから抜けられる!バイトちゃんに会えるぜー!!!」

 

その瞬間に私たちのいる管制室から緊張感が消え、歓声の声が聞こえてくる・・・・・私と兄さんを除いて。

 

「静かに、まだ実験の途中です!!!」

 

「そうだ!!!まだ、『貼り付け(ペースト)』が残っている」

 

私と兄さんが警告の瞬間、彼が発しました。

 

「『貼り付け(ペースト)』」

 

カードが途中までは生成されていきました。

 

 

()()()()()()()

 

「嘘っ・・・・!?」

 

「マジかよ!?」

 

「カードが・・・消えていく・・・・・?」

 

そう。完成すると同時に、カードが構成が分解していくように消えていったのだった。

 

「失敗・・・ですか・・・・・」

 

思わず、落胆の声が出てしまう。私、『神城悠子』の一言によって全員の顔が俯く。これは私達にとって最も重要な事柄のうちの一つであったから。

E()D()E()N()()()()()()()()()()()()()()()()()()、EDENを運用するお金が足りなくなってしまったのだ。そのため、EDENを運用するにあたって必要な経費を『宝石翁』お金を前金としてもらう代わりに、この依頼を受けたのだった。

 

本来なら解析はカードそのものを使えばよかったのですが、電脳世界でカードをつくるとなると話は別でした。有機物、無機物といった存在が中にある情報がEDEN内の容量を無駄に使ってしまう為、わざわざこんな面倒な方法で解析しなおしていのだ。

 

それが失敗して、私たちのモチベーションを下げてしまったのだった。

 

「クソッ!!!ここまで来て、最初からやり直しだと!!!」

 

一人、また一人と少しずつ落胆の声をあげる。

誰しも、望んだ結果にはならないと知っていても、私たちはもう一度だけで・・・()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

()()()()()()

 

 

「いんや、そうでもないんじゃないか」

 

この中で一人、決して諦めなかった人がいた。

デジタルウェイブの計測をしていた『真田アラタ』さんが立ち上がっていった。

 

「おい、ちょっとこっち来て見てみろよ」

 

そう誘われるがままにデジタルシフト内にいたタクミさんを含めた全員が、デジタルシフト内のカードを映しているカメラの映像を見た。

 

一瞬ブレのようなものが発生した。

 

「このブレはカードの()()()()()()だと俺は考えている。この欠損によって完全に複製ができなかったんだろう。

たぶんこれは、『複製(コピー)』じゃあなく、()()()()()()()()()()()()()()と俺は思う」

 

「えっと・・・つまり、ドイウコト?」

 

アラタさんの説明にわからないものが数名。

 

「つまり、これの『劣化』をなくせば・・・・・」

 

「カードの解析が進むってわけだな」

 

『今井千歳』さんの言葉を『御島龍司』さんが付け加える。

 

「そうできればアグモン達にまた会えるってことだよね!!!」

 

ノキアさんもようやく理解できたのか声をあげる。

でも、確かになおりますが、それは・・・・・

 

 

「いや、しかし()()()()()()()()()()?」

 

解決案を提示したあなたが言うんですか!?

 

「まあ、その・・・なんだ、俺たちは容量の無駄使いをしないためにこんな面倒な方法してんだけど、俺たち『レジェンド』でもデジタルシフト内でのカードそのもののハッキングは時間や手間がかかる上、ハッキングツールを使うための容量まで少なからず使ってしまう。

だから、EDEN内に影響のない『御神楽ミレイ』のハッキングツールが使えるタクミに頼んだわけなんだが・・・・・なあ、おたく修理できる技術なんて持ってないだろ」

 

タクミさんは口を開かず、首を縦に降る。

彼が御神楽ミレイからもらったハッキングツールには修理できるものはなかった。

 

「それじゃあ・・・・・今度こそ・・・・・」

 

「失敗・・・だな・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

今井さん、御島さん、タクミさんの順にうなだれる。

 

 

「嘘って・・・嘘ってだれか言ってよ!!!」

 

一人、ノキアさんだけが諦めなかった。

 

「嘘なんかじゃねえ、事実だ」

 

「アラタ、さっき解決方法思いついたじゃん!!!今度も何か思いつくんじゃないの!?」

 

「そんなこと無理に決まってんだろ!!!

だいたい解決案が見つかったのも奇跡みたいなもんで、そんなすぐに見つかるわけないだろ!!!」

 

ノキアさんとアラタさんが口論を始める。

アラタさんみたいに事実を認めるのが正しいが、誰もが諦めたくないのは理解できる為、ノキアさんに反論したくてもできない状況が続く。

 

「だったら、『イーター』とかの技術とか再現したり、ミレイさんにツールをもらった人とか探せば・・・・・」

 

兄さんは止めるタイミングを逃したみたいでおろおろし始め、御島さんはこの場面を諦観し、今井さんはいつものことでため息が漏れる。

第一にタクミさんとノキアさん以外ここのメンバーで御神楽ミレイという人物に会った人はいない。唯一、他に会っていそうな杏子さんは探偵の仕事でいない。

 

「そんな簡単にイーターの技術なんか再現できるかよ!!!長い日数合体してた俺がそれを理解してる。それに都合よく御神楽ミレイなんて得体のしれない人物に会っているどころかツールもらってるやつなんて・・・・・」

 

 

突如、背後から扉の音が鳴り青いパーカー(フーディエ)を着たモブ顔の青年と、全体的に淡い紫色の服を着た美人の女性が現れる。

 

「たっく・・・昨日、監視(しごと)してきたのにまた呼び出しなのか」

 

「仕方のないさ、元々は私たちがカードを持ち帰ったのが運の尽きだよ。仕事が早いのがまずかったな・・・・・って、喧嘩か!?朝っぱらから何やってるんだあの二人は・・・・・?」

 

『天沢ケイスケ』さんとその彼女『乃木優』さんが到着し、私は仕方なくこれまでの経緯を説明する。

 

 

 

「・・・・・てっことは、最初からやり直しかよ!!!」

 

乃木さんが長い髪を揺らして、地面に拳を叩きつける。

だが、天沢さんだけは首を捻ったままだった。

 

「・・・何かあれば言ってくれませんか。

もうそろそろ、あの喧嘩を止める人がいないとこの問題の解決に当たる時間が少なくなりますから」

 

少しいらだってしまったのも、失敗のことで私も落ち込んでいたのだろう。

 

私の言葉に彼は苦笑を浮かべながら頭をかいた。

 

 

 

「あの僕、『修理(レストレーション)』できます」

 

 

「「「「はっ?」」」」

 

一瞬、この場の空気が止まった。

フリーズした私たちを尻目に兄さんが最初に再起動した。

 

「えっと、もう一回言ってくれるかな?」

 

兄さんがもう一度聞き直した。

 

 

「だから僕、あの世界で初めて『デジラボ』行った時に、『御神楽ミレイ』から()()()()()()()()もらったんで、『修理(レストレーション)』使えますよ」

 

場がもう一度固まる。

その間にデジタルシフトした空間に天沢さんが入り、一言。

 

 

「『修理(レストレーション)』」

 

バーサーカーのカードは光を放ちながら、()()へと色を塗り替えた。

 

急いで、カードの解析を行うとブレは消えて『完全』なカードへと姿を変えたのだった。

 

 

 

 

「・・・・・結局、すぐに解決できたんですね・・・・・」

 

 

 

 

 




今回、今後でて来ないであろう人(ミレイ)のチート回

誤字・脱字、感想・批評等ありましたらよろしくおねがいします。

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  • 1.間桐雁夜に召喚されるZERO編
  • 2.岸波白野に召喚されるEXTRA編
  • 3.FGO二部を暴走して終わらせる編
  • 4.始まらないヘブンズフィール編
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