・・・・・どうしてこうなったんだろう?
「ねぇ、あなたはジミケンのどこが好きなの?」
「ジミケンのに歌の歌詞の内容で何が好き?」
「ジミケンのさあ・・・歌って・・・?」
「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」「ねぇ?」
これが、一時間前・・・初めて会った瞬間からずっと続いています。
このチケットをもらってから、『ジミィKEN』について多少なりとも調べていました。しかし、これほどのコアなファンだとは思いませんでした。
チケットの席の確認とか言われてチケット見せましたが、驚いてました。それほどすごいものを兄さんはなぜ先輩に渡したんでしょうか?
チケットを見て驚いた彼女はファンとしてすごいと思いますが・・・・・
たしかに先輩からは多少・・・と聞いていました。
・・・・先輩にはあとで、なにか貰わないと割に会いませんね。
そうして、少しずつ曖昧な答えを続けていると藤咲さんは少し目を細めてこちらを見ました。
「貴女、
は?・・・この人は今何と言った?
「えっと・・・知っていたんですか?」
「うん、ごめんね・・・衛宮くんには聞いていたけど、やっぱり信用できなかったんだよね・・・最近ジミケン売れ始めてるから、今までの質問でメジャーなものばかりだったらただのミーハーだって切って捨ててたかもしれない」
・・・えっとそこまで私、危ない橋渡ってたんですか!?
「質問の途中で見せてもらったチケットだって、初期のファンにしか配られていないものだったし・・・
しょうがなく私はこれまでの経緯を簡潔に話すことになってしまった。
「ふーん、兄さん・・・兄さん・・・ね」
洗いざらい事情をはがされ、私自身がただネットで調べただけの素人であることが彼女に知られてしまった。
先程の目から考えると、かなりミーハーを嫌っているために、これからなにをされるかわからない。
「確か・・・間桐・・・間桐って・・・シー君の・・・・・もしかして、シー君・・・慎二君の妹さん!?」
えっと・・・どうやら、藤咲さんは兄さんのことを知っているみたいですね。
・・・・・兄さんのことを知っている!?
「兄さんのことを知っているんですか!?」
「あ・・・そういえば、シー君から『妹が知ったとしても、なにも言わないでくれ』って頼まれていたんだっけ・・・悪いけど、実際にシー君・・・慎二君を見てからにしてくれないかな」
彼女は思い出したようにそう言った。
その後、私が何度聞こうとも決してそのことには触れてこなかった。
周囲の音が聞こえなくなってきた。
それに引き換え、心臓の音がどんどん大きくなってきやがる。
「柄にもなく緊張してんのかよ、俺は」
いつもとは違う弱気な声。
手は震え汗が滲み、心臓は未だにドクンッ・・・ドクンッ・・・となり続けた。
周囲の声が大きくなったことに気づくが、今はそれどころじゃない。
「・・・ようやくだなぁ、シンジィ!!!」
すると、突然ジミィさんに声をかけられる。
先程、周囲の声が大きくなったのも、派手なメイクをしたジミィさんが現れたからなのだと納得した。
メイク前とは比べものにならないぐらいの迫力・・・何度も見ているが、これには毎回驚かされる。
「そ・・・そう、ですね、ジミィ・・・さん」
声を出そうにも喉が震えて声が出ない。
それが恥ずかしくなり、
「なんだ、柄にもねぇくせに緊張してんのか・・・ちょっと付いて来い」
ジミィさんは俺の腕を掴んで、壇上へと連れて行った。
「まだ、人は来てねぇが・・・あと三時間ほどすれば、ここが
真剣に彼は言う。
「俺も初めては緊張してるし、今回も緊張している」
メイク後に打ち合わせがあると言うのに、俺に面倒をかけてくれる。
「
彼はそれほどにこのライブを・・・
「ここからは『俺』・・・・この『ジミケン』様がついてんだ。安心して、
ストン・・・と緊張感がなくなり、俺の中から簡潔に一つ・・・この人の隣なら安心して『弾ける』という気持ちが残った。
「わかりました!!!」
「テメエは心配しすぎだ・・・テメエも誘ったやつ何人かいるんだろ・・・そいつに恥を見せてどうすんだ?」
そういや、衛宮を誘ったが・・・あいつのことだ結局来ないだろう。
だが、来た時に恥を見せるとなると、なんか怒りが湧いてくるな・・・・・
俺の怒りを感じ取ったのか、ジミィさんは『そのいきだ』・・・と言い肩を叩いた。
「ジミケン君、そろそろ最後の打ち合わせ始めるよ!!!」
「はいっ・・・わかりました。
『藁人形たちィ・・・俺様の『悪魔巡礼』の始まり、冬木市へようこそ!!!』
「「「キャァァアアアアアア!!!」」」
それから、三時間のときは進んだ。
ライブの中心で、マイク片手に颯爽と登場したジミィさん。
『俺様の『悪魔巡礼』に来た藁人形たちなら知らないおバカさんはいないとは思うが紹介しとくぜェ・・・『ユウJon』!!!』
『ユウJon』さんのベースが会場中に鳴り響いた。
俺の体にはすでに鳥肌が立っており、
『NEXTはァーー『オールSozi』ィ!!!』
ジミィさんの声の残響を打ち消すように響くシンバルの音から始まり、次から次へとドラムを叩く技術は惚れ惚れとしてしまった。
二人の姿と俺の手はあまりにもかけ離れていたが・・・突如として場の雰囲気が変わったことに気がついた。
『藁人形たちィ・・・俺様の『悪魔巡礼』の始まり、冬木市へようこそ!!!』
藤咲さんは私を会場へと連れてきたのですが、ライブが始まっても兄さんの姿は発見できません。
「藤咲さん、本当に兄さんはここにいるんですか?
兄さんの姿がどこにも見当たりませんが・・・・・」
「大丈夫だよ・・・
ベースの演奏の最中に聞くものの藤咲さんは私の話を聞かずに、ライブを楽しんでいる。
そして、ベースとドラムの演奏が終わってしまいました。
しかし、紹介後の歌が流れることはありませんでした。
ジミィKenの背後の画面から、ひとりの濃いメイクをしたひとりのギタリストが映し出されます。
『・・・ギター『ボーンJin』が手首の粉砕骨折で居なくなって半年が過ぎた。俺たちは悩み苦しみながらも、ライブを続けた』
ジミィKenがマイクを握って、少し躊躇いがちながらも話し始めました。
『ボーンJin』という青年について、一部のファン以外は、それを知っているようでした。
『俺はあいつが二度と持たなくなったギターの代わりに、この半年間エアギターを藁人形どもに見せ続けてきた・・・そして、俺たちは有名になった・・・・・一部のファンはこのバンドにギターを弾く者が居たということすら知らないものが居たほどにだ!!!』
ジミケンは一部のファンが彼を知らないことに気づいていたのだろう。それに対して、さまざまな感情を持ちつつもこの場で言うことを決意したのでしょう。
『もはや・・・恒例となってしまった俺のエアギター、しかし今日・・・・・!!!』
『俺たちに新しいギタリストがメンバー入りすることになった!!!』
ファンはほとんど知らないようでざわめきが大きくなった。
しかしその一言で、ファンの数名がピクリと肩を鳴らした。
『現れろ新メンバー・・・『ウィストSiィィィィィインンンッ』!!!』
そして煙幕がステージを覆い、ギターが鳴り響く。
派手な音を鳴らすギターに、ファン達はざわめきよりも大きな声をあげた。なぜなら、それは『ジミィKen』のテーマを会場中に響かせたからである。
演奏の途中で少しずつ煙幕が晴れていく。
「・・・・・
派手なメイクや、いつもなら着ない殺伐とした厨二感溢れる服装・・・しかし、背丈や髪、体型を見る限り、『間桐慎二』その人であった。
「うん・・・シー君だよ」
彼女の一言で私の兄さんだということは確定した。
「でも・・・どうして・・・?!」
「それは・・・私から伝えようかな・・・・・」
藤咲さんは懐かしそうに話し始める。
「四年前ぐらいだったかな・・・ジミケンがまだ売れるどころか有名じゃなかった頃だよ。私はその頃からジミケンのファンだったんだけど・・・ある日、たった一人の少年がジミケンの路上ライブを座って見てたんだ」
四年前・・・そういえば、兄さんが朝早くに急に飛び出していったことがあった。学校にも行ってなくて、小学生ながらに、夜に兄さんの友人達に電話をかけて聞いて回ったり、探したりしたのを覚えている。
結局夜遅くに帰ってきたのだけれど、兄さんが夜遅くに帰って来るようになったのもそれが始まりだったかな・・・・・
「『ねぇ・・・どうしたの』って聞くと、半泣きの癖に『うるさい』って大きな声で返されたのが始まりだったかな・・・」
「そんなところを見たジミケンが私とシー君に声をかけて彼の話を聞いたんだ・・・『
私はわかってしまった。
兄さんは中学にあがるまでに必死で、間桐の当主になる努力をしていた・・・しかし、私が引き取られた理由は兄さんに魔術の才能が全くと言っていいほどなかったため、それを知ったのがたぶん四年前だったのだろう。
兄さんはその時にジミケンに出逢ったのだ。
「その時にジミケンがシー君にギターを持たせてね・・・『だったらテメエでやりたいことを見つければいい・・・俺は毎週ここにいるから、ギター弾きたきゃここに来い』って言ったんだ。その時のジミケン、かっこよかったな」
そう言って悶える藤咲さん。けれど、兄さんがジミケンと出会いは知ったけど、なぜあそこに立っているのかが説明されていない。
「すみません、はやく教えてくれませんか?
兄さんはなぜステージに立って演奏をしているんです」
うーんと少し悩むも『わかった』と彼女は言った。
「その後からね、毎週シー君は路上でライブするジミケンのところに来ていたんだ・・・少しずつメンバーも増えて言ったんだけど・・・さっきジミケンが言ってたボンジー・・・『ボーンJin』って人が八カ月ぐらい前に事故にあったの。
その人がもともとギターだったんだけど、事故のせいで手はボロボロ、今までのようにはギターを弾けなくなったんだ。それでも、色々と後押しがあって、復帰したんだけど、ギターの枠を埋めるために、昔からのファンだったシー君にジミケンさんが頼みに行ったの・・・もちろんシー君は受け入れたんだけど、全盛期のボーンさんよりはうまくなかったんだ・・・それでも、趣味だったギターを必死に練習し始めて、ここ半年間弓道や女遊びをやめて、ずっとジミケン達のとなりに立てるように頑張ってたんだ」
『シー君の友人だった私や昔からのファンの人は知ってるけどね』と彼女は言った。
その時、兄さんが買った高い買い物は、ギターだったことに初めて気づくことができた。
『ウィストはまだ足りねえ部分もあるとは思うが、ここでこいつとともに始まる新たな俺たちのために・・・新曲を披露しようと思っている』
ジミケンさんが兄さんの紹介を終わらせる。
『いくぜ、新曲『刹那いハミングバード』!!!』
それと同時に曲が始まる。
「見てよ・・・これがシー君が頑張った結果だよ」
ベースやドラムの技術は高い・・・しかし、その中でも確かに霞まずギターの音が鳴り響いた。
「これが・・・兄さんだったんですね」
ジミケンメンバーは特に名前を考えていませんでした。
『ユウJon』・・・《Usual》つまり『尋常』を英訳したものに、外人のJonという名前をつけたもの。
『オールSozi』・・・《our》、『総じて』を英訳して『総じ』をローマ字読み。
『ボーンJin』・・・意味はそのまま凡人。
など、的当につけていました。
次回、『慎二編』最後です。
・・・・・あれ今回士郎出てこなかった?
番外編に関するアンケート
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1.間桐雁夜に召喚されるZERO編
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2.岸波白野に召喚されるEXTRA編
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3.FGO二部を暴走して終わらせる編
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4.始まらないヘブンズフィール編