Fate/ fallen brade   作:阿後回

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予告通り、夜に投稿しました。
バゼット編は、期末テスト終了後の夏休み前の一週間あたりと考えて書いています。


第七話 新たな依頼と不穏な気配

「さあ美味い物巡りへと行きましょうか、士郎君!!!」

 

「いや仕事ですよ、悠子さん」

 

『大変だなァオイ』

 

現在、俺は東京へと来ていた。

事の発端は依頼から三週間・・・原因は二週間前にに遡る。

 

 

慎二の事件が解決してから一週間。

俺にとって平穏・・・とは言い難い日々が続いていた。まあ、いつも通りなのだが・・・・・

 

あの依頼以降、間桐の話しかけてくる回数が減っていた。好きな男に振られたならば、当然とは言えるのだが・・・しかし、新しく家族になったクロエがうちに来たためにあまり心休まる日が来ない。

 

「お兄ちゃん、あーそーぼー!!!」

 

「クロエ・・・明日から期末テストなんだ。

テストが終わってから遊んでやるから、イリヤと遊んでこい」

 

「ええ〜!!!」

 

そう、期末テストが明日から始まる。

小学生にはないが、一部の中高生にとっては進路が決まると言ってもいいものだ。慎二は休んでいた分の勉強に追われ、一成は予習復習しているので問題はない。俺には、『罪の剣(ツミノキオク)』で得た並行世界の記憶やら、その旅路で得たイグドラシルの演算能力が裏技として残っていた。

だいたいの範囲は理解していたが、以前の中間テストで並行世界のテストとまったく同じというわけではないが、出ている問題にはさほど変化はなかった。

しかし、裏技を使うよりも自身の力で行ったほうが、師匠(ノワール)にも認められるであろう。

 

「お兄ちゃん、携帯鳴ってるよ!!」

 

「わかった、すぐに行く」

 

クロエが邪魔をしに来たとき、もう一人の妹であるイリヤのの声がリビングから聞こえて来た。

 

(電話か・・・誰だろうな、オグドモン?)

 

基本的に、俺の仕事は終わった依頼の書類整理なので、杏子さんからテスト期間には来なくていいというお達しが来ている。だから、杏子さんやタクミさんからの仕事を頼まれることは絶対とはいかないが、かなりの確率でこないと言っていい。

 

『アン外、溜まッた書ルイをやらされるカモ知れ無いゼ』

 

(それは、いやだな・・・てっ、珍しいな)

 

『ア゛!?悠子って、クイシンボウ女カ!!!』

 

(少し黙っててくれないか?)

 

『もしもし、神城と申しますが、そちら衛宮さんですよろしいでしょうか?」

 

マナーモードで揺れている携帯の通話ボタンを押すと、彼女の声が聞こえて来た。

 

「はい、こちら衛宮ですが何か御用でしょうか?」

 

『すみません、テスト期間中に電話するのも悪いとは思ったのですが・・・・・』

 

 

()()()

 

彼女は一言置いてそう言った。

 

 

依頼内容としては、EDENが政府に認められて、公式に『βテスト』を行う会議をするときに、東京へと向かうにあたって護衛を依頼したいとのことだ。

 

俺は依頼内容が周囲に聞かれるのは憚られるので、クロエとイリヤを部屋から追い出し、会話を続ける。

 

「護衛だけなら今まで通り、社のボディーガードを連れて行けばいいんじゃないですか?」

 

『・・・それが、EDENを売り出すにあたって、デジヴァイス・・・あなたのではなく、私達の世界に存在した通勤端末を販売しようと思っていたのですが、それをよく思わない連中というのがいまして・・・』

 

「よく思わない連中?」

 

『モシカして、携帯ガイシャの連チュウか?』

 

すると、突然オグドモンが話に割って入って来た。

 

「静かにしてろって言っただろ、それになんで携帯会社の人が襲撃してくるんだ」

 

『いえ、オグドモンのあたりです』

 

 

トイレのドアに頭を打ち付けてしまった。

 

「イテテ・・・それで、なんで携帯会社の人達が襲撃なんかしてくるんですか?」

 

『実は、EDENとデジヴァイスが普及してしまえば、ネットを通じて、世界中に繋がることができるようになるというコンセプトでやって来たのですが・・・・・』

 

あ、もしかして・・・・・

 

『・・・・・それが成功したら、()()()()()()()()()()()()()()()()()だからいっそのこと・・・・・』

 

「この会議に来る娘を捕縛して、EDENの計画を潰してしまおうと・・・・・」

 

『そういうことです』

 

「それだったら、なぜ俺に連絡を?

それならそれはやはりプロのボディーガードのほうがいいのでは?」

 

少なくとも、自身の投影魔術は表沙汰にはできない部類の力だ。それを使ったら、危険だということは彼女がわかっているだろう。

 

『・・・それは・・・』

 

少し答えずらそうに悠子さんは唸っている。

一つ心当たりが思いついた。

 

「もしかして、携帯会社の連中が魔術師を雇ったとか?」

 

実際にはあり得ないと思うのだが、少し嫌な予感がしつつも聞いてみる。

 

『・・・はい、そうです。

デモンズの皆さんが調べたところ、魔術師を何名か雇っているらしいです。それでは、ほかのボディーガードの方々には守れない可能性があったので、衛宮君に頼んでみたんですが、この依頼受けてくれますか?』

 

『本当ニ魔術師をやとっテイルとは・・・・・連中、馬鹿カ?』

 

魔術師は欲に素直なところがある。

自身の欲を満たすためならば、きっと世界すら見捨てるであろう。

 

正直に言うとこの依頼を受けるか少し迷いがある。

力がバレれば、どんなことになるかは明白であった。ユピテルモンの件を始め、たくさんのデジモンから危険視されたことは今でも思い出すことができる。

 

・・・・・だが、

 

「では依頼をよろしくお願いします、クライアントさん」

 

俺は受けることにした。

家族には知り合いと東京に行くと伝えればいい。

 

『本当に受けてくれるんですね!?』

 

「はい、それで日時は・・・・・?」

 

『ええと、確か三週間後の・・・・・』

 

 

見事に休日出勤が確定した。

まあ、バイトだから文句は言わないが・・・・・仕事が終わったら、報酬として()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「・・・おっと、すみません」

 

「こちらこそ、すみませんでした」

 

大柄の女性とぶつかってしまい、新幹線のチケットを落としてしまう。もう一度彼女に謝ろうと振り返るも、彼女はすでにいなかった。

 

「ほら、駅弁買ってきましたよ。早く食べましょうって、何やってるんですか?」

 

「い、いや・・・って、なんでそんな大量に買ってるんですか!?」

 

悠子さんは両手に三つずつ袋を抱えている。

もちろんその中には駅弁しか入っておらず、飲み物一つ入っていない。

 

「なんでって、それは私が食べるからですよ・・・さて、衛宮くんは好きなのをとってください。私は残りを食べますので」

 

一袋に三つ、これが六つあるのだ。

つまりは、彼女は17箱、自分で食べるつもりらしい。

 

『やっぱリクイシン坊ジャねぇカ』

 

「食いしん坊ではありません、普通です!!!」

 

それから、オグドモンと悠子さんの喧嘩をBGMにして食べてはいるのだが・・・・・

 

 

(なんだろうな・・・この不安は・・・・・)

 

 

先程感じた不安は、まだ俺の中に燻っていた。

 

 

 

 

「ここが、冬木市ですか」

 

タクシーから降りた私は手元にある写真を見ていた。

 

ターゲットとなる二人の少女が写っている。

一人は黒髪のツインテール、もう一人は金髪の縦ロール。どちらも魔術の名家の出身で、あの魔法使いの弟子らしい。この二人程度、協会側でなんとかしてほしいものだが、厄介なのは師が与えた礼装だということだ。

 

 

「私なら可能・・・ということですか」

 

 

()()()()を受けた私ならば、彼女たちが魔法使いから何を与えられていようとも、私が正面から打ち滅ぼせる・・・そう、協会が判断したようだ。

 

「少々面倒ですが、手元にこれがあるならば、多少の苦戦を強いられても大丈夫ですね」

 

銀のケースの中にある『奥の手』。

これがあるならば、以前のサーヴァントとの戦いと同じように相手を叩きのめせる。

 

「さて、そろそろ時間ですね」

 

エーデルフェルト家の豪邸を前に私は拳を握りしめた。

 




次回は、戦闘回です。

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  • 1.間桐雁夜に召喚されるZERO編
  • 2.岸波白野に召喚されるEXTRA編
  • 3.FGO二部を暴走して終わらせる編
  • 4.始まらないヘブンズフィール編
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