……スマホ魔術は努力の賜物なので怠惰じゃないよね?
異世界ジャンヌズが退場したあと、またもや詳しい事情を聞く話し合いが始まった。
俺と黒髭が喋り出すといつまで経っても話が進まなくなるのでしばらく黙っておく。静謐ちゃんはそもそも活発に主(俺)のいない会話には参加しない。
会話の内容は原作とほぼ一緒だった。ただ、そこに普段よりも落ち着いた様子の所長がロマンとマシュとの中間的な内容のセリフで参加し、少しリッツのセリフが多かったなと思うくらいだ。アルトリアと悟飯は黙って聞いている。そして全員絶対に俺には話を振らない。話がギャグに脱線すると思っているから...
『ここはジャンヌと協力するのが最善だ。救国の聖女と共に戦えるなんて滅多にない名誉だし!』
「そうね。では改めまして、マドモアゼル・ジャンヌ。私達カルデアには私達の目的がありますが、それと並行して貴女の助けになりたい。これから貴女の協力者として、その旗の下で戦う事を許してくれますか?」
おっと、考え事してる間に話が纏まったようだな。何故か最後のセリフを所長がマシュから奪ったみたいに見える(聞こえる)が気のせいだろう。マシュも所長がいるから少し控えてるみたいだし。...リッツにはグイグイ寄り添ってるけどネ!
「……ありがとう、マシュ、立香、オルガマリー、そして乱夜とサーヴァントの皆さん。私は一人で戦うものだとばかり思ってました。」
うんうん。友情とはいいものだな!コレがそうか分からないがな!
……でだ。このタイミングでまたもやスケルトン&ワイバーンの群れが来る筈なので身構える準備をするが……
「…………来ない?(ボソッ)」
このタイミングで来るはずのエネミーが来ない。まさかほぼ絶対だと思っていた原作にもうズレが生じたのか!? コレは、原作のズレはヤバイ、俺の知識が間違っていたら敵味方見境なしのドッキリが仕掛けられなくなる!? 「いやそこなの? 戦力とかの問題ですぞ?」 うるさい黒髭。俺の思考を読むな、入ってくるな。
「はい! 誠心誠意頑張ります! ですよね、先輩!」
「うん!一緒に頑張ろう! 乱夜もできる限り全力を出してね?」
……あ?え?.………突然話を振られた俺は丁度原作のズレの件で内心パニック状態だった。だから思わず……
「……アレだ。ククク、クハハ、クハハハハハハハッ!な笑いの三段活用でできるところまで頑張るさ。」
「いや何いってんの!?」 「「「「「「『!?』」」」」」」
思わずある転生スライム小説(マンガバージョン)にあった印象に残るセリフを繋げたおかしな言葉を発してしまった。ギャグしようと思ってなかったのにやっちまった感あるな。いい雰囲気で、俺自身もいい雰囲気出すところだったのにいきなりこんな返答されると驚くのは当たり前か。
「んんwwwww このタイミングでの盛大なギャグは皆さんに大ダメージですぞww」
「そ、そうよ! アナタ何このタイミングでギャグを入れてくるのよ!?」
「いやですね?俺自身、考え事してる最中に急に話を振られたら返答に困りますって!?」
「えっと...乱夜も協力してくださるのですよね?」
「あ、ああ!もちろんだ。ほぼ万能の魔術師だからな、大抵の事は頼っていいぞ?」
「それは心強いですね。今ならばたとえ相手が魔女と呼ばれる私であろうと、こんな頼もしい方たちがいるのなら恐るるに足りません。」
「あの……」
「……魔女と呼ばれる事は……。」
「大丈夫です。……はい、もちろん彼らがもう一人のジャンヌと私を誤認するのは、悲しいですけどね。それは仕方の無いことです。実際、私が火刑に処せられてから数日も経っていないようですし……。復活した私が、オルレアンで虐殺を行ったというのなら、恐れられるのも無理はない。……下手に動いて、イングランドを刺激するかどうかが不安でしたけど、この様子では安心そうです。今は魔女と呼ばれているジャンヌを見定め、倒すだけでいい。あ、ですがしばらくは斥候に徹しましょう。目的はシンプルですが、達成は困難ですから。」
『さすがはジャンヌ・ダルク、軍の戦いに慣れている。彼女の言った通り、オルレアンに突撃は無謀だ。そこは見知らぬ土地だし、まだボクらには拠点もない。いまは率先して防備に関する情報を集めないと。』
「そうね、それから魔女ジャンヌ……いいえ、黒ジャンヌとでも呼びましょうか。彼女がどんなサーヴァントか調べておきたいわね。(チラッ)」
ん?所長がこちらをチラ見してくる。まさか黒ジャンヌのサーヴァント情報持ってないか目で聞いているのか?だが、ここでそれを話すと何故そんな情報を知っているのかとか聞かれそうだし、原作を外れて俺がその後の出来事を完璧に予想出来なくなる。そうすると明らかに俺のドッキリの成功確率が落ちる。「だからそこじゃねーだろwww」だからは俺のセリフだ。俺の思考を読むな! 入ってくるなと言ってんだろーが!……一応、所長には顔を横に振っておく。
『あとは戦力だ。乱夜たちや悟飯でもそこそこいけるだろうけど、他に協力者がいたらいいんだけどなぁ...』
「ジャンヌさん。わたしたちの他に、サーヴァントの反応はありましたか?」
「申し訳ありません、ルーラーが持っているサーヴァントの探知機能も今の私には使用不可能です。通常のサーヴァント同様、ある程度の距離にならなければ知覚することはできません。」
ちょっと思考をクリアするためにギャグを入れる。「それどんなクリア方法ww」 うるせぇ!お前を俺の思考回路から追い出すためだ。てか、いつの間に俺ら念話?できるようになったんだ?w
「……待った。それ、もう一人の「ツンデレ黒」ジャンヌは?……乱夜、俺のセリフにギャグを入れてくるな......」
「意外と実際にそうだったりしてなww」
まあ、実際カルデアに来るとそんな感じなのだがww
まあ、気が晴れたので良しとしよう。
「……!うかつでした、その可能性はあります。もうひとりの私……いえ、魔女ジャンヌ……ああもう、面倒です、私も、黒ジャンヌで通します!ええっと、その黒ジャンヌが本当にサーヴァントになった私なら、クラスはルーラー。その場合、我々の居場所は即座に感付かれる。……いつでも戦う準備は必要です。出来れば街や村での情報収集も最低限にしておきたいですが……。なに一つ手掛かりがない今は、そういう訳にもいかなさそうですね。明日の早朝には出発しましょう。立香やオルガマリーは人間ですし「え?俺は?」……乱夜も人間ですし眠った方が……」
今俺ジャンヌから人外認定されてたの?
「プギャーwwwwwww」
無言でブラックガリバーを黒髭に向けてフルスイング。
「あべしッ!?」
顔面にヒット。なに、首が何回転か回って向こうに飛んでいったけどギャグ補正で死にはしないさ。多分あるだろ、ギャグ補正。
「「「「「「『………(今のは見なかったことにしよう)………』」」」」」」
流石に我らカルデアメンバーは誰もこの光景に突っ込みたくないようだ。もはや日常茶判事になってもいいと思うんだ。...いつもと違って言葉でなく殺しにかかったのは置いていてくれ。
ただし慣れていなかったジャンヌは内心パニックだろう。汗だくだし。いや〜〜、慣れてない反応って面白いね! ちなみに静謐ちゃんはこの光景に微動だにせずって感じだ。さすが静謐ちゃん、そこに痺れる、憧れるぅーww
「………………ええと、ジャンヌは寝なくても大丈夫?」
おお、勇者だな。この雰囲気の中発言するのは至難の業だぞw
「………………え? ええ、私なら大丈夫です。能力はランクダウンしていますが、サーヴァントの基本機能は有していますから。それよりも彼は…………」
ジャンヌが恐怖の混ざった目で俺を見てくる。そりゃああんなもの見せられたらそういう反応はするだろうが……
「マスタァァァァ氏!いきなり拙者の首ぐるぐる回すなんていくら何でも酷くないでござるかぁ!?」
黒髭が向こうの茂みから戻ってくる。もちろん首は元通りだ。ジャンヌが信じられないものを見る目で黒髭を見て、口をパクパクさせている。
「あの場面で笑った貴様が悪い!(キリッ)」
「いやいや、あれは爆笑の場面でしょww」
「…………もう寝ましょうか。」
「「ソウデスネ。」」『お、おやすみ...』「お、おやすみなさい...」
黒髭との口論は静謐ちゃんが聖杯で麻痺毒の性質に変えた腕で手刀で黒髭の首をトンで、そのままドサリだった。静謐ちゃんがそのあと構ってくださいって。可愛いかったな、うん。 ...黒髭?知らん。そのまま放置だ。
俺以外の人間は寝たが俺は右手でスマホを操作し、残り魔力を使って総魔力量アップと武具強化をしている。
「主はマメなのですね。」
「ああ、そうだな。だって今のうちに強化して置かないと後半の特異点でドッキリなんて仕掛けられずに詰むからね。魔力の底上げと装備の強化は必須さ。」
「そうですか……。私も殺すこと以外に手伝えることは無いでしょうか?」
「そうだな……ナイフで木を削ることはできるか?」
「はい、それくらいならばすぐにでも。」
「それなら、今から静謐ちゃんのその投擲用の短刀?に頑強を掛けて固くするから、それを使ってこの辺りの木から丈夫そうなものを選んでこういうのを作って欲しんだけど...」
そう言って俺は懐に入れておいた1枚の小さな設計図を見せた。
「...巨大なハルバードですか?」
「ああ、黒木刀の方はある程度......というか、強めのサーヴァントに勝てるくらいになったら強化は止めるつもりだけど、対魔神柱や第七特異点用に超破壊兵器を作っておきたいんだ。だから別の武器、使って見たいと思っていたハルバードを作ることにしたんだ。...できそうか?」
「はい、朝日が昇るまでには完成すると思います。」
「了解。静謐ちゃんの毒付きでも全然構わないから、そーゆーの気にしないでくれ。それじゃあ俺も強化が終わった事だし寝るとするよ。」
最大魔力を+3PPほど、妄想幻像ジャンヌドッキリから少し回復した魔力を全て使って俺に1回、ブラックガリバーに2回武装強化を掛けて、目眩がしたのでそのまま瞼を閉じて寝ることにした。寝袋は召喚済みだ。
「おやすみなさい、私のマスター。」
「ああ、おやすみ。」
何だか甘い展開だなぁー……。 コレイイね!(*`・ω・´)b
そう言えば、少し離れたところからマシュとジャンヌ、アルトリアと悟飯の話し声がしていたが、原作の会話か? まあ、俺が参加していい内容では無かったし?(ギャグ要素は要らぬ) 気にしないで寝るとするか。
…………巨大ハルバードは威力チートにしたいなぁ......
実際は原作のズレでは無く、森に入る前にそのエネミーも二人が倒したから。