俺が普通に暮らす為の村作り   作:燈祁

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UAが平均文字数を超えてる…これはもっと一話毎の文字数を増やせと言うことなのでは?(無理)
お気に入りも30超えててとても吃驚している(ムンクの叫び顔)
沢山の方に閲覧して頂けて凄く嬉しいです、ありがとうございます!

最初に言っておく。───作者は士剣派だ。

追記:タグが100文字越してしまったので、あらすじの方に少し移しました。



出来るだけ美味しく

十時になったので、未来はクロウと再び手を繋いで部屋を出る。

少し肌寒いと告げると、隣の部屋に連れて行かれる。

 

沢山並んでいる箪笥を「あれ、此処じゃない…上着系何処だっけ…」とブツブツ言いながら漁るクロウを、其処にあった椅子に座って待つ。

足をぶらぶらさせていると、「おっ、当たりだ」と言うクロウの声が聞こえたので、そちらを向く。

 

「これ可愛いよね!」

 

そう言って見せられたのは黒地にピンクのラインが走り、大きめのフードにウサミミのついたパーカーだった。

 

「!かわいい!」

「だよねー、じゃあ、はい」

「え?」

 

クロウは未来の後ろに回り、パーカーの肩を持って広げている。

自分用だとは思っていなかった未来が戸惑いつつ袖を通す。

生地は柔らかく、さほど厚くないが暖かかった。

 

再び廊下に出て先程のトイレを通り過ぎると、広い部屋に出る。

そこにはソファと大きなテレビ、そして十人位は座れるだろう大きさの、年季の入ったダイニングテーブルと椅子があった。

恐らくリビングなのだろうが、廊下同様普通の家よりは大きく感じられた。

壁で仕切られた一角は、此方を見通せる四角い穴があり、其処からお手伝いさんを名乗った士郎が料理をしているのが見えた。

調理が続いているのを見たクロウが声を掛ける。

 

「一寸早かったか?」

「いや、丁度いい。座って待っていてくれ。出来たてを持って行くから」

「わかった。行こう、未来ちゃん」

 

クロウは一番キッチン側の端に近い椅子を引いて未来を座らせ、自分は角を挟んで隣の席に座る。

辺りには食欲をそそる香りが漂っている。

 

未来が期待に胸を膨らませていると、自分達とは違う入り口からリビングに入る人影が二つ。

片方は黒い髪に深い青色の瞳の青年。彼も士郎や士方と同じくらいの年に見える。少し尖った耳をしており、一見すると日本人だが、外国の血が混ざっているようにも思えた。

きびきびと動く士郎に「手伝おうか?」と声をかけている。今朝士郎に買い出しを頼んでいた声は彼だったようだ。

もう一人は、明るい金髪を後ろでまとめ、青いリボンを付けた翠眼の少女だ。此方は見るからに外国人だった。

未来達を一瞥すると、パタパタとキッチンに駆けていき、流暢な日本語で「シロウ、何人分の皿を出しますか?」と尋ねている。

 

「いや、もう出来る。アルトリア、二人分頼む。」

 

と士郎が言うと、アルトリアと呼ばれた少女は食器棚から大きめの平皿を二枚出す。

青年の方は、「おー」と軽く返すと、未来に近寄ってくる。

 

クロウとは反対側の隣の席に腰を下ろした青年は、未来の方を向いて話し掛けた。

 

「未来、だっけ?よかったなー病気治って!」

「あ、ありがとうございます?」

 

思わず疑問系になってしまったが、治ったことを喜んで貰えたのは嬉しかった。

 

「流石はこの村一番のオイシャサマ、Dr.(ドクター)ロマンだな!」

「ロマン?」

 

ドクターは分かるが、ロマン?あの人はロマニと言っていなかったか?

未来が迷っていると、スプーンと水の入ったコップを取りに行っていたクロウが話に入ってくる。

 

「ロマニのあだ名だよ、ロマンチストだって皆に言われてるのさ。…其れよりも燐、自己紹介自己紹介」

 

「あっ、いっけね」と零した彼は、人懐っこい笑みで名乗る。

 

「俺は奥村燐、よろしくなー」

「わ、私は君月未来です、よろしくお願いします!」

 

頭を下げるとわしゃわしゃと撫でられた。兄のなで方より豪快だった。

くしゃりとなってしまった髪を直そうと手を掛けるが、何故か病院に居た時より指通りがよく、物の数秒で済んでしまった。

 

丁度其処へ士郎とアルトリアが料理を持ってきた。

二人が両手に持っている平皿とスープカップからは湯気が立ち上っている。

 

「オムライスとコンソメスープだ。体が温まると思うぞ」

 

未来とクロウの前に料理が並べられる。

美味しそうな見た目に唾をゴクリと飲み込む。

 

「…いただきます」

「いただきます」

 

手を合わせてスプーンを手に取り、ケチャップライスの上に載るオムレツに切れ込みを入れる。

とろりと溢れた半熟の卵をライスと共に掬って口に運ぶ。

円やかな卵の味とケチャップの味が丁度いい。ライスに混ざっているのは、グリーンピース、小さく切られた鶏肉と人参、玉葱、黄色いのはパプリカだろうか?

 

水を飲んで口の中をリセットしてから、今度はスープに手を伸ばす。

中には煮られて細かくなったキャベツとトマトが見える。

斜め横のクロウはカップごと持ち上げて直接飲んでいるので、それに習いカップを両手で持つ。一つとは言え持ち手が付いているので落としはしないだろう。

カップは厚く、手を火傷することはなかったが、「ふーふーして冷ましながら飲もうね…」と舌を火傷したのか涙目でクロウが言ってきたので、それに従う。

 

熱さを警戒してほんの少しだけ口に含むが、それでも体が温まって行くのがわかる。

トマトの酸味がスープをさっぱりしたものに仕上げていて、とても飲みやすかった。

 

食べ合わせも考えられているのか、水を飲まずに二つを行き来するとまた新しいおいしさがあった。

 

そうして夢中で食べていき、最後の一口を飲み込む。

 

「ごちそうさまでした」

「ごちそーさまでした!」

「お粗末様。良い食べっぷりだったな、未来」

 

士郎に言われ、恥ずかしいのか未来が顔を赤くする。

 

「アルトには敵わないけどなー」

「燐!」

 

フォローのつもりか、燐が放った言葉に、士郎と共に席に着いていた金髪の少女が赤くなり、燐を睨む。

 

「おーい、アルトリアも未来ちゃんに自己紹介」

「…燐、明日の鍛錬では覚えていなさい…

えー…コホン。私はアルトリア・ペンドラゴン。アルトリアと呼びにくければ、アル、アルトと略して呼んで下さい。」

 

クロウに呼ばれ、燐を睨むのを中断した少女は、咳払いをして自己紹介をする。

 

「君月未来です、よろしくお願いします!」

 

未来も慣れてきたのか、淀みなく返す。

其れを見たクロウが「未来ちゃん」と呼ぶので其方に向き直る。

 

「俺はおやつまで一寸お仕事してくるから、燐とアルトリアと一緒にこの屋敷の中を探険しておいで。

歩くのに慣れるためでもあるから、いろんな部屋に行ってみて。」

「…わかった」

 

にっこりと笑い、クロウが部屋を出て行く。

其れを見送って椅子を降りると、アルトリアと燐が隣に立つ。

 

「どっか行きたい所あるか?」と尋ねられるが、特にないので「ないです」と返す。

 

「ふふ、敬語でなくても構いませんよ」

「じゃー順番に案内すっかー」

と言う二人に連れられて、未来もリビングを出て行った。

 




おいしさを伝える為のボキャブラリーが足りなさすぎですねぇ!!
ちゃんと飯テロになってるといいんですが…

未来ちゃんの台詞などは、年齢や言い方を考慮して平仮名多めの表記をしたりしています。

屋敷の構造はあんまり深く考えていません。今の所は矛盾がないようにぼかしています(開き直り)

パーカーはVOCALOIDの結月ゆかりのものをイメージしています。季節は九月後半とか十月頃かな?と思い、ワンピース一枚じゃ寒そうなので追加。
この作品内における未来ちゃんは、「村に迷いこんだアリス」と「兄達を村に呼び込む白ウサギ」を兼ねているので、ウサミミパーカーを選びました。
…お洒落には詳しくないので既存キャラの服装から選ぶのが精一杯なのです…

~君月未来~
本人は気付いていないが、滅茶苦茶幸せそうな笑顔でオムライスを食べていたので、他の皆に和まれていた。

~クロウ・アーキマン~
火傷して数週間は気を付けているがその内またやらかす。
未来に話し掛けるときは極力口調を柔らかくするよう気を付けている。手本はロマニ。

~衛宮士郎~
安定のメシウマ。
子供に馴染みのある物をとオムライスをチョイスした。

~奥村燐~
こっちもメシウマ。
彼と士郎が交代で飯を作っている。厨房は彼等の縄張りである。
外見は青の祓魔師の奥村燐(半魔として覚醒済みで、倶利伽羅を鞘に収めている状態)
服装は少しよれた七分丈の長袖Tシャツにジャージズボン。彼の服は青エク原作で寮内で着ている私服をイメージして貰えれば大体あってる。

~アルトリア・ペンドラゴン~
安定の大食らい。ニートではない。
外見はFate/stay nightのセイバー。
今回の服装はsnにて遠坂凛から譲り受けた白シャツに青スカートの姿。髪形はいつもの。
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