そろそろシノア隊+αを迎えに行きたいので一寸ずつ端折ります。このまま行くと本編まで時間かかりすぎなのです…
燐の魔法を見た後、士郎にも魔法を尋ねた未来だったが、一寸部屋の中では狭いから、と断られた。
再び士郎に見送られ、今度は二階に上がる階段に向かう。
未来は少し戸惑い、右に居た燐の服の裾を引いて問い掛ける。
「ね、一階まだ見てない部屋があるけど、良いの?」
「あー、彼処らへんはクロウとアルトが仕事の時だけ入る部屋だったり、お前と一緒で気絶してる奴が寝てるから、いーの」
「わかった」
二階はコの字型になっており、一階では玄関から風呂場に当たる部分の辺が、四角形から欠けている。
その部分は端に柵が設置され、プランターや、揃いの丸テーブルと椅子が用意され、緑豊かな屋上といった体になっていた。
プランターは数が多く、一寸した畑のようになっている。無雑作に並べられているわけではなく、日当たりを考慮してか、背の高い植物は壁際に配置されていた。
「スープに入ってたトマトとか、チャーハンに入ってたほっそい葱は此処で作った奴だぜー」
燐の説明によく見ると、確かに赤い実がなっている所と、細い葱が生えている所が見える。
よく手入れされており、雑草に紛れて見えなくなっていたりはしない。
「ミライ、彼方から村を一望できますよ」
アルトリアに言われ、柵に駆け寄る。
太陽は正面より一寸右にあり、村を明るく照らしていた。
村は広く、畑と家屋の雰囲気に反して、規模はどちらかと言えば街に近いと思われる。
遠目で良くは見えないが、村人は建物から出た屋根の下で店を開いていたり、農作業をしたり、子供が集まって遊んだりしている。
服装は統一されておらず、今時の学生服や量産品の中に、着物などの見慣れない服がちらほらと見えた。
暫く眺めてから、燐が干したと思われる洗濯物の合間を縫って、反対側の出入り口から屋上を後にする。
入ってすぐ、一階とは違い、廊下の窓から中庭が見える。中庭に面していない部屋が幾つかあるようだ。
左側、屋敷の外側にある部屋三つは、部屋の主が不在なので中は見られなかった。
中庭に面して並んでいる燐とアルトリアの部屋の中を見せて貰う。
どちらも散らかってはいなかったが、置いてある物で大きく印象が異なっていた。
燐の部屋には大きな棚があり、沢山の単行本が入っていた。片隅には料理本の一角がある。
机の棚にはロボットの模型がある。
「かっこいーだろー?」と言われるのでよく分からないが頷いておく。
布団やカーテンは暗めの青を基調として、白や黄緑が所々に入っていた。
対してアルトリアの部屋には、余り特徴的な物が無い。
客間との違いは、調度品が鮮やかな青と白、金属製品は青と銀で彩られている所だろう。
ふと、アルトリアと未来に続いて部屋に入った燐が首を傾げる。
「アルト、士郎にプレゼント貰ったってはしゃいでたぬいぐるみは如何したんだ?」
「へっ!?あ、いや、それは」
「ハッハーン、さては恥ずかしいからって隠したなー?クローゼットかー?」
アルトリアの制止も虚しく燐が備え付けのクローゼットを開ける。
そこには、可愛らしいライオンのぬいぐるみが鎮座していた。
「可愛い…!」
「あ、ありがとうございます…うぅ…」
目を輝かせる未来と、真っ赤になって顔を覆い、俯いてしまうアルトリア。
燐は後ろで満足げに笑っている。
「も、もう良いでしょう!次です次!」
アルトリアに半ば追い出されるようにして廊下へ戻る。
角まで進むと、中庭側にはドアが一つ、外側には襖の出入り口の部屋が二つあった。
中庭側の部屋は現在物置らしく、入ると少し埃っぽかった。
使っていない旅行鞄や工具類を纏めているらしい。
襖の部屋の片方は士郎の物らしく、「許可は取っていますよ」、とアルトリアが中に入れてくれる。
言われていた通り和室で、痛みの少ない畳が敷かれていた。
こちらも物が少なく、文机が端にある他は目立つ物が無かった。
もう一つの部屋は、先程兄に付いていると聞かされた退とやらのものらしい。
「そろそろ三時ですね、リビングに戻りましょうか」
赤みの引いた顔でアルトリアが言うので、部屋を出て階段を下りる。
キッチンに士郎はおらず、「この林檎を燐にむいて貰え」と言う旨のメモと、と赤い綺麗な林檎が置いてあった。
燐が林檎をむくのをアルトリアと座って待つ。
黙っているのも何なので、この屋敷には何人が住んでいるのかと尋ねてみる。
「8人だ」
指折り数えているアルトリアの後ろから唐突に声が掛かる。
「わっ」
「ああ、お帰りなさい、チヒロ」
さっきまで誰もいなかったと思っていた。
まるで瞬間移動でもしてきたかのように現れた彼は、銀にも見える薄い灰色の髪と目をしている。
落ち着いた雰囲気が、燐よりは年上に感じさせる。
「…驚かすつもりは無かったんだが…」
「ご、ごめんなさい」
少し落ち込んだ彼に、思わず謝ってしまう。
「お、千尋おけーりー。お前も食うだろ?」
「ただいま、貰うわ」
ウサギの形に切られた林檎とフォークを掲げた燐の誘いに乗り、彼も席に着く。
「彼は魔法使いの子孫で、余り気配を感じさせない体質なのです。」
「そう、なんだ…」
アルトリアが教えてくれたが、更に申し訳なくなる。
「まー食おうぜ!いただきまっす!」
「いただきます。」
「ん、いただきます」
「いただきます…」
配られたフォークで林檎を刺す。
口に運ぶと、朝と同様にとても甘く、落ち込んだ気分が上昇する。
食べ終わって一息ついたとき、灰色の彼が声をかけてくる。
「まだ自己紹介してなかったな、俺は黛千尋。このお屋敷一の下っ端だ」
「き、君月未来です!驚いちゃってごめんなさい!」
「いや、それは力を扱いきれてない俺のせいだから、余り気にしなくて良い」
もう一度謝るが、大したことではないとばかりに流された。
「あの、下っ端って?」
名乗りの後に付け加えられた一言が気になり、恐る恐る尋ねてみる。
「あれだろ?一番来たのが遅いってだけだろ?」
「ああ」
彼より先に燐が答え、それに同意する。
自己紹介で巫山戯る辺り、思ったより面白い人なのかもしれない、と未来は思った。
夜、夜はもっとダイジェストにするから!もう一寸進むんで!
屋敷の見取り図は作れたので、もう一寸話が進んだら挿絵に出します。
~奥村燐~
部屋の物は魔剣倶利伽羅の装飾イメージです。
漫画は大半バトル物。料理本は士郎と共有している。
恐らく後でアルトリアに怒られる。
クロウに未来が転びそうならすぐ支えるように言われているのですぐ隣を歩いている。
~アルトリア・ペンドラゴン~
部屋の物はFateシリーズにおいてセイバーとして召喚された際の装束をイメージしてます。
クローゼットの片隅には、クロウが面白がって持ってきたライオンの着ぐるみパジャマもある。
燐同様クロウに未来が転びそうならすぐ支えるように言われているので、燐とは反対側の隣を歩いている。
~黛千尋~
この屋敷1番の新参。
外見は黒子のバスケの黛千尋。
影が薄い体質は、「不可視の人狼」の力を制御しきれず、常に少しだけ力が漏れてしまっているが故である。
現代の村の外生まれを出したかったので、滅んだ世界とか吸血鬼の支配に折れなさそうな図太い精神の持ち主かつ一般人という条件の下、スポーツ系作品から引っ張ってこられた。
因みに彼が小学生の時に世界が滅んでいるので、バヌケはしていない。
アニメBBBBみて、人狼カッケェ!チェインさん出したいけどそうするとスティーブンさんも出さねば、でも原作持ってないしアニメだけじゃキャラ掴みきれてないしなー、とりあえず体質が変わるタイプの魔法使い何人か出したいし能力別の奴に持たせるベ、と作者の思考が二転三転した結果不可視の人狼体質設定に。
原作踏破しましたが問題なさそうなのでこのままいきます