なんかUAどんどん伸びてる…ひえぇ
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歯を磨いた後、クロウと風呂に入る。
一人で入れると未来は抵抗したが、「まだ本調子じゃないだろうし、転んでしまうといけないから」、と押し切られていた。
花の香りだろうか、良い匂いのする石鹸やシャンプー、トリートメントを使って体と髪を洗う。
こうしてゆっくり湯船に浸かるのは何年ぶりだろう。
病気になってからは、体を拭かれるばかりで、風呂なんて入っていなかった気がする。
風呂を出て、温まった体でリビングに連れて行かれる。
ソファに座って、ロマニとゲーティアが何やら話し込んでいた。
「未来ちゃん、少し座って待っててね」
そう言ってクロウがキッチンに消える。
誰もいない食卓に座り、二人の会議を眺めていると、クロウが湯気の立っているマグカップを持って来る。
「未来ちゃん、これ飲んで歯磨きもう一回して、一寸早いけど、今日はもう寝よう。
今朝は割と早く起きたし、夜更かしして体調を崩したら大変だ。
明日はお兄さんのお迎えもあるし、ね?」
「…うん」
もっと魔法や、クロウ達について聞いてみたかったが、兄に元気な姿を見せる方が優先だ。
「ロマニ、ゲーティア、おやすみー」
「お、おやすみなさい!」
蜂蜜とレモン汁の入ったホットミルクを飲み終わると、マグカップを受け取って洗い終わったクロウが呼びかけるので、未来も慌てて挨拶をする。
「ん?ああ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ、クロウ。未来、良い夢を」
書類から顔を上げて、二人は挨拶を返した。
トイレに寄って、クロウと喋りながら朝起きた部屋に戻る。
明日の朝はクロウが起こしてくれるらしい。
未来が布団に入ると、クロウは朝移動させていた椅子に座った。
「…クロウは寝ないの?」
「ん?ああ、未来ちゃんが寝るまではここに居ようと思って。……一人の方が良いならリビングに戻るけど…」
「………ここに、いて、ほしい……病院も、痛い部屋も、誰もいっしょにいてくれなかったの」
ずっと一人だったのだ。
少しくらいは甘えても許されるだろう。
「…わかった。未来ちゃんが眠れるまで、ちゃんとここに居るよ。」
そう言って微笑んだクロウは、安心させるように未来の頭を撫でた後、明かりを落とす。
未来は知らない土地でそれなりに疲れていたのだろう、すぐに眠ってしまった。
翌朝、未来は何処かのドアが開く音で目を覚ました。
上半身を起こし、此処は何処だっけ、と目を擦っていると、クロウがそっと部屋に入ってくる。
「…あれ、もう起きてたの?おはよう未来ちゃん」
「……!おはよう、クロウ」
そうだ、此処は魔法使いの家で、病気は治って、今日は兄を迎えに行くのだ!
思い出した未来は知らず知らずの内に笑顔を浮かべていた。
「…調子は悪く無さそうだね。じゃあ、朝ご飯を食べに行こうか」
「うん!」
今日はちゃんとふらつくことなくベッドから下りられた。
クロウと共にリビングに行くと、自分達以外は既に揃っていた。
今朝の食事当番は燐のようで、卵とパンの焼ける良い匂いがしている。
それぞれと挨拶を交わして席に着く。
燐とゲーティア、千尋が皿を運んでくる。
今朝のメニューは茹で卵とトースト、ホットミルクと、身の詰まっていそうな蜜柑が一つ。
先ずは茹で卵に手を付ける。
殻を上手く剥くコツをクロウに習いながら、慎重に剥いていく。
殻を全て水の張られた小皿に避けてから、手渡された塩を振り掛けて齧る。
中の黄身は濃くとろりとした半熟で、円やかな味と塩味がとても合っていた。
トーストは、並べられていた瓶から林檎ジャムを選んで塗る。
お手製というそれは、四角に切られた林檎がたっぷり入っており、甘過ぎず林檎の味を残していた。
合間にホットミルクを飲めば、蜂蜜がなくとも充分に甘く感じられる。
少し小さいと思った蜜柑は、その分果汁が濃く甘くなっていた。
食べ終わり、歯磨きを終えると、クロウが玄関で誰かと話しているのが見える。
「…早く………の方は……」
「………だけ………会え……」
その人はクロウより背が高かった。ロマニと燐の間位だろうか。
左目を隠す薄紫の髪に、癖が強く色の濃い髪が数房乗っている。
ボロボロの青いコートを羽織り、黒目の小さい瞳はニコニコと細められていた。
「あ、未来ちゃん。丁度良かった、一寸こっちおいでー」
「あら、そのコが?」
未来が二人の傍まで行くと、青紫の男性は膝をついて未来に名乗る。
「アタシはギャリー、この村で仕立屋をやってるの。
今日はアンタの服を持って来たわ」
よろしくね、と差し出される手を取る。
「よろしくお願いします…………クロウと逆だ……」
人生初のオネェに対し、未来はそう感想を述べたのだった。
~君月未来~
服装は結月ゆかり 凛の、セーターを膝上まで伸ばした物。ヘッドホンと腰の機械は無し。
そのままだと丈が短すぎて其れを薦めるクロウとの絵面がやばかった。
兄に会うのが楽しみ。
~ギャリー~
イケオネェな村の仕立屋。
メジャー持ってトルソーに囲まれてるギャリーさんよくない…?と言う気持ちから仕立屋に。趣味ガン詰め設定のお方。
外見はIbのギャリー。苗字は特に決めてない。
村の外に出て暮らした魔法使いの子孫で、魔法は使えないが、村との交流は引き継いでいた。
美大生だった頃、村に外の服や食料、娯楽を届けた際、クロウに「暫く村に泊まってけ」、と言われ、転がり込んだ友人の錬金術師のオカマの家で駄弁っていた時に世界崩壊が起こる。
その後村で知人の少女と暮らし始めた。
「後は細かい調整だけよ。もう会えるのかしら?」
~クロウ・アーキマン~
作者の都合によりウサ耳パーカーばっかり着せる奴になった。すまん。
寝間着は兎も角、外に出れるような服で、未来のサイズが家になかったのでギャリーに依頼した。
魔法で未来の体格に合わせたトルソーを作って預けていたので、調節だけになったようだ。
「朝早くごめんね、作業の方は終わりそう?」
~ロマニ・アーキマン~
今日の患者の今後についてと、燐曰く"気絶している奴"の対処についてゲーティアと話しあっていた。
~ゲーティア~
魔術だけではなく普通の診療も手伝っている為、村では「助手さん」呼びをされることがある。
~奥村燐~
朝は手を抜く派。
その分弁当を作るときはそちらに力を入れている。