すいません、ここまでの話少しずつ手直ししてます。
括弧内の終わりの句点は、台詞として口に出したとき、余韻とか、その台詞が堅苦しいか雑談か、次の台詞迄の間がしっくり来るかどうかで付けたり無くしたりしています。
要するに気分なので、余り気にしないで下され
同じ頃、吸血鬼達が集まっている所では、クルル・ツェペシが裏切り者として吊し上げられていた。
フェリド・バートリーに血を吸われ、ぐったりしているクルルが見える。
「今ここでクルル・ツェペシによる重大な裏切り行為が発覚した。
終わりのセラフ研究への関与だ!」
あの銀髪が高らかに告げる。
苛立たしい。あの声と銀髪を見ると何故だか「此奴は屑だ」と思わされる。
昔剣を教わった、年齢不詳の女誑しの姿が被るから。
(ただ、彼なら女性であるクルル・ツェペシを、あんな手荒には扱わないでしょうね。)
下された命を全うするために歩く。
(クルル・ツェペシ、もう少しだけ辛抱して下さい)
そして、辿り着く。
「よってここはフェリド・バートリーが引き継」
「待て」
涼やかな、それでいて威圧的な声が響く。
「…おや、何かご用でしょうか。第一位始祖代理、アーサー・ペンドラゴン様?」
フェリドは笑顔で尋ねるも、その細められた目はしかと闖入者を見つめている。
「待て、と言ったのだ。フェリド・バートリー」
他の吸血鬼からも視線が集まる。
そこに立っていたのは、スーツに身を包み、飾りの付いたネクタイピンを付け、白みがかった金髪を後頭部に黒のリボンで纏め、同じ金色を瞳に湛えた、血の気の失せた白い肌の女だった。
「…私が指揮を執ることになんの問題があるのでしょうか?」
「それ自体に問題は無い。お前は煽動が上手い、皆の士気も上がり、帝鬼軍への追撃も叶おう。」
「光栄です、ですがそれならば何故お止めになるのです?」
「クルルの処遇についてだ。お前は投獄、若しくは処刑を行うつもりなのだろう?」
「ええ。大罪ですから。当然でしょう?」
表面上は穏やかに、問答が続く。
(確かに当然です。
だが、それを通してしまえば、この男は悪い方に、自分が愉しめる方向に事を転がしていくのでしょう。
やはり彼女の判断は正しかった。)
フェリドに主導権を渡さないために、カードを切る。
「第一位始祖が、クルルを手ずから尋問・処刑すると仰せだ。」
「王が?わざわざお手を煩わせる事でも無いでしょうに」
足りない。更にカードを切る。
「あの様な実験に関わっていたことが逆鱗に触れたようでな。」
「それはよく分かります。ですから、此方で処罰を致します。王に直々に手を下されるなど、褒美に等しい。」
しつこい。
これ以上フェリドと相対したくないと思ったアーサーは最後のカードを切る。
「くどいぞ、フェリド・バートリー。重要なのは貴様やクルル・ツェペシではない。王がそれを望まれておられるということだ。」
王、と。王自身の望まない呼び方を使った切り札は、それなりの効果があったようで、
「…わかりました、では後程護送致します。」
フェリドが折れた。しかしまだ足りない。
護送までの間に何かされては意味が無い。
「必要ない。私が抱えていく。」
既に引き攣っていたフェリドの笑顔が凍り付く。
「逃走するのでは?」
「私が逃がすとでも?」
吊り下げられていたクルルを抱え、フェリドの手を払う。
そのまま姫抱きにして背を向ける。
「後の事はその場の貴族に任せよとの命だ。貴様の好きなようにするが良い。」
「…ええ、そうさせていただきます。」
見なくとも分かる。今フェリドはあの薄ら寒い笑顔を浮かべているのだろう。
振り返らずに跳躍してその場を離れる。
(追っ手があるといけませんね。少し遠回りをしてでも撒いてから帰るべきでしょう。)
未だ気を失ったままのクルルを抱え、アーサーは名古屋を去った。
バートリーという名字から、増殖してとうとうメカにまでなったアイドルを思い出した貴方は作者のお仲間
フェリドさんの歌の上手さは知らん
~アーサー・ペンドラゴン~
第一位始祖代理の肩書きを持つ女性。
第一位始祖の側近であり、会議への代理参加を任されている。
外見はFate/stay nightのセイバーオルタの耳を尖らせたものと同様であり、今回の服装はFate/Zeroにてセイバーが着用していたものである。