梨花は、御影を『敵』と認識していた。
そのため、催涙スプレーを使う事も容赦せず、返答次第ではこの場で殺そうと思っていた。
梨花は、御影に対して鮮やかに先制攻撃を決め、御影の動きを完全に封じた。
刹那、梨花は突き飛ばされた。
圭一「御影!大丈夫か!!」
それは、圭一の攻撃だった。
圭一は、両親が長期不在になる事を知り、御影と自分の家で二人で居た方が安全だと思って、御影の後を追っていた。
そこで圭一が見たのは、梨花と御影が言い争っていた現場だった。
内容は聞き取れなかったが、梨花が包丁を御影に向けた時、状況が一変した。
圭一は、梨花を突き飛ばして御影の手を掴んで、自分の家に連れ込んだ。
圭一「急いで顔を洗え!」
御影は、催涙スプレーの所為か視界が閉ざされており、歩くのがおぼつかなかった。
圭一は、そんな御影を見かねて濡れタオルを用意して渡すと事情を聞いた。
圭一「何があったんだよ!なんで、梨花ちゃんがあんな事を!?」
御影「彼女達の怒りに触れてしまったらしいね…。圭一君が居なかったら危うく殺されるところだったよ」
御影は、顔を拭きながら自分に起こった出来事を話した。
御影「圭一君が大石さんと接触したのがバレて、君を通して僕が大石さんと繋がったのが不味かったらしい。その所為で何か不都合があって梨花ちゃんが僕を殺しに来たんだよ」
圭一「ど、どうして、俺が大石さんと会ったのがバレてるんだ!?俺は誰にも話してないぞ!!」
御影「その理由は分からないけど、この村の住民は誰も信用出来ないって事だね。これからは、二人一緒に行動しないとすぐに消されそうだよ」
圭一「とにかく大石さんに連絡しよう!」
圭一は、電話機の受話器を取ろうとしたが、御影がそれを制止した。
御影「ダメだよ、圭一君!証拠はないんだ。それじゃあ、大石さんはすぐ動けない。逆に古手梨花に冤罪をかけたって理由で村人達から強行的に殺されてもおかしくないよ!」
圭一「それじゃあ、打つ手がないじゃないか…」
御影「大丈夫だよ。僕達が通報しない限り、彼女達はまだ表立って行動して来ないさ。だったら、ボロを出すのを待った方が良い。上手くいけば大石さんが一網打尽で捕まえてくれるよ!」
圭一「くそ…!それしか手がないのか…!」
御影「僕達は運命共同体だ。事件が解決するまでここに居させて貰って良いかな?」
圭一「ああ!俺達は仲間だもんな!」
圭一と御影は、見張りの時間を決めて交互に睡眠を取った。