6月22日(水)
御影は何があったか教えてくれなかった。
一夜が明けても御影は『喋べる事が出来ない』とメモ帳に書いた。
圭一は、おはぎの中に何かが入っていたと考えていた。
あの異音、そして御影が喋れなくなるほどの物が…。
圭一は、真相を確かめる為に学校へ登校する事にした。
御影は、危険だと圭一に説得したが止める事が出来ず一緒に登校した。
御影は、喋れない事が感付かれない様にマスクをして登校した。
レナ「圭一君、おはよう。風邪は治ったんだね」
圭一と御影以外は、すでに登校していた。
沙都子「今日はやけに静かだと思いましたら。御影さん、まだ風邪を引いてますの?」
魅音「軟弱な男だね~、圭ちゃんを見習わなきゃ~。でも御影の場合は、静かな方が良いかな?アハハ」
そんな魅音の言葉に対して、圭一は魅音に掴みかかった。
レナ「圭一君!?」
圭一「昨日のおはぎ、お前がやったのか!?」
クラス一同は、突然の行動に圭一達を注目した。
魅音「圭ちゃん…止めて…苦しい…」
圭一「答えろ!!昨日のおはぎは、お前の仕業か!?」
圭一は、鋭い目つきで魅音を睨み付けながら掴む手を強くして言った。
魅音は、怯えてながら答えた。
魅音「ごめん…。まさか、そんな怒るなんて思わなかったから…冗談のつもりだったんだよ…」
魅音は、涙目になりながらそう答えた。
レナ「圭一君、魅ぃちゃんを放して!お願い!」
圭一「あんな真似二度としてみろ!次は殺すぞ!!」
圭一は、レナに放す様に言われて魅音を突き放したが、怒りは全然収まらなかった。
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圭一は、放課後になると御影を連れて早足に下校した。
その日の夜。
圭一は、御影と夕食を作ろうとしていた。
御影は『固い物が食べれない』と圭一に伝え、二人で思考錯誤していた。
玄関のチャイムが鳴った。
圭一は、その音に対して昨日の出来事を思い出し、やや不機嫌になった。
圭一「ちょっと見て来る」
御影はコクコクと頭を振り、圭一は玄関に向かった。
覗き穴から確認するとレナが居た。
圭一は、昨日同様にキーチェーンを掛けたままドアを開けてレナに言った。
圭一「なんだよ、こんな時間に」
レナ「圭一君…夕飯まだでしょ?お惣菜作って来たんだ。一緒に食べようよ」
レナの手には、多くのお惣菜があった。
それは、今の御影が食べられない物ばかりだった。
圭一「いらねぇよ。帰れ」
圭一は、冷たくレナにそう言った。
レナ「圭一君、今両親が不在なんでしょ?ね、一緒に食べようよ」
レナは、しつこく圭一に頼み込んだ。
圭一は、聞く耳を持たなかった。
レナ「どうして御影君はいいのに、私はダメなの圭一君…」
圭一は、ギョッとした。
なぜレナが御影がここに居ると分かったのかという事に。
圭一「なんで御影が居るって思うんだよ」
レナ「だって御影君…ずっと家に居ないし、圭一君と仲が良いからここに居ると思って…」
レナは泣きながらそう答えた。
御影だけは許されて他の皆を拒絶する圭一に対して、どう対応すれば良いか分からないからである。
圭一「じゃあ、御影があんな状態なのに、わざとそんな物持って来たのか?」
レナ「…え?どういう事…?」
圭一「とにかく!お前らの物なんて二度と食わねぇよ!とっとと帰れ!!」
圭一は、ドアを強く閉めて鍵を掛けてリビングに戻った。
外には、泣いているレナだけが取り残されていた。