6月18日(土)
連日、御影はガックシしていた。
傷痕を隠された事がショックだったのか、静かな日々が続いた。
そんな様子を見てか、部活メンバーは御影を部活には誘わなかった。
沙都子「最近の御影さんは、やけに静かですわね」
レナ「本当だね。なんか教室が静かになった位だよ」
御影が、場所も時間も構わずにベラベラと有る事、無い事を喋るのが、クラスの日常になっていた。
その御影が黙り込んだ所為で、教室が静かになった様に感じていた。
綿流し前日。
圭一は、祭りの準備に参加していた。
途中、村人に休憩を促され、言葉に甘えて休んでいた。
詩音が圭一に麦茶を手渡そうとしてやって来た。
詩音「圭ちゃん、お疲れ様」
圭一「お、気が利くな。サンキュー」
詩音が圭一に麦茶を手渡そうとした時、御影が麦茶を奪い取って飲み干した。
圭一「わっ!何するんだ、御影!?」
御影「ふっふっふ…。僕は分かったんだよ!なんで詩音ちゃんが振り向いてくれないかを…!それは、前原圭一君、君が居るからさ!」
圭一「は…?はぁあああ!?!?」
御影「明日、僕は君に詩音ちゃんを賭けて一騎打ちを申し込む!僕が勝ったら、君は詩音ちゃんを諦めて貰うよ!もし万が一にも君が勝ったら、僕は大人しく詩音ちゃんを諦めよう!」
圭一「何だそりゃあ!?」
御影「見ててね、詩音ちゃん!僕の勇士を!」
詩音「わー、面白そうー!頑張ってね、圭ちゃん~」
困惑する圭一、戦意むき出しの御影、御影を無視して圭一を応援する詩音。
そこに魅音がやって来た。
魅音「お疲れ~、圭ちゃん。…って何この騒ぎ?」
圭一「み、魅音…。とりあえず、その麦茶をくれ…」
魅音「え、うん」
圭一は、魅音の持っている麦茶を手に取って飲み干した。
詩音「お姉、圭ちゃんと何処かの誰か知らない変人さんが、私を賭けて勝負する事になったんですよ」
魅音「え…?ええぇぇ~~~!?」
魅音は、その言葉に驚いて声を上げた。
魅音「や、止めてよ!そんな勝負!詩音だって迷惑してるし~!」
詩音「あら。私は、面白そうですから賛成ですけど」
魅音「えぇー!?あんた、圭ちゃんが負けたら御影と付き合う事になるんだよ!?」
詩音「あら~?お姉は、圭ちゃんがこんな誰かも知らない変人さんに負けると思ってるんですかぁ~?」
魅音は、圭一が御影に負けるとは塵にも思っていなかった。
かと言って、圭一が勝てば詩音と付き合う事となってしまう。
どう転んでも良い結果にならない事態に頭を抱えて悩む魅音。
そんなこんなで騒いでいる圭一達に話しかけて来た人物が現れた。
???「やぁ、君達が噂の転校生、前原圭一君と夜白御影君だね。僕は富竹、東京から来ているフリーのカメラマンさ」
???「私は、鷹野。噂通りに面白い人達ね。宜しく」
それに便乗して中年男が割り込んで来た。
???「おんやぁ~?皆さん、こんばんわ」
鷹野「大石さん、明日の警備の下見ですか?」
大石「そんなところですな。何もないとは思っておりますが」
詩音「それは勿論。今年は警察の皆さんの手を煩わせない様にしたいです」
大石「そう願いたいですなぁ。はっはっはっは」
そう言うと大石と名乗った人物は、この場を去って行った。
圭一「警察の人?」
魅音「…圭ちゃん!お腹空かない?テントに行って何か食べてこようよ」
圭一「そうだな。俺も腹減ったかな」
魅音「行こ!行こ!」
魅音は圭一の手を取り、この場を後にしようとする。
詩音は呟いた。
詩音「今年は、誰が死んで…誰が消えるんでしょうね…?」