ひぐらしのなく頃に 嘘   作:HTNN

34 / 63
【目騙し編②】

詩音は『魅音』として雛見沢の学校に登校して来た。

 

魅音の説明により、あらかたの事情を理解している詩音にとって『魅音』を演じるのは難しくなかった。

 

すると、知らない人物が教室に入ってきて『魅音』に話しかけて来た。

 

 

御影「おはよう!魅音ちゃん!」

 

 

詩音は、魅音から聞いた特徴から、この人物が夜白御影だろうと判断した。

 

 

魅音(詩音)「あぁ、おはよう。御影」

 

 

間髪入れずに御影は『魅音』の首を確認して指で触って来た。

 

それに驚いて、『魅音』は御影を突き飛ばした。

 

 

魅音(詩音)「ちょ…!急に何するの、御影!」

 

御影「昨日の『詩音ちゃん』が『魅音ちゃん』じゃないかなぁ~って思って確認したかったんだ。傷跡がないって事は、詩音ちゃんにハートを届ける事が出来たんだね!!ハートと歯跡をかけてみたんだけど面白い?」

 

 

詩音は、ゾワっとした。

 

魅音から聞いた御影の話は、どれも信じがたい様な話ばかりで、嫌味を上乗せした話をした物だと思っていた。

 

これで確信した。

 

『夜白御影』は『異常』だと。

 

 

魅音(詩音)「あのさぁ、御影…。詩音、昨日の事でずっと泣いてるんだよ?『御影なんかにもう会いたくない!』って言ってるんだよ…」

 

 

嘘ではない。

 

魅音は、今も泣きながら傷跡をどうにかしたいと試行錯誤しているだろう。

 

 

御影「そっか!詩音ちゃん、ずっと僕の事を考えてくれてるんだね!『今は嫌い!』とか言っても、いつの間にか好きになっちゃうってパターンはあるし、嬉しいよ!」

 

 

何を言っても無駄だった。

 

.

.

.

 

放課後。

 

『魅音』はバイトがあると言って教室を後にした。

 

その途中、人目が付かない所で詩音に戻り、バイト先のエンジェルモートへ向かった。

 

しばらくすると、バイト先に圭一が現れた。

 

圭一は、昨日『詩音』が持ってきてくれた弁当箱を返しに来たらしい。

 

すると、背後から御影が突然現れ、詩音に抱きつこうとした。

 

 

御影「詩音ちゃん!会いたかったよー!」

 

 

スタンガンで反撃しようと思ったが、今はバイトの制服姿であり、そんな物は持っていなかった。

 

詩音は、とりあえず御影から距離を取り、圭一が御影の襟首を掴んだので、御影は詩音に触れる事は出来なかった。

 

 

詩音「え~っと、どちら様でしたっけ?変人に知り合いはいないのですけど」

 

 

詩音は、嫌味を込めて言った。

 

 

御影「酷いな~!昨日、永遠の愛を誓い合った仲じゃないか!!ほら、君の首に僕のハートが…あれ…?ない…?」

 

 

当たり前だ。

 

詩音である私が、魅音の傷を背負ってる訳がない。

 

しかし、それを言うと矛盾が発生してしまうのでこう返した。

 

 

詩音「あんな傷痕晒してバイトが出来る訳ないじゃないですか。ファンデーションで隠してるんですよ」

 

 

勿論、嘘である。

 

 

御影「そ、そんな酷いや…!うっ…うっ…」

 

 

御影は、それを聞くと泣き出した。

 

詩音は、御影に同情はしなかった。

 

 

詩音「ほーら、何処の誰か判らない変人さん。他のお客さんのご迷惑になりますから、注文しないならとっととお帰りくださ~い」

 

御影「うっ…うっ…。こうなったら、自棄食いだよ…。この大盛りスイーツセット、一つ下さい…」

 

 

詩音は追い返そうと思ったが、御影は泣きながら大盛りのスイーツセットを注文してそれを完食していた。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。