ひぐらしのなく頃に 嘘   作:HTNN

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【目騙し編⑥】

6月21日(火)

 

 

放課後。

 

詩音は、すぐさま御影を拉致しようとした。

 

しかし、御影は不在であり、決行を夜中にする事を決めた。

 

その準備をしていると、梨花が醤油を貰いに来た。

 

詩音は、手早く済まそうと梨花を台所に案内した。

 

醤油の準備をしていると、梨花が催涙スプレーと注射器を持って詩音を襲った。

 

詩音は、スタンガンで応戦して梨花の持っている注射器を奪い取り、梨花の腕に刺した。

 

梨花は、やがて体の自由が利かなくなり悶え始めた。

 

 

梨花「あんたの拷問の趣味に付き合う気はない…!」

 

 

そう言うと、台所にあった包丁を自らに突き刺し絶命した。

 

梨花が襲ってきた動機は分からないが、詩音は『不味い』と思った。

 

このままでは、同居している沙都子が梨花の帰りが遅いと不審がるのは明白だった。

 

詩音は、沙都子に電話して「梨花ちゃんと二人で夕食を食べている。沙都子もおいで」と嘘を吐いて、園崎家に呼び出した。

 

そして、園崎家に来た沙都子を捕らえ、詩音が背負っていた怒りと恨みを込めて沙都子を殺した。

 

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その後、詩音は圭一に電話を掛け、事のついでに御影の所在を知ろうと思った。

 

しかし、話が梨花の方面に傾いてしまい、圭一が沙都子と梨花の不在に気づいて捜索する事になった。

 

詩音は『魅音』に扮して三人と合流した。

 

 

御影「なんだよ、圭一君!僕はお風呂に入ってたのに!こんな時間に呼び出すなんて非常識じゃないか!」

 

圭一「ご、ごめん!でも急ぎなんだ…。もしかしたら、梨花ちゃんに何か遭ったかもしれないんだ!」

 

レナ「圭一君、急ごう!」

 

魅音「ほら、御影!もたもたしないで!」

 

御影「人使いが荒いなぁ。でも、魅音ちゃんとレナちゃんからシャンプーの良い香りがするから許して上げるよ」

 

 

詩音は、いち早く御影を拘束して真実を知りたかった。

 

だからこそ、この時間の呼び出しに応じて、隙あらば拉致しようと思った。

 

しかし、御影が三人の捜索の為に警察を呼んでしまったので機会を失った。

 

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6月22日(水)

 

 

圭一が『詩音』が行方不明という事実に辿り着いた。

 

詩音は『魅音』を演じる為に、エンジェルモートを欠勤していたが、無断欠勤が不味かったのだろう。

 

詩音にとって、御影が綿流し日以降もエンジェルモートに通い続けていたのは予想外だった。

 

だが、御影も知るだろう。

 

魅音が詩音を殺したという事に。

 

きっと、御影なら『魅音』を殺しに来るに違いない。

 

彼の『詩音に対する執着心』と『魅音に対する敵愾心』を考えると有り得ると思った。

 

詩音は、その時こそ最大のチャンスだと思った。

 

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6月23日(木)

 

 

御影は、園崎本家にやって来た。

 

そこまでは、詩音の計画通りだった。

 

圭一とレナが同行したのは、予想外だった。

 

最悪でも二対一ならどうにかなったが、三対一は厳しいと思った。

 

圭一とレナが、沙都子と梨花が失踪した事件の推理を述べたが、どうでも良かった。

 

詩音は、いかに御影を捕らえるかだけを考えていた。

 

詩音は、その瞬間が来るまで時間稼ぎに徹した。

 

その為に自分が起こした事件、園崎家が起こしたか判らない事件を長々と話し続けた。

 

すると、御影が泣きながら『魅音』に掴み掛かったが、圭一とレナに取り押さえられた。

 

詩音は思った。

 

やっぱり、こいつは詩音の為に何でもするだろうと。

 

 

レナ「魅ぃちゃん、自首しよ!私達も一緒に行くよ…。これ以上…辛い姿、見たくないよ…」

 

 

詩音は、内心しめたと思った。

 

 

魅音(詩音)「そうだね…。でも、最後に圭ちゃんと二人っきりにさせてくれないかな…?」

 

 

詩音は、まず圭一を離れた場所でスタンガンで無力化させた後、レナに不意打ちをすれば御影を捕らえる事が出来ると思った。

 

 

御影「そんな我儘許さないよ!僕にも何かサービスしてよ!そうだ、さっき言ってた鬼の刺青ってやつ見せてよ!魅音ちゃんの話だと背中にあるんでしょ!?それが、詩音ちゃんを殺した僕への贖罪だと思わないかい!?」

 

 

詩音は、御影の言葉に汗を流した。

 

詩音の背中には、魅音にあるはずの刺青はない。

 

もし、それが判ってしまうと全ての嘘がバレてしまう。

 

自分が詩音だと三人にバレると、明らかに『裏』がある事までバレてしまい、下手をすれば御影に逃げられると思った。

 

詩音は、表情を読まれない為にとりあえず笑った。

 

 

魅音(詩音)「相変わらずだね、御影。本当に面白いよ」

 

御影「本当なら、詩音ちゃんの裸が見たかったのに、魅音ちゃんの裸で妥協してるんだよ!この機を失くしたら見る機会なんか無いじゃないか!」

 

 

御影は、間髪入れずに『魅音』に迫った。

 

詩音は、最後の切り札を出す事にした。

 

 

魅音(詩音)「…詩音はまだ生きているよ」

 

 

 

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