魅音は、泣きながら詩音に謝り続けている。
詩音は、魅音の謝罪を無視した。
詩音「あんたみたいな奴でも、今の私の気持ちが分かってんだ。少しは見直したよ」
御影「そうだよ!まったく魅音ちゃんの所為で、僕は詩音ちゃんとラブラブ出来なかったんだからさ!」
前言撤回。
詩音はそう思った。
詩音「私のお願いなら、何でも聞いてくれるんだよね?」
御影「勿論だよ!だって愛しの詩音ちゃんのお願いだよ!」
御影は、ヘラヘラ顔で言った。
詩音「悟史君の事、教えて。あんたの知ってる事全部」
御影「いやだ」
御影は即答した。
詩音は、それに対して歯ぎしりした。
詩音「さっき、何でも教えてくれるって言ったよね?嘘だったの?」
御影「嘘じゃないよ!でも詩音ちゃん、自分の恋敵の事教えろって言われて喋ると思う!?」
詩音は、御影をスタンガンで気絶させて拷問に掛けてでも吐かせようと思った。
しかし、レナがいつ警察を呼ぶか判らない。
そう思った詩音は、手っ取り早い方法を思い付いた。
詩音「ここの牢屋に入って」
御影「うん、良いよ!」
御影は、詩音の指示に従って指示された牢屋に入った。
詩音「その穴の前に両手を挙げて立って」
御影「うん、良いよ!」
御影は、詩音の指示で両手を挙げ、底が見えない穴の前に立たされた。
詩音「ここは、園崎家が代々死体を処理する為に使ってる穴なの。底が見えないでしょ?」
御影「うん、そうだね!」
詩音「最後のお願い。悟史君の事、全部教えて」
詩音は、御影ならこの状況を理解しているだろうと思った。
逆らえば、この穴に突き落すと。
勿論、死は免れない。
御影「詩音ちゃん。もし悟史君が生きてたら、それでも僕と付き合ってくれる?」
詩音は、少し考えた。
本当の事を言うか、嘘の事を言うか。
しかし、これまでの騙し合いでは御影に負けている。
だから、詩音は嘘を吐かなかった。
詩音「無理。私は、悟史君が好きだから」
御影「そっか。僕は、悟史君に『負け』たんだね」
御影は、躊躇せずに穴に歩を進めた。
御影「ばいばい、詩音」
御影は、そう言って穴の奥深くに消えた。
詩音「え…」
詩音は驚いた。
御影が自分から穴に落ちた事ではない。
御影の『声』だった。
それは『北条悟史の声』だった。
なぜ、御影が『北条悟史の声』を…と考えようとした時だった。
刹那、詩音は悟史との言葉を思い出す。
『沙都子の事、頼むからね』
詩音は、『北条悟史の声』を聞く事で悟史に託された約束を思い出した。
詩音「あ…ぁ…」
私は、『北条悟史との約束』を何も守っていなかった…。
沙都子を守るどころか、怒りのままに傷つけ殺してしまった…。
詩音は、その事を思い出し、悔やんで、その場で泣き続けた。
枯れたと思っていた涙は止まる事がなかった。
やがて、レナが通報してやって来た警官隊により、圭一・魅音・詩音は保護された。
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昭和58年6月。
容疑者は園崎詩音。
容疑者は、6月19日から21日までの間に雛見沢村住民五人(園崎お魎・園崎魅音・公由喜一郎・古手梨花・北条沙都子)を拉致、監禁して殺害した疑い。
23日午後、竜宮礼奈の通報により、園崎邸に警官隊が突入。
容疑者の(園崎詩音)と失踪中の(園崎魅音)とクラスメイト二名(前原圭一・竜宮礼奈)を保護した。
捕まった容疑者、園崎詩音の証言により園崎邸内の離れ地下にて失踪者四人(園崎お魎・公由喜一郎・古手梨花・北条沙都子)の遺体を発見。
しかし、同日に園崎詩音によって殺害されたと思われる夜白御影に対しては、一切の痕跡が発見されなかった。
容疑者(園崎詩音)、救出された(前原圭一・園崎魅音)に対してからも夜白御影による重要な証言を得る事は出来なかった。