一瞬、会話が止まった。
レナ「え…?」
御影「だから、僕は君が嫌いなんだよ」
レナ「ど、どうしてかな…?かな…?」
レナは、驚いた様な悲しそうな顔で御影に尋ねた。
御影「レナちゃんが、ゴミ山荒らすたんびに騒音で悩まされてるんだ。夜中なんかゴミ山が崩れる音がするんだよ。その所為で寝不足になってるんだ」
レナ「ご、ごめん!次から気をつけるよ…!」
御影「別に謝らなくていいよ!宝探しを止めろって強要してる訳じゃないんだからさ!レナちゃんが、反省してるってなら何も言わないよ!」
レナ「じゃ…じゃあ、レナが気をつけたら、レナの事嫌いにならない?」
レナは、恐る恐る聞いた。
御影「それはないかな~。今のは『カレーの福神漬け』って位の理由だしね。勿論、カレーと福神漬けは好きだよ!じゃないと、知恵先生に殺されちゃうからね!」
レナ「じゃあ、なんでレナの事嫌いなの…?」
御影「レナちゃん、僕達に嘘吐いてるよね?」
レナは少し動揺した。
御影「僕には、レナちゃんが『作られたキャラクター』に見えるんだよね!他の皆は、どう思ってるか知らないけど。僕は、レナちゃんの素顔を知りたいのに、そんな態度とるんだもん!嫌いになって当然だと思わない?」
レナ「そ、そんな事してないよ!レナは…」
その先を言おうとすると、御影はレナに追い打ちを掛ける様に言った。
御影「だって、レナちゃんのお父さん、なーんにも仕事してないんでしょ?それどころか、毎日毎日、家のお金使って遊び呆けてるって聞いたよ。僕は羨ましいと思うけど、レナちゃんの立場だったら、そんな家庭が嫌だから学校じゃあーんな作り笑いしてるんでしょ?」
その時、レナのビンタが御影を襲った。
レナ「何も知らないくせに…!お父さんの事、悪く言わないで…!!」
御影「気に障ったなら謝るよ、ごめんね~。まぁ、僕は君が嫌いだから宝探しには参加しないよ。でも、トイレ位なら貸して上げる。その時は遠慮なく言ってね」
御影は、ヘラヘラ笑いながらレナと別れた。
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6月11日(土)
あれ以降、レナは自分から御影に話し掛ける事がなくなった。
クラスに不審がられるのは避ける為に、御影から話し掛けられたら返す程度はしている。
今日は、圭一が登校している。
そして、欠席者は誰も居ない。
御影を部活に誘う絶好の機会だった。
魅音「さて、御影!今日は逃がさないよ!」
圭一「え?俺の居ない間、お前ら部活やってたんじゃ…?」
沙都子「御影さんったら、圭一さんが居ないからって部活に参加しませんでしたのよ!」
梨花「みぃー。下手に参加させてたら、クラスが大騒ぎだったのです」
事情を知らない圭一は、「?」と頭に浮かべていた。
御影「ちょっと待ってよ!ねぇ、レナちゃん!今日、君は大事な用があるって言ってたよね?」
レナは驚いた。
レナ「え…!?大事な用?あったっけ…?」
レナは考えるが、思い付く用事はない。
御影「本当に?今日やらないと手遅れになるって、僕と一緒に帰った時に言ってたじゃないか!本当にその用事済ませたの?部活なんかしてて大丈夫なの!?」
レナは、御影の言葉から推理する。
そして、自分の家庭事情の事だと推察する。
レナ「あ、そうだ!思い出した!ごめんね、レナ、ちょっと大事な用があるんだ。思い出させてくれてありがとう、御影君」
レナは、早足で教室を出て行った。
御影「残念だったね。部活は、今日もお預けみたいだ」
御影は、ヘラヘラ笑いながら教室を後にした。
沙都子「キーッ!くやしいですわー!!」
沙都子の悔し声が教室に響いた。