ひぐらしのなく頃に 嘘   作:HTNN

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【罪騙し編⑨】

「グッドモーニング!」

 

いつもの御影が教室に現れた。

 

 

レナ「御影君、やけに機嫌が良いね。何か良い事があったのかな?」

 

 

御影「エンジェルモートに行って詩音ちゃんと会ってたからさ!ここ最近ロクな事なかったけど、詩音ちゃんに慰めて貰ったんだ。いつまでも、ウジウジしてられないしね!」

 

レナ「そう。じゃあ、圭一君。御影君の身体検査して」

 

 

圭一が、御影を身体検査すると催涙スプレーと盗聴器が出て来た。

 

 

レナ「これ、何かな?」

 

御影「勘違いしないでよ!これは、中年のオッサンが無理やり渡して来たんだよ!こんな催涙スプレー持ってもレナちゃんに敵わないのに何考えてるんだって感じだよね!」

 

 

レナは、催涙スプレーを奪い取り、盗聴器を破壊して警察に見える様に窓から外に捨てた。

 

 

レナ「圭一君。御影君の両手両足を縛って、そこの柱に張り付けて」

 

 

圭一はレナの言う通りに、しぶしぶ御影を縛り上げて柱に張り付けた。

 

 

レナ「じゃあ、皆。出て行って良いよ」

 

 

レナが笑顔でそう言うと、部活メンバーを除く子供達は一目散に教室から逃げ出した。

 

そして、レナは教室の戸と鍵を閉めて、全員に問いた。

 

 

レナ「誰が、二人の死体を掘り起こしたのかな?」

 

 

魅音が、青ざめた表情になった。

 

魅音は、営林署が死体を埋めた場所周辺を伐採するという計画を後日知り、独断で死体を移動させた。

 

魅音が、レナにその事を話そうと思った瞬間だった。

 

 

御影「僕だよ」

 

 

御影の答えと同時に、レナが鉈で御影の右腕を殴り付けた。

 

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嫌な音が響いた。

 

 

圭一「御影!!お、おい!レナ止めろ!!」

 

レナ「圭一君は動かないで。御影君、なんでそんな事したのかな?」

 

 

御影は、ヘラヘラ笑いながら答えた。

 

 

御影「あの後、何があったか知ってるかい!?連日深夜にゴミ山で、何人かの大人がゴミ山を調べてたんだよ、辺り構わず大きな音や眩しい光を点けて!僕は思ったよ。レナちゃんの犯行がお粗末過ぎて警察が調べてるんじゃないかって」

 

 

それは、園崎家が遣した人達だった。

 

リナと鉄平の痕跡を消しにゴミ山にやって来ていた。

 

しかし、近くに御影の家があるとは知らず、彼らは事を急いで荒く行動していた。

 

 

御影「だから、死体を掘り起こしてレナちゃんを警察に売ったんだ。そしたら、ぱーっと誰も来なくなったよ!レナちゃん、今度やるなら完全犯罪にして欲しいんだよね!」

 

 

レナは、鉈で御影の左腕を殴り付けた。

 

血は見えないが服の上からでも御影の両腕は異常である事が判った。

 

レナはポリタンクを取り出し、その中身のガソリンを御影にぶちまけた。

 

 

レナ「御影君がいけないんだよ…。レナの平穏を壊したんだから…」

 

 

レナはライターを取り出し、今にも点火しようとしていた。

 

 

御影「そうだね。僕はレナちゃんの平穏を壊したかもしれないけど、レナちゃんだって同じだよ!レナちゃんも僕の平穏を壊したじゃないか!」

 

 

部活メンバーは、レナと御影が何を話しているのか理解出来なかった。

 

死体処理の事情を知っている魅音は全てを話そうと思ったが、下手に刺激するとその瞬間に点火すると思って喋れなかった。

 

 

御影「これは、僕とレナちゃんの問題なんだ。他の皆は関係ないから解放して上げてよ」

 

 

御影がそう言うと、レナは了承した。

 

これは、御影とレナの問題。

 

レナは、部活メンバーの解放を許した。

 

 

圭一「ばか!お前を置いて逃げれる訳ないだろ!!」

 

御影「ここに残っても良いけど、もうすぐ警官隊が突撃して来るよ。そしたら、レナちゃんは遠慮なく点火する。僕を死なせたくないなら、そっちを止めてきてよ」

 

「「「なっ!?」」」

 

 

レナを除く部活メンバーは驚いた。

 

御影の言葉が嘘か本当かは判らない。

 

万が一、本当なら時間がない事を意味する。

 

圭一達は、レナと御影を置いて窓から外へ出て行った。

 

急いで警察を説得する為に。

 

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二人残されたレナと御影は、話を続けた。

 

 

レナ「ねぇ、御影君。今もレナの事嫌いなの?だから、レナの家庭を壊そうとしたの?」

 

 

答えは解っている。

 

これまでの行動、そして御影の両腕を叩き折った事。

 

答えは一つしかないと思った。

 

 

御影「今は嫌いじゃないよ」

 

レナ「え…?」

 

御影「レナちゃん、やっと素顔見せてくれたんだもん!きっと悩みが解決したんだね!でも、今度からは僕の迷惑にならない様に注意して欲しいかな!」

 

 

御影の言葉に嘘はなかった。

 

レナの家族が直った事。

 

それにより、レナは苦しみから解放された。

 

勿論、その方法は間違っていたのかもしれない。

 

レナが御影の空間を汚さなかったら…、御影がレナを警察に売らなかったら…、二人は仲良くなれたかもしれない。

 

…そうレナは思った。

 

警官隊が突撃し、窓ガラスが割れると同時にレナは言った。

 

 

レナ「ごめんね、御影君」

 

 

レナは、御影に向けていたライターに火をつけた。

 

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雛見沢営林署人質籠城事件。

 

6月23日午前、犯人(竜宮礼奈)は、雛見沢分校の教室内にて生徒25人を人質に籠城。

 

警察は竜宮礼奈の要求により、夜白御影の行方を捜索。

 

一時現場は硬直状態となったが、夜白御影を発見後に犯人と交渉。

 

その後、夜白御影と生徒21人を人質交換。

 

のちに、脱出して来た生徒4人により竜宮礼奈が夜白御影に暴行を加えた事が判明。

 

緊急性を要した警官隊は、静止する生徒達を無視して現場に突入。

 

警官隊が、窓ガラスを破ったと同時に現場にて大爆発が発生する。

 

原因は、竜宮礼奈が夜白御影に対して撒いたガソリンがなんらかの理由で起爆したものと断定。

 

警官隊数名の負傷と竜宮礼奈の死亡が確認された。

 

夜白御影に持たせた盗聴器が竜宮礼奈に破壊されたため、内部の事情は不明である。

 

事情を聞いた生徒も口を閉ざしていて事件の詳細は明かされていない。

 

しかし、現場に残されたと思われる夜白御影に対しては一切の痕跡が見つからず、今現在も行方不明扱いとなっている。

 

 

 

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