魅音「それにしても、いっぱいあるね~」
魅音は、圭一達が運んで来た積まれた家電製品などを見て言った。
レナ「うん、凄いね。レナも欲しい物がいっぱいあって、どれを選ぶか困っちゃうよ」
圭一「レナも欲しい物があるのか?これってほとんど日用製品だぞ」
レナ「あ…うん。実は最近、お父さんと模様替えする事になったの」
圭一「へぇ~、何かあったのか?」
レナは、皆に話した。
レナの父親は、最近変なクラブでお金を散財していた事。
そして、一人の女性に熱を上げ、家庭の状況が取り返しの付かなくなる段階まで迫っていた事。
レナは魅音に相談し、魅音が弁護士達を連れて、レナの父親を説得して無事解決した事。
それを期に、レナとレナの父親は全てをやり直す決意をしている事。
きっかけは、御影の言葉だった。
御影の転校早々に、レナは御影を宝探しに誘ったが、それを御影が拒否した。
理由を聞くと、レナの事とレナの家庭の事を否定したからだ。
始めこそレナは怒っていたが、心身にそれを受け止めて、すぐに行動したから早期解決が出来た。
魅音「レナが物凄い神妙な顔で、内緒の相談があるなんて言って来た時は、アタシはてっきり変な検査薬で陽性でも出ちゃったんじゃないかと真面目に思ったよー!」
御影「ちょっと、魅音ちゃん!?僕が、レナちゃんを孕ませたみたいな言い方止めてよ!魅音ちゃんの流した噂の所為で僕の評価が酷い事になってるんだよ!」
魅音「あれ~?そうだっけ~?アタシ忘れちゃったなぁ~」
御影「魅音ちゃんには酷い目に合わされるし、レナちゃんにも『負け』るし、僕は散々だよ!」
一同は、笑いながら今ある平穏を感じながら楽しく過ごした。
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魅音「じゃあ、今日は解散!また、明日ね~」
魅音は、皆に解散を告げた。
すると、御影は沙都子に言って来た。
御影「沙都子ちゃん。お願いがあるんだけど、ちょっと付き合ってくれるかな?」
詩音「今度は、沙都子の方から私を籠絡するつもりですか~?沙都子に妙なマネしたら私が許しませんよ」
御影「それは心外だよ!もう詩音ちゃんの事は諦めたんだ。本当に別件のお願いなんだよ!心配なら詩音ちゃんも同行して構わないよ!」
沙都子「良いですわよ、御影さん。妙な事でしたら、私のトラップと詩音さんのスタンガンをお見舞いしますわよ」
御影「うん、それは肝に銘じてるよ!もう詩音ちゃんのスタンガンなんて食らいたくないからね!」
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6月7日(火)
魅音「御影!昨日、婆っちゃに何したの!?」
魅音は、登校して早々に御影に言った。
御影「何って?引っ越しの挨拶だよ。魅音ちゃんの所為で評価が酷い事になってる僕は、汚名返上の為に魅音ちゃんのお婆ちゃんに手土産を持って挨拶しに行ったんだ。喜んでくれたかな?」
あの後、御影は魅音が不在の時に園崎家に訪れ、手土産を持って引っ越しの挨拶に来たらしい。
ただ、魅音の話から察するにとんでもない事を仕出かしたのは間違いない。
クラス一同はそう理解した。
魅音は、呆れた様に言う。
魅音「婆っちゃは、もうカンカンだよ~!『次来たら、問答無用で刀で切り捨てる!!』って言ってたよ~!」
御影「うひゃー!…って事は、五年目の祟りは僕になっちゃうって事かー!」
御影は、ヘラヘラ笑いながら言った。
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放課後。
綿流しのオークションの準備は予想より早く終わった。
一同は、それぞれで解散した。
沙都子と梨花は自宅に帰る途中、家に醤油がない事を思い出し、沙都子が魅音の家に取りに行くと言って別れた。
梨花は、帰りが遅すぎる沙都子に対して不安を感じていた。
当たって欲しくない予想を胸に、梨花は沙都子を探しに行った。
その途中で、コンビニ袋を持った御影に出会った。
御影「やぁやぁ!梨花ちゃんじゃないか!こんな時間にどうしたんだい?君の家はこっちじゃないだろう?」
梨花「ねぇ!沙都子を見なかった!?何か知ってたら教えて!!」
梨花は、沙都子の事を聞く為に急ぎ口で尋ねた。
御影「沙都子ちゃん?さっき商店街で見たよ。なーんかイカついオッサンと居て、何事かと思っちゃったよ。だって、怒鳴り声で叫んでたんだもん。見るなって言う方がおかしいでしょ?」
梨花は、その言葉を聞いて駆け出した。
あの男が帰って来てしまった。
『北条鉄平』
悟史と沙都子を虐待した叔父。
せっかく…せっかく…ここまで平和だったのに…!!
梨花は泣きながら、北条の家に向かった。