6月20日(月)
綿流しの祭りも終わり、いつもの日常が戻って来た。
御影も無事登校しているし、圭一の中でもやもやしていた物が一気に晴れた。
部活メンバーは、昨日の出来事について圭一に言及した。
それに対して、御影が「圭一君のプライバシーを尊重してよ!」と言って、なんとか収拾させる事が出来た。
放課後になり、部活の時間がやって来た。
魅音「御影~。今日は逃がさないよ~」
沙都子「そうですわ!祭りにも来ない不届き者は成敗しますわよ!」
魅音と沙都子は、帰ろうとする御影を捕まえてニヤニヤと笑っている。
御影「じゃあ、圭一君が参加するって言うなら参加するよ」
魅音と沙都子は、圭一の方を見て答えを待った。
圭一は、御影には部活に参加して貰おうと思った。
これまでは雛見沢連続怪死事件に縛られて御影と早々に帰宅していた。
しかし、今日からは違う。
圭一も御影も無事だし、御影の嘘に合わせる必要はないと思った時だった。
知恵先生が教室に入って来て言った。
知恵先生「前原君。ちょっと良いですか?」
圭一「え?なんですか?」
知恵先生「前原君に、お客さんがいらしてますよ。昇降口へ行って下さい」
圭一「お客さん?」
知恵先生「待たせていますよ。早く行って来なさい」
圭一は、突然の出来事に面を食らった。
圭一「ちょっと行って来る。すぐ終わると思うから待ってろよ」
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昇降口に出ると中年男が居た。
面識はない。
???「前原さんですか?前原圭一さん」
圭一「そうですよ。どちら様ですか?」
???「私、興宮署の大石と申します。私の車はエアコンが効いてますから、そっちでお話ししましょう。ここ暑くありません?」
突然の物言いに圭一は驚いた。
大石「捕って食やしません。どうぞ、どうぞ」
圭一は後部座席に座った。
車内はエアコンが効いて涼しかった。
大石「冷え過ぎだったら言って下さいよ?私、ガンガンに冷やしちゃう性質ですから」
圭一「俺に何の用ですか?」
大石は、胸ポケットから手帳を取り出し、そこに挟まれた一枚の写真を取り出した。
大石「この男性の事で、ご存じの事があったら教えて下さい」
その写真には、富竹が映っていた。
圭一「これ、富竹さんですか?」
大石は、もう一枚の写真を取り出し、圭一に見せた。
大石「こちらの女性は、誰かわかります?」
圭一「名前は知りませんけど、富竹さんと一緒に居た女性です」
大石「この二人に最後に会ったのはいつですか?」
圭一「綿流しのお祭りの晩、一緒に話をしました。二人とも仲良さそうでしたよ」
大石「何か気になった事とかありませんか?何でも結構です。話して下さい」
圭一「富竹さん達に…何かあったんですか?」
少しの間をおいて、大石は口を開いた。
大石「前原さんは、まだこちらに越されて来たばかりですよね?ご存じですかな?例のオヤシロさまの話は」
心臓がドキンと跳ね上がり、嫌な汗が顔を伝っていくのが感じる。
大石「まったく知らない?知らないなら結構なんですがね…」
圭一「まぁ…。聞いた事位はあります…」
大石「どの辺までご存じですか?」
圭一「どの辺までと言われても…」
圭一は、答えに行き詰った。
御影から、ダム工事の事から毎年起こる事件までは聞いているが、その話が本当だという確証もない。
圭一「あの…仲間を待たせてるんで、あまり時間取れないんですけど…」
これ以上話すと何かとてつもない事に巻き込まれそうな予感がしたので、早々に切り上げようと思った。
大石「その写真の男性は、昨晩お亡くなりになりました」