東方 幻想録   作:秦霊

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第46話 古き宿敵の奇襲

永遠亭に着いた秋人を待っていたのは居間に座り茶を飲む永琳と輝夜、てゐとそのウサギたちだった。

「見る限りヤバそうな案件だなこりゃ」

「あら、秋人来たのね。」

「あぁ優曇華が大変なことに、、って言ってたからな」

秋人は永琳の前に座ると置いてあった少しぬるいお茶を飲み一息ついた後本題へとはいる

 

「それで?今度はどうしたんだ?優曇華があからさまに焦ってたが…」

「えッ?私ってそんな慌ててたように見えた?」

ウサミミをぴょこぴょこさせてる優曇華に

「あぁ俺が見るに焦ってたな」

と秋人は言った。

 

「んで?本題に入ろうか、んでどうした?まぁ俺を呼ぶってことはなかなかにヤバそうな案件なんだがな」

秋人は肩をすくめながらそう言う

「えぇそうね。かなり大変なことになってるわ。」

あの永琳が珍しく顔色を変える、、それに気づいた秋人も内心(只事じゃないなこりゃ)と身構えていた。

永琳から重い口が開かれる。

「数日前優曇華が月からのある波動をキャッチしたわ。それによると月の使徒達が私達を本格的に捕まえに来るそうよ、、」

永琳からのまさかの一言により場が凍る、、

「なに?奴らが俺の嫁を捕まえにくる?この幻想郷に?」

秋人はかなり真剣な顔をしている、、こんな顔月面戦争以来だ。

「えぇ優曇華、そうよね?」

永琳は優曇華の方へ視線を向け確認を取る。

「は、はい!そうです。この前そう波動をキャッチしました」

「、、チッ!面倒なことしやがって、、永琳、優曇華、輝夜」

「「「はい?(何かしら)」」」

「お前らは至急支度して俺の家に来い、、」

 

そう秋人が促す。だが、、

「いえ、その必要はないわ」

「なに?どういうことだ?」

「私達は異変を起こそうと思うの…紫の言っていたね」

「異変、、か、、」

「えぇそうよ」

永琳がそう言ったところで秋人の後ろから感じ慣れた妖力を秋人や永琳、輝夜は感じ取った。

 

1番先に口を開いたのは秋人だった

「、、紫何してる?出てくるなら出てきて欲しいんだか?」

秋人は顔を後ろに向けることなくそう言った。これにはてゐ達や優曇華はびっくりしていた。

フォーン、、という音を立てスキマが開く。中からは紫と藍が出てきた。

「久しぶりね、永琳」

「えぇ禍津事件以来ね」

嫁達がそれぞれ挨拶をする。通常なら秋人の好ましい絵なのだが、、

「紫、、幻想郷に張ってある''博麗大結界''と''幻と実体の境界''、、今回の件で役に立ちそうか?」

秋人は紫に尋ねる。すると紫はニコッと笑い

「えぇ立ちそうよ。なんたって結界か2つも張ってあるのだもの…そう簡単に入れるもんですか」

紫のその言葉を聞き永琳や輝夜達は安堵の表情を見せるが一人だけ違う表情をする者がいた。

 

「紫、、言っちゃ悪いが''博麗大結界''と''幻と実体の境界''は今回役に立ちそうに無いかもしれん」

そう秋人だ。秋人の言葉に安堵の表情を見せた永琳達は唖然となる。そこにすかさず紫が「どういうこと?秋人」と聞きにはいる。

「今回奴らの目当ては永琳達に見えて違うってことだ」

「、、ごめんなさい。話が見えないのだけれど」

と輝夜は秋人にそう言う

 

それに対し秋人は

「お前らに一つ言っておかないといけない事がある、、」

かなり慎重な面持ちになりガラッと周りの雰囲気が変わり皆黙る。

秋人の重い口が開かれる

 

 

「あそこには、、月にはかつて俺に忠誠心を貫いた一人の堕天使が封印されている、、」

 

 

秋人の口からはありえない一言が飛び出た。

「、、ふ、封印?」

「あぁそうだな。かつての俺の部下の1人だ」

「「「「「……」」」」」

さらに秋人は口を開く

「その封印を特には二つのあるアイテムを使わないといけない、、」

「、、二つの、、アイテム?」

永琳が口を開く

「あぁそうだ。一つは''地獄の番犬ケルベロスの頭''、、そしてもう1つは''俺の体の一部''だ」

「「「「「なッ!なんですってッ!?」」」」」

嫁達が一斉に騒ぐ、、

「あ、秋人ひとつ聞いていいかしら?」

「あぁなんだ?」

秋人へ質問した優曇華はあることを言った

「月の民はそれをどうするつもりなのかしら、、だって秋人に忠誠心を示しているんでしょ?そしたらなんの戦力にも、、」

「それが違う、、」

「えッ?」

「奴らには取っておきの手がある、、」

皆黙りその話に聞き入る

「それって、、どういうこと?」

「そうだな、、多分奴らの取っておきの手は、、アルト、、やつに偽の記憶をインプットすることだろう、、多分今の月の技術ではできないことは無い」

「「「「……」」」」

秋人は黙り一つの結論に至る。(そうだ、、殺らせる前に殺るか、、いつの時でもそうやってたじゃないか)と

 

秋人はスっと立ち上がり不意に紫達妖怪や永琳達の月の民出さえ知らない力を周りに放つ、、独特の力を

「あ、秋人何やってるの?」

紫は恐る恐る秋人に尋ねる。すると秋人は一言言った

「''禍力''を放ってる」

「「「「え?」」」」

それは紫達出さえ聞いたことのない力、、神力や魔力、妖怪、霊力とは違う更に古く恐ろしい力、、

「あ、秋人何を、、」

そういった時また不意に秋人は力を使うのをやめた。

「あ、秋人?」

永琳がそういう中皆、、というか五大老と呼ばれる者達だけが気づいた。

((この気配、、禍津神?))と

そしてその通りに縁側から障子を開け禍津が入ってきた

「秋人、、お前が''禍力''を使って私らを呼ぶということはかなりまずい状況なんだな?」

禍津は今までに見たことのない真剣な顔で秋人に語りかける。場はまさにひんやりとしていた

「あぁそうだ、、月の奴らが、、」

と言いかけたところで秋人の動きが止まった…

「ど、どうしたうさ?」

てゐがそう言うが秋人は一言言った。

「どうやら俺が久々に禍力を使ったせいでヤバい奴を起こしたようだな、、」

「「「「え?」」」」

嫁達と輝夜やてゐ達の頭の上に?が出ている。だが、秋人がそう言ったあと禍津もハッという顔をし、ボソッと一言呟いた

 

「、、Unown、、だと?」

 

「あぁッ!マジでやばい事!!紫ッ!みんなを!嫁達とかを早くスキマに避難させろ!」

突如轟いた秋人の大声で紫達は一瞬ビクッとした。

「何止まってる!早く行けッ!」

紫達は秋人と禍津のとんでもない殺気の前に怯えスキマへと入っていた。

 

「クソが!!」

秋人は後ろから禍津神威を抜き永遠亭から離れ奴の元へと禍津と二人で向かった。

 

 

 

〜スキマ〜

「な、何だったのかしら、、?」

紫はかつて無い殺気に怯えながらそう言った。

それは藍も同じなようで「な、何あれ、、」と震えていた。

そう秋人の出した殺気はほぼフル全開普通の人間や低妖怪共は失神し、神でさえビクつくレベルだ。大妖怪達が震え上がってもおかしくはない、、

「、、あのお方の本気、、とは行きませんが8割、、といった所でしょうか」

シルフィードがそう口にする。それに対して優曇華は

「は、八割ッ!?あれで!?」

かなり驚いている。それ仕方ない、、古き神々の間では奴に戦争、、挑発などを仕掛ける奴はいない…仕掛けるなら若いなりたての神ぐらいだ。そんな古き神々出さえ口にするだけでタブーなほど奴は恐ろしいのだ。

 

「、、なにかの冗談かしら?」

永琳は平然を装っていたがその顔には恐怖が宿っていた。永遠亭にいた者達以外は先程の秋人の殺気を知らない、、

 

「、、紫が怯えてる、、どういうこと?なにが起きてるの?」

霊夢が青ざめる、、人々から大妖怪、五大老のアダ名で呼ばれている程の妖怪が震え上がっているのだ。それはもう異常としか説明がつかない。そんな中ふと魔理沙の方を見る。魔理沙は青ざめなにかボソボソと喋っている、、

「ま、魔理沙。あんたまでどうしちゃったのよッ!」

霊夢は魔理沙の肩を揺さぶるが魔理沙は「あ、秋人さんが、、秋人さんが、、」と言っていた。

 

「魔理沙秋人さんがどうしたんだ?」

綾人は冷静に魔理沙に問う。

「え、永遠亭にまたまた言った時秋人さんの物凄い殺気が、、」

それを聞いた霊夢と綾人はハッとした。そう紫や永琳、優曇華達は秋人に恐怖心を抱いていた、、

 

 

 

〜幻想郷〜

「チッ!、、Unown、、なんでお前がこの幻想郷にいる、、」

秋人は舌打ちをすると共に禍津神威による斬撃を飛ばす、それに合わせ禍津も戦闘態勢をとる

するとUnownはするりと秋人の斬撃を避け秋人の前に立つ。

「久しいな神速の死神、、いや'今は''橘 秋人''か」

身長180くらいの黒色のパーカーと黒の半パンを着た男はそう秋人を嘲笑う。

「Unown、、今更何の用だ?まさか10億年も前の過去の恨みでも晴らしに来たか?」

禍津はUnownをじっと見つめ殺気を放つ。

 

「おいおいそんなに警戒するなよ〜確か恨みはあるが殺したいほどじゃねぇーせいぜい虫の息までで許してやるよッ!!砕け散れッ!」

Unownは鎖鎌を鎖を飛ばしその先端についている棘鉄球を使って攻撃してきた。

「クソがッ!」

だが、奴の棘鉄球は秋人に届くことはなく禍津神威によって弾かれる。すかさず禍津が回り込み「フッ!」という掛け声とともにUnownに禍津のかかと落とし決まり、奴は地上へと落とされた。

「痛ッ!!あの野郎ッ!!」

Unownが今度は禍津に鎖鎌を投げ攻撃をはかろうとするが、、

「GravityVector(グラビティベクトル)!」

「グハッ!!ッのろ野郎がッ!!死ねぇッ!!''敬愛なる死の舞''!!」

Unownが鎖鎌を回転をかけ投げつけるとそれはいくつもの鎌を生成し振りまきながら秋人へと飛んでくる。

そのうちの一本が不意に秋人の左腕を掠める、、どうやら誘導性があるようだ。

「チッ!面倒なことを、、」

そう呟き一度禍津神威を鞘に戻すと腰のホルスターから銀色のM93Rを2丁取り出しディアルで構え飛んでくる鎌を全て9mm弾で撃ち落とす。そして右の93Rをホルスターにしまい禍津神威に持ち替える。

「クソ、ならこれならどうd、、」

そう言おうとしたが奴には次の言葉までは紡ぐことはできなかった。それは上からあるものが降ってきたからである。降ってきた物の正体を確認すると秋人と禍津は苦笑いをする

 

「お、おいおいまさかこれ''破星剣''か?、、ということはまさか、、」

「あぁそのまさかと思うが、、」

2人して上を見上げるとそこには空高くに仁王立ちしている破壊神の姿があった。

秋人と禍津は程同時に「「はぁ、、」」と溜息をつく。

「おいおい、、この俺が来てやったのにその態度は無いだろ、、酷くないか?お前ら、、」

「上からいきなり大剣投げてくる奴に溜息ついてなにが悪いんだ?」

「ウグッ、、そ、そりゃまぁ少しは当たりそうになったけど結果当たってないし結果オーライってことで、、」

「「んなことあるかッ!」」

2人のツッコミが炸裂する中Unownの禍力の反応が消えた。

「チッ!逃げたか、、」

「その様だな」

「なぁ〜んだよ〜俺が来た途端これかよ、、面白くねぇーなー」

秋人は周囲を警戒しているとふと白蛇が語りかけてきた

(主、、突然の事でびっくりしたがとりあえず幻想郷に索敵を回したが先程の敵はもう反応が消えた。おそらくは幻想郷に居らんと思うのじゃが、、もしそやつが主と同じく忌み子ならば、、我には断言は出来ないが、、)

(いや大丈夫だ、あの索敵能力の高いお前が言うんだ俺は信じるさ…とりあえず報告ご苦労さん)

(うむ、、)

白蛇からの報告が終わり秋人は一息つく。

「、、さっきのは白蛇からの通信なんだろう?それで奴はどうだった?」

(禍津め、、よく俺が白蛇と通信してたこと知ってたな、、ま、いいか)

「あぁそうだ、白蛇からの報告によると奴は転移魔法かなにかを使いこの幻想郷から既に離脱している。追っても無駄だろう」

「そうか、、」

「、、全くあの野郎俺が来た途端すぐ逃げやがってこちとら戦闘したいんだよ」

(はぁ、、破壊神の戦闘癖もどうにかして欲しいがな、、)

「あぁんッ?聞こえてるぞ死神」

「はいはい。そしたらその戦闘癖早く直しやがれ。全く」

 

皆が悪態をつく中秋人の後ろにフォーンという独特の音と共にスキマが開いた。中からは紫が顔だけひょこっと顔を出しており何とも旦那としてみれば可愛いものなのだが、その顔には少しの恐怖が混ざっていた。

(あちゃーやり過ぎたか、、)

「、、秋人?せ、戦闘はもう終わったのかしら?」

「あぁ終わった、、奴を取り逃がした。白蛇の報告からは奴の反応は幻想郷からはLostした、、と連絡があった」

「そう、、」

 

紫が上半身だけスキマから出して暗い顔をし始めた、、

「とりあえず死神。俺は一度天界へと帰る。なにかあればまた禍力を使って呼んでくれ。その時は駆けつける」

「、、分かった。」

そう言うと破壊神は破星剣の名を呼ぶと剣が破壊神の手元へと返ってきた。そして右手に持って破壊神は音速の領域で天界へと帰って行った。

 

これには紫も目が点になっていた

「、、えぇ?」

「とりあえず俺の家に集まろう。そこで俺から説明する…」

「わ、わかったわ。そしたら橘亭でね」

「あぁ」

そう言って紫はスキマを閉じた

(とりあえずは1度引いたか、、奴はまた来るだろうな。迎撃の用意はしておかなければ、、)

秋人は沈みゆく夕日を背にそう思った




どうもおはこんにちばんわ。作者です。今回幻想録を続けて出したのには理由がありましてね、、単刀直入に言うと風神録の時の椛の原曲fall of fallを聞いていたら書きたくなっただけですはい、、。
まぁ何はともあれとりあえず次回もよろしくお願いします
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