〜旧橘邸・書斎〜
「あっれぇ〜どこに閉まったかなぁー」ゴソゴソ
現在ちょっとしたある本を俺は探している。それは大昔にサラが書いた医学書だ。恐らくこの世界の中で最も古く現在の技術の一歩先の医学書。まぁ正直俺がそれを探している理由としては、サラが生前に作ってくれていた回復剤のストックが無くなったからである。
「んーここにもないかぁーあの本さえあれば永琳に回復剤作って貰えると思うんだけどなぁー」
そう言いつつ書斎の隅々まで探したのだが結果に見つけられなかった。そうこうそしているとシルフィードが俺を呼びに来る。
「秋人様。お食事のご用意が出来ましたよ」
「お、サンキュー」
(とりあえずは一時中断だな、、)
そう思いシルフィードと共にリビングへと向かう。
もう既にリビングのテーブルには朝飯が載っておりあとは食うだけだった。
「うっし。いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
そう言って今日の朝飯である卵焼きをほうばりつつ白飯も食う。
「いやーお前達の料理はやっぱ美味いね」
「ありがとうございます」
シルフィードはそう言われ少し嬉しそうだ…。
「そう言えば秋人様は書斎で何をお探していいらっしゃったのでしょうか?」
彼女は箸を片手にそう言った。
「おん?あぁサラの医学書探しだよ。回復剤のストックが無くなったから永琳に作ってもらおうと思ってな」
「なるほどそうでしたか、、」
「それでシルフィード、お前なんかサラから置き場所とか聞いてない?」
そう言うとシルフィードは少し頭を傾げつつ考えた後ハッとした表情を見せた
「そう言えば昔サラ様は寝室の本棚に置いていらっしゃったことをお聞きしましたよ」
「おッ!マジで?ありがとう助かるわぁ」
「いえいえお力になれて光栄です」
食事が終わったあと俺はシルフィードから聞いた寝室へと向かう。正直ここは真っ先に調べたのだが、、多分俺の見落としがあったのだろう。
「本棚って〜この当たりか?」
寝室を探ること約30分、、ついにそれは出てきた。
「はぁここにも無いじゃねぇーかよ」ハァ
悪態を付きながら本棚の本をひとつ取ろうとしたその時だった。
ガシャンッ!
「は?なんの音だ?」
本引くとガシャンッと機械音がしたかと思えば本棚の一番したの隙間から引き出しが出てきた。そしてそこにあったのは間違いなく俺が探していた本
「、、おいおいサラ、、いつの間にこんなの作ってたんだ?」
呟きながら本を取る。
ーー木の紋章:再生の書ーー
「こんなところにあったのかよ、、まぁいい。永遠亭に届けるとしますかねぇー」
そう呟くとシルフィードに永遠亭に言ってくると告げ俺は永遠亭へと向かった。
〜迷いの竹林・永遠亭〜
「おーい!永琳いるかー?」
半ば叫びながら永琳を呼ぶ。すると屋敷の奥からは「はーい!居るわよー」と聞こえてきた。
(とりあえず屋敷に入るか…)
屋敷に入り長い廊下を歩くこと数十秒、永琳は診察室の隣の薬剤室にいた。
「にしても秋人から来るなんてどうしたのかしら?」
永琳は丸椅子に腰をかけていつもの服の上から白衣を着ていた。
「おいおいそれじゃまるで俺が嫁を放置して他のやつと遊んでるみたいな言い方じゃないか」
「あら、違うの?」クスクス
「お前なぁー」
意外と心に刺さる永琳の言葉に俺は少し泣きそうになった。
「それで?どうしたの?そんな分厚い本まで持って」
「あぁそうだった、、忘れるところだった」
そう言って《再生の書》を永琳の前に置き話を始める
「こいつはサラが生前に作ってくれていた回復剤の作り方の乗っている本だ」
「えッ!?」
永琳は驚きのあまり一瞬固まったあと咳払いをしていつもの永琳の様に冷静さを取り戻した。
「、、これに書いてある回復剤を作って欲しくて持ってきたの?」
「ご明察通り」
「はぁ、、まぁ少し見てみるわ」
永琳はそう言って医学書のページを捲る。
「、、これって、、」
「おん?どうした?」
珍しく永琳が驚き顔をしているため話を聞く
「こ、この《Infinity Mana Cycle》ってまさか《蓬莱の薬》の元のモデル?」
「は?元?《蓬莱の薬》はお前らが開発したもんじゃないのか?」
質問すると永琳は苦笑いをしながら
「違うわ、、《蓬莱の薬》は元のモデルのものがあるの、、」
「なに?まさかそれがサラの作った《Infinity Mana Cycle》ってわけか?」
「わ、わからないわ当時の事はよく覚えていないから。でももしかしたらまだ月に本物が残ってるかも、、」
「、、残ってるかもしれないんだな?」
「えッ?えぇ、、多分、、」
永琳はそう言われたことでハッした。どうやら気づいたようだ俺のやろうとしている事が
「ま、まさか貴方月に行くつもりじゃないでしょうね!」
「そのまさかだ、、あの薬は元々サラが開発したものが敵に渡った物だ…今回は見逃すわけには行かない、、」
「ちょっ!ちょっと待ちなさい!優曇華ッ!!」
永琳は優曇華の名を叫び呼んだ。それを聞いた本人はびっくりして薬剤室の扉を壊すかの勢いでバンッ!と開けた。
「ど、どうしたんですか師匠ッ!」
「あぁ優曇華秋人を止めてちょうだい、、」
「え?秋人を止める?」
「えぇ」
優曇華は事の重大さが分かっていないためとりあえず俺の背中しがみつき抑えようとしてくる。俺が動かなくなったのを確信して優曇華は永琳に事を全貌を聞いた
「、、それで月に、、ですか?」
「えぇそうみたい」
「、、確かに秋人一人だったら前のような一方的な攻撃は出来ますが、、流石に今は動かない方がいいと思うけどなぁー」
「そいつは''unknown''のことを心配してか?」
「えぇそうよ」
「その点なら大丈夫だ。適任の奴がいる」
「え?誰?」
「貴方まさか、、」
永琳は感づいたようだ、優曇華は頭の上に?が出ている
「そのまさかだよ。''破壊神''を呼ぶ」
「やっぱり、、」
「え?は、、破壊神!?」
「あぁそうだ。あとは禍津に任せるかな。そしたら白蛇は連れていくかなぁー」
「貴方って人は、、」
永琳は頭を抱えつつ話す。
まぁってな訳で俺は月に行こうかなぁー。そう思っている矢先だった
「紫〜いるかしらぁ?」
ふと永琳が紫を呼び俺の事を話していた。
あ、これ詰んだな…
「秋人行っちゃダメよ」
「い、いやな?あれは回収しないとやばい代物なんだよ」
「それはわかるけど、、と、とにかく月に行くことはみんな反対よ」
「紫、、頼む。あの薬がunknownの手に渡る前に回収しておきたいんだ。」
「……」
「分かったわ…」
「「え?紫(さん)?」」
永琳や優曇華は紫の一言に唖然とする。
「ちょっ!紫ッ?本気?」
「えぇ、、正直その薬を放っておいてunknownが攻めてくるより今回収しておいた方が余計な被害の軽減もできると思うから」
「「、、、、」」
2人は黙った
「その沈黙はOKってことでいいんだな?」
「、、えぇいいわよ」
「秋人」
「ん?どうした?優曇華」
「、、月に私も連れて行って」
「、、なに?」
「いいから連れてって、、私の方があっちの人とも知り合いだし話は出来ると思う」
優曇華から放たれたまさかの一言に一同は一瞬固まった。
「、、優曇華それはお前が月では捕虜対象になってることを知ってのことか?」
「えぇ、、そんな事くらいわかってるわ、、」
「、、ダメだ。家の可愛い嫁に危険を追わせる訳にはいかん」
「でもッ!」
「ダメだ。お前がなんと言おうが俺はお前の安全が先だ、言っとくがこれは今回の案件以前にお前の旦那として俺はお前の安全を取る。どんなメリットがあろうがな」
「ッ!」
優曇華は顔をより一層険しくして顔を下げ、うさみみも下がっている
そんな状況のなか優曇華に手を差し伸べる人がいる
「秋人、、優曇華を月に連れて行ってあげて?」
「永琳、、お前まで」
「し、師匠?」
「たまには弟子にも休暇をあげようと思ってね。ほら秋人連れていきなさい」
「だが、俺には優曇華の安全を」
そう言いかけたところで永琳が話を遮る
「あら?でも貴方先の第一次月面戦争で自分のお嫁さんとその他数人の妖怪を守って帰ってきたそうじゃないの。私にとってはそんな人が自分の嫁一人を護りながら交渉出来ない訳が無いと思うのだけれど?」
「……」
「師匠、、」
「さて?私は自分の愛弟子に休暇をあげたわ。まぁ貴方が連れていくかは、、」
「わぁったよ!連れてくよ。連れてきゃいいんだろ全く、、」
「し、師匠!ありがとうございます!」
優曇華が折れた秋人の隣ので永琳に笑顔で礼を言う。
「、、はぁ」
「…」セナカサスサス
永琳からしてみれば秋人が押し、、というか論破に弱いのは分かっているのだがそれ以前に紫に背中をさすられている秋人を見るのはかなりシュールである
「とりあえず明日の夜くらいに月に通じるスキマを繋げるわ」
「あぁ頼む」
「優曇華は戦闘の用意はしておきなさいよ。いくら秋人が護ってくれるとは言え自分の身くらいは自分で護れる用意はしておくこと」
「はい、紫さん」
「それじゃまた明日夕方くらいに永遠亭に来るわね」
紫は少し呆れつつもそう言う。
「えぇ待ってるわよ」
「それじゃまたね」フォーン
紫は永琳の言葉を聞くとスキマへと帰って行った
(全く、、面倒な事になったなぁー。とりあえず家のメイド達連れていくかなぁー)
「永琳、優曇華俺も用意があるから帰るわ〜」
「えぇ、、それじゃまたね」
「あぁまた来るよ」
そう言い永琳に背を向け薬剤室の扉に手をかけたところで永琳に呼び止められる
「あッ!待ちなさい秋人」
「おん?どうした?」
首だけ振り返り永琳を見る。すると永琳は優曇華の背中を押して俺に受け止めさせる
「うぉッ!」
「きゃッ!」
慌てて優曇華を抱き留める。
「おいおい永琳危ねぇじゃねぇーか、、」
俺がそう言うと永琳は少し微笑み
「折角だから優曇華、秋人の家に泊まってきなさい」
「えぇッ!?師匠いいんですか!?」
優曇華が喜びつつ驚いている。まぁ永琳はあまりそんなこと言わないから優曇華からしてみれば意外だったのだろう
「えぇいってらっしゃい。でも無事に戻ってくるのよ」
「は、はいッ!師匠!」
「全く、、」
微笑みつつ永琳を見る。
「あ、秋人待ってて着替えとか持ってくるから!」
「おう」
そう言って優曇華は自室へと向かって行った
「さて、、そしたら連絡しときますかねぇー」
オレはおもむろにスマホを取り出し家のメイド達の副リーダーを務めるLostへと電話をかけた。しばらく呼び出し音がなったあとLostが電話に出た
「はい、もしもし。Lostですが、、旦那様どうなさいました?」
「おう、ちょいと用意してもらいたいもんがある。今から言うもんをリビングに出しといてくれ。」
「はい、承知致しました」
「それじゃ言うぞ〜まず、、、、
それじゃこれの用意頼んだ。それから他のメイド達全員リビングち集めといてくれ」
「了解致しました。すぐに用意して参ります」
「すまんな、、助かるよ」
「いえ、旦那様が謝られる必要は、、」
「まぁいいからとりあえずよろしく〜」
「はい、それでは」
私はそう言って旦那様からの電話を切った
「さて、、用意しますかねぇー。とりあえずは、、Reiこっちにいらっしゃーいッ!」
大声でReiの名前を呼ぶと慌てた様子で彼女が出てきた。
「は、はい!Lostさん」
「ほら、付いてきなさい。旦那様に頼まれたもの取りに行くわよ」
「えっ?あ、はい」
Reiを呼び私は階段下の物置の戸を開け更にその中にある床下ハッチを開けて地下室に入る
「こ、こんな場所があったなんて、、」
Reiが後ろで驚いているが私は無視をする
「Rei、、貴方も覚えておきなさい。ここは私達の倉庫じゃないのよ」
「え?違うんですか?」
「えぇ違うわね。だってここは''旦那様の倉庫''なのだから」
「えっ?旦那様の?」
「えぇそうよ」
私はReiにそう言うと目の前の扉に手をかけ扉を開いた。するとそこには多くの棚が並びその列ごとに《アタッチメント》や《アサルトライフル》など各武器の棚があり私はその中を進んでいく。Reiはと言うとこの膨大な倉庫に口を開け驚いている。
(まぁ無理もないわね私も連れてこられた時はそうだったし、、)
「さて、、チャチャッと旦那様からの頼み物を取って出ましょうかねぇー」
「へ?頼み物?」
「えぇそうよ」
私はそう言いながら棚にかけてあるレミントンMSRをReiに持たせた
「へ?Lostさん、、まさかは思いますが、、私って荷物持ちですか?」
「え?そうよ、なに?気づいなかったの?」
「、、ですよねぇ」
「ほらグズグズ言わない。後ろのpara取りなさい」
「は、はい。これですか?」
ReiはM249paraを手に取り私に確認してくる
「えぇそれよ。それじゃ次行くわよ。次はーあ、これこれMP5SD、それとーあった。REX二丁ねー。んーこれぐらいね。よし帰るわよー持ってきてねRei」
「は、はい!」
私はふと疑問に思った
(さて、、旦那様はこんなに倉庫から出してきて何をされるのかしら、、)
おはこんにちばんわ作者ですー。今回も投稿が遅くなり申し訳ないです。まぁ就活で忙しいのもありますが出来るだけ投稿ペースは維持しようと思っております。では次は月の話になりますので次回もよろしくお願い致します。