〜守矢神社〜
「ふぁぁ〜んーはぁ…あぁ眠い…」
神社の縁側で日の光を浴びながらゆったりとしている人物が1人。
「まぁ
「ん?あれ?神奈子いつから居たの?」
「いや、さっきから居たんだが…」
「あれ?そうだっけ?」
神奈子のことをすで忘れていた時、あの子が帰ってきた。
「す、諏訪子様〜ッ!」
「…なんだ?早苗のやついつになく騒がしいな」
「何かあったんじゃないの〜?」
「す、諏訪子様!」
「ふぁぁ〜…早苗どうしたの?そんなに慌てて…」
「わ、私さっき博麗神社に挨拶に行ったんです!」
「…それがどうかしたのか?ただの挨拶回りだろ?」
神奈子が軽くそう流すと早苗は次にあの言葉を口にした…。
「そ、そしたら銀髪の赤い巫女服着た霊夢さんとは違う女性が言ってたんですが…
「「……」」
「す、諏訪子様、神奈子様お答え下さい!」
「…早苗…さっき誰に聞いたって言ったっけ?」
「えっ?えっと…銀髪の赤い巫女服着た女性です」
「霊夢じゃなかったんだよね?」
「えっと… はい」
「神奈子…ちょっと野暮用が出来たから早苗のことよろしく」
「えっ!?あっ諏訪子様!?」
「了解した」
私は急いで博麗神社へと向かう…
(あの野郎…言ったな…麗華めぇッ!!)
〜博麗神社〜
「あーもうっ!なんで境内の掃除二ヶ月間私だけなの!?」
そう言うと霊夢はア゛ア゛ア゛と声を上げ頭をワシワシとかいている。
「そりゃ〜霊夢が境内の掃除サボってたからじゃん」
「それもそうだけどさぁ…母さんは本当に寝ちゃったし…はぁ」
ドカーンッッ!!
大きな爆音がし、辺り一帯に砂埃が舞う。
「「!??!」」
「えっなに!?」
「ゲホゲホッ…誰だよこんなにしたやつは…って諏訪子さんじゃないですが、またなんの要件で……あっ」
「…麗華は何処?」
口元が笑っているが顔には青筋が浮かんでいる諏訪子がそこには居た。
「「ヒッ!」」
「か、母さんならもう寝るってい、母屋の方に…」
「ありがとう」
そう言うと諏訪子はニヤッと口元が笑っているまんま、家の方へとゆっくりと歩みを進め始めた。
「な、なんだったんだよ…」
「あ、あの件でしょ」
いつにもない諏訪子の殺気に二人はガクガクと身を震わせながらビビり倒すのであった。
〜博麗神社・母屋〜
「ここかぁ…」
「んーもう…布団から出たくない…」
「…」
(あぁ…でもそろそろ出ないと霊夢の飯が…でも私も腹が減ったが…何せさっきのこともあるしなぁ)
(まぁいい…布団から出るか…)
そう思い布団から身を出した時だった…。
「ヒッ!?」
麗華は声にならない程小さな悲鳴を上げた。それもそのはず…
「…」
枕元には諏訪子が座っていたからだ。
「や、やぁ諏訪子…と、突然の訪問とは聞いてないが?」
汗がダラダラと出る…それもそのはずだ。
何せ布団から出た瞬間目の前に胡座をかいた、顔に青筋の浮かんでいるはずなのにニヤッと口元が笑っている諏訪子が居るのだから…
「…」
「あ、あの。諏訪子さん?」
「…ぶっ殺す」
その一言で麗華は悟った。
(これはまずいっ!)と
「へっ!?」
そう思い走り出すのだが…
「…逃 が さ な い」
その目には光が灯っておらず挙句少し笑っているのであった。
「ヒッ!?」
…結局麗華は諏訪子に捕まり事情聴取を受けるのであった。
「…それで?なんで秋人も居るんだ?」
「…分からんか?」
「なんだ?」
「強制的に連れてこられたからだよ…」
不機嫌そうにそう答える秋人達の前には
「ゴホンっ。それでなんで話したのさ…」
諏訪子はイライラした様子で話を始めた。
「話したって何をだ?」
胡座をかき秋人が座っていると諏訪子は
「コイツがっ!麗華が!早苗と私の関係を言ったんだよ!しかも早苗に!」
「…」ゴンッ
「痛っ!なんだよ秋人…」
唐突に秋人からの拳骨が麗華へと入り、麗華は頭を抑えた。
「お前まさか、早苗に諏訪子の実の子って事言ったのか?」
「…あっ、あれはその…」
「なんだよ」
「…自分の子を自分の神社の巫女にしたんだからてっきり話してると思ってたんだよ…」
しゅん、と気を落とした麗華は下を向きそう答えた。
「…出そうだが?諏訪子この後の始末どうするんだ?」
秋人がそう言うと諏訪子は難しい顔を見せた。
「…うーんどうしようかなぁって思ってる…正直''麗華''の性でもう親子ってことはバレてるだろうし…それに」
「親父のこと聞くかもってか?」
諏訪子は暗い顔をして
「そう…だね」
とだけ答えた。
〜守矢神社〜
「神奈子様っ!わ、私は諏訪子様の実の子なのでしょうか?」
「…」
「神奈子様っ!」
「…早苗、まだ知らなくてもいいことが世の中にもあるんだぞ」
神奈子がそう言うと早苗はハッキリと
「いいえ、私は知りたいんです。自分がどういう存在なのかを…」
「……」
「ですからお願いします神奈子様、教えてください。本当の真実を」
「…」
(…すまん、諏訪子…)
「…分かった。なら話そう、早苗の本当の真実を…」
「あれは、もう随分昔になるな…」
「そんなにですか?」
「あぁ、なにもつい最近の事じゃない…私達が幻想入りする前の話しさ」
ゆっくり、ゆっくりと神奈子は話し始めた。過去の諏訪子と早苗、そして一人の男の話を…
「幻想郷に入る前だな…諏訪子には旦那がいたんだ」
少し驚いたように早苗は口にする
「諏訪子様にですか?」
「あぁ、凄く強くていい男だったよ…」
「だった?というとのは…」
早苗が過去形だったこともあり神奈子の話に食いついた。
「…幻想郷に入る時さ…死んじまったんだよ。諏訪子を残してな」
「えっ…」
「それからというもの数十年は諏訪子は塞ぎ込んださ…でもある日を気づいたことがあったんだ」
「…」
「そう、早苗お前が諏訪子の腹の中にいたのさ…アイツと諏訪子の子のお前が…」
「ま、待ってください…その話をそのまま訳したら私数十年も諏訪子様のお腹の中にいた事になります!」
神奈子は はぁ… 一つ溜息をつくと続きを話し始めた。
「そうだな、早苗は数十年もの間諏訪子の腹の中にいたのさ。通常人の子は11ヶ月程で出産する。だけど諏訪子は神だ。それに神の子はその親の神力で育つ、だから数十年間塞ぎ込んでいた諏訪子は神力の低下があったのさ…だからようやく落ち着いてきた頃に早苗の存在を知った」
「…な、なるほど」
「…それから諏訪子は早苗の為に神力をつけゆっくりと育てていったが…諏訪子は早苗のことを当時自分が見えていた人間へと育てるように預けた」
「一ついいですか?」
「なんだ?」
早苗が真剣な様子で神奈子へと質問した。
「何故私を人に預けたのですか?」
そう早苗が聞くと神奈子は今までに見たことないような難しい顔をした。
「…当時諏訪子の旦那が死んだ理由は、諏訪子を殺そうとしてた奴の攻撃を庇った挙句諏訪子を狙ってた奴を酷い傷を負ったまま殺しにかかったのが原因だよ。結果としてその諏訪子が愛した男の命と引換に奴の息の根を止めた…だが、その諏訪子の愛した男も死んだ。それからだよ、いつからか諏訪子を狙うものが増えていったのさ。だから実の娘の早苗を殺させる訳には行かないと言って人間に預けた。それが諏訪子と早苗の関係性ってやつだよ…」
「……」
壮絶な話だった。私を守るために諏訪子様は私を人間に預けた。
だからだろうか…紫さんが私を外の世界から連れてきた時の諏訪子様の表情は青ざめていて、紫さんとかなり言い争うをしていた。でも、その点が繋がった。
「…そう言う、理由だったんですね…」
「あぁ…そうだな。そうだ早苗、もしアイツの所へ辿り着けたのなら父親の話を聞きいて来るといい。妖怪の山の麓の九天の滝の近くに古い屋敷がある。そこに居る屋敷の主の《秋人》って男に聞いてみろ、色々知ってるから…」
「わ、分かりました…ありがとうございます。神奈子様、その本当のことを話して頂いて」
そう言うと神奈子は少しふっ、と笑い言った。
「いやいいんだ、気にするな」
〜博麗神社・母屋〜
「で?まさかとは思うけど、
「い、いや!それは言ってない!」
ジトーと横目で麗華を見る諏訪子に対し、麗華は全力で否定していた。
(はぁ…かつて
と、隣で 「はぁ…」 と溜息を吐く秋人であった。
「取り敢えずどうするんだ?早苗にどう説明するつもりだよ」
秋人がそう言うと諏訪子はもっと難しい顔をした。
「そうなんだよねぇ…麗華が湊のことを言ってないとするとあの子は父親の事を聞きたがると思うんだよね…」
「なら、いっその事全部話したらどうだ?」
「ぜ、全部!?」
諏訪子はかなり驚いた。普段あまり秋人はこういう事を言わないからだ。
「そうだ…それに俺ももう色々と過去の話をもうされてるし、してる。」
「…秋人」
すると話の途中に麗華が秋人に話しかけた?
「なんだ?麗華」
「そ、そう言えばサラについてなんだが…痛っ!」ゴンッ
「…」
秋人はかなり麗華に拳骨を落とし、睨みつけていた。その目はまるで…
(次余計な事喋ったら…分かるよな?)
と言ってるようだった。
流石の諏訪子もそれは苦笑いしていた。
「…それで、どうする気だ?諏訪子」
「…秋人の言う通り全部話そうと思うよ」
「そうか…」
「…うん」
「そ、それじゃ私はもう行くね」
「あぁ行ってこい、お前の娘の所に」
「ん、それじゃ」
「おうよ」
諏訪子は母屋を出て、守矢神社へと帰って行った…が、秋人の怒りはまだ終わってはいない…
「さて…麗華」
「ヒッ!?秋人が私を名で呼んだだと!?」
「お前自分が何やったか分かってんのかぁ!」
ゴンッ
「グハッ…」
麗華は秋人にかなり強めの拳骨をくらい一発で気絶した。
「は、はわわわ…」
「あ、秋人さん恐ろしすぎ…」
それを襖の隙間から見ていた霊夢と妖斗はビビり倒しっぱなしだった。
〜守矢神社〜
私は不安を感じながら守矢神社へと帰ってきた。
「…ただいまぁ」
「諏訪子様おかえりなさい!」
「諏訪子帰りが少し遅かったようだが?」
するとそこにはいつも通りの神奈子と早苗が居た。
「ふふっ」
「「?」」
「いや、気にしないでいいよ」
「ん?あぁ分かった」
「えっ?あっ、はい」
自然の神奈子と早苗を見ていたら私はいつの間にか久しぶりに笑っていた。
「あっ!そうだ…」
「ん?どしたの早苗」
私は あわわ と慌てている早苗に言った。
「そう言えば、霊夢さんと話出来てなかったんです!ちょっと行ってきます!」
「えっ?あ、うん。いってらしゃーい」
フリフリと手を振って早苗を見送った私の隣にはスっと神奈子がきた。
「あれ?神奈子どしたの?」
その顔をはいつになく沈んでいた。神奈子がこうなるのは珍しいのだ。
「すまない。早苗に湊のことを聞かれてしまってな…」
「…まさか喋ったの?」
「…」
神奈子は静かに頷いた。
(そっかー喋っちゃったかーでも…秋人に全部話したらって言われてたしなぁ…まぁいいか)
「…別にいいよ、気にしなくて」
「…えっ?それはどういう風の吹き回しだ?」
「さっき秋人に言われたんだよ、全部包み隠さずに話してみろってね。全く、色々と包み隠してる奴にこんなこと言われるとは思ってもなかったけど…」
そう言うと私は少し口が緩んでいた。
内心私が話そうか悩んでいた時に、背中を押してくれたからなのかもしれない。
「なんだ、そうだったのか…まぁでも色々隠してる秋人に言われるのはちょっと
「はは、そうだねぇ〜私なんかよりもっと色々と隠してそうだし」
「だな、もしかしたらこの世界の始まりなんかも知ってたりな」
「あ〜有り得る。アイツなら有り得るねぇ…色々とまだ知られてない古代魔法なんかもちょいちょい知ってるしね」
「それなんだよなぁ、全く天照様も秋人のこと呼ぶ時《様》付けてるし…」
「だねぇ、アイツの権力の大きさがよくわかるよ…全く」
「ホントだねぇ」
「ふふっ」
「はははっ」
「あ〜なんかもうなんか悩んでた事どうでも良くなってきちゃった…今度早苗連れてお墓参りに合わせて会いに行こうかな。冥界まで…」
「それなら秋人に頼めば幽々子まで話通してくれるだろうよ」
「ふふっ全く権力の大きさがよく分かるねぇ〜全く、神々も恐れるサイキョウの名を持つ奴が昔に比べ丸くなったもんだねぇ」
「そうだな」
2人は守矢神社の鳥居の上で笑い合いながら早苗が帰ってくるのを待つのであった。
おはこんばんにわ作者です〜。
感想や誤字の報告ありがとうございます。おかげで助かりました。
今回は早苗と諏訪子の話でしたが…どうだったでしょうか?正直この話はちょっとアドリブで書いたりしてるところもあるので話の内容がぶっ飛んでるかも知れませんが多めに見て頂けると助かります。
では、j
「恋文《マスタースパーク》っ!!」
チュドーン!
「にしし、これを言いたかったんだぜ
じゃぁ!また見てくれよなッ!」
「てか、最近の私の出番少なすぎだろもっと増やせよ作者」
「ぜ、善処します…」