艦隊これくしょん〜”楽園”と呼ばれた基地〜番外編集   作:苺乙女

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登場人物

・ひとみ…双子ちゃん(姉)

今回の主人公その一

後述のいよと双子であり、いよと比べるとちょっと控えめな小さな女の子

半濁音を話せるのはこの子

ケツがデカい



・いよ…双子ちゃん(妹)

今回の主人公その二

ひとみと双子の妹の方。ひとみと比べるとちょっと活発

濁音を話せるのはこの子

絶賛ロリ太り中


笑ってよ、私の為に

「もこもこ‼︎」

 

「つくってもあった‼︎」

 

今日のひとみといよは、グラーフに作って貰ったモコモコのジャンパーを着ている

 

「お散歩して来るのか⁇」

 

「おさんぽしてきあす‼︎」

 

「気をつけて行くんだぞ〜」

 

ひとみといよはちゃんと手を握り合い、その辺をウロウロし始めた

 

「うんこ‼︎」

 

「うんこおった‼︎」

 

「にゃ〜」

 

何かを見付けた二人は”うんこ”と呼ばれる動物に近付く

 

その正体は、横須賀基地を住処にする雌の黒猫

 

詳細は本編186話を参照

 

しばらくうんこを撫でたり、抱っこした後、ポケットに入っていたドングリを一粒ずつ置き、二人は立ち上がった

 

「うんこさいなあ〜」

 

「さいなあ〜」

 

「にゃ〜お」

 

うんこと別れて散歩を続ける二人

 

二人が目指すは横須賀基地の広場

 

そこで貴子さんに作って貰ったオヤツのクッキーを食べようとしていた

 

「マジックショー、開演〜」

 

いざ広場に着き、ベンチに座ってクッキーを食べようとした時、間の抜けた声が聞こえて来た

 

「あじっくちぉ〜⁇」

 

「いってみう⁇」

 

「いってみう‼︎」

 

声のする方に行くと、ウサ耳を付けたバニーガールの少女がいた

 

「うさいさん‼︎」

 

「うさうさうっさっさ〜‼︎」

 

「あらっ、小さなお客さんですね⁇”プリンストン”のマジックショー、開演〜‼︎」

 

プリンストンと自己紹介した金髪バニーガールがシルクハットを持ち、マジックショーが始まる

 

ひとみといよはプリンストンから少しだけ離れた地面の上に座り、マジックショーを見る事にした

 

「まずは帽子の中からぁ〜…それ〜っ‼︎」

 

プリンストンがシルクハットをステッキでコンコンと叩くと、中から小さな飛行機が飛び出し、プリンストンの周りを飛び始めた

 

「おぉ〜‼︎」

 

「ひこ〜きれた‼︎」

 

それを見て、ひとみといよは拍手を送る

 

「次はトランプを〜…」

 

プリンストンがシルクハットの中に手を入れると、トランプの束が出て来た

 

「それぇ‼︎」

 

プリンストンはトランプを魔法でも使っているかの様に規則正しく宙に投げた

 

「うぁ〜‼︎」

 

「うぉ〜‼︎」

 

宙に投げたトランプの一枚一枚が鳩に変わり、何処かへ飛んで行く

 

ひとみといよは拍手を送るのも忘れて夢中になっていた

 

どんどんアイテムが出てくるシルクハット…

 

そして勿論、プリンストンのマジックにも

 

「あじっくすごい‼︎」

 

「はとしゃんぱたぱた〜てとんれった‼︎」

 

「ふふふっ。じゃあ次はこのステッキを使いま〜す‼︎」

 

「すてき‼︎」

 

「すてっき‼︎」

 

ひとみといよは別に駄洒落を言っている訳では無い

 

プリンストンは深呼吸した後、ステッキをクルクル回し始めた

 

「くうくう〜」

 

「すてっきくうくう〜」

 

「それぇ‼︎」

 

クルクル回るステッキを頭上に投げると、空中で大きなニンジンのぬいぐるみ変わって手元に降りて来た

 

「にんじん‼︎」

 

「れかいにんいん‼︎」

 

「最後のマジックは…これっ‼︎」

 

プリンストンは谷間から二枚のカードを取り出し、前屈みになり、二人にカードを見せる

 

バニーガールの衣装と相まって、この体勢で谷間も強調されているが、当の本人は気付いていない

 

そしてひとみといよも目の前のカードに夢中

 

「何が描いてあるかな⁇」

 

「「ちょこえ〜と‼︎」」

 

二人が元気良く答えるのを聞いた後、プリンストンは右手の人差し指と中指でチョコレートが描かれた二枚のカードを少しズラして持ち、ひとみといよの前でヒラヒラさせる

 

「見ててね…」

 

プリンストンがカードに息を吹き掛けると、カードは本物のチョコレートに変わる

 

「おぉ〜‼︎」

 

「ちょこえ〜となた‼︎」

 

「はいっ」

 

「いよにくえうの⁇」

 

「ひとみにも⁇」

 

「うんっ。最後まで見てくれたプレゼント‼︎」

 

「「あいがと〜ござますっ‼︎」」

 

小さな観客二人はちゃんとお礼を言ってからチョコレートを受け取った

 

「いよはこえあげう‼︎」

 

「ひとみも‼︎」

 

二人はオヤツだったクッキーをプリンストンに差し出した

 

「プリンストンは大丈夫ですよっ。二人はマジックはお好きですか⁇」

 

「しゅき‼︎」

 

「すごかた‼︎」

 

「そっかそっか。じゃあ、もう一つプレゼントを…」

 

プリンストンはアイテムが沢山出て来たシルクハットの中から、ネコの形のスポンジを二つ出し、ひとみといよ、それぞれに渡した

 

「でこのすおんじ」

 

「れこのすぽんいら…」

 

「右手で持って、ニギニギしてみて⁇」

 

「にいにい〜」

 

「にいにい〜」

 

「スポンジはどうなったかな〜⁇」

 

二人が手を開けると、スポンジは少し小さくなっていたが、二つに分かれていた

 

「につになた‼︎」

 

「すおい‼︎」

 

「じゃあ次は左手でニギニギしてみて⁇」

 

「にいにい〜」

 

「にいにい〜」

 

「今度はどうかな〜⁇」

 

再び手を開けると、スポンジは元の一つに戻っていた

 

「いちつなた‼︎」

 

「ひとみもまぃっくれきた⁇」

 

そう言ってプリンストンの方を見た時には、プリンストンの姿はなかった

 

「ぷいんすとんろこいった⁇」

 

「きえたな」

 

二人は不思議に感じながらも、スポンジとチョコレートをオヤツを入れている巾着に入れた

 

「あらっ‼︎イヨ、ヒトミ‼︎」

 

「しゃら‼︎」

 

「こんな所に座って何してたんだ⁇」

 

「ま〜きゅん‼︎」

 

たまたまそこを通り掛ったサラとマークに抱き上げられ、今そこであった事を話した

 

「ちょこえ〜ともあった‼︎」

 

「あらっ、良かったわね‼︎」

 

「すぽんいももあった‼︎」

 

「スポンジ⁇」

 

「こえ‼︎」

 

サラに抱っこされたいよは、巾着の中からスポンジを出した

 

「あらっ‼︎あらあらあら‼︎随分懐かしいわね‼︎」

 

「何十年前の奴だ⁉︎」

 

「ま〜きゅん、すぽんいにいにい〜ってちて⁇」

 

ひとみもスポンジを出し、マークに握らせる

 

「こうだろ⁇」

 

「にいにい〜」

 

マークの手の中でもスポンジは二つになる

 

「ま〜きゅんしってう⁇」

 

「だいぶ昔にあったオモチャさ。戦時中からあったんじゃないか⁇」

 

「えいしゃんにもみせう‼︎」

 

「そっかそっか…よいしょ‼︎」

 

「よいしょっ‼︎」

 

自分達の”父親”の待つ、工廠前で降ろして貰う

 

「ま〜きゅんあいがと‼︎」

 

「しゃらあいがと‼︎」

 

「またね〜」

 

「じゃあなっ」

 

二人を手を振りながら見送った後、サラがポソリと呟いた

 

「あんな古いオモチャ、誰が持ってたのかしら…」

 

 

 

 

「たらいま‼︎」

 

「かえってきたお‼︎」

 

「おっ‼︎おかえり‼︎楽しかったか⁉︎」

 

「ちょこえ〜ともあった‼︎」

 

「すぽんいもあった‼︎」

 

二人はそれぞれ違う物を、PCの前に居た父親に見せる

 

「ん⁇見た事無いチョコレートだな…どれっ」

 

いよの手からチョコレートを取り、何気無しに裏面を見た

 

「1944…10…24…何年前のチョコレートだぁ⁉︎」

 

賞味期限を見て驚愕する

 

賞味期限は70年以上前に切れていた

 

「誰に貰ったんだ⁉︎」

 

「ぷいんすとん‼︎」

 

「プリンストン…聞いたことねぇな…とにかく、こんなに賞味期限切れてるの食べたらダメだ」

 

「おなかぶっこおいになう⁇」

 

「そうだぞ。ピーピーになりたいか⁇」

 

「ぴ〜ぴ〜はあかんな」

 

「ごみばこいえとく」

 

「包み紙だけ残したらどうだ⁇古いお菓子だから貴重かもしれないな⁇」

 

「そ〜しとく‼︎」

 

二人共包み紙だけを剥ぎ、銀紙とチョコレート部分をゴミ箱に捨てた

 

「こえなんてよむ⁇」

 

「アメリカンチョコレートって読むんだ」

 

「ち・よ・こ・え〜・とっ‼︎」

 

「あめいけ〜ん‼︎」

 

ひとみといよは包み紙に描かれた文字を読んだ後、巾着に入れ、スポンジを出して、父親の足元に座って遊び始めた

 

「よんつになた‼︎」

 

「はちつなた‼︎」

 

数十分後、足元には大量のスポンジまみれになった事は言うまでも無い…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めてのお客様が、最後のお客様…小さな小さなお客様…」

 

「プリンストン、貴方達二人のお陰で、ずっと夢だったマジシャンの夢が叶いました」

 

「でも、もっと…」

 

「もっともっと、色んな人に見て欲しかったなぁ…」

 

 

 

 

 

後日、横須賀の周辺で一機のラジコンの様な機体が墜落しているのが発見される

 

不思議なのは、機体の至る所にフジツボが付着していた事

 

そして、横須賀の至る所で年季の入ったトランプが発見される

 

鑑識の結果、70年以上前に製造された物と判明

 

持ち主は発見されておらず、原因も未だ不明のままである




プリンストン…バニーガールマジシャン

横須賀でマジックショーをしていた金髪バニーガールの少女

何故か何十年も前のチョコレートを持っていた

その正体は、何十年も前に志半ばでこの世を去った少女の亡霊

最後にどうしても自分のマジックを見て欲しい為、見てくれそうなひとみといよの前に現れた

観客がひとみといよしか居なかったのは、ひとみといよしか彼女を見れなかった為

もしかすると別の場所、別の国で生まれ変わり、今度は艦娘として、そしてマジシャンとして存在しているのかもしれない…
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