トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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次の鬼太郎の目玉おやじ野沢雅子か〜、どうせ出すなら鬼太郎役が良いかなと思ったんだが…あれはあれで良いかな。そして猫娘変わりすぎぃ!


グルメ13 腹ごしらえ!

一夏は「飯にしようぜ」と言った後、厨房へと姿を消す。

彼を信じてない訳では無いが、一応真耶が同行して監視をしている。

専用機持ちや千冬達は宴会場で待機している。

 

「春十…もういいのか!?」

 

「ああ、気分が良くなった」

 

先程まで立つことすら困難な状態だった春十は、それが嘘のように元気になっていた。寧ろ人生の中で一番の絶好調らしい。

 

「にしても腹減ったな〜箒!」

 

「あ、ああ…」

 

復活した春十は、何だか食欲が凄まじくなっている。さっきから何回も腹を鳴らし、「腹が減った」と連呼している。以前の彼はここまで食欲旺盛ではなかったはずだ。

これら二つの現象は、グルメ細胞が原因(もしくはおかげ)である。

グルメ細胞を取り込んだ春十は、調理に成功した「ロイヤルマンボウ」を食べることによって疲労が回復。さらに今までに無かった食欲も手に入れたのだ。

当然それを、彼らは知る由もない。

 

「にしても遅いですわね…血まみ…一夏さん」

 

「そうね…」

 

雑談していると、既に一夏が厨房に行ってから数時間経っていることに気付く。しかし姿を一向に見せない。

逃げたか?そう思われたが、真耶が見張っているし、もし逃亡してもIS反応があるはずだ。それらしき警報はまだ鳴っていない。

 

「ちょっと様子を見てきますわ」

 

「大丈夫?私も行こっか?」

 

「心配ご無用ですわ」

 

こうしてセシリアは長い廊下を渡り、厨房へと向かう。

厨房前には、真耶が開いた口が塞がらない状態で中を覗いている。

 

「山田先生?どうかなさいましたか?」

 

「あ、ああれ…」

 

そうして真耶が指さす方向を見る。

 

「なっ——!?」

 

そこに居たのは、凄まじい剣術を見せる侍でも、キレのあるダンサーでもない。

ただ一人、純白のエプロンを着て、踊るかの如く動き、刀捌きのように包丁を振る。

まるで数十人が一度に作業しているようなペース。しかしただ一人。

ただ一人の…料理人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏は龍豚(ろんとん)の肉を圧力鍋に入れ、別の調理に移る。

鷹葱の玉葱を切り、天のイカを捌き、八咫鴨を鍋で煮る。

 

龍豚(ろんとん)の生ハムと鷹葱の玉葱を使って生ハムサラダに!)

 

そして次は天のイカを半分刺身にする。もう半分は揚げ始める。

八咫鴨の鍋を見る。しばらく様子を見た後、キノコや野菜、具を足していく。

 

(狼煙椎茸に肉食白菜を加えて…)

 

そして次に調味料、スパイスで味付けしていく。

 

(ジェム柚子の柚子胡椒と葡萄山椒のダブル薬味で八咫鴨の味を深め…)

 

どんどん料理ができ、美味しそうな匂いが辺りに漂った。

それを嗅ぎ、唾を飲み込む二人。

 

(な、なんて香ばしい匂いですの…!?)

 

(ああ…お腹が…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆何してるの〜?」

 

ここで一般生徒達が宴会場に入ってくる。

 

「ちょっと少しな…お前達は?」

 

「私達は〜ご飯を食べに来たの〜」

 

布仏が話しかけてくる。当然だが彼女たちは今回の事件の詳しいことを聞かされていない。もっとも機密事項なのだが。

 

「何か美味しそうな匂いしない?」

 

「…確かに」

 

すると突然、食欲をそそられる匂いが鼻に入る。

香ばしい匂い、甘い匂い、辛い匂い、多種多様な香りが宴会場を襲う。

そして、その元凶が運び込まれる。

 

「な、何これっー!?」

 

使用人達が運んできたのは、見たこともない食材で作られた大量の料理。

和食や海外の料理…東西南北全ての料理が終結した。

 

「よう!またせたな!」

 

「「「一夏っ!」」」

 

そして笑っている一夏が姿を現した。

その傍らには、凄い物を見た表情をしている真耶とセシリア。

鈴がセシリアに詰め寄る。

 

「ちょっとセシリア!何があったのよ!?」

 

「凄かったですわ…こう、目にも留まらぬ早業というのはああいうのを言うのですね…」

 

「えっ…もしかして…」

 

ここで箒があることを感づく。

 

「一夏…お前これ一人で作ったのか!?」

 

「ああそうだけど?」

 

「「「「「「「「「「「「ええぇっ!!!???」」」」」」」」」」」」

 

一夏を初めて見た人も含めて全員がその言葉に驚く。

どう見ても一年生全員分の量がある。これを数時間で一人で作ったのか?

 

「まぁ食べてみてくれ!味は保証する!」

 

「は、はぁ…」

 

こうしてその場にいた全員が席に座る。

目の前には極上の料理。どれもこれも美味しそうだ。

 

「では皆さん、お手を拝借」

 

一夏の言葉に全員が両手を準備する。セシリア達海外組は少し手間取ったが。

今からすることは予想できる。日本人なら食事前に必ずする「あれ」だろう。

 

「この世の全ての食材に…感謝を込めて…」

 

「…えっ?」

 

しかし聞いた事の無い前座で全員が戸惑い…

 

「いただきます!」

 

「「「「えっいや…いただきます!!!」」」」

 

少し遅れて言った。

一夏と春十は直ぐに箸を伸ばすが、周りの人々は少し躊躇する。

何故かというと、食べたこともない食材なので警戒しているからだ。

中には明らかに食べ物とは思えない形状の物がある。特にこの胴体が丼の翼竜。

 

「うおおおおおおおお!うんめぇええええええええ!!!」

 

そんな事をお構いなしに食べまくる春十。本当に彼は変わってしまった。

その食いっぷりを見ていて、こちらもお腹が減ってきたので箸を取った。

 

「じゃ、じゃあ…私も…」

 

そして自分達の近くにある料理を口に運び、食した。

 

「「「…」」」

 

すると全員が黙って硬直する。

そして次第に小刻みに震え始め…

 

 

「「「うまいっ!」」」

 

 

その言葉を、口から漏らしてしまった。

 

「一体何だこれは!?」

 

箒が食ったのは、鮮やかな寿司だった。

鮪、サーモン、ウニ、種類様々な物が握られている。

 

(この鮪寿司、口の中に入れた瞬間うま味と新鮮さが爆発するかのように広がった!まるでミサイルを口の中に入れられた気分だ!このサーモンも脂身が凄く、しっとりしているのにしつこくない!)

 

そして寿司をどんどん平らげていった。

 

(そしてこのウニ、一噛みしただけでウニの味がチーズのように柔らかく溶けていくぞ!)

 

「マッハグロにバイソンサーモン、そしてチーズウニだな」

 

 

 

 

 

「この味は…堪りませんわ!」

 

セシリアが食っていたのはローストビーフである。横にはソースが置いてある。

 

(独特の食感…そして噛んで中を開けると、閉じ込められたうまさが噴水のように飛び出て…)

 

そして一切れをソースにつけて食べると、更に味が良くなった。

 

(このソースの濃厚さが飛び出る旨さを倍増にしていますわ!)

 

「高足牛にソースの木の樹汁です」

 

 

 

 

 

 

「負けたわ…」

 

鈴は落ち込んでいた。何故なら、この酢豚は自分が作った物よりも美味いからである。

 

(豚の肉団子とピーマンの苦さがとても良く合っていて、このほど良い酸味も良い!)

 

しかし悔しがっても、酢豚を食べる手は止まらない。

 

(そしてこのパイナップルがその酸味を甘酸っぱくしていて良い感じ!)

 

龍豚(ろんとん)の肉に、ビターピーマンを、そしてパイナップルには金剛パイナップルを使ったぜ」

 

 

 

 

 

 

 

「甘〜〜〜い!」

 

シャルはそのショートケーキを食べて微笑んでいた。とろける甘みが彼女を笑わせる。

 

(生クリームの匂いが、口から鼻に届いていく…そして苺の凄い甘さがそれに混ざり合っていて美味しい!)

 

「クリームの波にプラネット苺を使ったショートケーキはどうだ?」

 

「美味しいです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「美味い…美味いぞ!」

 

ラウラはそのジャーマンポテトを頬張っている。どうやら気に入ったらしく、どんどん口を膨らませていった。

 

(ベーコンの食感と玉葱の新鮮さに、濃厚なバターが絡んでいる!)

 

今までに食べたことのない味に、ラウラは舌鼓する。

 

(なのに喉腰は悪くない…すっと飲み込める!)

 

「ベーコン崖のベーコンと鷹葱の玉葱を入れ、それにバターの噴水のバターを入れた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この魚は…まさか…」

 

春十は目の前に置かれた鰹のたたきを見てあることに気付く。

 

「ああ、お前が倒した『カツオーガ』で作ったたたきだ」

 

「あれ鰹だったのか…」

 

そう思いつつも口の中に入れる。

 

(力強くて新鮮——!何て爽快なんだろう…!)

 

「そしてそれに火花レモンとジェム柚子などで作ったポン酢を使えば完成!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「この鍋は…温かいな」

 

「ええ…本当に…」

 

千冬と真耶は、熊鍋を食べていた。

 

(癖のないサラサラした脂が、ダシと混ざり合い、何とも美味…!)

 

(静かな味なのに…何て濃厚…!)

 

「フライングリズリーの熊鍋だ。冬眠するとうま味が熟成されるんだ」

 

 

 

 

 

 

 

「このイカの刺身美味し〜!」

 

「この角煮も溶けるみたいに食べられて良い!だけど太りそう…」

 

「麻婆豆腐辛〜い!だけど止められない〜!」

 

「鴨鍋初めて食べた!とても美味しい〜!」

 

他の生徒も、どんどん食べ、その旨さに感激している。

それを見ている一夏は、微笑ましく思ってくる。

 

(幸せだ…こう家族のように食事をする時は…)

 

そして脳裏を走ったのは、千冬と春十、皆で食卓を囲んだ日々。

 

(戻れるかな…俺も、あの時に…)

 

 

 




次回、遂に一夏が皆に説明します。
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