トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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昨晩おでんを食べました。おでんには味噌を付けますね。


グルメ14 これから!

「ふぅ〜落ち着くな〜」

 

御馳走を堪能しまくった専用機組と教師陣は一杯の茶を飲んでいた。

ちなみに他の一般生徒達は部屋に戻らせてある。

 

「針茶葉の茶は美味しいだろ?」

 

「針茶葉?」

 

すると一夏が奥から現れた。

その手にはおぼんが持たされている。

 

「一枚一枚が鋭い針の茶葉でな、正しく調理しないと目に見えないミクロサイズの針が口の中を傷つけるんだ」

 

「口の中を!?」

 

その言葉を聞いた全員が一夏をハッと見る。そして冷や汗をみるみる流していく。

 

「安心しろ、ちゃんと調理している」

 

「ほっ…」

 

「その針茶葉とかいうやつも…さっきの見たことも無い食材も…一夏、お前に何が起きたのだ?」

 

ここで箒が聞いてくる。それに便乗するかのように春十、鈴が顔を近づけた。

 

「…ゆっくり話すよ」

 

一夏も、他と同様座り、茶を飲んで経緯を話し始める。

 

「誘拐されたあの日、俺は異世界に行ってしまったんだ」

 

「い、異世界!?」

 

いきなり聞き慣れない言葉がでてきたので、聞いていた者達は一斉に驚く。

そんなラノベみたいな話、本来なら信用しないが今は特別だ。

 

「その世界は…名付けるなら『グルメ世界(ワールド)』美味なる食材が溢れかえる世界だった」

 

「グルメ…世界(ワールド)?」

 

「ああ、とろけるチーズの泉、チョコレートの咲く花、お米の砂場にワインの滝…そんな食材が沢山あるんだ」

 

「まるでおとぎ話だな…」

 

ここで千冬が頭を抱える。もう少し現実味のある話が聞きたいのだが、どうやら嘘は吐いていないらしい。現にさっきの料理が証拠となっていた。

 

「その世界に迷い込んでしまった俺は、『小松』という一人の料理人に出会い、弟子になったのさ」

 

「弟子って…料理人の?」

 

「おう、グルメ時代で最も価値のある存在…それは『料理人』だ。俺は小松師匠の元で修行し、自分で言うのも何だがプロの料理人になった」

 

「質問をいいか?」

 

「いいぜ…ってお前は…」

 

挙手したのは学年別トーナメントの時対峙したことがあるラウラだった。

 

「質問の前に、あの時の私は愚かだった。攻撃してしまったことを許して欲しい、義弟よ」

 

「気にしないで良い…って義弟?」

 

「ああ、私は春十の夫だ!」

 

その言葉に、場が静まりかえる。

最初に口を開いたのは箒だった。

 

「貴様!まだそんな事を言っていたのか!」

 

「何を言う、日本では気に入った相手を『嫁にする』のであろう?ならば春十(よめ)の弟は義弟だ」

 

「そう言う問題では無い!」

 

「えっ?えっ?春十兄が嫁?男なのに?それに嫁と夫って…結婚?」

 

「「「「断じて違う!」」」」

 

それを殆どの人間が否定した。

 

「まぁそれはさておき質問は?」

 

「そうだ、何故義弟はあんなに強いのだ?」

 

それはラウラだけにも関わらず全員が気になっていた疑問であった。一夏の強さは明らかに普通の物では無い。

 

「それは…『グルメ細胞』の力だ」

 

「「「グルメ細胞?」」」

 

また知らない単語が出てくる。

 

「『グルメクラゲ』から採れる特殊な細胞、取り込んだ生物は美味い物を食えば食うほど強くなっていくんだ」

 

「何よそれ!?ほぼチートじゃない!」

 

「まぁ手に入れるには命懸けだけど…先天的に持っている人もいる」

 

「グルメ細胞かぁ〜いいなぁ」

 

春十がそう漏らす。しかし一夏はそれを指摘した。

 

「何言ってんだ、春十兄も持っているじゃないか」

 

「「「——えっ」」」

 

その言葉に、一同唖然とする。

そして周りの人間が春十を見始めた。

 

「カツオーガの時に急に強くなっただろ?しかもロイヤルマンボウ食ったら傷も癒えたし…後天的に手に入れたんだろ」

 

「嘘だろっ!?何でまた!?」

 

一番動揺しているのは春十である。無理も無い。自分がいつそんな物を手に入れたのか知らなかったのだから。

 

「それについては…束さんに聞こう」

 

「はーい♪呼んだぁ?」

 

すると隣の部屋から束が入ってきた。

 

「姉さん!?」

 

「束!?お前もしかして一夏が生きていたことを知っていたのか!?」

 

「うん!それどころか一緒に住んでたよ」

 

「…何故教えなかった?」

 

「教えづらかったから♪」

 

「…お前という奴は」ハァ

 

千冬がまた頭を抱える。

 

「俺の考えだとISのコアが関係していると思うんですけど…どうです?」

 

「うーん、私もよく分からない。グルメ細胞もいっくんに出会ったから知ったんだし」

 

「そうですか…」

 

「ところでいっくん、これからどうするの?」

 

「これから…?」

 

これからというのは、どこに住むか、という意味だろう。もう正体を隠す必要が無いので束のラボに住む必要が無いのだ。

 

「そうですね…最初はしばらくいたら『帰る』つもりだったんですけど…ほっとけない面倒ごともあるしなぁ…」

 

(…『帰る』?)

 

その言葉に、鈴が疑問を持つ。

一夏が生まれて住んでいた世界はこの「IS世界」の筈だ。それなのになぜ「グルメ世界」に帰る必要があるのだ?

それに、「帰る」に違和感を持つ。元々の世界はここなのだから、グルメ世界に行くことを「帰る」と言うのはおかしいのだ。

鈴は何故かこの疑問に…恐怖を感じる。

 

「それなら(うち)に来いよ!なぁ千冬姉!」

 

「織斑先生だ。勿論良いんだが誰も家にいないぞ…?」

 

「あっ…」

 

自宅に帰らせたい千冬と春十、しかし今誰も居ないことに気付く。

 

「なら…食堂で働けば良いんじゃないですか?」

 

そう言ったのは、真耶であった。

 

「えっ…?」

 

「あんなに料理が上手なら、IS学園食堂のコックとして働けば良いですよ!織斑先生と織斑君は弟さんから離れずに済むし、食堂のご飯が美味くなるし!」

 

「いいんですか?俺みたいな奴を…」

 

すると一夏は全員を見渡す。向けられた表情で皆歓迎している事が分かる。

 

「勿論良いぞ!遠慮するな!」

 

「良いに決まってるじゃない!来なさい来なさい!」

 

「貴方の料理はとても素晴らしい物ですわ、こちらからもお願いします」

 

「歓迎するよ!どうぞ来て!」

 

「義姉としても話がしたいからな…構わんぞ!」

 

「当たり前だろ一夏!たまには兄に甘えろ!」

 

「一夏…一人の姉としてお前を守ってみせる。だから来てくれ…」

 

「皆…」

 

その言葉に、涙目になるが何とか堪え、笑顔になる。

 

「おう!『織斑食堂』出張だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかお前とまた出会うとはな…サタン」

 

「それはこっちの台詞だぜ、ディアボロス」

 

暗闇の空間、そこで一夏の悪魔「ディアボロス」と春十の悪魔「サタン」が対峙していた。

そして、それを遠くから見ている白い少女。

 

「ディアボロス、誰よりも冷徹なお前が随分宿主と仲良しこよしじゃないか」

 

「冷徹…俺が冷徹ならお前は『冷血』だろ?」

 

「フハハハハハハ!!違いねぇ!」

 

サタンは大笑いする。そう返されるのを予想していたように。

 

「目的は復活か?サタン」

 

「当然、俺は宿主(はると)の身体を乗っ取り、完全復活をしてやる!」

 

「そう大声で叫ぶもんじゃ無いぞ、同居人が睨みつけてるぜ?」

 

その言葉通り、白い少女がサタンを凄い目で見ていた。

 

「構うもんか、俺は全てを喰らい尽くす!!全ての宇宙の食材を!!全て胃液で溶かし尽くしてやるぜ!」

 

「相変わらずの強欲…いや『食欲』だな」

 

「あんたも…そうだろ?」

 

(一夏、一番ヤバい奴は、結構近くに居たぜ…!)

 

 




ラウラ(夫)から一夏(嫁の弟)は「義弟」であってるかな?
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