トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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太り気味だったので最近ジョギングを始めました。


グルメ23 オータムの虫!

「のぐわぁ!?」

 

その攻撃は、鋭く、そして強烈だった。

楯無の霧纏の淑女(ミステリアス・レイディ)はISエネルギーを伝達するアクア・ナノマシンを制御することによって水を自在に操ることができる。なのでその行動は予測し辛いものだった。

水の槍はオータムを貫く。

 

「さっきまでの勢いはどこに行ったの?」

 

「うるせぇ!!」

 

オータムは8本の足から弾を撃つも、水のカーテンで防がれてしまう。

激昂して楯無に跳びかかったとき…

 

「零落白夜ぁあ!!」

 

春十の零落白夜を発動した雪片弐型による一太刀を受けてしまった。

 

「うがあああ!!??」

 

その効果により、ISアラクネは解除される。オータムが放り出された。

すると楯無は水で彼女を囲む。春十も刀を構えながら彼女に近づいた。

 

「終わりね、諦めなさい」

 

「いや…まだだ!!」

 

オータムは本物の8本の足を伸ばし2人を攻撃した。楯無は槍で、春十は雪片で防ぐ。アラクネを纏っていない彼女は、もう人間の姿からかけ離れていた。

背中から生える蜘蛛の足は、オータムの手足。そして彼女の腕には黒い腕輪が付けられている。

 

「来い…私の相棒!」

 

そう言って腕輪を操作すると、彼女の背後に黒い穴が発生した。

 

「なっ…何か呼ぶ気か!」

 

「ああ!強烈のをな!」

 

穴の中から現れるのは、巨大な蜘蛛(・・)だった。

大きな蜘蛛の体には、白い上半身が生えている。まるでケンタウロスのようだ。

 

「何…こいつは…」

 

これには流石の生徒会長も戦慄する。信じられないほどの異形、サイズが恐怖をもたらす。

そして上半身のカマキリのような鎌が2人を斬り裂いた。

 

 

 

 

「ふぅ…大体片付いたな」

 

一方ラウラとシャルは、周りの猛獣を全て倒していた。逃げ遅れた人もいない。どれも手強かったが何とか蹴散らすことができた。

 

「他の援護に向かおうラウラ!」

 

「ああ!」

 

意気揚々と他の場所へ行こうとしたその時、突如として大きな地震が起きた。

 

「な、何だ!?」

 

すると地面にひびが入り、そこから何かが飛び出る。

それは、ボロボロになった春十と楯無だ。まだISは解除されていない。

 

「よ、嫁!」

 

「生徒会長も!」

 

倒れている2人に駆け寄ろうとするが、穴からまた何かが出て来たのでそれに遮られる。

巨大な虫、そう例えるのが無難だった。蜘蛛の下半身に、白いカマキリの上半身。蜘蛛の部分だけでも5mはありそうだった。

上半身から伸びる2本の鎌は、怪しく光り輝いている。そして一本の日本刀のように美しい。

下半身には赤紫の斑点模様と、毒々しい見た目であった。

 

 

バーミンエンペラー〈混合獣類〉 捕獲レベル102

 

 

「くっ!そこをどけ!」

 

春十の身が心配だったので、ラウラは考え無しに虫へと跳びかかったが右鎌で返された。

バーミンエンペラーの目が、ラウラとシャルを捉えた。そしてゆっくりと2人に近づいてくる。

 

「大丈夫ラウラ!?はっ!!」

 

シャルはやられたラウラを庇うように前に立ち、ショットガンを奴に向けて発砲するが効き目は無いに等しい。その体は厚い甲殻によって守られていた。

やがてバーミンエンペラーは一気に加速し、その太い足でシャルを蹴り上げる。

 

「うわぁ!?」

 

宙を舞ったシャルを、虫は蜘蛛の糸で拘束する。するとその脇下から新たな両腕が生えてきた。シャルを拘束した糸をその腕で掴みブンブン振り回す。虫はシャルを地面に引きずり、壁に激突させる。

 

「うわぁああああああああああ!!??」

 

「あははははははははははははっ!!無様なもんだ!」

 

すると地下からでてきたオータムが春十達がやられていく姿を見て高笑いする。

 

「そいつはなぁ!昔トミーロッド(・・・・・・)とかいう奴が作った混合虫!捕獲レベルも洒落にならんぜぇえ!!」

 

バーミンエンペラーはシャルで遊ぶのに飽きたのか、彼女を放り投げて捨てる。そして今度は倒れている楯無に狙いを定めた。

意識が朦朧としている最中、何とか彼女を守ろうと春十は刀を握るが、体の疲労が原因で上手く立ち上がれない。

 

(クソっ!立てよ畜生!!)

 

足に意識を集中するが、すぐ溶けるように消えてしまう。このままだと楯無が殺されてしまう。

しかし立つことはできない。

速く!速く!と自分を急かしていたその時…

 

(…!)

 

目の前の世界が、一瞬で暗黒の世界へと変わる。楯無達も、敵の姿も消えた。

そして春十の前には、1人の白い悪魔。その後ろには白いワンピースの女の子が悲しそうにこちらを見ている。

悪魔(サタン)は、涎を垂らしながら春十を凝視している。

 

「ああ…いいぜ(・・・)

 

春十は許可した(・・・・)。それを聞いたサタンは、春十の体を貪り尽くす。

 

 

 

 

 

(ああ、ここで終わりのようね…)

 

楯無は今までの人生を、走馬灯のように見ていた。眼前には、こちらに迫り来るバーミンエンペラー。恐怖を煽るように自慢の鎌を見せつけてくる。

 

(ごめんね——簪ちゃん)

 

そして、妹のことを想いながら、目を瞑って奴の鎌を受けようとしたその時…

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

右から来た春十が、バーミンエンペラーの両鎌を切断した。

 

「春十君…!?」

 

春十はそのままバーミンエンペラーの後ろに周り、背中に雪片を突き刺した。

 

自食作用(オートファジー)発動!!)

 

そのまま奴の背中を縦に斬り裂いた。

大きな切り傷を付けられたバーミンエンペラーはバランスを崩し隙を作ってしまう。

 

「今だぁあああああああああ!!」

 

春十は飛び回りながらバーミンエンペラーの体をどんどん斬り裂いていく。

しかしできた傷は、すぐに再生して治ってしまう。最初に斬った鎌も再生していた。

 

「来い!もう二度と大切な人を奪われてたまるか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…!」

 

「どうした?その程度か、料理人」

 

一方その頃、一夏vsエルグ。

既にエルグは数十体にも増えている。いくら倒してもまた復活して増えてくるのだ。限が無い。一夏の体力も限界に近づいていた。

 

「もっともっと私を楽しませて…私の記憶(・・)に残してくれ」

 

「くそっ…!」

 

「それじゃあ…トドメと行こうか!!」

 

そう言うと、周りのエルグ達が一斉に襲いかかってきた。

もう駄目か、と観念したその時——

 

「…む」

 

「…え?」

 

急に数十のエルグが一斉に動きを止める。

全員が、同じ方向を見ていた。

 

「…どうやら、彼女(・・)は君をどうしても殺したいらしい」

 

「…何だと…?」

 

エルグと同じ方向を見ると、そこには一機のロボットがいた。

その鳥人間のようなフォルム、以前師匠から聞いた事がある。

 

「もしかして、GTロボ…!?」

 

美食會が使っていたというデザインのGTロボだ。ペアさん(・・・・)と同じニトロ(・・・)の姿を真似して作ったもの。

 

「料理人一夏、私はお前とまた戦いたい。勝てよ…」

 

そう言ってエルグ達はいつの間にかできた黒い穴へと去って行く。

この場には、俺とGTロボだけとなった。

 

 




日曜の九時台は鬼太郎みるかビルド見るか迷っています。
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