トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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今回は新キャラが三人もでます。


グルメ26 現れた変人たち!

ひと段落ついたところで、現状をまとめる。

学園は猛獣たちの襲撃によりボロボロ、死者は幸いいないものの怪我人が多い。だが何とか守りきれたので良かった。

自食作用(オートファジー)発動による必要なエネルギーは一夏が簡単なものを作ってくれたので回復。一同は戦いが終わった後の宴でもしようとしていた。ただし…

 

「俺一人で復興は難しいなこりゃ…」

 

上手い料理は作れても、グルメ細胞を持たない一般人は傷をすぐに癒せない。それにいくら一夏でも学園の生徒+客という沢山の人たちに飯を作るのは時間がかかってしまう。

 

「それなら任せて!こういう時のために人を集めているわ!」

 

するとリンカが別宇宙移動装置を作動させ、グルメ世界の道を作る。光から三人の人影がでてきた。

一人は魔王のような服を着た大男、もう一人はキノコの帽子を被った暗い女、そして最後の一人は白髪のリーゼントの若い男だった。どれも会ったことのある顔ぶれだ。

 

「鉄狼!」

 

「よぉ一夏、元気そうだな」

 

まずは白いリーゼントの男。彼は「二代目ノッキングマスター」である「鉄平」の息子である再生屋の「鉄狼」だ。

再生屋とはグルメ食材の保護、もしくは絶滅した動物の復活を活動にしている者たち。鉄狼は父親から再生屋の技術を学んでいて、再生屋の世界では有名な人である。

 

「あ、アンタが一夏の兄貴か?俺は鉄狼って言って一夏の悪友だ!グルメ世界じゃあこいつの料理には世話になってるし一緒に旅にも出たことがある。一応友達の兄としてアンタに会いたかったんだ。それで一夏ってグルメ世界に来る前何してたんだ?料理人じゃないあいつを想像できなくて…」

 

「うおっ、凄いおしゃべり!」

 

その明るい性格とおしゃべり癖、そして才能は鉄平譲りだ。

 

「我が来たぞ友よ、今こそ友情の恩返しを貴様にしようではないか!」

 

今度は大男だ。その体格は3メートルと巨人のようである。あまりの大きさに生徒たちがビビっていた。

彼は一夏と肩を比べる料理人、「ガルベルト=ビター」。またの名を「チョコレートの魔王」。世界料理人ランキング39位のプロだ。

 

「ガルベルト!助かるよ!」

 

「あの…一夏さん?その男性は一体…」

 

セシリアが怯えながらも彼のことについて聞いてきた。

 

「そう緊張するなって、こいつこれでも20代だぞ」

 

「「「「嘘ぉ!?」」」

 

「我は300年の時を生きる男である!」

 

 

ガルベルト=ビター フルコースメニュー

 

・オードブル(前菜)…炙り水晶トリュフチョコ(捕獲レベル72)

・スープ…黒点カレーとココア滝のスープカリー(捕獲レベル55)

・魚料理…ショコライクラの軍艦寿司(捕獲レベル32)

・肉料理…ビターピッグの焼肉(捕獲レベル12)

・主菜(メイン)…カカオキングのチョコレートフォンデュ(捕獲レベル81)

・サラダ…ホワイトチョコ白菜の茹で物(捕獲レベル9)

・デザート…ザッハトルテ大陸の一部(捕獲レベル測定不能)

・ドリンク…ダークビターワイン(捕獲レベル29)

 

このように中々の変わり者であった。

次はキノコ帽子の女性だ。この人も料理人である。名前は「セリア」。キノコ料理の達人であり、世界料理人ランキング55位のプロだ。

 

「ヒヒヒ…お久しぶりです一夏さん」

 

「セリアまで!引きこもってなくていいの?」

 

「今日は…調子が良い…ヒヒヒ」

 

その不気味さは何とも不思議なものであり、周りの人たちを寄せ付けない。

 

 

セリア フルコースメニュー

 

・オードブル(前菜)…ジャングルしめじのポン酢漬け(捕獲レベル32)

・スープ…ベニダイテングタケの解毒スープ(捕獲レベル41)

・魚料理…海藻シイタケの炭火焼(捕獲レベル22)

・肉料理…特製タレ使用のステーキノコ(捕獲レベル5)

・主菜(メイン)…アース松茸の炊き込みご飯(捕獲レベル63)

・サラダ…タンポポ舞茸の盛り合わせ(捕獲レベル30)

・デザート…ホイップナメコのアイス(捕獲レベル2)

・ドリンク…高峰エリンギの茶(捕獲レベル68)

 

「みんな来てくれありがとう!!早速手伝ってくれ!」

 

「ああ、怪我人の治療は任せろ!リンカ、飯待ってるだけなら手伝ってくれ!」

 

「分かったわ!他に動ける生徒も来て!」

 

「じゃあ私が行きますわ!」

 

「僕も行きます!」

 

セシリアとシャルが鉄狼たちの手伝いに向かう。

 

「じゃあ我らは厨房に降臨するとしようか、我の力を見せてやろう!」

 

「ヒヒヒ…皆をキノコ中毒にしてあげる…」

 

こうしてグルメ世界からの助っ人による復興が始まった。

 

 

 

 

 

「『ドクターアロエ』、これは包帯替わりにできる。傷口には『消毒エキス』を使うように」

 

「は、はい!」

 

見たこともない治療道具に戸惑うも、鉄狼の教えで使えるようになったセシリア達。たくさんいる怪我人をどんどん治していく。

 

「鉄狼さん!この人腕が千切れかけています!」

 

「分かった!」

 

シャルが見つけた、腕が千切れかけている男性に急いで向かう鉄狼。そしてその人の腕を掴み…

 

「超ペーストフレム!!」

 

「うわあああああああああ唾かけた!!何やってるんですか!」

 

「唾じゃない痰!」

 

「どっちも同じです!って…腕がくっついてる!?」

 

鉄狼の奇行に驚いたが、何と痰をかけられた腕が治っていた。痰をかけられた時は怒っていた男性も治った腕を見て驚愕している。

 

「数分抑えとけば、神経もくっついているはずだ」

 

「…どうなってんの?」

 

「これは親父の師匠の『与作』って人の技でな、俺も最初見たときは驚いたよ。だけどあんな乱暴な治療でも技術は本物だ。だけど超が付くほどの変人でな、親父も相当変な奴なんだよ。自分はぺちゃくちゃ喋る癖に静かにしたほうがいいって人に言うんだぜ?まぁそれでもあの二人は昔ゼブラっつぅ…」

 

「分かりましたから次の治療お願いします!」

 

「鉄狼さん!こっちに足が切れている女性が!」

 

「おう任せろ!!すぐに痰付ける!!」

 

「…大丈夫かなぁ」

 

治療についての心配ではない。訴えられないか不安という心配だ。

 

 

 

 

 

「嘘だろ…」

 

「し、信じられん…」

 

箒と春十、及び他の生徒もそれを見て驚いていた。そこにあるのは簡易型厨房、そこにいるのは…

 

「ガルベルトそこの塩とって塩!」

 

「我に命令するなぁあ!!」

 

「ヒヒヒ…忙しいなぁ…!」

 

「てゆーかガルベルトって普通の料理もできたんだね!」

 

「当たり前であろう!!我に不可能はなぁああああああああああああい!!!」

 

「ヒヒヒ…うるさい」

 

三人の料理人が調理作業をしていた。その速さは目にも止まらない程のもので、常人にはついていけない。あっという間に料理ができ、皿に盛られ、机に置かれる。既に数十分の間に数百人分の料理ができあがっていた。

 

 

 

 

怪我を治療された人たちは一夏たちが作ったご飯を貰い、その味に感動する。

 

「おかあさんこのおにくおいし~!」

「何でこんなに旨いんだ!?」

「感激~!」

 

味わったこともない、見たこともない食材に技術。それらは彼らを驚かせるには十分だった。その中で一番食べているのは春十と、そしてリンカだった。

 

「おいリンカ、もう少しおしとやかに食えよ。だからコロナに『醜っ!』って言われるんだぞ」

 

「ごんなおいじいものめのまえにじでがまんでぎるわげないでじょ!おがわり!!」

 

「はいはい…」

 

呆れながらも空になった皿に盛る一夏。するとそこに姉である千冬がやってきた。

 

「大丈夫か一夏!」

 

「あ、千冬姉、何とかね」

 

「そうか…ところでこの変わった人たちはどちら様だ?」

 

「ああ紹介するね、こいつはこの間話したコンビのリンカ」

 

「…どうも、一夏がお世話になりました」

 

「どうぼっ!べづにげいごじゃなぐでいいでずよ!」

 

「は、はぁ…」

 

リンカの食事は休むことなく数時間でようやく終わり、客人たちは満足した顔で帰っていく。

 

「ところで一夏、すぐグルメ世界に帰るの?」

 

「そうだな、食義を習得したらすぐこの世界に戻るけど」

 

ここでまたもや鈴が違和感を持つ。何故グルメ世界に『帰る』なのだ?一夏の故郷はIS世界の筈だ。

 

(まるで向こうが自分の世界みたいに…)

 

「だけどあんた、料理の修行とかしなくていいの?五か月後よ?」

 

「…何が?」

 

「何がって…フェス」

 

その言葉を聞いた瞬間、一夏がアッという顔になった。

 

「しまったっーーー!!フェスのことしっかり忘れてた!」

 

「あんたこの世界に来る前にランキング入りしてたの忘れてたでしょ?あんなに喜んでたのに…」

 

「うぐぐ…IS世界に夢中ですっかり頭から抜け落ちていた…」

 

呆れた顔でリンカが話している途中、フェスのことを知らない春十たちがそれを聞いてきた。

 

「なぁ一夏、『フェス』って何のことだ?」

 

「…フェスは、『クッキングフェスティバル』のことだ」

 

クッキングフェス、プロの料理人たちが世界一を競う四年に一度の食の祭典。世界料理人ランキング100位以内が出場の条件で、優勝すれば一生遊んでも使い切れない大金、及び永遠に語られるであろう名声が貰える。まさに料理人にとって夢の舞台であった。

 

「へぇ…一夏何位なんだ?」

 

「こないだ上がって…92位に」

 

「90!?」

 

春十たちは一夏の料理術を絶賛していた。その絶賛していた技術が90台ということに驚きを隠せきれない。5か6ぐらいだと思っていた。

 

「う~ん、だったら帰って急いで修行しないと…」

 

「そうよねそうよね!早く帰らないと駄目よね!」

 

「帰る」という言葉を聞いて大喜びするリンカ。するとそこにガルベルトとセリア、そして鉄狼がやってくる。

 

「さらば友よ、同じ舞台で戦えることを心待ちにしているぞ!!」

 

「ヒヒヒ…今回は私が勝つよ」

 

「じゃあ頑張れよ一夏、まぁ俺が心配する必要無いと思うけど親友として心配してやるぜ。今回のフェスは新世代のルーキーばかりだからお前の顔出しにもピッタリだな。そうだ、親父がトリコさんに聞きたいことがあるらしいから伝言頼むわ。伝言ってのは…」

 

「ヒヒヒ…行きますよ」

 

そういって三人はリンカの作った穴で帰っていく。彼らもまだランキング100位入りしている猛者だ。ライバルになるであろう。

 

「じゃあ千冬姉、しばらく休暇を貰います」

 

「あ、ああ…」

 

千冬に休暇の許可を貰う一夏。しかし…

 

「断固反たーーい!!」

「私は一夏君のご飯が食べたーーい!」

「反たーーい!!」

 

IS学園の生徒たちが猛反対。一夏の美味しい料理を失いたくないのだ。何気に反対している人たちの中に鈴も混ざっている。

 

「ほほう…私の弟の休みを邪魔する気か…?」

 

ここで千冬が鬼の顔を出して全員を黙らせる。

 

「じゃあ一夏、頑張ってこい」

 

「ありがとう千冬姉、たまに顔を出すね」

 

こうして一夏はグルメ世界へ帰っていく。次にIS世界に顔を出したのは食義を習得した二か月後であった。

 




神羅の霊廟さんの「IS×仮面ライダー鎧武 紫の世捨て人」が今この作品とコラボしております。そちらも是非ご覧ください。
それにしても鉄狼、文字数稼ぎに便利だなぁ…ww
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