トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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野菜仙境にたどり着きます。そしてオリキャラのオンパレードです。


グルメ30 野菜仙人!

 

濃霧樹海の中で、一夏たち一行はココの娘「ララ」と出会う。その身長は小柄でまるで子供だが、その実力は親譲り。

 

「ララ!どうしてここに?」

 

「僕も依頼されたの、フェスに使う食材を集めてこいって…」

 

「そうなの!じゃあ行き先は同じね!」

 

一夏とリンカはララに駆け寄り、親しそうに談話している。しかし春十たちは彼女を知らない。

 

「一夏、その人は?」

 

「ああ、ララっていってな…師匠のコンビの知り合いの娘だ!」

 

「遠いような遠くないような繋がりだなぁ…」

 

「ララ、こいつが話していた俺の兄の春十で、その後ろにいる女性はセシリアとシャル」

 

「よろしく…」

 

「よろしくお願いしますわ」

 

「こちらこそよろしくね!」

 

お互いの紹介も終わったところで、引き続き野菜仙境へ目指す一夏たち。その道中、ララが一夏の腕に自分の腕を組んできた。

 

「うわっ!?どうしたララ!」

 

「別に…」

 

対するララは顔を隠しそれでも一夏の腕に組んでいる。それを見たリンカが顔を真っ赤にして一夏から彼女を引き離す。

 

「コンビの私に許可なく何してんのよ!!」

 

「…腕を組むのにコンビなんて関係ない」

 

「だからといってねぇ…!!」

 

ここで二人が一夏の取り合いに発展し、お互いを睨み合う。それを放っておいて一夏たちは先に進んだ。

 

「大変だなお前も…」

 

「まぁね」

 

「ところでよ、あのララって人の『あれ』、何だ?」

 

「『あれ』のこと?」

 

あれというのは、先ほどハントパンダを撃退したときに見せた毒能力のことだろう。父ココは自分の体に抗体として沢山の毒を打ちすぎて、結果毒を体内で生成できる毒人間になってしまった。その力は娘のララにまで受け継がれている。

 

「あんまりそのことを聞くなよ、あいつそれがコンプレックスだから」

 

「おう」

 

そう言って歩くこと数分、ようやく目的地にたどり着いた。

 

「意外と早くつけたな…ここが野菜仙境だ!」

 

雲海から聳え立つ沢山の細い岩山、そこから橋が幾つもかけられている。まさしく仙境という雰囲気、ここが野菜仙人たちが住む野菜仙境だ。

 

「ここが野菜仙境…何て幻想的なところですの…」

 

「綺麗…まるでこの世のものとは思えないよ」

 

一行は入り口の橋を渡り、野菜仙境へと入っていく。下を見れば雲で地面が見えない。落ちたらひとたまりもないだろう。

春十たちはISを解除している。流石にこんな狭いところでだと危険だからだ。

 

「所で一夏…あのロボットみたいの何?」

 

「ああ、ISって言ってな。向こうの世界にある…」

 

雑談しながら橋を渡っていると、雲海の中から何かが飛び出してきた。咄嗟の出来事に春十たちは構える。

 

「猛獣か!?」

 

「いや違う、ここの番人だ」

 

現れたのは巨大な怪鳥、しかし頭部は顔が書かれた布で覆われており、穴から嘴が出ている。鳥は最初春十たちに敵意を向けたが、一夏とリンカを見た後空高く飛んでいってしまった。

 

「『カカシチョウ』、野菜仙人の使い魔で普段はここの畑を他の怪鳥から守っているんだ」

 

 

カカシチョウ〈鳥獣類〉捕獲レベル77

 

 

「へぇ~あんな鳥が」

 

「私たちも最初会った時泥棒と間違えられて襲われたわ」

 

そうこうしている間に長い橋を渡りきる。橋が落ちないかヒヤヒヤしたがその心配は無用だったらしい。すると渡った先に一人の老人がいる。頭が玉ねぎのように尖っていた。

 

「これはこれは一夏殿、葬式以来ですじゃなタマ」

 

「タマギ、久しぶりだな」

 

「知ってる人ですの?」

 

「ああ、野菜仙人の一人、玉ねぎ仙人の『タマギ』だ」

 

「他の皆様もようこそいらっしゃいました。登山で疲れていたという時に先ほどはこちらのカカシチョウがとんだご無礼を…」

 

「いえいえそんな!」

 

初めてみる仙人に少し緊張する春十たち三人。その後はタマギに案内され一軒の家に入った。

 

「今回はやはりフェス用の食材を…?」

 

「ああ、悪いが分けてくれないか?」

 

「少々お待ちください、急いでお持ちいたしますじゃタマ」

 

そう言って野菜貯蔵庫に向かうタマギ。一行は旅の疲れをだらだらしながら癒していく。

 

「思ってた感じと全然違ったなぁ…仙人というからもっと厳しそうなのを連想してた」

 

「まぁそんなもんだよ、じゃあさっさと野菜を受け取って帰りますか」

 

「えぇ~!!俺はここの野菜食ってみたいんだけど!」

 

「私も私も!!」

 

ここぞというところで春十とリンカが騒ぎ始める。呆れるように一夏が顔を押さえている時、ララが一夏に詰め寄る。

 

「こんなのは放っておいて、僕と散歩に行こ」

 

「だからと言ってそんなのは認められないわよ!油断も隙もない!!」

 

「…リンカはここの野菜を食べたいんでしょ?これを機にここで数十年ぐらい修行したら?」

 

またもや一夏の取り合いになっていると、慌てた様子でタマギが帰ってくる。

 

「たたた大変ですタマ一夏殿!」

 

「うおっびっくりした!どうしたのいきなり!」

 

「と、とにかくこちらに…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野菜仙境の貯蔵庫にて、その周りには沢山の野菜仙人たちが集まっている。そして貯蔵庫の屋根に一人の若い男が立っていた。

 

「早く鍵を返すのダイ!!」

 

「いい加減にしないと怒るカボ!!」

 

野菜仙人たちはその男に対し怒りをあらわにしているが、対する男はどこ吹く風と無視している。

そこに一夏たちとタマギがやってきた。

 

「どうしたんだ一体!?」

 

「おお一夏殿だダイ!」

 

「貴方からも何とか言ってくださいカボ!」

 

先頭にいる大根仙人「コボダイ」と南瓜仙人「カボー」の元まで駆けつけ、皆が注目しているところを見る。そこにいる男は見覚えがあった。

 

「ああっーーてめぇは一夏!!」

 

その男も一夏を見た瞬間、凄い表情になって敵意を向けてきた。

男の名は「ジンギ」、二代目(・・・)の人参仙人だ。

 

「ジンギじゃないか、何やってんだそんなところで」

 

「ジンギのやつが貯蔵庫の鍵を奪って返してくれないのですタマ」

 

「そんなことしたら…野菜が受け取れませんわ!」

 

「その通りでございますタマ。ジンギ!早く鍵を返すのだタマ!」

 

野菜仙人たちによる必死の説得は、ジンギの右耳から左耳まで通ってしまう。聞く耳持たずとはこのこと。

 

「嫌だね!この野菜は俺たち誇り高い野菜仙人たちが丹精込めて作った野菜だ!薄汚い下界の人間に渡せない!」

 

ジンギという男は野菜仙境の外、つまり下界の人間たちを基本的に見下しており、このように高圧的な態度をしている男だ。

 

「ジンギ、俺からも頼む。お前たちの美味しい野菜が必要なんだ」

 

「何でたかが下界の祭りごときに俺たちの野菜を提供しなくちゃいけないんだ!誰がなんと言おうと嫌だね!雑草でも食ってろ!」

 

一夏の説得にも耳を傾けず信念を曲げないジンギ。よほど下界の人間が嫌いらしい。

 

「そこまでこの野菜が欲しいなら俺と勝負しろ一夏!お前が勝ったら好きなだけ野菜を分けてやる!だが負ければ…二度とこの地に足を踏み入れるな!」

 

「…わかった!その勝負、受けて立つ!」

 

 

 

 

 

 

 

 




次回ジンギ戦。
体重3キロ減りました、やったね!
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