トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話 作:ZUNEZUNE
春十&ララVSドラゴーヤ(メス)
「おらぁあああああああああ!!!!」
春十が思い切りドラゴーヤに向かって雪片を振るが、メスはその硬い鱗で防ぎビクともしない。するとドラゴーヤが長い体を更に伸ばし、春十に噛みついてきた。それをララが阻止、春十をドラゴーヤの視線から退かす。
「ありがとうララさん!!」
「気にしないで…次が来る!!」
するとドラゴーヤは口からありったけの光弾を撃つ、春十はそれを
(たったの数発で一気にシールドエネルギーが減った…何て威力だ!)
しかしそんなことで臆してはならない、春十はドラゴーヤの頭上に移動し何度も雪片で切り裂いた。ダメージが皆無に等しいがその警戒をララから外すことに成功、その隙に彼女が毒攻撃をした。
「ポイズンライフル」
静かに発射された毒の弾はまるで引き寄せられるかのようにドラゴーヤの口の中に入っていった。
「これならそのうちに毒が効き始めるはず、だけどやっぱり弱点を見つけた方が良い…」
「どうやって見つけるんだ?」
「とにかく攻撃して奴の顔色を伺う…その時あいつが一番苦しんだところが弱点…だけど並みの攻撃じゃあいつは顔を崩さない」
「成る程、結構わかりやすくて良い!!」
「僕が右側を攻撃する、君は左側をお願い」
「ああ!」
そう言って2人は大きく周り、左右からドラゴーヤを挟み撃ちにする。
「ポイズンキャノン!」
「
ララは腕から出す毒の塊「ポイズンキャノン」、春十は先ほど吸収した光弾をそのまま返した。左右から同時にドラゴーヤは攻撃を受けたが、奴は顔色一つ変えずにララの方へ突撃していった。
「…!」
ララはそれを飛んで避け、春十の所へやってくる。その次に春十が雪片を握って突撃、ドラゴーヤの周囲を飛び回りながら攻撃していった。それでも弱点は見つからず、ドラゴーヤは暴れに暴れまくっていた。
「くそっ!なかなか見つからねぇな!」
「…ここは僕に任せて、君はちょっと下がっていて」
「なっ!?俺だってまだまだ戦える!!役には立つぜ!」
「いいえ、君を役立たずと言ってるわけじゃないの、ただ…」
すると彼女は体中に付けていた緑のものを脱ぎ捨てていく。その瞬間、彼女の褐色の肌は紫色に染まっていく。その光景を春十は目を見開いて見ていた。
「今の僕に触れると危険だから…離れていて!」
そう言うと彼女は両腕を大きく広げ、肌が露出している部分から紫色の「何か」が生まれ始めた。それは毒で形成された
「ポイズンビット」
ララがそう呟くと、蜂たちは一斉にドラゴーヤを囲い始める。そして尻にある針から毒弾を一斉に発射し始めた。数匹だけなら痒いだけのものだが、それが数百匹となると四方八方から狭い密度で毒弾が迫ってくるのだ。
当然ドラゴーヤはそれを避け切れず、体中に毒弾を受けてしまう。それを凝視していたララはとある電磁波の違いを見つけた。
(顎部分だけ電磁波がおかしい…毒弾を受けてわかりやすくなったのね)
彼女が人差し指で何かを示すと、それに合わせて蜂たちが顎に集中し始めた。おそらく顎が弱点なのだろう。しかしドラゴーヤは暴れまわり蜂たちを追っ払う。そして奴は体をうねらせてララの方に口を大きく開けて向かった。
「ポイズントーチカ」
すると彼女は毒の壁でドームを作り、それで自分を覆った。それを見たドラゴーヤは急転換してそのトーチカから離れる。するとトーチカから複数のポイズンキャノンが放たれた。
『ギシャアアアアアアアアアアアアアア!!!???』
それに驚きながらも龍は何とか全弾避けるが、その時にはララはトーチカから出ておりドラゴーヤの眼前まで跳んでいた。
「はっ!!」
そしてドラゴーヤの顎を蹴り上げた。龍は悲鳴を上げながら辺りを飛び周り、よほどの激痛だったのだろう、ならやはり顎が弱点のはずだ。
ララは右手から毒液を垂らし、そのまま手首を回し毒で円を作った。
「モウルドパンチ!」
そしてその円に向かって拳を放つと、反対側から毒で作られた剛腕が生え、ドラゴーヤの顎をぶち抜く。
先ほどから弱点を突かれまくっているせいか、ドラゴーヤの怒りが頂点に達し、咆哮を上げながらララへと向かったが…
『ギャアッ!?』
突然止まり、痙攣しながら地面に横たわる。さっきまでの威勢はどこにいったのやら、鳴き声も震えていた。
「…ようやく効いてきたようね」
ララはそんなドラゴーヤに近づき、そっと頭を撫でる。龍はどんどん衰弱していき、何故かやせ細ってきた。
「僕がポイズンライフルの時貴方の口から体内にいれた毒はただの毒じゃない…微量でも体内にさえ入れば周りから水分や養分を吸収して爆発的に増殖していく…名付けて『パラサイトポイズン』、前の僕じゃあ作ることもできなかったけど、食義のおかげで作れるようになった」
しかしドラゴーヤは腐ってもグルメ界の猛獣、本来なら一瞬で増えるはずのパラサイトポイズンが全身に回るまで少しかかった。その抗体力も侮れない。
「安心して、パラサイトポイズンはその生物を殺せばその時点で完全に消滅する。つまり君の体は
どんどん死に近づいていくドラゴーヤを、ララは慈愛と慈悲が籠った目で見ていた。やがてドラゴーヤはゆっくりと目を閉じる。
「…さて、春十さん、一夏たちの援護に向かおう」
「あ、ああ…(すげぇ…)」
あっけなく勝敗が決まり、ララはドラゴーヤの亡骸に背中を見せる。するとその長い尾が何故か動き始めた。
「ララさん危ない!!」
「えっ――?」
次の瞬間、死んだと思われていたドラゴーヤが長い尾でララを弾き飛ばした。彼女はそのまま岩山へと激突する。
(…何でまだ生きているの…パラサイトポイズンは完全に…)
ドラゴーヤはその名の通りゴーヤの龍である。ゴーヤには胃の調子を整えて食欲増加を促す「モモルデシン」と膵臓の働きを良くし正常な動きに戻す作用がある「チャランチン」という成分が含まれており、この2つの成分はゴーヤの苦みの原因でもあった。
ドラゴーヤは、胃や他の内臓に入り込んだパラサイトポイズンに耐えるために自身の体内のモモルデシンとチャランチンを増加させた。それにモモルデシンは、卵を産むために必要なエネルギーを蓄えるために食欲増加を目的として前から増やしていた。
その他にもビタミンC、βカロテン、カリウム、葉酸といった栄養素も大量に作り体の抵抗力を更に上げた。パラサイトポイズンが吸収しきれないほどの量を。
ドラゴーヤの繫殖能力が長けている理由は卵を沢山産むこともあるが、まずその免疫力が凄まじく、病気などでは絶対にといっても過言ではないほど死なない生き物でもある。
そして良薬は口に苦しという言葉通り、ドラゴーヤは薬にも使われることもある。グルメ界に点在している
「…くっ」
痛みの中、ララは走馬灯のように過去を振り返っていた。
「やーーい!!どくおんな!!」
「わたしララちゃんとなんかといっしょにおべんとうたべたくない、どくがうつりそうなんだもん」
子供の時から言われてきた「毒女」というフレーズ。父ココとは違って僕の毒能力は父さんから受け継がれた先天的なものだったから、昔から毒はあった。
そのため周囲から嫌われ、陰口を言われ、迫害されていた。虐めや暴力は無かった。仕返しが怖かっただけだろう。僕は小さい頃から
最初こそ父さんを恨んでいたが、大人になるにつれそれは筋違いだと理解する。父さん自身も第一級の危険生物として隔離されそうになった話を、毒のことで喧嘩したときに聞かされたからだ。
やがて嫌われることを「仕方のないこと」だと思い始めた。だって僕は、普通の女の子どころか普通の人間ですらないのだから。
だから僕は孤独になれる美食屋という仕事に就いた。これなら他人とも話さなくていいし何より「毒」という能力を必要とされる職業だったからだ。私も最初は嬉しかった。忌み嫌っていた毒能力が初めて称賛されたからだ。デビュー当時は「最も稼いでいる美食屋ランキング」で上位になったしグルメ評論家やグルメ政治家も私を褒めていた。「美食屋四天王ココの娘」という看板もあったからだろう。
だけど、褒められていたのは「毒能力」
僕は独りになることを何とも思っていなかったはずなのに、結局は少しでも褒められようと努力している。そのうち、僕が有名になった瞬間仲良くなろうとする同級生、お金を稼ぐ道具としか見ていないスタッフ、周りの人々が信じられなくなっていた。
しかしそんな時、とある光が僕に世界を教えてくれた。
「『僕に近づかないで』?、何でだよ、別にお前自身が危険というわけじゃないだろ?俺はお前と仲良くなりたいんだ!」
だから思った。皆の役に立ちたいと――
(僕を必要としてくれる皆を!!守るって!!)
自分を食おうとしてきたドラゴーヤを、逆に攻撃して牽制させた。そして両手から流す毒で自分の全身を覆う。
「ポイズンドレス――!」
そうして毒で形成されたドレス型の戦闘服を身にまとったララは、ドラゴーヤと対峙した。その姿はまるで紫色の女神、そしてその美しさからは想像もできない危険な香り…
「僕は勝てる。自信を持ってそう言える…」
ドラゴーヤを指し、自信満々な宣言をする。
「だって君…
ララは結構お気に入りのキャラで、そのために「僕っ娘」「褐色」という性癖をフュージョンさせました。
だけど褐色肌で毒って、どこかで聞いたようなキャラだなー(棒)