トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話   作:ZUNEZUNE

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今回は一気に学年別トーナメントまで行きます。


グルメ4 織斑姉弟の怒り!

「分析結果…終わりました」

 

「ご苦労、何か分かったことは?」

 

千冬と真耶は、地下50mにある秘密の空間にいる。

2人の前には、皮だけとなったウニUFOの死骸が台の上に置かれていた。

 

「これの正体は分かりませんが…分かったことは二つあります」

 

ここで真耶は指を2本立てる。

 

「まず、この生物の遺伝子配列はウニに酷似していること」

 

「ウニ…?」

 

「海で採れてトゲトゲの奴です。今見るとそのまんまウニですよね」

 

と言っても普通のウニはこんなにデカくないし目も付いてないし空も飛ばない。自分達が知っているウニの常識から遠く離れている生き物だった。

 

「そして…この生物はあり得ない程の極寒や極暑状態でも生息でき、尚且つ真空空間でも生きていけると予想されます」

 

「…まさか」

 

「非常に信じられないですが…このウニさんは恐らく宇宙生物かと」

 

「宇宙生物か…確かに信じられん」

 

「全くです。それ以外のことは分からないことだらけです」

 

「わかった。それであのISの事は?」

 

「あ、はい!」

 

真耶がディスプレイに、正体不明機の映像や画像を出した。

 

「所属不明で、登録されていないコアでした」

 

「…そうか」

 

ISのコアは全部で467しかない。つまりISは世界で467機しか無いということだ。

しかしこの正体不明機は468番目であった。

 

「そして操縦者なんですが…言動や声色での判断では浅いので動きや心拍数などを調べてみると…約92%の確立で男性かと」

 

「世界で2番目の男性操縦者というわけか」

 

「これ…どうやって政府に報告します?」

 

「このウニ擬きの奴は曖昧でいい。『侵入してきた未確認生物2体を正体不明ISが倒した』でいいだろう」

 

「はい!わかりました!」

 

こうしてあの事件の事は政府を通し、世間に知れ渡る。

そして一夏の食欲悪魔(ブラッド・ディアボロス)は、通称「血まみれ」と呼ばれるようになった。

 

 

 

 

「美味し〜!」

 

ラボにて、束が美味しそうにステーキを頬張っていた。

一夏はそれを見ている。

 

「どうですか?『霧隠れ牛』の肉に『星露ニンニク』を使ったガーリックステーキは」

 

「最高だよ!ニンニクの辛みが肉の味と舌の状態を上げていてとても良い!」

 

「ありがとうございます!」

 

「それにしても『血まみれ』か〜何だか物騒な名前だね」

 

「そうですかね?気に入ってますよ僕は」

 

「でもでも、折角助けてやったのに悪者みたいでさ〜」

 

この調子で束はさっきからジタバタしている。

 

「仕方ないですよ、世間側から見れば敵か味方かも分かりませんから」

 

「だけどだけど〜!」ジタバタ

 

「それで束さん、頼んどいたあれ分かりましたか?」

 

「それが全く分からないの!」

 

そして束は画面に向き直す。

そこには2匹の猛獣を連れてきた黒い光の映像が映し出されていた。

 

「いっくんと同じ装置を使ってるってのは分かるんだけど…発信源や向こう側がサッパリ」

 

「ですよね、それはIGOでも分かりませんでした」

 

「次見かけたとき入れば?」

 

「そうですね〜それが正体が分かる唯一の策ですよね」

 

「あ〜も〜!分かんないことだらけで束さんイライラする〜!」

 

「まぁまぁ、他にも作ってあげますから機嫌直して下さい」

 

「わーい!」

 

こうして束のグルメは続く。

 

 

 

 

IS学園側では、転校生が2人やってきた。

 

「シャルル・デュノアです。宜しくお願いします」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

フランスからやって来た男性操縦者、そしてドイツからやって来た軍人であった。

ラウラは来て早々、春十の頬を引っぱたく。

 

「!?」

 

「私は認めない…貴様があの人の弟など!」

 

ラウラ・ボーデヴィッヒは織斑千冬を尊敬していた。しかしその弟は憎んでいた。

あの人の弟なのに何も出来なくて足枷になっているといった、個人的な物だが。

 

 

 

この後シャルルと春十は同室になるが、そこで驚くべき真実が発覚する。

 

「えっ…女!?」

 

「あっ…」///

 

シャルル・デュノアの正体は女で、本名は「シャルロット・デュノア」というらしい。

デュノア社の社長が父であり、母はその本妻…ではなく浮気相手であった。

優しくしてくれた母が亡くなった後、父の所へ強制的に行かされ、IS適合率が高かったために春十の白式、「血まみれ」のデータを得るために男として編入してきたのだ。

しかし、IS学園の特記事項を利用し、自分の居場所を作ったのは春十だった。

 

「これから三年間、自分の居場所を探そう」

 

「ありがとう…春十」

 

こうしてシャルル改めシャルと親密になる春十。

しかし、全てが上手くいくわけではない。

 

 

 

「くっ…!?」

 

「どうした!?この程度か!」

 

ラウラの「シュヴァルツェア・レーゲン」と対峙する春十。

彼女は鈴とセシリアを傷つけた。春十はそれに対し怒り、アリーナでの私闘となったのだ。

しかし春十の実力ではラウラに及ばない。実力はハッキリしていた。

ここでラウラは、火に油を注ぐ。

 

「どうやらお前や教官にはもう一人の弟がいたらしいな」

 

「!!…それがどうした!?」

 

「モンド・グロッソの時に誘拐されたが…教官はそれを見捨てた。当然だ、誘拐されるような弱い弟はあの人に必要ないからな」

 

「何だと…!!!」

 

この言葉で、春十は更に怒り始める。

 

「千冬姉は一夏を見捨ててなんかいねぇ!!誘拐の情報を大会側から伝えられてなかっただけだ!」

 

「それでもその一夏という奴は…弱い!」

 

「これ以上…一夏(おとうと)を馬鹿にすんなっーーーー!!!」

 

春十の雪片弐型がラウラを斬る。怒りの一撃により、ラウラは大きく蹌踉めいた。

 

「貴様…雑魚の癖に!」

 

「一夏を侮辱する奴は…俺が許さん!」

 

こうして二人の争いは続くと思われたが…

 

「やめんか馬鹿共」

 

織斑千冬が割って出てきた。

そして決着をつけるなら学年別トーナメントでしろ、それまで私闘は禁ずる、と決めた。

 

「教官がそう仰るなら…」

 

「ボーデヴィッヒ、私も織斑と同じ意見だ」

 

「えっ——?」

 

「二度と一夏(おとうと)を貶すな。私は生徒に手を出したくない…!」

 

「…はい」

 

怒ったのが千冬だったのが効いたのか、ラウラは悔しそうにその場を立ち去る。

 

(何故だ、何故教官は弱い弟達を庇う…?)

 

 

 

こうしてやってきた学年別トーナメント。春十はシャルと組み、打倒ラウラと興奮していた。

運が良いのか悪いのか、初戦でラウラ&箒ペアに当たる。

 

「1戦目で当たるとはな、待つ手間が省けたという物だ」

 

「そりゃ何よりだ」

 

ここで春十は刀をラウラに向け、大きく叫んだ。

 

「ここでお前に勝って、一夏を侮辱したことを謝らせてやる!!」

 

「面白い…できるものならやってみろ…」

 

 

 

 

 

「「叩き潰す!!」」

 

 

 

 

個人対戦での春十対ラウラは、圧倒的な実力差によりラウラが圧勝だった。しかし今回はペアでの対戦。ラウラは箒のことなど無視して春十へと向かう。しかし春十にはシャルがいる。

 

「春十!行くよ!」

 

「ああ!」

 

シャルは箒を倒し、ラウラと春十の戦いに加入する。

シャルは銃でラウラの動きを妨害した。時に春十の後ろへ隠れ、時に背後から撃ち、あらゆる手段でラウラの注意から離れる。

そして、春十は「シュヴァルツェア・レーゲン」が搭載した「AIC(停止結界)」の弱点を見つける。

 

「忘れたのか?俺達は2人だぜ!」

 

「なっ!?」

 

それは停止させている物に意識を集中させていないと効果が維持できず、意識外からの攻撃には弱い。つまり複数との戦闘はAICにとっての天敵だった。

 

「これで終わりだぁーーーー!!!」

 

そう言って春十が刀をラウラに振りかざそうとしたその時…

 

 

「「「「!!??」」」」

 

 

黒い光が、また咲いた。

 

それを見て、春十、箒、別室にいる真耶、千冬、観客席にいたセシリアと鈴、そして一部の生徒がそれを見て悪寒を感じ取る。

恐怖が心の中を染めていく。前回も見たことあるその光は、風船のように膨らんでいく。

そのサイズは、前のと比べて数倍。明らかに異常だった。

そしてそこから出て来たのは…巨大な足。

長さ数mはありそうな足が2本現れ、胴体、腕、羽も出てくる。

最後に出たのが太い首に大きな顔。しかし、どの部分も統一感が全くなかった。

頭は立派な鶏冠を生やした鶏。手足は虎柄の豪腕豪脚。胴体は狸。そして尾は恐ろしい蛇であった。

人間のように振る舞うその鶏は、体長15mはありそうだ。

筋肉と脂肪で膨らんだ胴と四肢、赤く光る眼。何もかもが威圧感を出す物。

 

 

 

鵺コッコ 〈幻獣類〉 捕獲レベル85

 

 

鵺コッコは大きく鳴く。それと同時に、沢山の生徒も悲鳴を上げ始めた。

 

 




いくら何でも展開が早いですかね?春十の話を略しすぎたかなと反省。
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