トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話 作:ZUNEZUNE
場所は織斑食堂。休みになっているこの店の中で、一夏とリンカ、そしてIS組が集まっていた。壁には中心に山が書かれた地図が貼られており、一夏たちはそれを説明しているところであった。
「次のターゲットはここ!西にある大火山の『ドーイド火山』にある『マグマカレー』だ!」
「「「……マグマカレー?」」」
しかしいくらこの世界に慣れてきた春十たちでも流石に食材の名前を聞いただけでその詳細は予想できない。聞いたことも無いそのカレーの名前に首をかしげる。
するとリンカが説明しだした。
「マグマカレーというのは、火山に流れる名前の通りマグマのように流れて噴火するルーよ。元々マグマカレーが流れている火山は
「か、火山のマグマを食べるのか……」
マグマを食べる、想像したことも無い話であんなものを食べるとなるとまず口の中にすら入れられない。もし入れたとしても口内が火傷とかの話で済むわけがない。
「まぁ
「そうなのか一夏?」
「ああ。かつてのランキング4位、カレーの王様とも言われた『ダマラ・スカイ13世』シェフが、ルーの中にある有害物質の除去方法を発見したんだ。今まではその有害物質が除去できなくて食べれなく、戦争時代には井戸の中に入れる毒代わりにもなってたとも聞く」
ダマラスカイはカレーの調理に長けた料理人、長年調理不可能と言われたマグマカレーを
これによりカレー界は大きく一変、更に火山ごとに味も辛さも違うことが分かり、調理法が発見された日からも多くのグルメ研究者がそれに携わっていたという。
その結果、ドーイド火山のルーが一番美味だということが判明した。
「それにより廃れていた火山周辺の村々は一気に開発が進み、尚且つ様々な種類の温泉も掘り出されたから今となっては観光都市になってるわ」
「確か
「……流石別世界」
自分たちの世界とは常識も環境も全然違うことを改めて再確認するIS組、しかしそれでも話は進む。
「問題なのはその環境!マグマを取りに行くとなると火口付近に行くことになるから暑いぞ。その気温はサンドガーデンにも並ぶという」
「それに捕獲レベルの高い猛獣もわんさかいるわ、まぁ今までの旅通り危険ね」
「そうか……」
「そこで今回は、希望者だけを同伴させようと思う!」
一夏がそう言うと真っ先に手を上げたのは春十であった。
「まぁ俺もこういうのは経験しておいた方が良いからな!」
「……じゃあ私も」
すると今度は簪が手を上げた。
「私、今までの旅に一回も同伴したこと無かったから……」
「そうか!他にはいるか?もう1人欲しいけど……」
「うーん……どうしましょう?」
そこでもう1人がなかなか決まらない。皆今までの経験から怖がっているのか、もしくは疲れているのか率先して名乗り出ようとしなかった。
しかしそんな時、鍵を閉めていた筈の扉が勢いよく開けられる。一体何事かと全員がそこを向くと、髪の長い女性が両手で扉を開けている。
「お前は……コロ――!!」
「一夏様ぁあああああああああああああ!!!!」
それは美食屋四天王サニーの娘「コロナ」、奥にいる一夏を目に捉えると跳びかかり、抱き付いた後自分の髪の毛でぐるんぐるん巻きにした。
「お、おいコロナ!」
「一夏様!毒女と獣女から聞きましたわ!私ともあろうものがいるのに何故連れてくれないんですの!?あの2人に憎たらしい程自慢されましたわ!」
「ちょっとアンタァ!何抱き付いてんのよ!!」
コロナは一夏を拘束し、一夏はそれから抜け出そうとし、そしてリンカは2人を一生懸命引き剥がそうとする。静かだった食堂は一気に騒がしくなり、IS組はポカーンとそれを見ている。
「だ、だったら次の旅……お前も行くか?」
「いいですの!?」
「ちょっと一夏ァ!?」
こうしてコロナの同伴も決まり、ようやく行くメンバーが揃った。
「今回の旅で私の美しさと華麗さを見せつけて、今度こそ一夏様のハートを奪って見せますわ」
「……ムッ」
するとコロナの発言を聞いた鈴が急にムスッとなる。そしてそのまま立ち上がり、さっきは見せなかったやる気を急に出してきた。
「私も行くわ!!」
「え?良いのか鈴……この間ヘブンオーシャンに行ったばっかりだろ?」
「良いから同行させて!!」
「あ、はい」
こうしてドーイド火山に向かうメンバーは一夏、リンカ、コロナ、IS組からは春十、簪、鈴という6人のメンバーとなる。
そして今回も、旅は険しくなるのであった。
最近寒さが本格的になってきましたね。マスクも付け始め、皆様も風邪には気を付けてください。