トリコ 一夏がトリコの世界に行って料理人になって帰ってきたお話 作:ZUNEZUNE
コロナは美しさに魅入られた女であった。それは生まれつきの性格であり、あるいは父親のサニーから遺伝子と共に受け継いだものかもしれない。
だが、彼から貰ったものはそれらだけではない、頭から伸びる目には1本だけでは見えない髪の毛を操り戦う戦闘スタイル。その数は100万本近く、それに加え触覚、冷点、温点、圧点など様々なものを感知する種類がある。
それによって華麗ながらも豪快の戦い方が可能、髪は長距離にも対応できるので傍から見れば触れずに敵を倒せるのだ。
そんな美しい姿、四天王サニーの娘、経験豊富な若手実力者、なので最初は彼女に気にいられようとしてその財産と美しさを手に入れようとする男が沢山いた。それに対しコロナはうんざりし、一時期男という生き物に失望しかけたことがあった。
男という存在は、金と体にばかり目が行く下劣で醜い生き物だと。しかしその考えは織斑一夏との出会いによって一変される。
「お前の力がどうしても必要だ!次の食材狩りはお前も同行してくれないか?」
この人だけは、私を金儲けの道具とは扱わない。従姉妹のリンカのコンビというので最初は僅かながらの興味を沸かせたが、いざ会ってみるとその人柄に夢中になった。一夏という存在が、彼女の心を大きく開けたのだ。
だから思った。彼の傍にいたいと――
「
コロナが大量の髪を動かし、それでブラッドレオンの動きを固定させる。多少前に動かれてしまうもまるで蜘蛛の巣に引っかかったように奴は動けなくなった。
その鋭い牙で必死に噛み千切ろうとするもコロナの髪はそんなことでは斬れない。例え1本だけでも数百キロの物は持てた。
奴が動かない隙にと、一夏とリンカは互いの武器を持って斬りかかる。その斬撃が当たる直前にコロナはロックを解除したわけだが、その僅かな一瞬の間にブラッドレオンは回避する。
「ちッ!速すぎだろッ!!」
「なんて馬鹿力なんですの……本当に醜い獅子!!」
するとブラッドレオンは大きく地面を蹴り上げ一夏に向かって飛びかかる。その牙による噛みつき攻撃に対し包丁で受け止め宙へ弾き飛ばした。
吹っ飛ばされたブラッドレオンは空中で回転しながらも口から光線を発射、一直線にコロナへと伸びていく。自分に向かってくる光線にも関わらず、コロナは華麗なポーズをしたまま微動だにしない。
「ちょッ!?危ないわよ!?」
避けようとする動作もせずコロナに対し、傍目の鈴は慌てて警告するも1歩も動かない。余裕の笑みでその光線を迎え撃った。
「――
しかしそんな光線も、コロナの髪によって分散されあらぬ方向へ飛んでしまう。そこからさらにブラッドレオンが吐き出す光弾の猛攻が続くも全て
「フライ返しッ!!」
それは
ちなみに髪の量を増やして何倍にも威力を増して返す「スーパーフライ返し」もある。
顔面に自分の光弾が当たったブラッドレオンがしばらくの間視界が使えない状態、今度こそと一夏とリンカが同時に斬りかかった。その硬い体にもようやく切り傷ができる。
そしてリンカは剣として使ったコテを持ち直し、パンチの姿勢に入る。
「50連コテ釘パンチィ!!!」
『ガルルッ!!!』
そうして繰り出された釘パンチにブラッドレオンも同調、負けじと自分も手を出しリンカのパンチと張り合った。瞬間辺りに凄まじい衝撃波が走り出す。まるで戦争でも起きているかのような過激さである。
やがてブラッドレオンはまたもや一夏の方に跳びかかる。しかし一夏はまな板シールドで防御し単独で抑え始める。するとリンカとコロナの方に目配せをしてきた。
「……私たちと連携しろって言ってるわねあれは」
「やれやれ、仕方ないですわね。本当は貴方のような品性の無い女性となんか協力したくないんですけど……他ならぬ一夏様のためですわ」
するとリンカとコロナは並び、それぞれの準備をする。するとリンカは両腕を振りかぶった状態でコロナの方を見た。それもそのはず、リンカはコロナを
それを見ていた春十たちだが、何か裏があるのだろうと納得。そしてリンカは遠慮なくコロナに向かって打撃を放った。
「100連――ツインコテ釘パンチィイ!!!!」
「100万本!
するとその両手コテ釘パンチに対しコロナは全髪の毛を使ったスーパーフライ返し、それはリンカのパンチを100倍の威力に増大させそのままブラッドレオンの方へ飛んで行った。
最後まで食い止めていた一夏は向かってくるその打撃が躱されないよう獅子の目の前に立ち、当たる直前で上空へ回避。そしてブラッドレオンは抵抗できずその打撃を食らった。
「100連の100倍だぁあ!!どうだぁ!?」
『グルウウウウウウウッ!!!」
尋常じゃない程威力が高まった連携技は、ブラッドレオンの硬い肉を貫通しどんどんダメージを与えていく。やがて大きく吹っ飛び、地面に激突した時には白目を剥いて絶命していた。
「よっし!!勝ったぞぉお!!」
勝利に喜び合う一夏たち、その中でリンカとコロナは、まだ認め合っていないといった表情で手を叩き合った。
炬燵を出しました。えぇ、寒いからです。