斉木楠美のψ難   作:桂ヒナギク

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 私の名は斉木(さいき) 楠美(くすみ)。超能力者だ。

 超能力があるからといって、競馬であたり馬券を予知して買ったり、パチスロでスロットを当たりで止めたり、そんなことはしない。

 この能力があるおかげで、私は迷惑していた。

 人の心の中が読めたりなど、まあ色々ある。

 私は普通に暮らしたいのだ。

「楠美!」

 知人の女子に声をかけられた。

 この女子は燃堂(ねんどう) 力子(りょくこ)。何を考えているのか、思考が全く読めないバカである。

「ラーメン食べに行こうよ」

 なんで登校前にラーメンなんだ。それに朝食はもう食べた。

「行かないの?」

「行かない」

「チェ」

 力子は残念そうな顔をした。

 そんな残念そうな顔するな。機会があったら行ってやる。

 ……。

 …………。

 ………………。

 学校に着き、下駄箱の蓋を開けようと触れた瞬間、中に手紙が一通入ってるのが見えた。

 私は蓋を開け、封筒を取り出した。

 ラブレターか。

 私は中身を見ずとも内容がわかる。

「それ何?」

 書いたやつは冴えない顔の男子。名前は大谷(おおたに) (さとる)

 いらないから力子にやるとしよう。

「くれるの?」

 私は封筒を力子に渡した。

 力子は封筒を開け、内容を読んだ。

「あなたが好きです。付き合って下さい。ラブレターじゃん」

 力子は大谷が好きだ。

「よかったね」

 私は教室に向かった。

 教室に着くと、私はカバンを置き、席に座った。

「楠美」

 男子生徒が声をかけてきた。

 この男子は照橋(てるはし) 一心(いっしん)。私にゾッコン。ちなみに従兄弟。

「今日さ、一緒に帰らない?」

「いいけど」

 精悍な顔立ちだが、私はこいつには興味ない。

(やったあ! 楠美と一緒に帰れる!)

 うざいだけだ。

 放課後になり、私と一心は帰路に就く。

 その後、何事もなく、二人はそれぞれの家に帰り着いた。

「ただいま」

 家に入ると、母親の心美(ここみ)が出迎えた。

「おかえりなさい。おやつのプリンあるわよ」

 私はプリンが大好きだ。

 プリンを食べている時が一番幸せ。

「着替えたら」

 私は部屋へ行き、普段着に着替えてリビングへ。

 食卓に着き、プリンを食べた。

 甘くて美味しい。

 ちなみに、向かい側でコーヒーゼリーを食べているのは、父親の楠雄(くすお)

 父は私と同じ超能力者だ。

 父の力は私以上である。

 この二人の力について、母の心美は知らない。

 別に隠しているわけではないが、明かすつもりもない。

 聞かれれば答える。

 さて。

 プリンを食べ終えた私は、部屋に戻った。

「にゃー」

 飼い猫がやってくる。

(おい、楠美)

 飼い猫の考えが伝わってくる。

「猫の分際で呼び捨てか」

(下等生物に敬称なんてつけるか)

 ムカつく。

 私は生意気な飼い猫を部屋から追い出した。

 

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