今回は残念系魔女のモル子日記なんだ。
ある意味モル子の人生の山場なので、結構難産でした。
シリアスとか感動って書けない男だから仕方ないよね。
俺、コレが終わったらジーク君を交換するんだ……
オクトーベル 26の日
今日、新生ブリテンから和平の使者が来た。
同時にマーリンの使い魔からもメッセージが送られてきたところを見ると、先日のアルガの襲撃がよほど効いたのだろう。
ブリテンからの侵攻が避けられるのは正直助かるが、こうも明確に結果が出るとこちらとしても複雑な気分だ。
今回はあの子に説得されてしまったけど、こういった危険な事は極力行ってほしくないというのが本音だからだ。
正直、オークニーが滅んだとしても私にとっては大したことではない。
その際はロット王に全ての責任を被せて、私たち家族はネビス山に戻ればいいだけの話なのだから。
王族として育ったガウェイン達には少し苦労を掛けるかもしれないが、私やお母様だって山暮らしには慣れる事が出来た。
あの子達が馴染めないことはないと思う。
そもそも王妃の地位だって私が望んで得たものではないのだ。
こんなモノの為に身内を犠牲にするなんて真っ平御免である。
そういうワケだからアルガにはこの国の為に無茶などしてほしくないのだが、こうも明確に成果を出されてしまっては
アルトリアと対峙していた時のあの子が見ている光景を思えば、例え幻想種の王たる竜種が相手でも負けることはないのだろう。
実際、数年前にはワイバーンを狩って食べてたし。
とはいえ、そうであっても心配してしまうのが身内というもの。
あの時だって、アルトリアの敗北でほかの騎士たちが動けなくなったから良かったものの、もし兵達がパニックになっていたらブリテン軍全てを相手することになったのだ。
本当にあんな事はこれっきりにしてほしい。
私にとって、家族は国よりも重く大切なものなのだから。
オクトーベル 29の日
新生ブリテンとの会談が終了した。
話し合いの結果は和平締結には至らず、相互不可侵条約を結ぶに留まる事となった。
これもアルトリアがアルガを自身の近衛騎士団に迎えたい、なんて提案をしてきたのが原因だ。
私を含めたオークニーの家臣団の返答は、当然NO。
『久々に会ってみればウチの旦那に手を出そうなんて、エエ度胸やないけ、アァンッ!?』という意図を込めてニコリと笑いかけると、あの娘は涙目で子犬のようにプルプル震えていた。
一国の王なのにあの有様で大丈夫なのだろうか?
思わず怒りや王妃の地位も忘れて、姉として心配になっちゃったじゃないの。
事情はどうあれ一度頭に上った血が下がれば、ブリテン側の気持ちも理解はできる。
武名を轟かせる王とそれを
むこうとしては雪辱を晴らしたいところだろうけど、力量差があり過ぎてそれは不可能に近い。
おそらく暗殺という案も上がったのだろうが、それだって成功率の低さに反してリスクが大きすぎる。
向こうは知らないだろうけど、以前に貴族からの刺客を生け捕った事から分かるように、あの子は暗殺者としての適正も高いのだ。
『真正面がダメなら』と安易な行動に出た場合、今度こそアルトリアの首が飛ぶ事になるのは想像に難くない。
彼らが前者を選択したのは、ブリテンが騎士を中心とした武人中心の国だという事が大きいが、それにプラスしてマーリンの入れ知恵もあるだろう。
あの男は人格はアレだが頭脳はこの島で十指に入る切れ者、魔術に関しては言わずもがなだ。
アルトリアの聖剣を断ち切った瞬間を見ていたのなら、味方に留めようとするのは当然と言える。
まあ、こちらが断った時に浮かべた嬉しそうな顔からすると、奴個人では迎え入れるのは反対だったようだけど。
さらに言えば、破竹の勢いで勝利していることに目が奪われがちだが、ブリテンは結成して間もない国である。
諸国統一はブリテン王国の完全な再興を目指すと同時に、有能な人材を得るための手段でもあるのだろう。
彼らが最終的に仮想敵として見据えなければならないのは、この島の外からくる勢力。
ローマ帝国をはじめとした本土に展開する大国と
なんて具合に向こうの事情は察しが付くが、だからと言ってこちらも『はい、そうですか』とアルガを渡すワケにはいかない。
蛮族・諸外国へと防衛の要として、今やあの子はオークニーにとって無くてはならない人材だ。
つい最近も単騎でピクト人の軍事施設を強襲し、砦にいた千人ほどの人員全てを殲滅したと聞く。
たとえ新進気鋭の国家との同盟だとしても、一騎当千どころか万夫不当の人材を手放すのは割に合わない。
他には個人的な理由が二つ三つあったが、本人の意向もあってお断りさせていただいたのだ。
会談の後、アルガからの提案でアルトリアと個人的に話す機会を設けることになった。
『つい先ほどまで敵国だった場所に王を置いていくのは』とブリテンの家臣団は当然渋ったのだが、そこはお母様の名前を出すことで何とか黙らせることができた。
というか、施政に関わる諸侯たちは旧ブリテンからの貴族が多いのだから、私の事だって知ってるだろうに。
約二十年ぶりの親子水入らずの再会なのだと言えば、邪魔をしづらくなるのが人情というもの。
その辺を理解できない爬虫類系クズは、キャスパーリーグが普段からは想像もできないレベルの狂乱っぷりで襲いまくっていたから邪魔されずに済んだ。
緊張の面持ちで入ってきたり、お母様を見て目を丸くしたりとリアクションが妙なので訳を聞いてみると、なんともトンデモナイ答えが返ってきた。
マーリンのド腐れ野郎はアルトリアに、私達の事を歪めて伝えていたのだ。
というか、お母様が死んでる上に私がブリテンの王位を欲しがってるとはどういう事なのか?
あんな男の加齢臭が染みついた玉座なんて、頼まれてもいらないんだけど。
アルガの『剣魔』の異名と悪魔憑きのレッテルだって、それ広めたのマーリンのバカじゃないの!
あの子は剣術が趣味だけど家族想いのいい子だし、旧ブリテンで家臣を手討ちにしたのも私達を護るためだっての!!
聞いた話にお母様と二人で憤ってると、アルトリアが物凄い勢いで謝ってきた。
あの子が悪いわけじゃないのに……マーリンめ、許すまじ。
その後マーリンの目的について議論をしたワケだけど、アルトリアから出た私とお母様の神霊化が予想外という証言を踏まえて、持論を皆に伝えておいた。
夢魔と人間の混血であるあの男は、おそらく神秘の枯渇によって現世で活動できなくなるのを恐れている。
夢魔とは人間の精神に憑りついて感情を食らう、一種の霊的寄生虫みたいなものだし。
だからこそお母様の血を引くアルトリアに、この島の守護竜の片割れである赤き竜の力を植え付けたのだろう。
そして選定の剣を抜かせることにより不老の加護を与え、島を統一したブリテンという国の王座に永久に縛り付ける事で、去り行く神代をこの島に縛り付ける楔としたのではないか? というのが私の見解だ。
まあ、もっともらしい事を言っているが所詮は推論に過ぎない。
あの男が何を目的にしているのか、改めて探ってみる必要があるだろう。
この話をする際にブリテン島の管理者の役割をアルガに説明したわけだが、本人はロット王に務まるのかと心配していた。
その役目を負うのは貴方なのだけどね。
それはともかく、素のアルトリアと話すことができたのは本当に良かった。
私がアルガをブリテンに出さない理由の中には『アーサー王』という虚像を背負わされて周りの誰からも
だからこそ相手方や諸侯の非難を受けても、私はあの子を今回の会議では『ブリテンの責任者』とは称しても『アーサー王』と呼ぶことはなかった。
一度でもあの子を『アーサー』と認めれば、その仮面をはがすことができないような気がしたからだ。
その思いはアルガも同じだったようで、あの子もまたアルトリアを『アーサー王』とは呼ばなかった。
赤子のころに引き離されて以来、私達はあの子に何もしてあげられていない。
ならばせめて、あの子が王ではなくアルトリアであれる場所に、堪えられなくなった時に逃げ込める場所になってあげたいと思うのだ。
あ、アルガが欲しい云々については別問題だから。
お兄ちゃんに手を出したら、後は戦争しかないって事は覚えておいてね、アルトリア。
デケンベル 14の日
アグラヴェインから、いつまでアルガを
子供達には、本当の父親が誰かを
ただ、これに関しては口にしないようにと厳しく言いつけておいたので、質問が飛び出した時は正直言ってドキリとした。
ガウェインは成人を迎え、ガヘリスは14歳。
あの子も13になった。
幼い頃なら疑問に感じても流していた事柄だって気になってしまう歳なのだろう。
アルガと体を重ねてから16年。
幸せだとは思うが、私自身はずっとどこか物足りないと思っていた。
許されない恋だとはわかっている。
だからこそ、こうやって多くの
けれど、私も疲れているのかもしれない。
王妃を続けることも、ロット王を夫と呼ぶことも。
そして、意識のないあの子と体を重ねることも。
その事に気が付くと、アグラヴェインの言葉はいい切っ掛けに思えてくる。
私はアルガを愛している。
この思いは変わらない。
いいえ、子供達の為に懸命になってくれているのを見ていると、なおさら愛おしく思える。
けれど、あの子はどうなのだろう?
……愛されているとは思う。
でなければ、身籠った事で体調を崩すたびに方々に駆け回って薬やお守りなど持ってくるはずがない。
でも、その愛はどういったものなの?
家族として? 姉として? それとも一人の女として?
今まで目を背けて来たけれど、認めてしまうと気になってどうしようも無い。
だから、私は前に進もうと思う。
ずっと抱き続けてきたこの想いを
デケンベル 16の日
今日、アルガに真実を告げた。
切っ掛けはガウェインとガヘリスがブリテンへの仕官をしたいと言ったこと。
あの子は『ガウェインはロット王の長子でありオークニーの王位継承者なので、アルトリアの下に付いてはいけない』と
するとガウェインは『自分たちは王の子ではない』と言い、その流れであの子が父親であることを暴露したんだそうだ。
それに関して、私はガウェイン達を
関係を前に進めると決心しながらも、アルガに真実を告げられなかったのは私の落ち度だからだ。
その後でこちらを
私は全身全霊の力を振り絞らなければ、それに是と答えることができなかった。
アグラヴェインが言うには、混乱したアルガは自室に籠っているらしい。
いつも
その様子を思い返すたびに、私が行ったことがどれだけあの子を傷つけたのかを思い知らされる。
今、私は身が震えるほどの恐怖を味わっている。
今まで幸せな日常を送る事で目を逸らし続けていた事実が、目の前に迫ってきている。
自分の欲望を叶えるためだけに、あの子の尊厳を踏みにじったこと。
あの子が知らぬ間に、多くの重荷を背負わせてしまったこと。
そして、あの子に拒絶されるかもしれないということ。
6歳から武者修行をしていたように、アルガは元々根無し草の気質を持つ子だ。
あの子がこれだけ長い間オークニーに居たのは、自惚れでなければ私達がいたからだろう。
だけど、私達を嫌いになったら?
私達に価値を見出さなくなったら?
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
私はもうアルガと離れ離れになりたくない!!
あの子がいない世界なんて考えたくもない!!
罵られてもいい、殴られたって構わない!!
だから!
だから!!
私を置いていかないで、私達を捨てないで!!
お願い、お願い、アルガ…………
(ここから先はインクが滲んで、読み取ることができない)
デケンベル 17の日
激動の一日が終わった。
朝一番に部屋から出たアルガは、部隊長から休暇をもぎ取って私の部屋に乗り込んできた。
いつになく真剣な表情のあの子の言葉に従ってお母様や子供達を呼ぶと、そこから家族会議が始まった。
そこで私は今まで行ってきた事と自身の気持ちについて、包み隠さずに告白した。
気恥ずかしい気持ちも、後ろめたい気持ちだってある。
でも、ここでいい恰好をしようとしたら、絶対悪い方向に転がるのは目に見えていた。
全てを吐き出した後、私はアルガからの言葉を待った。
どんな罵詈雑言を浴びせられてもいいと思った。
手をあげられても仕方がないと覚悟した。
でも、あの子の口から出たのは、こちらの予想とは大きく違ったものだった。
先ずはロット王に行ったことについて怒られた。
たしかに結婚式の前に『嫌なら言ってくれ、連れて逃げるから』と言葉を掛けてくれたのは覚えている。
しかし、あの時は強制執行のギアスが掛かっていたため、結婚を反故にするとどんな呪いが掛かるかわからなかったのだ。
そのことを言うと『言ってくれたら、解除の方法くらい幾らでも探したよ!』と輪を掛けて怒られてしまったが。
意外なことに大きく怒られたのはその事だけで、寝込みを襲った事や子供達についてアルガは怒ろうとしなかった。
曰く『身内の事だから目くじらなんて立てないしフォローもする。子供達にしたって父親同然で付き合ってきたんだから、認知するのは全然問題ない』だそうだ。
ただ、私のしでかした事でロット王の人生を大きく歪めてしまったことはケジメを付けないといけないらしく、それについてはお母様共々説教を受けた。
久しぶりに小さい時のように人目をはばからずに大声で泣いてしまった。
怒られたことが悲しかったんじゃない。
アルガに捨てられなかったことが、私と子供達の事を受け入れてくれたことが、どうしようもなく嬉しかったのだ。
その後、子供達に今まで叔父と呼ばせたことに頭を下げたアルガは、今度はロット王への詫びについて頭を悩ませた。
何故か知らないがあの子の中ではロット王の株は高いらしく、どうやったら償えるかと苦心していたようだった。
もっとも、独り言の中で『セルフ斬首』だの『切腹・拷問』だのと物騒な言葉が出始めた時点で止めたが。
そのあとも言葉を重ねた結果、私達はオークニーを去る事にした。
『こんなことがあった以上、この国にいることはできない』というアルガの言葉を尊重した結果だ。
王族から外れてしまう事に子供達に頭を下げていたが、向こうは何とも思っていないようだった。
実はあの子達はちょくちょく私に『窮屈』だの『退屈』だの『欲望駄々洩れの貴族がうざい』と王族の生活について愚痴を並べていたので、実は願ったりかなったりだったりする。
最後にアルガが極力オークニー近辺の蛮族を駆逐する事で、せめてもの罪滅ぼしとする事を決めて会議は解散となった。
アルガに尻ぬぐいをさせる事になるのは申し訳ないが、今は甘えておくことにしよう。
そして、この日記を書き始める少し前にアルガは再び私の部屋を訪れた。
部屋に入った後、あの子は何の迷いも無く私に土下座したのだ。
突然の事に唖然とする私に、あの子は頭を下げたまま『姉ちゃんの気持ちに気づけなくてゴメン』『ロット王との結婚の話、俺から言われるのって凄く傷ついたと思う』『謝って済む問題じゃないけど、詫びさせてほしい』と口にした。
その言葉に私は涙を堪えることができなかった。
あの時は平気な顔をしていたが、たしかにアルガの口から他の男と婚儀を行う事を祝われるのはとても辛かった。
結婚式の時だって『隣にいるのが何故アルガではないのか』と、ずっと思い続けていた。
だけど、その痛みはもう感じることはない。
これも私の気持ちを汲んでくれた、この子のお蔭だ。
額を床にこすりつけているアルガを抱き起すと、次に待っていたのは『ありがとう』という言葉だった。
あの子は言う。
『俺は剣術狂いのろくでなしだから、姉ちゃんとお袋さんがいなかったら人を斬りまくって、どこかで野垂れ死んでたと思う。俺が人の道を外れなかったのも子供を持つことができたのも、姉ちゃん達のお蔭なんだ。やった事は何とも言い難いけど、それについては本当に感謝してる』と。
ここで涙腺が大決壊した私は悪くない。
その後、『寝込みを襲った時に何かしなかったか?』と問われた為、例のお腹トントンの事を伝えたところ、アルガの顔色が一気に悪くなった。
何かあったのかと問いただした結果、私は今までアルガに抱いていた疑問の答えを知る事となった。
驚くべきことに、あの子は前世の記憶を持っているのだという。
前世のアルガは今から1600年以上も未来、その極東で裏社会の殺し屋をしていたというのだ。
その世界では錬金術をさらに進化させた科学と呼ばれる技術が広まっており、今とは比べ物にならないくらいに社会は進歩していたそうだ。
そんな中、捨て子だったアルガは犯罪結社に拾われて、使い捨ての刺客として育てられた。
あの子の振るう剣も
鋼鉄に身体を置き換えた異形の者たちが
死線を超えていく度に剣に魅入られていった彼は、何時しか剣を極めんが為に人を斬る外道へと堕ちていったそうだ。
そして組織の裏切りにあったアルガは、追っ手との抗争の中で命を落とすことになる。
そこまで話したアルガは、私に使った技術が暗殺の任務の為に女性を骨抜きにするものなのだと教えてくれた。
あの子は手管にハマってしまうと、その男無しでは生きられなくなる事を心配していた。
けれどそれは杞憂というものだ。
何故ならそんなものが無くても、生きていけないくらいに私は貴方にハマっているのだから。
P・S
上記の事を告げるとアルガは顔を真っ赤にしたので、これはイケル! と思って私は押し倒そうとした。
今までとは状況がまるで違う。
アルガが起きている以上、あの超絶鬼畜調教はないはずだ。
……なんというか、それに関しては物足りない気がするけど、ともかく散々だった初夜をやり直す機会である。
今度こそ、実質経験のないアルガをリードしてお姉ちゃんとしての威厳を奪還するのだ!
と、心の中で息巻いていたのだが、待っていたのはアルガからの非情の宣言。
『そう言ってくれるのは嬉しいんだけど、今は姉御を女として好きなのか、家族として好きなのか自分でもわからないんだ。だから、この気持ちがはっきりするまで肉体関係は控えよう。さっきのテクの件もあるし』
……待ってほしい。
ここまで私の身体を好き勝手に調教しまくっておいて、今更それはない。
だいたいライクかラブかなんて、そんな場所など私は十五年も前に通過しているのだ。
それを建前にされて体も心も納得すると思っているのか!?
ここからは姉弟(夫婦)の会話。
『アルガは悪魔よッ! 私の身体をここまで好き勝手しておいて、今更放置なんて……ッ! エロくて……キチクで……なんて酷い……』
『いきなりとんでもないレッテル貼るのやめてくれない!? だいたい、身体を好き勝手って……自業自得だろ!』
『それはそれ、これはこれよ! だいたい手管の影響がどうとか言ってるけど、私はもう下腹部を撫でられるだけでダメになっちゃうんだから問題ないわ!!』
『末期症状じゃねーか!? 今すぐ治さねーと、マジで俺から離れられなくなるぞ!!』
『私は一向に構わん!! そっちこそ子供四人もこさえておいて、初心なネンネじゃあるまいし。ライクかラブかなど気にする必要などなかろう!!』
『誰の所為だと思ってんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
結局おあずけになっちゃった(涙)。
だが、私は諦めない!
初夜(真)にむけて、絶対にあの子を悩殺してやるんだから!!