剣狂い転生漫遊記   作:アキ山

23 / 137
 お待たせしました。

 容赦なく全部コールを頂いた他、4次がみたいという意見も多かったので、まずは4次から始めたいと思います。

 他の分は少し待っててくださいね。


冬木滞在記(1994)(第四次聖杯戦争
冬木滞在記(1994)01


 冬木滞在記(1994) 1日目

 

 

 やってしまった。

 妖精郷に籠って幾星霜(いくせいそう)

 戯れに憶えた神仙術の縮地法を使用したところ、ミスって現世に来てしまった。

 修行の成果で環境適応に関しては問題ないが、妖精郷に比べれば空気が悪い。

 辺りに充満する鉄錆臭い臭いに顔を顰めていると、なんか茶髪でチャラい感じの現代風な兄ちゃんが『呪文唱える前に出てきた! ねえ、あんたって悪魔?』なんてよく分からん事を聞いてくる。

 状況がわからないので周りを見渡せば、現代風の民家に転がる刺殺された夫婦と思われる死体と、魔法陣の上に寝かされた子供。

 これはどう考えても刑事事件である。

 取り敢えず下手人と思わしき兄ちゃんを『ちょいなっ』と気絶させて子供を助けたところ、魔法陣からエーテルの光がペカーッ!! と溢れ出した。

 そうして中から出て来たのは、なんと我が家の三男アグラヴェイン。

 『サーヴァント・ディフェンダー』とか言っていたが、一体なんなのか。

 こちらを見るなりボロボロと涙を流すアグラヴェインを慰めてお互いの事情を確認し合ったら、なかなか厄介な事に巻き込まれたのが分かった。

 『聖杯』というドラゴンボールみたいなものを巡って、古今東西の英霊が殺し合うバトルロイヤルがこの地で開催されるらしく、アグラヴェインはその参加者として現世に現れたらしい。

 ルールでは英霊は魔術師とワンセットであり、英霊をサーヴァント(使い魔)、魔術師を(マスター)と呼ぶそうな。

 でもって、三男のマスターは気絶させたチャラ男らしい。

 さすがに殺人犯の下に息子を置くのは勘弁だったので何とかならないかと聞いたところ、令呪というモノを奪い取ればOKと返事が返って来た。

 さて、問題はその令呪とやらをどうやったら奪えるか、である。

 千年以上生きていて恥ずかしいのだが、俺は魔術に明るくない。

 というか、仙人になったので息をすると魔力が生成されるらしいのだが、回路が無いので全く使えん。

 アグラヴェインも剣術は使えても魔術の方はからっきしである。

 困った俺はニニューさん特製の妖精通信で姉御にアドバイスを求めた。

 すると、三男の事を聞いた姉御が俺を目印に妖精郷から来てしまった。

 さすがに女神な姉御は現世では制約がかかるらしく、省エネモードとかいって容姿が15歳くらいになってた。

 その割に胸がバインバインなのは、姉御流のこだわりらしい。

 もしかしたらこの辺がガウェインの嗜好に結びついたのかもしれんな。

 少し心配になったので家の事を(たず)ねると、留守はお袋さんとギャラハッドに任せてきたという。

 お袋さんはもちろんだが、ギャラハッドだって成長しない娘二人と違っていい大人になっている。

 二人に任せたのならば問題なかろう。

 着くなり涙ながらにアグラヴェインに抱き着く姉御。

 アグラヴェインは照れて嫌がっていたが、顔が笑っていたのを見ると満更でもないんだろう。

 令呪に関しては、姉御がチャラ男の手に刻まれた赤い(あざ)をベロリとめくると俺の手に貼り付けてしまった。

 (いわ)く『本来なら私がマスターになるべきなんだけど、省エネモードだからアグゥを維持するといざって時に魔力切れになるかもしれない。その点、アルガは全く魔力を使わないんだから、あの子に流しても問題ないでしょ』とのこと。

 まあ、二酸化炭素みたいなものだから問題ないんだが。

 なんだかんだと有ったが、いつまでも他人様の家にいる訳にはいかないし、チャラ男を警察に引き渡さねばならん。

 というワケで家の備え付け電話で110番通報を行い、俺達は家から退散した。

 坊やには悪いと思ったが、警察が保護してくれれば何とかなるだろう。

 チャラ男については氣脈を狂わせて半身不随(ふずい)にしておいたから、これ以上罪を重ねることは出来まい。

 妙なことに巻き込まれてしまったが、久々の娑婆(しゃば)である。

 どうせなら楽しんで帰ろうじゃないか。

 

 冬木滞在記(1994) 2日目

 

 

 昨夜は手頃な廃工場があったのでそこで一夜を過ごすことになった。

 この国の通貨が無い以上、この辺は仕方が無い。

 とはいえ、いつまでもこうでは拙いので早急に入手する算段を付けねばならんが。

 あと、寝る前に3人で話し合った結果、俺達の目標が決まった。

 それは『アグラヴェインを受肉させて妖精郷に連れ帰る』ことである。

 昨夜、聖杯戦争なんて関係ねぇ! とばかりに妖精郷に連れて帰ろうとしたのだが、失敗に終わってしまった。

 どうも令呪を通してこの地にある聖杯戦争の魔術式に縛られているらしい。

 その繋がりとやらをぶった切ればと思ったが、それをするとアグラヴェインが消えてしまうので断念。

 本来の姉御なら維持に必要な魔力を保持できるのだが、省エネモードでは聖杯からの魔力バックアップ無しにアグラヴェインを維持する事が困難。

 この地の地脈から魔力を吸い上げるという手も考えたのだが、やろうとした瞬間に姉御が嘔吐してしまった。

 介抱している最中に聞いた話だと、この地域の地脈は強力な呪詛に汚染されているらしい。

 なんだかんだと意見を交換した結果、聖杯で受肉させるのが手っ取り早いという結論に至ったのだ。

 地域に走っている術式を解析した姉御が言うには、聖杯戦争自体も地脈からの魔力を使用してるので、優勝カップも汚染されてる可能性もあるらしい。

 もし、そうだとしても汚染原因を斬り捨てればいいだけだが。

 さて、今日は冬木市(この街の名前な)の地理を調べる為に色々と回ってみることにした。

 決して、姉御の上目づかいのおねだりに負けたワケではない。

 冬木市は結構な大都市で、妖精郷に引っ込んでいたカッペな俺達には珍しいものばかりだった。

 もっとも、所持金ゼロの俺達には見てるだけしか出来ないんだが。

 路銀があればなぁ……と考えていると、姉御が恐ろしい事をしてくれた。

 拾った小銭でスクラッチクジを購入し、見事一等に当選。

 その金を元手に競馬で一番配当率の高い大穴を一点買い。

 レース開始直後、大穴の馬二頭以外に鈍足の魔術を掛けるというサマで的中させたのだ。

 ワンコインが数時間で数千万という大金に化けた。

 錬金術も真っ青である。

 当然ながら俺達に預金口座なんてものは存在しないので、姉御の異空間倉庫に現ナマを収納。

 中堅クラスのホテルを借りて、そこを拠点とすることにした。

 欲を言えば堅気の衆を巻き込まない為にも一軒家が欲しかったのだが、予算の都合と戸籍云々(うんぬん)で断念した。

 姉御の一連の手管を見た三男の感想。

 『そういえば、母上の職業は魔女でしたね』

 ウチじゃ普通の専業主婦で、魔術なんて火を起こす時くらいしか使ってなかったからね。

 ちなみにガチモードの姉御は魔術・呪術が雨霰(あめあられ)とカッ飛んでくる弾幕魔神スタイル。

 俺も割と本気にならないとヤバいくらいの強さなので気を付けるように。

 あと、街中でずっとこっちを付けている気配があったので捕獲してみると、ドクロ面に黒ずくめといういかにもな不審人物だった。

 アグラヴェイン曰く『暗殺者(アサシン)』のサーヴァントらしい。

 姉御曰く『アグゥに比べたら霊体の密度が低いから、分身か何かだろう』とのこと。

 ちなみにこの個体、姉御が魔術で使い魔にしてしまった。

 彼の名前は迅速のマクールというらしく、魔神捕獲用の契約魔術で縛っているので本体に戻ることは無いそうな。

 ちなみに彼等は本体が生前に患っていた多重人格が『宝具』によって肉体を得た姿であり、彼等が聖杯に掛ける悲願は「統合された完璧な人格」を手に入れる事だとか。

 当初姉御はこのマクール君を使い潰す気マンマンだったのだが、俺はそれに待ったをかけた。

 戦闘能力は低くても、気配遮断による隠密行動で諜報専門に動いてもらえれば、十二分に役に立つと思ったからだ。

 なにせ、こっちは土地勘も敵の情報も一切合切が無いのだ。

 こういった専門職を簡単に使い捨てるのは勿体ない。

 いや、実際のところ俺がやればいいのだが、これでも一応はマスターでアグラヴェインの命脈を担っているのだ。

 あんまり単独行動とかはしないほうがいいだろう。

 姉御たちも心配だし。

 で、マクール君と話し合って『人格統合して完璧な個人になりたいんなら、このままマクールという一人の男として生きればいいんじゃね?』と提案した結果、その手があったかぁぁぁっ!! と叫んでいた。

 どうやら本体に拘り過ぎていて、今や肉体を持つ独立した個体である事を忘れていたらしい。

 というワケで姉御との契約をやり直した結果、マクール君は姉御の使い魔兼従者となりました。

 令呪の縛り? そんなもんは姉御のナビの下、バッサリと斬り捨ててますがなにか?

 なんでこんな面倒くさい事をしたのかというと、なんというか感傷という奴だ。

 『使い捨ての道具』にされる側の気分というのは嫌というほど知っているので、家族には出来れば加害者側に立ってほしくなかったのだ。

 自分でも甘いとは思うが、この位は勘弁してもらいたい。

 まあ、どうあっても必要だと思ったら容赦はしませんがね。

 

 冬木滞在記(1994) 3日目

 

 

 偵察に出てくれたマクール君から情報があった。

 なんとサーヴァントを4体見つけたらしい。

 移籍初っ端からいい仕事をしてくれる、迅速の名に偽り無しと言ったところか。

 昨夜、マクール君とは暗殺者時代の苦労話や使い捨てにされる悲哀等々で意気投合した結果、ウチのメンツでは断トツの好感度を得てしまった。

 で、マクール君の情報なのだが、一人は緑のぴっちりタイツを身に着けた泣きホクロが印象的なイケメン、もう一人は金髪紅眼の男、一人は赤い髪に顎髭の偉丈夫、最後の一人は金髪碧眼に黒のスーツを纏った男装の麗人だそうな。

 誰がどこの英雄かはサッパリだが、容姿が分かっただけでも収穫としては十分か。

 マクール君の話では、ホクロのイケメンと男装の麗人が湾岸の倉庫街でカチ合いそうとの話なので、俺達も出向く事にする。

 マクール君には倉庫街で落ち合うから無理はしない様に言っておいた。

 彼曰く、他の人格達が町中で諜報活動をしているらしいからな。

 見つかったらいろいろと拙い事になるだろう。

 さて、今回の戦争とやらはある意味息子の命が懸かってるからな。

 本気で勝ちに行くとしようか。

 

 

◇ 

 

 

 夜霧が薄く立ち込める倉庫街。

 とっくに降りてしまった夜の帳の中、リフトに備え付けられたライトに照らされた一角を舞台にして、二人の英霊が(しのぎ)を削っている。

 片方は長短二つの槍を巧みに操るランサー、対するは風の結界で己が得物を隠したセイバー。

 セイバーの方は、ディフェンダー陣営の誰もが一目で真名に辿り着いた。

 アルトリア・ペンドラゴン。

 ブリテンの王であり、騎士王と謳われた聖剣の担い手だ。

 彼女が聖杯戦争などに参加している事を知った当初、マスターとその補助を担う両親は驚き、そして悲しそうな表情を浮かべた。

 だが、それも一時の事。

 今では気持ちの切り替えも終えており、冷静に事の推移を観察している。

 この辺の冷徹さは剣魔、そして魔女の面目躍如といったところだろう。

 さて、二人の得物が火花を散らす光景に、ディフェンダー・アグラヴェインは目を細める。

 さすがは三騎士に選ばれた英霊。

 その攻防の腕は卓越しており、『鉄壁』と言われた己の手腕でも100手に1、2は取りこぼす可能性は否めない。

 だが、それより恐ろしいのは隣にいる父だろう。

「先手、頭への長槍の振り下ろしから短槍の中段刺突。後手、長槍を掻い潜り、短槍の突きをいなしてからの胴薙ぎ……」

 こうして両者の手管を先に呟くと、次の瞬間に両者は全く同じ動きをしているのだ。

 一見すれば未来視か予言にしか見えないが、アグラヴェインはこれがそうでない事を知っている。

 相手の『意』を読み取る事で、如何なる神速の攻撃も制す内家拳の神髄。

 その精度は己の生前より更に磨きが掛かっているらしい。

「でも、あの子どうしたのかしらね。あんな風の結界なんて、ブリテンの時は一度も使った事なかったのに」

「それに鞘も見当たらないな。あれって無くさない様に、姉御が魔術を掛けてたはずだろ?」

「盗難防止の呪いと所持者の自動追尾をね。お母様と共同で掛けたものだから、よほどの事がない限り解呪なんてされないはずなんだけど……」

「所持者に不老不死と絶対の加護を授ける聖剣の鞘。それを無くしたからこそ、叔母上は英霊としてこの戦いに参加しているのでしょうな」

「あの子が妖精郷に来なかったのって、それが理由なのかしら……?」

「さて、な。気になるなら後で聞けばいいさ。───それより状況が動くぞ」

 父の言葉にアグラヴェインが戦場に目を戻すと、ランサーが長槍の封印を解いているところだった。

 マスターの方から宝具を開帳せよと指示されたのだろう。

「あら、むこうのマスターは気前がいいわね。これでランサーの正体が分かればいいけど」

「ランサーがアルトリアの馬力に負け始めているからな、あの子を(から)め捕るにはいささか技量が足りない。攻防の合間合間で動きがおかしくなるところを見ると、あの二槍スタイルは本来の物じゃないんだろうさ」

「ほう……なかなかに興味深い話ですな」

 背後からの声に慌てて振り返ると、そこには古びた外套を纏った髑髏(どくろ)面の男の姿。

 モルガンの従者となったマクールだ。

「お疲れさん。無事で何よりだ」

「この程度、造作もありませぬ。ところで、この倉庫街にネズミが数匹潜んでいるようです」

「知ってるよ。ランサーの後ろのコンテナの上に突っ立ってるのが奴さんのマスター。他にも、死角になる位置のコンテナに狙撃狙いの伏兵もいるな。標的はマスターなんだろうが、ああも殺気を隠さないんじゃ、察してくださいって言ってるようなもんだ」

 さも当然のように口にするアルガに、アグラヴェインとモルガンの顔が引きつる。

「ねえ、アグゥ。私、気付かなかったんだけど……」

「私もですよ。まあ、この手の察知能力は父上が異常すぎるだけですから」

 比べるだけ馬鹿を見ます、という息子の酷い言い草も気にせず、アルガは口を開く。

「話を戻すぞ。ランサーの動きだけどな、何度か短槍の峰の部分で横薙ぎを放ちかけてるんだよ。そこを見るに、あの兄ちゃんは剣と槍の二刀流が本当の姿なんだろうよ」

「この短期間の攻防でそれだけの事を見抜くとは……。やりますな、剣士殿」

「武術家ってのは一つの技を何千何万と繰り返す。だから、一挙手一投足には癖が()みついてるもんなんだ。立ち合いでは如何にして、それを見抜いて相手の情報を集めるかが肝要になって来る。要は『(かん)の目』を養えってことさ」

「なるほど」

 ディフェンダー陣営がそんな雑談を繰り広げている中、再度セイバーとランサーが激突する。

 黄の短槍を足元に落とし、紅い長槍単独で突きを繰り出すランサー。

 得物と同色の魔力を放つ穂先は鎧に護られたセイバーの胴へと吸い込まれていく。

 それを見て取ったセイバーは穂先の進路から逸らす様に身体を()らす。

 直撃を避ける事で刃を鎧で滑らせ、そのまま自身の間合いに持ち込む算段なのだろう。

 だが───

 紅い槍は鎧など無い物と言わんばかりにセイバーに傷をつけたのだ。

 直撃では無かった為に少々腹の肉を削がれただけで済んだが、攻勢に出ていたセイバーはその不可思議な効果を警戒して足を止める。

「あの紅い槍、穂先が叔母上の鎧を貫通しましたな」

「という事は、槍の効果は防具の無効化か?」

「いいえ。当たる一瞬にアルトリアの纏う魔力に揺らぎがあった。多分、あの槍は魔力を無効化するのよ」

「宝具を除く我等サーヴァントの装備は魔力によって編まれた物。魔術師殿の言う事が確かならば、セイバーの鎧は槍の効果によって消された、という事になりますな」       

「厄介ね……。あの槍兵、ある意味魔術師の天敵よ」

「心配ご無用です、母上。私と父上がいれば、あの程度の相手を母上の前に立たせることなどありません」

「……まあ、な」

「どうかされたかな? 剣士殿」

「いや……あのランサー、どっかで見た事があるような気がしてさ」

「そうなの?」

「───ダメだ、思い出せん。ブリテンにいた頃の話だとは思うんだが……」

「ブリテンの騎士の装いには見えませんな。ならば、サクソン人やピクト人といった蛮族の出でしょうか?」

「サクソン人はともかく、ピクト人はないでしょう。あれって人間じゃないし。……あら。あの子、敵の策に(はま)って負傷したみたいね」

 モルガンの言葉に他の面々が目を向ければ、たしかにセイバーは腕を負傷していた。

「右手の親指が曲がってないのを見ると、腱を持っていかれたみたいだな」

「傷口に掛かってるのは治癒を阻害する呪いのようね。癒えない傷を与える槍で有名なのは、アルスターの大英雄クー・フーリンの持つゲイ・ボルクなんだけど……他にあったかしら?」

「おや、騎士王が彼奴の真名を暴いたようですな」

「フィオナ騎士団のディルムッド? ……誰だ、それ」

「たしか、アイルランドの英雄だったと思うわよ。なんでも上司の花嫁を奪って逃げたとか」

「またそっち系か」

 アルガがうんざりしたような顔を浮かべていると、今度は天から二頭の牛に曳かれた古代の戦車が雷を伴って舞い降りてきた。

 御者台にはマクールが口にしていた赤髪の偉丈夫が小柄な男を伴って、大見得を切っている。

「今度は征服王イスカンダルか。随分と大物ばかりが掛かるものよ」

「……姉御。説明プリーズ」

「父上……」

「仕方ないわ。この人、六歳で廃嫡・追放されたんだもの、古代史なんて勉強する暇なかったのよ。イスカンダルはアレキサンダー大王とも呼ばれる古代マケドニアの覇者。当時大帝国だったペルシャを征して、世界征服寸前までいった大王よ」

「サンキュー。けど、結構ヤバめの手合いみたいだな」

「英霊の格で言えば最上級ね。順当に考えれば、優勝候補の一角と見て間違いないわ」

「聖杯に招かれし英霊は、今ここに集うがよい! なおも顔見せを()じるような臆病者はぁ! 征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れぇぇぃっ!!」

 セイバー、ランサーへ向けた部下になるようにとの提案を蹴られたライダー・イスカンダルは、周囲に向けて大声を張り上げる。

「行くのですか?」

「うんにゃ、メリットが無い」

「侮蔑がどうのとか言ってるわよ?」

「好きに取らせとけばいいさ。今回限り二度と顔も合わさないんだ、どう思われようと痛くもかゆくもない」

 息子と妻の問いにドライな対応を示すアルガ。

 物見遊山ならば顔見せも悪くないが、今回は息子の身柄が掛かっている。

 そうそう迂闊な行動をとる訳にはいかないという判断だ。

 そんな動かぬディフェンダー陣営に代わって、姿を現すサーヴァントがいた。

 街灯の頂点に金色のエーテルが舞い降りると、次の瞬間には眩いばかりの金の鎧に身を包んだ、金髪紅眼の偉丈夫が腕を組んで立っている。

 高みから地に立つ他のサーヴァントを見下ろす視線は、傲慢にして不遜。

 纏う神秘の濃さと雰囲気も相まって、その姿は王という言葉を体現していた。

「我を差し置いて、王を称する不埒者が一夜に二匹も()くとはな」

 金色の男は、言葉と共にライダーとセイバーを睨め付ける。

「そう言われてもなぁ。余が征服王である事は、紛れもない事実だからなぁ」

「戯け! 天上天下において、真の王は只一人。他は王を騙る雑種にすぎん」

 悪びれる様子もなく言い返すライダーを一喝する金色の王。

 その姿にモルガンの頬を冷や汗が一つ、こぼれ落ちる。

「拙いわね。あんな規格外が召喚されていたなんて」

「只者じゃないのは雰囲気で分かるが、それ程ヤバいのか?」

「ええ。あれほどの神性を兼ね備えた王なんて、そうはいないわ。あの傲岸不遜な態度を見るに、彼は英雄王ギルガメッシュでしょうね」

「……そうか」

 曖昧に返すアルガの頭に過ぎった言葉は、何故か『げんじのこて』だった。

 モルガンの認識阻害とアルガ、マクールの気配遮断を隠れ(みの)に事の推移を見守るディフェンダー陣営。

 征服王と英雄王の間に一触即発の気配が漂い始めた時、戦場の片隅から黒い魔力を漂わせた黒いフルプレートの騎士が現れた。

『Aaaaaa……aaaaaarrrrr!!』

 言葉にならない叫びを上げながらも英雄王を睨む黒騎士。

 兜越しに向けられる眼光に、英雄王は不快げに顔を歪める。

「誰の許可を得て我を見上げている、(いぬ)!!」

 ただ見る事すら許さない傲慢極まりない怒りと共に、英雄王の背後の空間に黄金の波紋が広がっていく。

「せめて散り様で我を興じさせてみよ、雑種!!」

 王の怒声と共に波紋から放たれる武具、その数二丁。

 高速で射出された武具によって黒騎士が立っていた場所は破砕され、モウモウと粉塵が上がる。

しかし、煙が晴れた先には剣を手に立つ無傷の黒騎士の姿。

「ほう……」

狂戦士(バーサーカー)にしては、随分と器用な真似を」

 眼前で繰り広げられた目にも止まらぬ攻防にアグラヴェインは感嘆の、マクールは驚きの声を上げる。

「えーと、今のってどうなったのかしら?」

「英雄王は二つの武器を射出したのですが、狂戦士は先に飛んできた剣を(かわ)しながら掴み取ると、それを使って後発の槍を打ち払ったのです」

「なるほどね。ありがと、アグゥ。けど、狂戦士って事は狂わされてるんでしょ、そんな状態でそれだけの事をやってのける英雄って誰なのかしら?」

「……ランスロットだ」

 アルガの放った言葉に、アグラヴェインとモルガンは息を飲んだ。

「ランスロットと言えば、円卓最強の騎士。剣士殿、それは真かな?」

「ああ。剣を奪い取る一瞬、(まと)っている魔力が晴れて気配を感じる事が出来た。あいつは湖の精霊の加護を受けてたから気配が独特でな、すぐに分かったよ」

「父上! ならば今すぐに奴を討たせてください!!」

「ダメだ」

「何故ですっ!?」

「状況を見ろ」

 アルガに促されてアグラヴェインが戦場に視線を戻すと、そこには先程とは比較にならない量の武器を雨霰と放つ英雄王と、奪った武器でそれを(しの)いでいく狂戦士の姿がある。

「あんなミサイルみたいに武器が乱れ飛ぶ場所にお前をやれるか。忘れるなよ、俺達の目的はお前を連れて帰ることなんだ。だから、お前は闘う事より生き残る事を優先しろ」

 アルガに諭されて、アグラヴェインは悔しげに唇を噛む。

「アグゥ、リベンジしたいのはわかるけど、今は耐えてちょうだい。モディもガレスも貴方を待っているの」

「……了解しました」

 宥めようと掛けられた母の言葉に、アグラヴェインは吐息と共に憤る気持ちを吐き出した。

 あの黒騎士がランスロットだとすれば、この手で討って自身と兄の雪辱を晴らしたいのはやまやまだ。

 しかし、妹たちの名前を出されては強情を張り続けるわけにはいかない。 

「それに、あいつには英雄王の目を惹きつけてもらわんといかんしな」

「何をする気なの?」

「あの王様の闘い方は少々厄介だ。なんか奥の手も片手じゃ利かないくらい持ってるみたいだし───ここで消えてもらう」

 その言葉と共にアルガの身体はゆっくりと透けていき、気付いた頃には完全に姿は消え去っていた。

「消えた!?」   

『アグラヴェイン。ちょっと行って来るから、母さんを頼むな』 

 驚きの声を上げるマクールを他所に、アグラヴェインの脳裏に響く念話の声。

 魔力のパスを通して父の居場所を探るも、感じるのはまるで雲を掴むような感覚だけ。

 久々の父の理不尽さに懐かしいものを感じたアグラヴェインは、苦笑いと共に了承の答えを返した。

 

 一方、英雄王と狂戦士の競り合いは時間と共に激しさを増していた。

 矢継ぎ早に放たれる超一級の武具を、狂戦士は時に避け時には打ち払いながら、少しづつ間合いを詰めている。

 その手腕はまさに神業と言っていいものであった。

 しかし、それが黄金の王の勘気を刺激しているのもまた事実。

 その証拠に一度に放たれる武具の数は時間と共に増加している。

 現在の数は三十二丁。

 並みの者ならばとっくに挽肉になっているだろう。

『Aaaaaarrrrr!!』

咆哮と共に更なる技の冴えを見せる狂戦士。

 かの黒騎士は武具の射出の合間、その刹那の時を突いて手にしていた手斧と剣を英雄王に向かって投げ返した。

 弧を描いて夜闇を行く二つの武器は、英雄王が足場としていた街灯を寸断した。

「おのれぇっ! 天より仰ぎ見るべき王を───ガッ!?」

 地に落とされ怒髪天を突く勢いであった英雄王は、その言葉を全て吐き出す事はできなかった。

 まるでマジックの様に何の前触れも無く、彼の纏う黄金の鎧の左胸から血塗られた切っ先が顔を出したのだ。

「ゴフッ……!? き……きさ───」

 背後から心臓を一突き。

 即死してもおかしくない傷を負い血塊を吐き出してもなお、自身を害した者に反撃を試みようとする黄金の王。

 しかしその行為はあまりにも遅く、自身を取り囲むように黄金の波紋が現れるのと時を同じくして、彼の王の首は宙を舞った。

 崩れ落ちながら黄金の飛沫へと還っていく黄金のサーヴァントの身体、その奥には誰もいなかった。

 突然の事に唖然となった各陣営だが、彼等も一騎当千の兵である。

 あっと言う間に意識を立て直すと、即座にマスターを守れる位置に移動する。

「あれはアサシンのサーヴァント!?」

「なに言ってるんだよ! アサシンのサーヴァントはさっきの金ぴかにやられたじゃないか!?」

「かもしれん。だが、それと同じ事ができる輩が残っていたと言う事だ。余から離れるなよ、坊主。死にたくなければな!」

「アイリスフィール、貴女も私から離れないでください!」 

「わ、わかったわ」

 触れれば切れそうなくらいの緊張感の中、魔術・肉眼の差はあれど各々が周囲に目を配り続けている。

 だがしかし、彼らには先程の襲撃者の姿を見つける事ができない。

 そんな中、静寂を破る者がいた。

 狂戦士だ。

 食らい付くべき獲物を失った黒騎士は、次の目標をセイバーに定めたのだ。

『Aaaaaarrrrr!!』 

 咆哮を上げながら、黒く染まった太い棍のようなものを手にセイバーに突撃する狂戦士。

 振るわれる攻撃はその一撃一撃が重く、利き腕が完全ではないセイバーは徐々に劣勢になっていく。

 そして何十合目かの打ち合いの際、狂戦士が放った下からの打ち上げによって、セイバーは剣ごと両手を跳ね上げられてしまう。

 自分が晒してしまった致命的な隙に歯噛みするセイバーと、腹部を貫かんと漆黒の棍を構える狂戦士。

 致命の一撃が放たれんとしたその時、甲高い鋼の噛み合う音が響いた。

 血飛沫を上げて倒れ伏したのは狂戦士。

 だがしかし、それはセイバーの攻撃が齎したものではない。

 それを為したのは、二人の間に突如現れた異様な男だった。

 黒い革のパンツに同色のインナーそして漆黒のコートと、身に着けている服は全身黒ずくめ。

 そして何より目を惹くのは顔全体を覆う、原色に彩られた悪魔を模した仮面だろう。

「貴様は……!?」

 緊張を滲ませたセイバーの言葉に、仮面の男は言葉を返さずに地に伏した狂戦士に目を向ける。

「───阿呆が。狂うた程度で強くなれるのなら、誰も苦労はせん」

 狂戦士の定義を真っ向から否定するような仮面の男の台詞に、倒れ伏した黒騎士は身体を光の粒子に変えて姿を消した。

「……なんだ、貴様は」

「デスクィーン師匠」

 剣を構え、警戒心を露にしたセイバーの問いに返ってきたのは、どう考えても偽名としか思えないふざけた物だった。

「貴様、ふざけているのか!?」

 男はそれ以上語る事無く、黄金の王を葬った時の様に静かに姿を消そうとする。

「逃がすかッ!!」

 気合と共にセイバーが剣を振るうがそれも容易くいなされ、大きく身体が泳いでいる内に男は完全に姿を消した。

「ふぅむ……。アーチャーが脱落したと思ったら、妙な奴が現れたのぉ」

「脱落したのはアーチャーだけじゃないだろ。バーサーカーもだ」

「阿呆。バーサーカーは脱落しとらん、マスターが令呪で撤退させただけよ」  

「そっ、そういう事は早く言えよ!」

 羞恥に顔を赤くして叫ぶ主を片手でいなしつつ、征服王は隣に立つランサーに目を向ける。

「ランサーよ、お主はあの仮面の男をどう思う?」

「闇討ちの手際の良さから見て、まともな戦士ではあるまい。ただ───」

「ただ?」

「あ奴、相当な手練の剣士なのも確かだ。騎士王の一撃を一歩も動くことなく、完璧に捌ききって見せた。奴がその気ならば、今頃騎士王の首も宙に舞っていただろうさ」

「なんと……それほどの者か! 現世に生きる人間も侮れんのぅ!!」

 顎鬚を(さす)りながら嬉しそうに笑う征服王に、彼のマスターは驚愕の声を上げる。

「ちょっと待てよ! あの仮面ってサーヴァントじゃないのかよ!?」

「おう。正真正銘、肉を持った人間よ。なんだ、気付かなかったのか坊主?」

「当たり前だろ、バカァッ! サーヴァントと戦える人間なんて、世界中探してもほとんどいないんだぞ! そんな奴がこんな極東に潜んでるなんて思うか!?」

「ほう、それほどに珍しいか。ならば、是が非でも我等の傘下に加えねばならんなぁ!」

 呵呵大笑する征服王とは裏腹に、セイバーは男が消えた場所をじっと見つめていた。

「大丈夫、セイバー?」

「大丈夫です、アイリスフィール」

「ならいいけど。セイバーったら、さっきから仮面の男がいた場所を見つめたっきり動かないんだもの。心配しちゃったわ」  

「すみません。多くの戦場を闘いましたが、あのように剣をいなされたのは初めてだったもので」

 自身が護るべき貴婦人に言葉を返しながら、セイバーは先程の一合を思い返す。

 生前でも。自分を上回る力で押し返されるのは何度もあった。

 しかし、あのように流れる水が如く自然に流されたのははじめてだった。

「手強い敵みたいね」

「はい。ですが、相手が誰であろうと敗北するつもりはありません。聖杯は必ず手に入れて見せます」

「……そうね。その意気よ、セイバー!」

 偽りの主の激励の元、セイバーは決意を新たにするのだった。

 

 ところ変わって、こちらはディフェンダー陣営。

 彼らは既に倉庫街を離れ、ホテルを目指して冬木の街中を歩いていた。

「まずは一騎脱落ってトコね」

「気配を消して忍び寄り、背後から急所を一刺し。教本に載せたいほどに模範的な王の暗殺でしたな、剣士殿」

「わざわざランスロットを囮にしたんだ、あれくらいは成功させないとな」

「叔母上を助けた際に姿を見られなければ、もう少し他に揺さぶりを掛けられたのですが」

「アルトリアがピンチだったからつい手が出た。正直、スマンかった」

「それは仕方が無いとしても、デスクィーン師匠というのはなんなんですか」

「この面を被ってると、何故かそう名乗りたくなってな」

 アルガが手にしているのは、懐かしの正体隠しのランダの面である。

「なんだか、前にガレスと一緒にテレビで見た『赤フン低周波師匠』みたいね」

「それと一緒にされるのは、酷すぎると思います」

「しかしアルトリアの奴、俺だって事に気付かなかったな」

「たしか、その格好でカリバーンを折ったんでしょ」

「ああ。だから憶えてると思ったんだが……」

「それは確かに妙ですな」

 そんな事を口にしながらも進んでいると、彼らが拠点にしているホテルが見えてくる。

「明日はどうされるのですか?」

「取りあえずは様子見だな。あの金ぴか王様は優勝候補だったようだしな。奴さんが消えた後の各陣営の動きを確認したい」

「あの王はかつての主の師が使役していた。あ奴がサーヴァントを失ったならば、諜報に徹している他の百貌達の動きも変化があるだろう」

「なるほどね。私の方でも、何匹か鴉を使い魔にして情報を集めてみるわ」

「無理はしないようにな。アグラヴェインは母さんに付いてやってくれ」

「わかりました」

「じゃあ、今日は久しぶりに一緒に寝ましょうか」

「なにを言っておられるのです!? もうそんな歳ではありません!」

「悪くないな。じゃあ、三人で寝るか」

「父上まで!?」    

 うろたえるアグラヴェインに、アルガ達の笑い声はホテルに入るまで続いていた。

 

 





後書きオマケ

ゆるゆる第五次聖杯戦争

遺言

ハサーン「おお、魔術師殿……。なんというおいたわしい姿に」
剣キチ 「ヒドい、誰がこんな事を(棒読み」
モル子 「というか、本当にこのキモい蟲がご主人なの?」
ハサーン「もちろんですとも! 魔術師殿は500年もの長きに渡って生きる大魔術師です! その年月の中で人の身体が朽ちてしまったので、蟲に身体を置き換えたのですぞ!!」
モル子 「どう考えても外道な件について」
剣キチ 「なんか微かに動いてるぞ」
ゾーケン「ア………アサシンよ……」
ハサーン「魔術師殿、しっかりしてくだされ!」
モル子 「芋虫に話しかけるドクロって、もの凄くシュールな光景よね」
剣キチ 「姉御。解っていてもツッコまないのが優しさだ」
ゾーケン「ワシは……女子のぬくもりに包まれて……最期を迎えたい」
ハサーン「何を気弱な事を!?」
ゾーケン「だから……桜のパンツ」
ハサーン「えい(プチ)」
モル子 「あ」
ハサーン「お二方、申し訳ない。魔術師殿は逝かれたようだ」
モル子 「今、貴方の手によってね」
剣キチ 「なんの迷いもなく踏み潰したな」
ハサーン「末期の頼みとはいえ、ハードルが高過ぎましたな」
モル子 「言ってる事は最低だったし、さくらんを怒らせたら『黒触手再び』だもんね」
剣キチ 「あんな姿になってもまだ女を求めるとか、色んな意味でスゲーわ」
ハサーン「またしても無職に戻ってしまった。さて、どうしたものか」
モル子 「若奥様のサーヴァントになってみたら?」
剣キチ 「オーナーの?」
モル子 「剣キチだって、いつまでも彼女の下についてるわけにはいかないでしょ」
剣キチ 「おっしゃる通りです」
ハサーン「再就職先を紹介してくれるのですかな?」
モル子 「ここにいるキャスターよ。もうじき妖精郷に移住する予定だから、むこうに行ったら魔力うんぬんは問題なくなるわ」
ハサーン「キャスターですか……。何故か相性が悪いような気がしますが、このままでは消滅するのみ。ここはダメ元で行ってみますかな」
モル子 「真面目で誠実な人は好きって言ってたから、貴方なら何とかなるんじゃない?」
ハサーン「ほう、随分と私をかってくれていますな」
モル子 「芋虫になったマスターを心配してたんだから、十分に真面目で誠実でしょ」
剣キチ 「最後のはいいの?」
モル子 「女の子の下着を欲しがるような奴は死んで然るべきよ。ともかく、若奥様には話を通しておいたから、面接に行ってきなさいな」
ハサーン「数々のお膳立て、かたじけない。では、奥方殿の期待を裏切らぬように頑張るとしましょう」
剣キチ 「健闘を祈る」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。