IS 《インフィニット・ストラトス》典型的な転生 作:犠牲になったのだ…
役得で膝枕をさせてもらおうかと思い、横になろうとした瞬間。
外でなにか、落ちてきた音がした。
音に驚き飛び跳ねながら地面に着地する。
「おい、淑守。今の音、まさかまた来たのか?」
千冬に質問に、一夏を連れて逃げるために二階に駆け上がりながら答える。
おそらく転生者の類だろう、と。というかそうに違いない。だってこういう粉砕系や破壊系の音がなったらだいたい事故か転生者だし。
二階に駆け上がり一夏の部屋に入る。
先ほどの轟音を聞き、一夏も起きていたようだ。
なにかをいう前に一夏の手をつかみ走り出す。後ろで何か言っているようだが、それどころではない。
どうやら扉を破ってきたらしい。
バキィ、と音を立てながらなにかが入ってくる。なにやら上半身裸の大男が立っていた。だが、目をつけるところは上半身裸という変態チックなところではない。
彼の右腕だ。なにやら腕に岩がくっついているではないか。その岩が連なり、まるで巨大な腕とかしている。
うむ、実に異形だ。
その大男は、一夏と千冬を見て低い声で話す。
「お前達が織斑家か。…そちらの女は見たことがないが。貴様も転生者か?織斑になろうとした口か。」
何を言ってるのだろうか。織斑になろうとした口とは。
あと俺は女じゃない。男だ。…まあ、女相手なら手加減をしてくれる可能性があるから言わないが。
にしても、この前は途中で師匠が来てくれたが、今回は流石にそうもいかないだろう。
しかし、妙案が浮かぶ訳でもなし。
仕方ないので時間稼ぎを狙って質問をする。
「あんたもこの世界を壊そうとしてる口かい?織斑になろうとした口ってのはなんだ?なにか知ってるだろう?」
多分こんな入り方をするんだからこいつも破壊しようとする側だろう。それに上半身裸に岩の腕となれば平和的な人間にも見えない。
実質問題質量的にも体格的にも能力的にも勝てる気がしない。
どうやってこの修羅場を超えようか。と緩やかに考えながら目の前の大男と対峙していると大男がとてつもないスピードで腕を振る。グォンという日常生活ではあまりきかない音が聞こえ、冷や汗をかきながら一夏と千冬を守り、自分は上半身を下げて腕を避ける。
と、腕を振り切ったと思いきや一瞬にして腕をたたむ。
見覚えのある型だ。
この構えから来るとすれば正拳突きだが…
果たしてどう避けようか。
とも考えているうちに既に正拳突きを放ってくる男。
一夏と千冬には当たらなそうなのでその腕の内側に滑るようにして入る形で避ける。
これが対普通の人戦ならばそのまま蹴りを入れるなり殴るなり出来るのだが、相手は転生者。それも懐と言うよりでかい腕の内側に滑り込んだだけだ。
戦ってわかったことだがどうもこいつの腕は、射程距離が変わるらしい。
岩が何個もくっついて岩になっているものだから射程距離も曖昧らしく迂闊に入るとミンチにされかれない。
というかこいつに話術は無理そうだし、どうにも昨日から不運が続いてるような感じがする。
さすがにあの師匠と言えど昨日の今日で攻めてくるとは思ってないだろう。つまり助力は期待できない、と。
もう一人後ろに戦えそうな者がいるが、千冬は原作組だ。元の世界ではない傷をおわせることはできない。
つまりはどうにかして逃がすことか。ただこいつが1人で来てるとは限らないんだよなあ。
どうにも妙案が浮かばず、避けながらため息ばかりついた。
するとどういうことでしょう。あの大男のほうからブチっと何かが切れる音が聞こえました。
え?なんで敬語かって?現実逃避です。
「貴様!舐めているのか!!!!能力を使わんか!!!!」
まさかの激昂超である!というやつだろうか。
しかし体格的にも年齢的にも能力的にも勝てる気が起きない。この場合はおそらく逃げるが勝ちという奴だろう。
とりあえずは後ろの千冬たちを見る。一夏は怯え、千冬は今にも飛びかかってもおかしくなさそうだ。
千冬さん勇敢。
だけどさすがに死なせてはいけない子を戦わせるのは気が引けるのでどうにかして倒す策を考える。
だが、ここはたんなる家である。そんな策に使えるものなどほとんどない。
考えているうちに腕を避けきれなくなり、軽く当たり体が後方に吹っ飛ぶ。
縁側に続くガラス戸を割りながら塀の向こうの「元・我が家」の方向に吹っ飛んでしまった。
しかし当たる瞬間後ろにジャンプしたため多少はダメージは減ったはずだが…
やってみて感じたけど後ろにジャンプしながらってあんまり普通の人との戦いには必要ないよな…
そのまま吹っ飛びながらゆったり考えている所、どこか転生者の類なのかもしれないな、と考えていると大男は千冬と一夏を無視してこちらに迫ってくる。確実に俺をやる気のようだ
体を回転させ着地した瞬間大男のタックルにより再び吹っ飛ぶ。
吹っ飛ばされて瓦礫の上に叩きつけられ、一瞬呼吸を忘れそうになった。それほどまで痛みがあったのだ。
背中を強くうちさきほどのタックルもあったせいか足がフラフラしている。
やはり能力者と無能力者では勝てないほどの差があるのだろうか
どこかでそう感じながらついに、膝から崩れてしまった