それではどうぞ!
ペルセウスの連中をサイバー・ドラゴンとジンに任せた俺達はサウザンドアイズの支店前に来ていた。そこには、蒼髪の女性店員が俺達を待っていたかのように立っていた。
「お待ちしておりました。中へどうぞ。オーナーがお待ちです」
女性店員に案内され俺達は先日訪れた白夜叉の私室に到着した。そこには白夜叉ともう一人。コミュニティ“ペルセウス”のリーダー、ルイオスが居た。俺達は用意された座布団に座ると黒ウサギがここに来た経緯を説明した。そして、黒ウサギはペルセウスに対して決闘を申し込むが
「いやだ」
「はい?」
しかし、唐突にルイオスは言った。
「決闘なんて冗談じゃない。それにあの吸血鬼が暴れ回ったって証拠があるの?」
ルイオスは黒ウサギの言葉を信じていなかった。仮にここで“レティシアの石化を解いて聞いてみろ”などと言っても口裏を合わせているだけと思われるだけだ。だが
「証拠ならあるぜ」
「何?」
「石化したレティシアと一緒に暴れ回ったお前のコミュニティの奴らを捕らえてある」
「なっ!」
思いもよらない情報にルイオスは余裕のある表情から驚いた顔になる。
「ここで、提案だ。俺達との決闘を受ければ勝ち負けに関わらずお前の仲間達は返してやる。そして、俺達が勝ったらレティシアをノーネームに引き渡せ」
「くっ!」
ルイオスは任務に失敗したメンバーなどどうでもよかったがこのままノーネームに舐められたままというのが許せなかった。
「いいだろう。そこまで言うならその決闘、受けてやる」
「よし、ならお前の仲間達はすぐに解放しよう。決闘の日は3日後でどうだ」
「いいだろう」
そして俺達は決闘の準備をするために本拠へ帰った。
そして3日後、ペルセウスとの決闘の日。俺達はペルセウスの本拠の入口前に居た。そして、そこには契約書類が壁に貼ってあった。
『ギフトゲーム名“FAIRYTAIL in PERSEUS”
プレイヤー一覧
逆廻 十六夜
九重 遊
久遠 飛鳥
春日部 耀
“ノーネーム”ゲームマスター ジン=ラッセル
“ペルセウス”ゲームマスター ルイオス=ペルセウス
クリア条件
ホスト側のゲームマスターを打倒
敗北条件
プレイヤー側のゲームマスターによる降伏。
プレイヤー側のゲームマスターの失格。
プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
舞台詳細・ルール
ホスト側のゲームマスターは本拠・白亜の宮殿の最奥から出てはならない。
ホスト側の参加者は最奥に入ってはいけない。
プレイヤー達はホスト側の(ゲームマスターを除く)人間に姿を見られてはいけない。
姿を見られたプレイヤー達は失格となり、ゲームマスターへの挑戦資格を失う。
失格となったプレイヤーは挑戦資格を失うだけでゲームを続行する事はできる。
宣告
上記を尊重し、誇りと旗印の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。
“ペルセウス”印』
「姿を見られたら失格、か。つまりペルセウスを暗殺しろってことか」
「それなら伝説に倣ってルイオスも睡眠中ということになりますよ? 流石にそこまで甘くないと思いますが」
「YES。そのルイオスは最奥で待ち構えているはずです。それにはまず宮殿の攻略が先でございます。伝説とは違い、黒ウサギ達はハデスのギフトを持っておりません。不可視のギフトを持たない黒ウサギ達には
「持ってるぞ」
「はい?」
突然の俺の言葉に黒ウサギは間抜けな声を出した。
「だから持ってるぞ。不可視のギフト」
「本当にですか!?遊さん!」
「あぁ、ただし3人までだかな。だからチームを2つに分けよう。俺、十六夜、ジンは俺の不可視のギフトを使い最奥へ。飛鳥と耀はそのあいだ敵を引き付けていてくれ」
「うん、分かった」
「仕方ないわね。今回は譲ってあげるわ」
「ありがとうな。十六夜とジンもそれでいいか?」
「あぁ、それでいいぜ」
「はい、問題ありません」
作戦が決まると俺はデッキからカードを3枚出して発動した。
「魔法カード<透明>を3枚発動。対象は俺、十六夜、ジンだ」
すると俺達3人の姿が透明になり見えなくなった。そしてゲームが開始された。
俺の魔法カードで透明化した俺、十六夜、ジンの3人は白亜の宮殿をまっすぐ進み最奥の最上階にたどり着いた。そこに天井はなく闘技場のような造りになっていた。そこで俺は透明を解除する。
「遊さん、十六夜さん、ジン坊ちゃん!」
最上階で待っていた黒ウサギは俺達3人の姿を確認すると安堵してため息を漏らす。
そして、眼前に開けた闘技場の上空を見上げると、見下ろす人影があった。
「・・・・・・ふん、本当に使えない奴らだ。これが終わったら粛清決定だな」
空に浮かぶ人影には、確かに翼があった。
膝までを覆うロングブーツから、光り輝く翼が。
「ともあれら、ようこそ白亜の宮殿・最上階へ。ゲームマスターとして相手をしよう」
そう言うとルイオスは炎の弓をギフトカードから取り出した。
「炎の弓?てっきり精霊殺しの鎌“ハルパー”を使うと思いましたが・・・」
「僕は空を飛べるんだ、わざわざ君達に合わせる必要はないだろう。それに、メインで戦うのは僕じゃない」
そして、ルイオスは首のチョーカーに付いている装飾を外して頭上に掲げた。
「目覚めろ!アルゴールの魔王!!」
「GEEEEEEEYAAAAAAaaaaaaaaa!!!」
甲高い叫び声と共に現れたのは拘束具と捕縛用ベルトを巻かれた女性形の怪物だった。
「ッ!」
「避けろ、黒ウサギ!!」
突然、頭上から巨大な岩が落下したきた。俺達その岩を避けるが落下した岩は最上階の床に大穴を開けた。
「飛べない人間ってのは不便だよねぇ、落ちてくる雲も避けられないんだからさ」
「まさか、空に浮かぶ雲まで石化させるなんて・・・」
「なるほどな・・・そいつは“アルゴルの悪魔”か」
「あぁ、星の力を背負う大悪魔、星霊アルゴール。こいつが僕の切り札だ!」
「なるほどな。そいつの能力で雲を石化したのか」
「あぁ、だが石化させたのは雲だけじゃない下を見てみろ」
「何っ!」
「なっ!」
俺達は床に開いた大穴を見るとそこには飛鳥と耀がペルセウスのメンバーと共に石化していた。
「飛鳥さん!耀さん!」
「お前、自分の仲間ごと」
「名無し風情を止められなかった奴らにはいい体罰だよ」
どうやら奴はコミュニティのメンバーを仲間と思っていないらしい。
「十六夜、アルゴールは俺にやらせてくれ。頼む」
「何?」
「奴が切り札を出したんだ。こっちもとっておきのを出す。それに、こいつは自分の仲間さえ石化しやがった。1発ぐらいぶちかまさねぇと気がすまねえ」
「はっ!そこまで言うならわかったよ。負けんじゃねえぞ!」
「あぁ、任せろ!」
「作戦会議は終わったかい?」
「あぁ、待たせたな。お詫びにお前には神を見せてやる」
そう言うと俺はデュエルディスクを構えた。
「行くぞ!。俺はスケール1の<星読みの魔術師>とスケール8の<時読みの魔術師>でペンデュラムスケールをセッティング!」
俺の言葉と共に2体の魔術師が現れた。その下には1と8の数字があり2体の間にはペンデュラムが揺れていた。
「これで、レベル2から7のモンスターが同時に召喚可能。揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク。ペンデュラム召喚!いでよ、我が僕のモンスターたちよ!」
そしてペンデュラムの描いたアークから5体のモンスターが出現した。
「レベル3<シルバー・フォング><クレーンクレーン>レベル4<レアメタルドラゴン><トップ・ランナー>レベル7<オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン>!!」
「クオオオオオオォォォォォん!!」
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
闇
レベル7
ドラゴン族
ペンデュラム
効果
ATK2500
DEF2000
攻撃表示
「何だと!?」
「す、すごい!1度に5体も!」
「まだだ!更にレベル3の<シルバー・フォング>と<クレーンクレーン>でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!現れろ<No.30破滅のアシッド・ゴーレム>」
「ゴガガアアアアァァァァァァ!」
No.30破滅のアシッド・ゴーレム
水
ランク3
岩石族
エクシーズ
効果
ATK3000
DEF3000
攻撃表示
「更にレベル4の<レアメタルドラゴン>に同じくレベル4の<トップ・ランナー>をチューニング!王者の鼓動、今ここに列を成す 天地鳴動の力を見るがいい。シンクロ召喚!現れろ<レッド・デーモンズ・ドラゴン>」
「ガアァァァァァァァァァァ!」
レッド・デーモンズ・ドラゴン
闇
レベル8
ドラゴン族
シンクロ
効果
ATK3000
DEF2000
攻撃表示
「さぁ、ここからだ。いくぜ!俺は<オッドアイズ><アシッド・ゴーレム><レッド・デーモンズ>の3体を生贄に捧げる!」
3体のモンスターは光の粒子になって消えたが代わりに俺の持つ1枚のカードが光だした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「これは」
「何かの呪文か?」
「くそ、殺れ!アルゴール!」
今までドラゴンや巨人のせいで動くことのできなかったルイオスだがその3体が消えた途端攻撃を仕掛けてきた。アルゴールの髪から発生した蛇が遊に迫る。しかし
「・・・・・・・・・いでよ、<ラーの翼神竜>!!」
その攻撃は俺の言葉と共に現れた黄金の球体に阻まれる。そして、その球体は形を変えていき、大きな翼を持つ黄金の竜に姿を変えた。
「こいつが俺の真の切り札、<ラーの翼神竜>だ!!」
「グギャアアアアァァァァァァァァァ!」
ラーの翼神竜
神
レベル10
幻神獣族
効果
ATK?
DEF?
攻撃表示
「何だ、こいつは」
「これは、まさか神格!神格を持つ竜を召喚し操っているというのですか!?」
「<ラーの翼神竜>、<ラー>か。エジプトの太陽神の力を持つ竜か。さすがに驚いたぜ」
「<ラーの翼神竜>の攻撃力と守備力は生贄に捧げたモンスターの合計となる」
ラーの翼神竜
ATK8500
DEF7000
「く、何が出ようと関係ない。殺れ、アルゴール!」
「GEEEEEEYAAAAAAAAAaaaaaaaa!」
ルイオスの命令と共にアルゴールが石化の光を放つ。しかし
「な、なぜ貴様のモンスターは石化しない!?」
明らかに動揺しているルイオスに俺は言った。
「<ラー>はモンスターではない、神だ!神に石化の光など通用するものか!」
そう叫んだ後俺の体が霧状に霧散した。霧散した俺の体はラーの頭部に集まりやがてラーと融合し頭部から上半身を生やす姿となった。
「「「「ッ!」」」」
全員が驚いているようだが俺は構わず続ける。
「<ラーの翼神竜>の特殊能力。それは術者と融合し更なる力を手に入れる」
ATK8500→16499
「行くぞ、バトルだ!行け<ラーの翼神竜>、アルゴールを攻撃!
ゴッドブレイズキャノン!!」
ラーの口から放たれた巨大な火球にアルゴールは一撃で消し飛ばされた。
その後、ルイオスを十六夜が倒しこのゲームは“ノーネーム”が勝利した。
「「「「じゃあ、これからよろしくメイドさん」」」」
「「・・・・・・・・・はい?」」
ゲームが終わり本拠に戻るとメイド服をきたレティシアが居た。まぁ俺達が着せたのだが。
「ゲームで活躍したのは私達だけですものね」
「私なんか石化させられた」
「あ、それ私も」
「遊がアルゴールを、俺がルイオスを倒したから所有権は2:2:3:3だな」
「あぁ、異議なし」
「何を言っちゃってるんでございますかこの人達は!!?」
俺達の発言に黒ウサギがツッコミを入れているとレティシアが少し笑い。
「ふむ、そうだな、メイドか。確かに今回の事で、君達には大恩が出来たな。親しき仲にも礼儀ありと言うし、君達が望むなら家政婦を喜んでやろうじゃないか」
「レ、レティシア様!?」
こうしてレティシアもノーネームに戻りペルセウスとの一件は幕を閉じたのだった。
魔法カード<透明>は遊戯王ARC-Vに登場するアクションカードです。
<ラーの翼神竜>の効果はアニメ版です。